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中川正春 NAKAGAWA MASAHARU


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財務金融委員会

第171回国会 衆議院 財務金融委員会 第27号 2009年06月03日

平成21年6月3日(水)

○中川(正)委員 ただいま議題となりました株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。

 このたびの経済危機に際し、政策金融の必要性について、本委員会で活発に議論を行ってまいりました。本修正案は、その議論を踏まえまして、与野党の真摯な修正協議の結果、取りまとめられたものであります。

 その内容は、原案において設けられている検討条項につきまして、政府に対して、株式会社日本政策投資銀行による危機対応業務の適確な実施を確保するため、政府が常時同行の発行済み株式の総数の三分の一を超える株式を保有する等同行に対し国が一定の関与を行うとの観点から、同行による危機対応業務のあり方及びこれを踏まえた政府による同行の株式の保有のあり方を含めた同行の組織のあり方を見直し、必要な措置を講ずるという旨の責務を課すほか、あわせて、この措置が講ぜられるまでの間、政府はその保有する同行の株式を処分しないものとするということであります。

 以上です。

 どうぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げたいと思います。

○田中委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

○田中委員長 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、参考人として株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長室伏稔君、取締役常務執行役員多賀啓二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省大臣官房総括審議官川北力君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

○田中委員長 これより両案及び修正案に対する質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松野頼久君。

○松野(頼)委員 民主党の松野頼久でございます。

 大臣、冒頭、実はこれはちょっと通告をしていないんですけれども、通告なしでもお答えできる案件かと思いますので、御質問をさせていただきたいと思うんです。

 今、日本郵政株式会社の西川社長の再任を認めるか認めないかということで、随分話題になっております。そういう中で、新聞報道によると、鳩山総務大臣が与謝野財務大臣と協議をするということになっているんですが、もう鳩山総務大臣とはお会いになりましたでしょうか。

○与謝野国務大臣 昨日、短時間お目にかかりました。

○松野(頼)委員 その内容はいかがなお話だったんでしょうか。

○与謝野国務大臣 株主としてどういう株主権を行使するかということの前提として、鳩山大臣の御意見を伺うということを準備としてやったわけでございます。

○松野(頼)委員 鳩山総務大臣の御意見は、再任をされることに賛成だったか反対だったか、お答えいただけますでしょうか。

○与謝野国務大臣 きのうの短時間の会合では、そういう明確な御意思の表示はございませんでした。

○松野(頼)委員 といいますのは、けさ、私どもの総務部門会議がございまして、その中で、日本郵政から幾つか聞き取りで話を伺いました。そのときに私が質問をしましたのは、要は、社長の就任をするかしないかの指名委員会の設置というのは、これは日本郵政株式会社法のどこの条文にもないんですね。では、その指名委員会なるものの法的根拠は一体何なんだというふうに聞きましたら、会社法にのっとって指名委員会を設置しましたというお答えだったんですね。そうすると、会社法にのっとって指名委員会を設置するならば、今度、会社法上の株主の責任というのが発生するわけですね。

 幾つか資料をつけさせていただきました。お配りをした資料の二、会社法にのっとって株主の権利というのがあります。その中に、「取締役、執行役等の責任追及等の訴え」というところに、十三番目に線が引いてあります。そして、「主な「株主総会の決議」を必要とするもの」として、「役員及び会計監査人の選任・解任」というのがあるんです。要は、会社法にのっとった場合には、一義的には、社長の就任、再任の権限というのは株主総会の議決を必要とするものなんですね。

 ですから、今現在株主は一〇〇%国であり、財務省の事務次官が株主総会にはいつもお一人出席をするということであります。去年、私はこの同じ質問をしたときに、株主の権利を行使しているんですかと言ったら、これは総務大臣が認可を必要とする特殊会社だから、株主の権利を行使しておりませんという答弁をもらったんですね。

 ただ、一方では、その社長の指名委員会は、会社法に基づいて指名委員会を設置しましたという日本郵政のお答え。であれば、当然、会社法にのっとって株主の権利の行使及び議決権を必要とする案件だというふうに私は思うんですけれども、今現在株主であります財務大臣として、西川社長の再任が正しいのか正しくないのか、株主としてどうお考えになっているのかお答えをいただきたいと思います。

○与謝野国務大臣 まず、取締役会から株主総会に議案が提出されます。それを承諾するか承諾しないかというのは、今は国が全部株を持っていますから国の一本の意思で決まるわけですが、将来、民営化が進みますと、株主が多数になりますので、多数の株主の意見を投票という形で株主の意思を決めて物事が決まる、そういう状況です。

 実は、今回は、国がただ一人の株主ですから、株主総会で国が承諾したものを、総務大臣が認可するときに株主総会で国が出した意思表明と異なる行政決定はできないと考えておりまして、株主総会での国の意思と、それから許認可をするときの国の意思は同一でなければならないというのが今回であると思っております。

 ただし、株主権を行使する場合には、内閣の意思としてやるわけでございます。財務大臣が単独で物をやるという話ではありませんし、鳩山大臣の御意見も伺い、内閣全体の意思も伺いながら、内閣の意思に反しないように株主権を行使するというのが私の責任であると思っております。

 その際には、今回は鳩山大臣が業務改善命令等を出しておられますから、そういうものに対する会社側の対応等も鳩山大臣には確認を私からしなければならないなと思っておりました。

○松野(頼)委員 いや、大臣の意見はどうでしょうか。西川社長を再任するべきだとお思いか、それとも、おかわりになった方がよろしいとお考えか、そこをお聞かせいただけないでしょうか。

○与謝野国務大臣 私は、その点については中立であり公平でありたいと思っておりまして、やはり、総務省が出されました業務改善命令、またいろいろな委員会等で疑問にされたことに対して、会社側がきちんとこたえているかどうかということをまず検証する必要がある、その上で客観的な事実に基づいて物事は判断されるべきだ、そのように考えておりました。

○松野(頼)委員 ごもっともな御答弁だと思います。私は、公平であるというのはちょっとよくわからない答弁ですけれども、当然、今おっしゃられた客観的な事実に基づいて株主として判断をされる時期が来ると思います。

 ということは、今現在の御意見はいかがなんでしょうか。

○与謝野国務大臣 業務改善命令の提出期限というのは六月末になっておりまして、いまだ業務改善命令に対する答えが会社側から返ってきていないということでございまして、物事を判断するときには、総務大臣が言われた業務改善命令に対して、中間的な報告であってもいいと思っておりますが、会社側としてはこういう対応をするというような意思表示がまずあることがやはり望ましいと思っております。

○松野(頼)委員 わかりました。

 というのは、何でこういう話を聞くかというと、今回私どもが提出をさせていただいて、当委員会で成案を得るであろうと思われます、政策投資銀行の株を三分の一以上国が持ち続けるという修正案を、きょうこうやって今審議をさせていただいているわけであります。要は、株主となった場合に国の関与は一体どこまでしていくのかということが、これはさまざまな特殊会社全般に言えることでありますけれども、議論していかなきゃいけないことだと思うんですね。

 今回、政策投資銀行に関しては、危機対応業務がもっとしっかりできるようにという意味で、株を三分の一以上持ち続けるということになるわけです。ということは、要は、例えば経済危機が起こったときに、もっと融資をしなさいということを今後国がはっきりと言うのか言わないのかということにかかわってくるわけですね。ぜひその辺は大臣、御答弁をいただけないでしょうか。今後、例えば運営、貸し出し、どういう貸し出しをしろというところまで、この法案が通ったならば大臣がおっしゃるのかということをお答えいただけないでしょうか。

○与謝野国務大臣 政府系金融機関を官から民へという流れの中で、政投銀も政府の金融機関から民間に移すと。そのときに、私もかかわっておりましたが、前にも御答弁申し上げましたように、現在のような経済危機、金融危機を全く想定していなかった、それがやはり私どもの思慮の浅いところであったとみずからは反省をしております。そういう意味では、今回、民主党、自民党、公明党が共同で提案された修正案というのは、大変意義のある修正案であると私は思っております。

 その場合やはり、仮に将来経済危機が来た場合には、一つの政府の持っている有力な道具としてこれを十分駆使できるようにしていただくというのが、多分皆様方の修正案の御趣旨であろうと思っております。その場合には、修正案で命ぜられたとおり、国としては将来の経済危機に十分対応できるような指示、命令を出すことになると思っております。

○松野(頼)委員 こういう経済危機を想定していなかったという御答弁は、前回も申し上げましたけれども、それはちょっと言えないんじゃないかと思うんですね。

 これは、資料七ページに当時の議事録をつけてあります。このときも、この間も言いましたけれども関委員が、財務金融委員会、内閣委員会の連合審査の議事録の中で、危機対応部分は大丈夫ですかという質問をされていることに対して、当時の林副大臣が、危機対応部分につきましては、この商工中金や政策投資銀行、これは完全民営化するわけですが、これを含む民間の指定金融機関を活用する危機対応制度というのを盛り込んでおりますので、危機対応は大丈夫でございますという答弁をしているんですよ。

 当時から、完全民営化をして危機対応の部分は大丈夫かという議論があって、それに対して、大丈夫ですというのが政府としての答弁なんですね。だから、今ごろになって、危機対応が来るとは思わなかったとか、危機対応の部分を当時は想定していなかったという御答弁は、これは少しあり得ないのではないかというふうに私は思うんですけれども、その辺いかがなんでしょうか。

○与謝野国務大臣 実は、そこで十分考えられていないのは、民間銀行の危機対応業務というのは、民間銀行側から申請して初めて危機対応業務になるので、民間銀行は今回もそういうことは一切申請してこない。やはりそういう場合には公がやらざるを得なくなるというところまで考え方が到達していなかったというのは、松野先生のおしかりのとおりだと思っております。

○松野(頼)委員 そうすると、政投銀及び商工中金の完全民営化は間違いだったというふうにおっしゃっていただけるんでしょうか。

○与謝野国務大臣 商工中金はともかくとして、政投銀は政府の大事なツールとして残しておくべきであるというふうに私はかたく考えております。

○松野(頼)委員 あと、今回こういう形で、政府の関与が残る形の政策投資銀行というものがこれからスタートするわけでありますけれども、要は、大臣がお考えになる政策投資銀行の役割、どういう融資をこれから伸ばしていくのかとかいう御意見があったらお聞かせをいただきたいと思います。

○与謝野国務大臣 政投銀の歴史は、戦後の復金から始まって日本開発銀行。日本開発銀行は、どちらかというと、電力とか鉄鋼とか、基幹的な部分に融資をするという業務を担ってまいりました。その後、もう三十年も前ぐらいからだんだん開発銀行の仕事が変質してまいりまして、そういう基幹的な産業だけでなく、相当幅広い分野に融資をしないと開銀の仕事自体がなかなかうまく成り立たないというので、例えば地方経済の振興等にも乗り出していった歴史です。

 しかし、これは財投を原資とした立派な政府系金融機関であったわけですが、民営化という方針の中で、開銀は新しい分野、普通の銀行になってしまうという道筋をたどり始めたわけですけれども、多分それでは特色のない銀行になってしまうわけですから、やはり日本の産業、経済の振興という国の政策目的に沿った銀行になってほしいと私は思っております。

○松野(頼)委員 私も全く同じ意見で、何も民間のメガバンクと同じ土俵で政策投資銀行が競争に入る必要は全くないと僕は思うんですね。

 戦後の復興期、いろいろなさまざまなインフラ整備というのが出てきた時代と、ちょうど鉄筋コンクリートの耐用年数というのが法定では約四十七年、五十年ちょっとすると、さまざまな建物の耐用年数がそろそろ終わってくると思うんです。そうすると、また新たな社会インフラの整備というものが、今度はつくり直すという形なのか、また新たな形につくり変えるという形にしろ、僕は、いろいろな需要がこれから出てくるのではないかというふうに実は思っておるんです。

 ですから、二十年以上の超長期の、それも国の政策及び自治体等の政策の裏側の補完機関の金融機関としての需要はまた出てくる時代に入ってくるのではないかと思うんですね。ぜひ、そういう部分を政投銀が担っていただくような銀行にしていただきたい。

 私たちが修正案を出した最大の理由は、当初の案では三年間株の売却を待つ、要は三年間だけ完全民営化を待つという法案だったんですけれども、三年待ったところでまだ民営化のリスクというものが残るわけですから、そうではなくて、もうどっしりと三分の一強は国が保有をして今後政府の関与を残していこうという修正案を出させていただいた理由は、やはり一刻も早くそういう銀行のスタイルを確立してもらいたい、安心して超長期の融資ができるような形にしていただきたい、こういう思いで今回この修正案を出させていただいたところであります。

 きょうは政投銀の社長さんにも来ていただいておるので、社長、ぜひこの辺の御答弁をいただけないでしょうか、これからどういう銀行として政投銀は頑張っていくのかというところをぜひお答えいただけないでしょうか。

○室伏参考人 お答えいたします。

 私どもは株式会社として、健全性、収益性、成長性を兼ね備えた、投融資一体型金融サービスを特色とするオンリーワンの金融機関として育てることが使命と考えております。

 ただいま先生から御指摘ありました点につきましては、私どもの前身であります日本開発銀行、この銀行が戦後果たした役割というものを、私どもは当時まだ子供でしたけれども、よく知っておりました。そういう関係から、今後私どもの銀行が、現在は民営化して、去年の十月一日から株式会社として発足しておりまして、将来は一〇〇%株式会社化するということでスタートしたわけでございますが、現在、政府あるいは国会におきましていろいろ御審議いただいておりますので、私どもとしては、その経過を見ながら、私どもに今後与えられるべき役割につきまして積極的にお役に立てるような形でやりたいと思っております。

○松野(頼)委員 ぜひしっかり、民間が手が出ないような部分をやっていただきたい。それを大いに期待するものであります。よろしくお願いを申し上げます。

 あともう一点、今回のもう一個の法案の、J―REITとETFの銀行等株式の買い取りの法案について提案者の方に伺いたいんですけれども、このJ―REIT、ETFを買い取る目的は一体何なんでしょうか。

○大野(功)議員 松野先生の御質問でございますけれども、思い返しますと、一回目に法案を提出いたしましたときに参議院の方で民主党の先生方から、もう少し幅広く考えたらどうか、こういうお話が出ておりました。その中に、J―REIT等も含めて、やはり金融機関の財政基盤を安定化させる、そして貸し渋り等をなくしていく、これはもう全くそのとおりでございますので、同じ国会でございますけれども、同じ法案についてさらに修正案を出させていただいているところでございます。

 その目的は、今民主党の先生方からもお話がありましたとおり、銀行、金融機関が不良資産を抱えて、財政基盤が安定しないとなかなか貸し渋りとかこういうものが排除できない。やはりこういう経済危機のときには、お金回りがよくなって、そして中小企業も含めていろいろなところが経済の運営、会社の運営に支障がないようにしていく、これが一番の問題でございます。

 前回説明しましたので、もうこれ以上説明はいたしませんけれども、目的はそういうことでございます。

○松野(頼)委員 これは前回も申し上げたかもしれませんが、銀行等が保有をしているJ―REIT総額というのは二千七百億しかないんですね。とてもこの金額で、金融機関の健全性でこれをもし全部買い取ったとしても、この金額が金融機能の安定に資する額ではないと私は思うんです。一体何の目的でこれを買い取るのかというのは、全く私は理解ができないんです。

 もし逆に、これを放出されることによってJ―REIT市場に悪影響を及ぼすというふうにおっしゃるのかもしれませんが、そうであれば、J―REITの総額が約三兆円ぐらいあるわけですよ。その中の二千七百億ですから、一割にも満たないんですね、銀行等が保有をしているJ―REITの総額。

 きょうは資料をおつけしたので、ぜひごらんください。資料の六、これはJ―REITの価格の変動のグラフをきのういただいてつけてあります。要は、二〇〇七年の一月、二月ごろがJ―REITの最盛期、約二千六百円、一番下落をしたことしの三月ごろが約七百五十円程度、こんなに値に動きがあるんですよ。二千六百円から七百五十円まで、三分の一以下に落ちているんですね。こういう状況の中で総資産三兆円の中の二千七百億を買い取る買い取らないという議論をしても、僕は焼け石に水だと思いますよ、価格変動の分野でも。

 ですから、金融機能を安定させるという意味では金額が小さ過ぎるし、価格の変動リスクを抑えるというのにしても、これも今のこの価格変動の状況を見ると、二千七百億をどうこうしようとも、とてもおさまる範囲ではないというふうに私は思うんです。ですから、目的が明確ではないんじゃないですかということを申し上げているんです。もう一回お答えいただけないでしょうか。

○大野(功)議員 まず、金額が小さいじゃないか、こういう点でございます。

 金額が小さくても、松野先生御存じのとおり、地方銀行が持っている割合というのは非常に高い、このことは御理解いただけると思います。そして、何よりも大事なことは、こういうことをやることによって安心感を持ってもらう。この安心感を持ってもらうということが非常に大事なので、我々がやれることは、ではETFはよくてJ―REITは悪い、J―REITが悪くて社債がどう、こういう議論になりますから、そこは一定の基準を考えているわけです。

 その基準というのは何か。これは二番目の価格の問題とも連動してまいりますけれども、そういうふうに買い取りの対象にするためには、やはり価格変動リスクが非常に高いということが一つあるわけでありまして、そういう問題が一つ。それから、だからといって何から何まで入れるわけにいかない、ある程度発行体が信用を持っていなきゃいけない。こういう観点を入れて、客観的にJ―REITまで入れている、ETF等を入れている、こういう問題でございます。

 確かに額は小さいけれども、一つ、地銀が持っている割合が高い、そして、そういうことをやることによって全体の信用度、安心度を増していく、こういう問題かと思います。

○松野(頼)委員 そもそも地銀は、地場の中小企業をまず育成して、そこに貸し出しをして、その利益を金利としてもらってなりわいを立てるというのが本業なんですね。地銀が地場の企業に貸し渋り、貸しはがしをしながらこういう金融商品で運用していること自体、私は大きな問題だというふうに申し上げているんです。

 なぜこんな価格変動リスクの大きい金融商品を買う必要があるんですか。もっとちゃんと地場の中小企業に、時間はかかるかもしれませんけれども、倒産しないように、また企業が育って大きくなっていくように、きちんと本業の目的を達成するためにするべきではないかというふうに私は思うんですね。それは多くの委員の皆さんも同じ意見だと思いますよ。

 要は、二千六百円から七百五十円まで落ちちゃうような変動リスクのある、リスクの高い商品で、金融機関が何でそれを買う必要があるんですか。これは前のファンドのときにも同じようなことで懲りているわけじゃないですか。まして、資産を自分のところで融資できる、審査機能を持っている金融機関が、J―REITの審査ができないはずないんですよ。にもかかわらず、地元の企業に融資をするのを怠って、こういう投資信託、ETFやJ―REITの商品をたくさん保有していること自体に、私は地域金融の大きな問題点があるというふうに思います。

 そこは、きょう附帯決議をつけさせていただきましたけれども、今回、金融危機ということで、それはやむを得ないのかもしれません。ただ、以降こういうことのないような指導をぜひしていただきたいというふうに私は思います。ぜひこれは、金融担当大臣を兼ねていらっしゃる与謝野大臣に一言御答弁をいただきたいと思います。

○与謝野国務大臣 今後、きちんと金融庁の権限を行使して、監督を精いっぱいやらせていただきたいと思っております。

○松野(頼)委員 J―REIT、ETF等々、別にこの商品が悪いと言っているわけじゃないですよ。一般投資家がそれを買うのも御自由ですし、もちろん、もうかるときもあれば損するときもある。当然、自己責任の範囲内で行えば、それはそれで一つの商品としていい商品だというふうに私は思いますけれども、金融機関のそもそもの、特に地銀というのは、地域金融機関として地場産業をいかに発展させ、振興させていくかというのがやはり一番の主眼でありますから、ぜひそういう指導をしていただきますことをお願い申し上げまして、ちょうど時間となりましたので質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

○田中委員長 次に、中川正春君。

○中川(正)委員 おはようございます。中川正春です。続いて質疑をやらせていただきたいというふうに思います。

 今回、修正案を、与党と協議をしながら合意に至って、さっき提出させていただいたんですが、その心といいますのは、さっき議論が出ましたように、こういう危機的対応の場合に、いわゆる指定金融機関という制度が民間に対して働かなかった、だからこそ与党の方が改めて、政策投資銀行あるいは商工中金を政府機関として資本注入し、そして資金も財投資金を流して、特に中堅・大企業の金詰まりというのを国が前に出てしっかり支えていく、その体制をつくらなければならない、こういう趣旨の議員立法を出してきていただいたわけです。これについては私たちも、この危機対応を克服していくということであるとすれば、そのツールというのはやはり要るんだろうということ、これが出発点であります。

 ところが、中身を見ていると、本来はあの小泉改革のときに、これは一〇〇%、政策投資銀行あるいは商工中金も民営化をしていくということで出発をして、きょうは社長も来ていただいていますけれども、恐らく組織の中では、完全民営化を前提にした新しいビジネスモデルというのを模索してきた。決算書を見ていると、相当失敗をして大赤字を出しているということ等々を含めて、中に非常に、将来に対してどういうビジョンを描いていったらいいのかという迷いと、それから、そういうベースが本当に政策投資銀行の中にあるのかというような議論、こもごもあわせて模索をしておる、そういう状況なんだと思うんですね。

 そこに対して、三年間のモラトリアムで民営化路線というのを一たんとめて、その間に危機対応をやりましょう、これがもともと出てきたスキームであったわけです。しかし、その三年間というもの、恐らく政策投資銀行としてはまだビジネスモデルを模索し続けるんだろうと思うんですよ。さっき社長の答弁の中にもあったように、どういう形でこの銀行を提起するかというのは、やはり政治の責任だというふうに思うんですね。その政治の責任であるにもかかわらず、また三年間モラトリアムして、どういう方向づけになっていくかわからない、その間に考えますというふうなことで中途半端にやっていいのかどうかということ、これが一つの出発点であります。

 そういう意味で、できるだけ、今の時点で、この委員会で、私たちがその方向づけだけでもはっきりしようじゃないか、その中で、いわゆる政策金融のツールとして、さっき大臣もそういう答弁をされましたけれども、この政策投資銀行をこれからは国の機関としてひとつ提起していこうということ、これをはっきりさせようじゃないかという意味で修正案を出したわけであります。

 そこのところが与党の中でも理解がされて、今回共同で修正案という形で提出ができたんだというふうに私は思っておりますので、これまでアンダー・ザ・テーブルといいますか、表に出した議論というのはなかったということもあるものですから、ここは改めて与党の竹本理事の方から、政策投資銀行のこれまでのあり方、これは私たちから言わすと、小泉政策は間違っていたんだ、完全民営化はこれで廃止をします、そういう前提に立った見直しであって、これからは国の政策機関として位置づけていきますということ、これをはっきり私たちは整理しているわけですけれども、与党の方は、恐らく政治的ないろいろな配慮もあって、なかなか我々のようにすっきりとした考え方、答弁ができないんだろうと思うんです。

 少なくとも、さっき大臣答弁があったように、これからは国の政策金融の手段としてこの政策投資銀行を位置づけていくということ、ここはコンセンサスとしてあるんだというふうに私は確信した上でこの法案を提出したんですけれども、改めて理事の方からその答弁をいただきたいというふうに思います。

○竹本委員 中川先生から今プロセスについていろいろお話がありました。そのとおりだと思いますが、今回の修正案は、あくまで与野党の真摯で精力的な協議の結果として合意に至った末に提出されたものであります。

 与党といたしましては、この修正を施すことが小泉改革路線の後退を意味するとは認識はいたしておりません。昨年九月のリーマン・ショックに端を発します、百年に一度の未曾有の経済危機を受けた現下の情勢に対して施される緊急的な小泉改革路線の改善措置の一環として、いわば時代の要請に応じた適切な措置として認識いたしておるわけであります。

○中川(正)委員 思わずみんなほほ笑んでいましたけれども、そういうへ理屈みたいな話になっていくんだろうというふうに思うんですが、いずれにしても、このたびの措置はというその措置の中身については、政策金融のいわゆる手段として国が関与をしていくという方向、これは、今この時点で我々、この法案の立案者としてそういう意思を持っている、与野党ともに持っている、大臣はさっき持っているという答弁が出たんですが、与党の方もそういう意思なんだということ、これだけはしっかり確認をして答弁してください。

○竹本委員 平常時においては、民間の金融機関でできることをやっていただければいいわけでありますが、今回のような百年に一度という経済危機のときには、民間でできればいいけれども、できないときには、先ほどお話にありましたような特別なツールも必要だろう、こういう認識であります。

 したがいまして、今回の政投銀行法の改正におきましては、これから検討するわけでありますけれども、三分の一の株の保有ということも一つのやり方だろう、そういうことも念頭に置きながら改善措置を検討していくべきだと私は思っております。

○中川(正)委員 基本的な方向性ということで、これは与野党確認をさせていただいたということですから、社長、改めて、政策金融を担っていくということを前提にひとつ考えていっていただきたいし、その体制をぜひつくっていただきたいというふうに思います。その決意をひとつ述べていただきたいと思います。

○室伏参考人 当行は昨年の十月一日に株式会社化したわけでございますが、その際、株式会社として、経営の自由度を図りつつ、投融資一体のコンセプトをうたったビジネスモデルを作成いたしました。このビジネスモデルにおきましては、政府系金融機関として培いました経験を活用し、社会に貢献することも一つの大きな軸足として、投融資一体と相まって他の金融機関との差別化を図り、オンリーワンの金融機関を目指すこととしております。

 昨年の十月一日、民営化ということでスタートいたしましたが、半年経過いたしまして、私の印象としては、民営化と現在の危機対応業務の両立、これは可能でございますし、この数カ月の危機対応業務のあり方を振り返ってみましたときに、これは、私どもが長い間培った経験と、そしてまた優秀な人材、そういったものを総動員して御協力できるということを私は確信しております。

 今後、どういう形でこの件が進展するかは状況を見守りたいと思いますが、私どもは私どもに期待された形で日本経済の発展のために貢献させていただきたいと思っております。

○中川(正)委員 社長、実は私は、両立は可能でないというふうに考えています。私は、民営化ということと政策金融というのは両立しないというふうに考えているんです。そこのところを後ほど改めていきたいと思うんです。

 平常時でも恐らく何らかの形で、政策金融といいますか、さっき議論が出ました、超長期的な、国の求めていく戦略的な分野へ向いての投資、それのツールとして、恐らく規模を限定しながら生きていくんだろうという方向性、そんなものを模索しないと、アメリカのまねをしてファンドをやるんだといって組合にいっぱい出資して大損するという今回の経験からいくと、そうした意味でのビジネスモデルというのは、やはり政策投資銀行はやっちゃいけないんじゃないかというふうにも思っておりまして、これは、実はこれからの議論の中で組み立てていくということであるので、きょうはそうした意味で、できる限り政府の意向を確かめていきたい、どういう範疇の中で考えているのかというのをここでしっかり押さえておきたいというふうに思うんです。

 一つは、いわゆる危機管理下、現在がそうですが、その中で恐らく、このままでいくと貸出業務が二十兆円規模に膨れ上がってくるんだろうというふうに思うんですね。

 二つ問題があると思います。一つは、その相手先をどういうふうに選定していくかということになるわけです。

 今は、例えば天下りで各省庁から下っている人たちが特定の分野の、自分の範疇にある企業と仲介をとって、そこから話が出てきたものが一つの国の政策として、ここへ資本注入なりあるいは貸し付けなりしながら救済をしていこう、そんなことがあったり、あるいは特定の政治的な圧力の中でその企業が選定をされたり、そんなような選定過程であってはならないんだろうというふうに思うんですよ。何らかの形で第三者機構的なものがあって、国の金ですから、それをオープンにしながら、だれにでもわかる、国の戦略としてここは救済していかなきゃいけないということがだれにでもわかるような、そういう説明責任というのが、この危機対応でもやはり要るんだろうというふうに思うんです。

 まず一つ、それをどういう方向性でつくっていこうとしているのか。今ないんですよね。今何にもないんです。それは何にもない。だから、そこについて問題意識を持っていただきたい。大臣、それについての答弁をいただきたいのが一つ。

 それからもう一つは、二十兆円に膨らんでいくわけですから、それが平常時になって膨張したまま突っ走ってもらったら、これは民業圧迫になっていく、前の議論に重なっていくわけです。この資金というのは公的資金ですから、それをもって民業圧迫という話になってはならないということだと思うんです。

 これを縮めていくということなんですが、もともと、今のレベルでいくと十兆円前後のレベルが目標なのかなというふうに私は思うんです。大臣は、いわゆるこれを縮めていくそのプロセスと、それから平常時の大体の規模というのをどれぐらいのところで想定しているのかということ、まずその二つを答えてください。

○与謝野国務大臣 政策金融機関である以上、三つのリスクは当然あると思います。一般の銀行のように高い金利は取れない。あるいは、一般の銀行のように短い貸出期間の融資はなかなか通用しない。それから、貸したものに対してフルカバーの担保をとれるかどうか、これもリスクは負わざるを得ない、そう思います。

 ただ、一般の銀行も悩んでいるように、なかなか収益が期待できる企業分野というのはどんどん少なくなってきているということは事実なので、そういう意味では、やはり政策投資銀行は、政策的にこれはやらなければならないという政治の意思を、金融を通じて実現していくということが私は大事なことなんだろうと思います。

 民業補完的なということではなくて、この分野をどうしても重点分野にしたい、それが、政府の意思と政投銀の意思の重なり合ったものを多分目指していくんだろうと想像をしております。

 もう一つは、平常時に戻ったときというのは、危機のときとは融資の規模や何かは当然変わってくるだろうという中川先生の御指摘はそのとおりだと思いますが、どこの部分がはげ落ちるのかというのは、なかなか量の問題としては想像つかないんですけれども、恐らく、危機の部分がはげ落ちて、国としての通常、平常時における政策重点分野のところに融資が残るんだろう、そういうふうにおぼろげながらに想像をしております。

○中川(正)委員 この問題をもう少しはっきりさせるポイントは資金調達なんだと思うんですよ。昔、長銀だとかあるいは日債銀が破綻をしていったプロセスというのがありました。あれも、銀行債を発券することによって市場調達して、それを長期で回したということだったんですよね。それが結局、直接金融が入ってきたために、長期の分野というのが、そうした意味では市場から資金調達するというようなビジネスモデルでは成り立たなくなった、そういうことが大きな原因で破綻をしていったということ、それを、あのころ私もこの委員会におりまして、それぞれ専門家の話からも聞かせていただいたことがあります。

 今回、完全民営化の議論の中で政策投資銀行が求めていったモデルというのは、どっちかというと、資金調達は長銀モデルで、回し方はアメリカのファンドのまねをしてみたらどうだというふうなことを模索していったんじゃないかなというふうに思うんですね。ところが、そのファンド自体も今破綻したということですから、その部分が大きな赤字になって出てきているということですね。

 だから、そうした迷いの中でやっているんじゃなくて、資金調達は政府資金なんだ、これは今回財投を入れるわけです、政府資金なんだということと同時に、政府がバックにあるということは、そこでリスクプレミアムというかスプレッドが出るんですよね、金利差。安い金利で資金調達ができる、そういうメリットが出てくるわけです。このメリットを活用して、政府の方針に従った、我々の戦略的な投資分野というものをどこかではっきりさせて、それに向いて、このいわゆるメリットを活用しながら、少々リスクの高いものでも、あるいは長期的なものについても投資をしていくというふうな形の平常時のモデルということになっていくのではないだろうか。

 だから、それを完全に分離して、民間でやるんですよというのを、全くそうしたスプレッドなしでモデルをつくりなさいよといったって、これは超専門家がやっても失敗しているんですから、恐らく、体質の違う政投銀がそれに乗り出していっても難しい部分ではなかろうかということ、この思い切りをつくってしまわないといけないんじゃないかなというのが私の問題意識なんです。

 大臣、どう思われますか。

○与謝野国務大臣 先生の御質問を伺っていまして、政府系金融機関の民営化のときに私は党内で疑問を呈していたわけですが、そのとき、けしからぬと。大体、金融というのはイコールフッティングでなきゃいけない、政府が保証して安い金利で調達して、そこで競争条件が有利になるというような金融機関の存在は許してはいけない、その当時の議論はそんな議論だったんです。

 多分、事情が変わってしまったと思っていまして、先生が言われるように、政府がいわば保証するということだけで安いお金が調達できて、それのスプレッドを利用して、いろいろな新しい分野、あるいは若干リスクの高い分野だけれども有望かもしれない分野に投資をしていくというのは、やはり政府の政策としては一つのすぐれた政策ではないかと思いますし、そういう意味では、そのように、先生のお言葉では思い切りというか、そこで吹っ切れたような形でやるというのは、一つの大事な考え方じゃないかな、私はそう思っております。

○中川(正)委員 それだけに、やはり総量規制をやらないといけないんだと思うんですよ。これは、今膨れていくような二十兆円のレベルでこんなことをやられたら、やはり民業圧迫だということになると思いますし、それから投資していく分野も、民と競争する分野じゃなくて、逆に、民は手が出せないんだけれども政投銀がいてくれたら一緒につき合っていけるというふうなぐらいのリスクをしっかり負っていく、そういう呼び水的な分野、それを厳選しながらある程度基準づくりをしないといけないんだろうというふうに思うんですね。

 そうした意味での法的に完全なものにしようとすると、さらにこれを具体化する、要は専門家も入れた形で、あるいは政投銀の考え方も入れた形での見直しの舞台と時間が要るんだろうということなものですから、そこまで手を出さずに、今回の場合は附則という形で、方向性だけをここで規定したということであったんです。

 大臣、そうしたことを前提に、まず危機対応のときの、どこに貸すかという、そこをチェックしていくような第三者機関をつくるということと、平常時の規模、これについては限定的に、民業圧迫にならないレベルにするということと、それから投資目的も政策分野に限定をしていくという話、それともう一つは、恐らく政府とそれから銀行自体もある程度のファイアウオールをつくっておかないといけないんだろうと思うんです。これはべたべたになっちゃったらだめなんだろう。

 だから、そういう意味では、天下りであるとか、あるいはその他のファイアウオールのための措置ということも規定をしていくというふうなこと、こんなことをこれからの議論の中で大臣がリードをしてまとめていただく、三年間の間に、もっと私は短い時間でやる必要があるんだろうと思うんですが、まとめていただくということを確認したいと思うんですが、さっきの項目、確実に入れていただくということで方向づけしていただけますか。

○与謝野国務大臣 満点の回答ができるかどうか自信はありませんけれども、当然、先生の御指摘の点はやはり検討しなければならない、また一定の考え方を示さなければいけない事項だと思いますので、財務省も、政投銀本体ともいろいろ意見を闘わせながら、三年間という時間がありますから、そういう中で一歩ずつ検討を進めてまいりたいと考えております。

○中川(正)委員 やはりここで、社長の話ももう一回聞いておかなきゃいけないだろうというふうに思います。

 これまでの答弁は、以前に整理をした、いわゆる民営化路線に沿った答弁をしていただいたわけです。今回確認をしていただいたと思うんですが、その路線というのは完全に見直していくということ、それから、いわゆる政策金融ということを新しい切り口の中で考えてもらうということでありますが、特に、今回の議論の中で民間で危惧していることというのは、平常時の中で民業圧迫になっていくんじゃないか、いわゆる金融マーケットというのが国の関与の中でゆがめられていくんじゃないかというふうなこと、ここの危惧があるんだと思います。

 そこのところについて、適正規模をどれぐらいにしていったらいいかということ、政投銀としてどのようにそこのところを考えておられるか、これを答えていただきたいと思います。

○多賀参考人 お答えいたします。

 先生の御質問の御趣旨は、今後、ポスト危機対応といいますか通常状態になったときに、民間の金融機関との関係を、専ら民業圧迫という観点でどういうふうに考えていくのか、あと、規模感はどういうふうに考えていくのか、この二点だというふうに理解しております。そういうことでよろしゅうございましょうか。

 まず、規模感ということで申し上げますと、これは先生御高承のとおりでございまして、我々が行っておるものというのは、割とそれぞれの企業の資金のニーズにこたえるという形でやっておりますので、そのときのニーズのあるなし、あるいはそのときの経済環境、社会環境によって非常に変動するものでございますので、前もって、何年後にぴったりこの数字にするというのは、なかなか我々として決めがたいという点はひとつ御理解をいただきたいと思います。

 それからもう一つは、民間金融機関との関係ということで申し上げますと、これはまさに、旧といいますか、政策金融機関たる日本政策投資銀行の時代から我々のビジネスモデルとして、いかに民間の金融機関と、協働と言っておるんですが、ともに働くといいますか、モデルができないかと。

 要するに、民間の金融機関さんの得意な分野、それから私どもの得意な分野、それぞれあります。それから、民間金融機関がとれるリスク、我々がとるリスクがある。そこらあたりを民間金融機関と常日ごろきちんと連携をとった上で、それぞれのない部分を補うような、そういうビジネスモデルでやっていこうということで、私が申し上げるのもあれですが、ここのところ、非常にそういう関係はうまくいっておりまして、先生の御趣旨にお答えするとすれば、今後ともそういう関係をきちっと維持しながら業務に取り組んでまいりたい、こういうふうに思っているところでございます。

○中川(正)委員 内部ではそういう議論をしているんですか。いろいろモニターをしますと、小泉改革の中で完全民営化という方向が出てきた、そこの一番の問題というのは、やはり民業圧迫、これは現にあったんだと思います。それが払拭されているかというと、やはり民間金融機関に聞いていると、どうもそういうことではないと。

 評価は、内部で、さっき自画自賛されましたけれども、決してそういうことではないと。やはり競合している部分があるし、ここは国がやらなくていいんじゃないかというような分野がある。しかし逆に、ここはやはりリスクをとって国がやってもらったら新しい成長分野というのはここから生まれてくるんだけれどもというところについては、民間と同じように手を出さないということなんですね。

 だから、民間と同じようにやったらやはり競合するんですよ、民営化していったら。そういう批判があるということを改めて指摘しておきたいというふうに思います。

 そうした意味でも、やはりこれはめり張りをつけてはっきりさせるべきだ。さっき、一番最初に社長が言われたように、両立ができるという答弁がありました。これは間違いだと思うんです。やはり間違いだということを内部から政府に対して言わなきゃいけないと思うんです。言われたとおりにやりますよといったらとんでもない方向になっちゃうということだと思うので、ここのところははっきりさせましょう。

 さっき申し上げたように、民営化路線というものについては見直していく、やらない、政策金融をやるんだということを改めて表明していただいて、その上で新しい組織とビジネスモデルを構築していただくということ、これが正しいんだろうと思います。

 ただし、さっき申し上げたように、規模は限定した中でやっていくということ、これは大前提だと思いますし、投資先というのは選別をした中で、戦略的な投資あるいは金融ということを形づくっていくんだろうというふうに思うんです。そのことを指摘させてもらいたいと思うんですが、答弁は要りますか。わかってもらえましたか。はい。

 それでは、ここで私の質問を終わります。ありがとうございました。

○田中委員長 次に、佐々木憲昭君。

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 今回、与党と民主党で修正案がつくられまして提案された。そこで、幾つか確認をしておきたいと思います。質問通告の順番を少し入れかえますので、お答えいただきたいと思いますが、よろしいですか。

 それでは、修正案の中身についてです。

 三分の一の株式を国が保有するというのが大変大きな柱であります。なぜ三分の一なのかという点であります。完全民営化よりは国の関与は高まるということで、それはいいと私は思うんですけれども、しかし、国の関与ということでいいますと、二分の一以上、あるいは三分の二以上になりますと、さらに権限が強まるわけであります。三分の一でいいと判断した理由、まずそれを説明していただきたい。

○中川(正)委員 さっき質問しておいて今度は答弁というのは変な気持ちなんですけれども、お答えをしたいというふうに思います。

 読んでいただいてわかるように、三分の一でなければならないということではなくて、三分の一を超える選択をするということですから、二分の一でも一〇〇%でもいいということだと思います。しかし、最低限、重要事項については三分の一ですから、これを確保していくというところは必要だろうという意味でこれを設定したということであります。

○佐々木(憲)委員 三分の一以上、二分の一以上、三分の二以上、それぞれ権限が違うんです。三分の一以上なら、株主総会の特別決議を単独でノーと言えるわけですね、拒否権が言える。二分の一以上になりますと、株主総会の普通決議を単独でノーと言える。それから、三分の二以上になりますと、特別決議を単独で提案し、成立させられるわけですね。ですから、それぞれ権限が違うわけであります。

 特別決議というのはどういうものかというと、例えば、合併とか分割とか、事業の全部を譲渡するとか、定款を変更する、それから監査役の解任、新株の有利発行等々あります。普通決議の場合は、取締役の選任、解任、監査役の選任、会計監査人の選任、解任等々があります。つまり、二分の一以上あるということは、人事に対して非常に大きな権限が行使できるわけです。

 そういう意味で、仮に三分の一まで保有が下がってしまった、つまり三分の二売却をした、三分の一持っている、その場合、取締役の選任、解任というのはできないということになるわけですね。そういう意味で、これは大変大きな違いがあるわけです。ですから、私は、国の関与ということでいうならば、三分の一というのはちょっと低過ぎるんじゃないかと思っているんです。三分の二以上持つべきではないかというふうに私自身は思っております。

 NTTとか、あるいは先ほども議論のありました日本郵政株式会社、これは国が三分の一保有義務を負っているわけです、三分の一以上持たなければならないと。現に、NTTの場合は、かなり売りましたので、国は三三・七%保有です。日本郵政は、国が一〇〇%まだ持っているわけですね。

 そこで、先ほどの議論と少し関連して、与謝野大臣にここで幾つかお聞きしたいんですが、現在一〇〇%持っているわけですから、社長を含む取締役の解任の権限というのは国が既に持っているわけです。仕組み上は、国の意思で社長を交代させる、あるいはこの人を取締役にということはできる、事実上今そうなっているわけですが、それはそのとおりでよろしいですね。

○与謝野国務大臣 国が一〇〇%株を持っているというのは例外的な初期の状況でございまして、一般的な株主総会の原則が郵政会社に対しても適用されるという理解でございます。

○佐々木(憲)委員 株主総会をやりますと、今は国が、代表が一人参加するだけなんですね、一〇〇%持っていますから。ですから、とりわけ財務大臣の権限というのは非常に強いわけです。それで、総務大臣は許認可に関連をする権限がある。ですから、株主総会というふうになりますと、財務大臣の意思、これがすべてを決する、それほどの大変大きな力を持つわけであります。これは将来三分の一まで売ることができるというだけであって、現に今、権限があるわけであります。

 そこで、総務大臣は先日、こう言っているわけです。かんぽの宿の譲渡問題に言及し、こう言っているんですね。日本郵政の上層部を私が許してしまったら、この国には正義はなくなってしまう、こういうふうに厳しく批判をしたわけです。この考え方に与謝野大臣は賛成でしょうか。

○与謝野国務大臣 かんぽの宿の問題なんかは、実際自分で研究したわけではないので、何がどうなっているかというのは正確な知識がないわけでございますけれども、鳩山大臣は業務改善命令を会社に出されております。それから、その他の問題についても問題提起をされておられますので、そういうものに会社は誠実にこたえるかどうかということはやはり見る必要があるのではないかと私は思っております。

○佐々木(憲)委員 これからどうこたえるかというものは一つの判断材料でしょうが、これまでの経緯からいって、この上層部を許したら、この国には正義はなくなってしまうと言っているわけでありまして、与謝野大臣は、何かどこかで、鳩山大臣と考え方はほとんど同じだとか一心同体だとかというような発言をされたようですけれども、大体そういうことですね。

○与謝野国務大臣 鳩山大臣も予算委員会の御答弁の中で、私は麻生内閣の一員であり、内閣の意思に従って行動しますという御答弁をされておられます。これは私と全く同じ立場でございます。

○佐々木(憲)委員 では、次に提案者に伺います。

 三分の一以上ということですが、政府の判断で、先ほども少し答弁されましたが、例えば一〇〇%当面持ち続けていこう、こう判断すれば、それも可能ということでよろしいですね。

○中川(正)委員 ここ三年かけて、そこのところも含めて議論をしていった上で法定化していこうということであります。だから、今の時点では、そういう議論の上で一〇〇%持ち続けていくということも可能だということであります。

○佐々木(憲)委員 提案されている修正案では、「会社による危機対応業務の在り方及びこれを踏まえた政府による会社の株式の保有の在り方を含めた会社の組織の在り方を見直し、必要な措置を講ずる」というふうに書かれています。

 これはどういう意味かという点と、見直すということは危機対応業務の中身も当然入ると思うんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

○中川(正)委員 その点については、実は一番大事なところだという思いがありまして、先ほど私の質疑の中で方向性だけを議論させていただきました。

 いわゆるビジネスモデルということだと思います。こういう緊急時あるいは危機対応をしていく中で公正性をどういうふうに担保していくかという仕組み、それからその規模についても、先ほど申し上げたように、二十兆円からの貸出額が膨らんでいくというものに対して、後どのようにそれを整理していきながら平常時に持っていくかというそのプロセス。

 あるいは、平常時については、これは民業圧迫にならないということが大前提なんですが、もう一つは、さっき二つのモデルで、民営化モデルと危機対応モデルを区別していこうという考え方もあるかもしれませんし、そうじゃなくて、もうこれは政策金融だけでいこう、その財源は財投で、国の保証で低利の資金を活用しながら政策金融をしていこうという考え方、これ一本でいこうということになるかもしれない。これはこれからの議論の中でモデルを構築していこう。

 ただし、民間の金融機関に競合して圧迫していくというふうなこと、低利の資金が手に入るから、それでそうしたビジネスをやっていくんだという、ここの流れについてはしっかりとめていく、整理をしていくということでなければならない。そういう中身をこれから構築していく、そういう意味合いだと思っております。

○佐々木(憲)委員 その見直しの期間ですね。この提案によりますと、「政府は、一の措置が講ぜられるまでの間、その保有する会社の株式を処分しないものとする」というふうになっていますね。つまり、新しい業務をビジネスモデルを含めてどうしていくかということ、それを見直して検討していくということになると思うんですけれども、それができるまでの間は株式は売却しない、こういうふうに理解していいわけですね、この条文は。

○中川(正)委員 そういうことです。三年とありますけれども、私の気持ちとしては、もっと時間を縮めてこの議論はしっかりしていくべきだというふうに思っております。

○佐々木(憲)委員 現在の政府の補正予算とも関連をして組まれている危機対応業務というのは、長期低利融資あるいはコマーシャルペーパーの買い取り、こういうものをかなり大きな会社に対して行う、直接そこに資金を供給するという内容になっているわけでありまして、しかも、損失が出ると国民が負担するという、結果的にはそういう仕掛けになっていますよね。こういうものは私は見直しの対象にすべきだと思います。つまり、中小企業、地域経済あるいは環境対策、こういうものを重視した内容に変えていく必要があるのではないか。

 今のやり方ですと、従来、かなり苫小牧東部ですとかむつ小川原とかああいう巨大開発につぎ込んで焦げついて、大変な負債を自治体や国が負ってしまった。ああいう経緯を振り返ると、二度とああいうことはしてはならないと思いますし、それから、今一番危機で重大な事態になっているのは中小企業の側ですから、そういう側に対しても、今は対象が中堅・大企業というふうになっていますけれども、中堅・中小企業に広げていく、そういうことも当然含めて検討すべきだと思いますけれども、どのような見解でしょうか。

○山本(明)議員 お答えさせていただきます。

 中小企業へもというお話でございますが、政府としては緊急経済対策というのは中小企業からというのは当然だと私も思っております。したがって、昨年の一次補正、二次補正、本予算につきましても、中小企業のセーフティーネット貸し付けだとか保証一〇〇%だとかいうことで三十兆円、対策を練っておるわけでありまして、世の中はやはり中小企業が弱者でありますから、まず救うのは私も同じ考えであります。

 しかし、中小企業だけで成り立っておるわけではありませんで、やはり大企業もあるわけでありまして、大企業の従業員も全従業員のうちの三〇%あるわけでありますし、中小企業は大企業の下請である場合も多いわけでありますから、大企業が危機になったときにほっておいてもいいという理屈にはならない、私はそんなふうに思っております。

 やはり中小企業からまず救う、そして、今のこの経済危機というのは大企業まで大変なんだ、本来なら大企業は自分の力で再生しなさいと言えますけれども、今そこまで大変な危機になっておりますから、したがって、政投銀、商工中金、政府金融公庫、いろいろあるわけでありますから、今回、政投銀については大企業、中堅企業を対象とする、こんなふうに考えております。

○佐々木(憲)委員 アメリカのGMの危機などと日本の今の大企業の危機というのは、質が違うと思いますね。日本の場合には、製造業だけで百二十兆円という莫大な内部留保を抱えていますから、それを保有しながらさらに国から支援を受ける、これはやはりちょっとお金の使い方としては優先順位は低いと私は思っております。

 最後に大臣にお聞きしますけれども、政投銀の今後の政策的な内容として、対象に中堅だけではなく中小企業も念頭に置いた政策展開、地域経済、それから長期資金ですから例えば環境対策、こういう問題も含めた新しい展開というものが今後求められると思いますが、大臣の見解をお聞きしたいと思います。

○与謝野国務大臣 余り制約を持たないで、政投銀の中で自分たちの理想的な業務形態はどうかというのをまずお考えいただきたいと思っております。当然、環境とか新しい分野のものも検討されると思いますので、そういう意味では地平線を広く持って物を考えていただいたらどうかと思っております。

○佐々木(憲)委員 時間が参りましたので、終わります。

○田中委員長 これにて両案及び修正案に対する質疑は終局いたしました。
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