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中川正春 NAKAGAWA MASAHARU


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財務金融委員会

第171回国会 衆議院 財務金融委員会 第9号 2009年02月27日

平成21年2月27日(金)

○田中委員長 これより内閣総理大臣出席のもと質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川正春君。

○中川(正)委員 民主党の中川正春です。

 先ほどは予算委員会で、最近珍しいというか、久しぶりのことなんですが、混乱なく採決が行われました。しかし、そんな中で、外は雪になりまして、大分冷え込んできましたけれども、麻生総理のこれからの国の運営を暗示しているような、そんな日にきょうはなっていったのかなと、さっき渡り廊下を歩きながら、そんな感慨を持ってきょうこの質疑に来ました。

 最初に、きょうはこれは締め総でありますので、もう一回原点に戻って、今の経済の状況、世界恐慌への入り口だという非常に悲観的な、あるいは危機感を持ってこの状況を見ているエコノミストも今多くなってきているわけでありますが、その根本原因、よくサブプライムの話は出てきますけれども、もっと深いところに今回のいわゆる恐慌に至ろうとしているこの状況というのは原因があるんじゃないか。そこのところを私たちがしっかり見ておかないと、政策をつくっていく中で焦点を合わせてそこへ向いて一気呵成にどんと行く、そういう体制をとっていくということができないんじゃないか、あるいは見当違いのところへ向いてその政策が走っていくんじゃないか。これは日本だけじゃない、アメリカやヨーロッパも含めて、ここのところをしっかり押さえておくという必要があると思うんです。

 そういう意味で、総理は今、この原因を基本的な部分でどう見ておられるのかということ、これをまず確かめておきたいと思います。

○麻生内閣総理大臣 今、世界同時不況になりました本当の原因をどう考えるのかという御質問ですか。

 今回は、九月の十五日のサブプライムというのが直接の引き金になったというのは事実だと思います。少なくとも、リーマン・ブラザーズの話というのは大きなものとして今後とも歴史に残るような騒ぎだったと存じます。

 しかし、ここに至るまでの間は、少なくとも住宅バブルを含めまして、いろいろなバブルというものがはじけつつあったのが一つ。これはアメリカに主にそう起きております。

 また、その間、巨大な金余りになっておりますので、その金余りに関連して金融派生商品というものが大量に金融商品として生産され、そしてそれに対するチェック、管理が追いついていく前に世界じゅうにそれが売りさばかれる。幸いにして日本はその商品を購入するという金融機関、個人投資家の人数が限られていたということもありましたが、多くの国々はその金融派生商品というのを購入し、結果として、それがバブルとしてはじけたというときになって、今回一斉に世界が同時に不況になった。

 これまで、不況というのは数々ありますが、戦後は一貫してインフレ下の不況、今回初めてデフレに近い形での不況というのも、一九九七、八年に我々がやった以外ありませんので、そういった意味では、世界じゅうそれに対応するすべというものがかなり混乱をしておりますのが今の現状。

 したがって、対応策がこれ一点にすれば何とかなるかというものは私はないと思っています。みんなで、これはお互いさま、きちんと自分の経済を立て直して、内需拡大というものをきちんとやっていかない限り、貿易不均衡がこのままずっと継続したままの、前回同様の状況で続くはずはないと思いますので、各国、自国の内需の拡大をやって、きちんと自国の経済を立て直すという基本的なところからスタートされる以外にほかに方法はないのではないかなと、私なりにはそう思っております。

○中川(正)委員 金融派生商品がバブルを起こしたというような説明と同時に、それぞれ、いわゆる貿易の不均衡も指摘をされました。

 これは、私も、トータルで考えるとやはりアメリカ問題なんじゃないか。もっと言えば、双子の赤字と言われますが、とにかく貿易赤字を、それが持続していくということを可能にするために、簡単に言えばドルを無鉄砲に刷って、世界にそれを供給して、金融手法をいろいろ駆使しながら逆流をさせる、アメリカへ向いて再投資をさせることによって成り立ってきた経済、これが金融派生商品等々、証券化という手法の中でさらに増幅されてバブルを起こした。

 そういう構造がまず問われなければならないし、これからそれをどうするかということをしっかり国際的に考えていかないと、どういう手段をとってもやはり行き着くところまで行ってしまう。いわゆる恐慌状態になって、どうにもならないところでそれぞれの通貨が破綻しながら、各国が非常に厳しい破綻状況を生んでしまうということだろうと思うんです。そういうマインドを持って、恐らく今回オバマ大統領に麻生総理も会われたんだろう、そういう気持ちを持って、いろいろな提言と、それから日本として何ができるかということも念頭に置きながら話し合いをされたんだろうというふうに私は思うんですよね。

 そんな中で、総理はどう思われますか。ちょうど二十五日、あの会見があった日に、その後オバマ大統領はアメリカの議会に出まして、日本で言う所信表明というのを行った。その中で、私も印象的に見ているのは、いわゆる思い切った財政出動を念頭には置いておるけれども、やはり財政規律というのも同時に達成をしていかなければならない、この二つの目的というのを同時に実現していくということを念頭に置きながら、新しいニューディールの政策というのを出してきているな、そういう思いですね。その思いというのは、我が国に振り返って考えると、同じ主題を持っているということも言えると思うんです。

 そんな中で、アメリカのこの政策が成功するかどうかという見きわめと、それから、成功するというところに持っていくためには、いろいろな条件がそろわなきゃいけないんだろうと思うんです。そこのところを麻生総理はどのように見ていられますか。

○麻生内閣総理大臣 アメリカの、他国の景気回復の予想をするのは、これは自国ですら難しいのに、他国はさらに難しいという前提である程度聞いていただかないといかぬとは思いますが、少なくとも、七千八百七十二億ドルという巨額な、いわゆる減税措置を含めましていろいろなことを今回出しているんですが、アメリカの再生とか、いろいろな表現をしていましたけれども、再生というものを主にして、あの成立した法律をもとにして、今、議会演説で、信用危機というものを回復しない限り真の再生はあり得ない、多分そういう表現だったと記憶します。

 私は、少なくとも今、この前の予算委員会で御質問があっておったと思いますが、あれと同じように、アメリカは、とにかくここは金融対策では景気回復にはならない、なぜなら金利が限りなくゼロでも企業は金を借りて投資しませんから、設備投資をしませんから、金融政策はきかない。したがって、ここは財政出動以外にほかに方法がないということになりましたのが、去年の一月にIMFのストロスカーンがダボスで言った話とほぼ同じところ、そこまでは来ているんだと存じます。

 問題は、その対策をした場合にアメリカは、今、無尽蔵にドルを刷ればというお話ですが、ドルを刷りますとドルの価格が下がることになりますので、ドルの価格がたらたら下がるということは、これは我々にとっても、アメリカの国債を持っている他国にとりましては被害が出ますから、アメリカには投資はしない。したがって、やはり中期的にはきちんとドルの信用を回復しておかなければならないといったところは、私は見識だと思います。

 短期的には景気対策、中期的には財政というものをきちんとするんだということを言っているのは、私は正しいんだと思っておりますので。これはどうなるかと言われると何とも言えませんけれども、最初の任期が終わるまでに財政赤字を半減させるという表現もしているんですが、では、それを本当にできるかと言われると、ちょっと私どもとしては、そんなに簡単にできる話かなと思わないでもありませんけれども、少なくともそういう意識を持っているということは、我々としては、たらたらやみくもに行こうとしているわけではないということが、我々外から見ている者としては信頼が置ける話として、一生懸命、真摯にまじめにこの方法でやろうとしているという意識、決意というものを感じます。

 少なくとも資金が円滑にうまく回っていくようにということを考えないと、こちらの国益にも大きく響いてくるところでもありますので、ここはアメリカの対応というものを応援してやるというのが正しいあり方かなと思っております。

○中川(正)委員 応援をする、そういう姿勢で私たちもいかなきゃいけないんだろう、それは私は正しい我が国のスタンスだというふうに思うんですよ。

 ところが、応援するというその言葉の中に、さまざまな懸案がありましたが、唯一その中で総理が口にされたのは、ドルが基軸通貨であり続けるべきだということですね。ところが、皮肉にも二十五日、これは産経ニュースが伝えているんですけれども、同じ二十五日に行われた米国債の入札が不調になっているんですね。これは日本の円に換算すると三兆百億円、これを入札したんですけれども、落ちなかった。それはなぜかというと、やはりこのオバマのいわゆる経済政策ということが、米国債をこれからも相当増発していかなければならないだろうという、市場のそうした解釈だと思うんです。そんなことが、もう二十五日に揺れ始めてきているんですね。

 そんな中で、具体的に、ドルが基軸通貨である、あるいは、アメリカのいわゆる財源というものを確保していくために何が日本に協力できるのか、日本が何ができるのかということを念頭に置いて当然これは発言をされたんだろうと思うんです。具体的には何を念頭に置いておられますか。

○麻生内閣総理大臣 少なくとも、今回の一時間二十分にわたる会談の中で、このアメリカの国債の話もしくはアメリカのボンドの話、こういうことに関して、オバマ大統領から日本に対して、私に対して、直接的にも間接的にも要請などというものは全くございませんでした。

○中川(正)委員 いや、要請がある、ないというのを聞いているんじゃないんですよ。日本の国家の意思として、何をするかというのは当然積極的に示唆をする、あるいはこれができるよという話は持っていっていいはずなんですよ。そういう外交をしなきゃいけないと逆に私は言っているんですよ。言われてから渋々、日本もそんな余裕はないんだけれども、国民をそれで説得できるかどうかというふうな形の中でやっていく政治じゃないと思うんですよ、今。

 そういう意味では、逆に日本の存在感というのを出していく、あるいは日本の国益にもなっていくような国際貢献の仕方、アメリカに対する協力の仕方というのは、知恵を出せばあるんですよ。そこのところをしっかり出してくださいよと言っているんですが、どんなことを今考えられているんですか。

○麻生内閣総理大臣 今、世界的な流れとして、ブレトンウッズ体制にかわるものとか、いろいろな表現がなされております。特にヨーロッパではそういう意見はよく聞かれますが、サルコジ大統領、いろいろほかのヨーロッパ系の方もこの話をしておられるのは中川先生御存じのとおりです。

 日本はそれにくみしない。なぜなら、ここは、我々が一番ドル債券を持っている国ですから、いきなり基軸通貨がかわることによってドルが暴落するというのは、日本にとっての国益を著しく損ないます。したがって、ドルというものの基軸が安定しているということの方が我々にとって国益が大きい、私は基本的にそう思っておりますので、ドル体制の維持というものを、同じようにドル債券を一番持っている国家でもあります中国とともに、日本と一緒に、ドルの安定、ドル基軸通貨の安定というものが我々の基本的な考えであるというのだけはきちんと伝えてございます。

○中川(正)委員 もう一つ、ドルが基軸通貨であるべきだというのと、そうではなくて、その実力が、いわゆるドルの信認というのが崩れてきているという現実があるんだと思うんですよ。だから、あるべき論と現実論とは違うんです。

 日本が対応していかなければいけないのは、ドルへの信認が崩れてきているときに日本の円をどうするか、あるいは日本の立場をどのようにそこでつくっていくかということだと思うんです。この議論が欠けているんですよ。これはドルに対する話だけじゃなくて、安全保障あるいはまた世界の中での日本の政治的スタンスといいますか、そういうすべての分野で、さっき総理が出されたような発想しかないから、日本の主体性というのが問われるというところだと思うんですね。それはもう本当に象徴的にあらわれていると思うんです。

 そんな中で、私、きょうは日銀の総裁に来ていただいておりますので、一つ確認をしておきたいんですが、一時、日本の円を国際化していこうという議論が数年前に積極的な形としてありました。その後、円の国際的な流通の形態というのは一体どうなっているのか。国際的な円の立場というのは二つあると思うんですね。一つは、流通貨幣、決済貨幣としての円の立場と、それからもう一つは、各国で外貨として積み上げられている円の立場、二つあると思うんですが、この二つをあわせて、最近の情勢というのは一体どうなっているのか、ここを確認したい。

 それからもう一つは、円の国際化ということは、日本のいわゆる企業活動にしてもあるいは政治的な立場にしても非常にメリットがあるし、それがいわゆる為替リスクから日本の状況というのを隔離することにもなっていくので、私は非常に大事な視点だと思っているんですが、そういう形で円の流通を高めていくということが正しいのかどうか。そういうことの努力というのをすべきなのかどうかということも含めて、総裁の見解をお尋ねしたいと思います。

○白川参考人 お答えいたします。

 最初に、円の流通の状況あるいはドルの流通の状況というところからお話しいたします。

 全世界の貿易・金融取引の決済に占める通貨別のシェアというものは、網羅的にカバーした統計はございませんため、こうした取引も含めました外国為替取引高に占める通貨別のシェアをまずお答えしたいと思います。

 この点では、国際決済銀行、BISが三年ごとに調査を行い公表した数字がございます。これを見ますと、世界の外為市場の取引高に占める円の割合、これは為替レートの変動の影響も含んだ計数ではございますけれども、二〇〇一年四月中は一一・四%、二〇〇四年四月中は一〇・一%、二〇〇七年四月中は八・三%ということで、割合的には低下をしております。一方、米ドル関連の割合でございますけれども、同じ年次で見ますと、四五・二%、四四・四%、四三・二%ということで、若干の減少ということでございます。

 一方、ストックでございますけれども、世界全体の外貨準備高について通貨別の構成をIMFの統計で見てみますと、米ドルの割合は、二〇〇〇年末は七一・一%、二〇〇五年末は六六・九%、そして二〇〇八年九月末は六四・六%というふうに減少しております。他方、ユーロの割合は、同じ期間で見まして、一八・三%、二四・〇%、二五・五%でございます。同様に、円ですけれども、六・一%、三・六%、三・一%ということでございます。

 次に、円の国際化についてどういうふうに考えるべきかということでございます。

 先生御指摘のとおり、海外におきまして円の使用比率が高まりますと、それは我が国全体として見ますと円の金融市場の魅力が高まるということになりますので、その分、国全体としての資金調達面で有利性が高まるという可能性がございます。

 一方、貿易取引でございますけれども、経済金融市場がこれだけグローバル化していますから、為替レートの変動の影響それ自体はどのような状況においても最終的には免れ得ないというふうに思いますけれども、為替変動に伴います短期的な収益の振れを抑制できるという意味では、円建ての取引がふえますと、その分、短期的な収益の振れを減殺するという効果があるというふうに思います。

 国際的な貿易取引あるいは金融取引でどの通貨が用いられるかということは、最終的には、その国のいわば頑健性とか安定性、それから通貨の利便性、そうした要因に依存してくると思います。これは、通貨の特性として、通貨が一たん使われますと、ますますまたその通貨を使いやすくなるという面がございますので、その結果、今ドルが基軸通貨になっているということであります。

 ただ、いずれにしろ、円がたくさん使われていくということは、日本全体として先ほど申し上げたような意味において魅力があるということでございます。したがって、円がよく使われていくように努力をするということは大事だというふうに思います。つまり、利便性を高めて信認を高めていくということでございます。

 そうした観点からは、我が国の金融資本市場の機能や利便性を一段と向上させること、それから、日本銀行に即して申し上げますと、適切な金融政策運営で物価安定のもとでの持続的な成長を実現するというふうに考えております。

○中川(正)委員 この観点というのは、これから新しい世界秩序を構築していくという作業に世界全体が入っていかなければならないんだろうと思うんですが、そういう中では非常に大事な視点なんだろうと思うんです。ただアメリカのドルについていったらいいんだ、あるいは、ドルの資産が多いから、ドルが目減りしたらえらいことになるんだという単純な話だけで終わらせてしまうことではないんだろうというふうに思います。

 そのことを指摘した上で、どうですか、総理、例えば、米国債を受け入れるというときに、円建ての米国債をということで条件づけをしまして、円建てであれば日本も受け入れるよということも言おうと思ったら言えるんです、政治的な意思で。これも可能だと思います。

 それから、今度IMFに出資をするという話がありますけれども、IMFというのは、アメリカにコントロールされていて、いわゆる欧米型の見方で発展途上国を締めつけていくということで、そういう意味では非常に評判が悪かったわけですが、これについても、そこから脱却していくために、いや、出資するのに円でやるよということも言えるんだろう。

 今、チェンマイ・イニシアチブが、ちょうど財務大臣が出席できない留守の間に、改めてその機能というのを強化していこうじゃないかという話し合いができて、恐らくそれを共通バスケットみたいな形で、何らかのものを積み上げていくような形に将来なっていくんだろうと思う。そのときに、アジアでの円の存在というのを高めておく、そういう戦略的な判断というのがあって動くんだと思うんです。

 ただマーケットが選択をしていくというだけじゃなくて、そこに国家の意思があって、装置をつくっていって初めてこういうものは動くんだろう。それがこれまでドルが基軸通貨であった背景だったんですよ、アメリカはその戦略をとっていたわけですから。そういう意味合いで、今日本ができることというのは幾つもあると思う。それを、言われてからやるんじゃなくて、言われる前に日本の国家の意思として固めていく、そういうことが今本当に必要なときなんだろうというふうに思うんです。

 そういう観点に立って、今回日本ができることというのは何なのかということを、総理、改めて答弁してください。

○与謝野国務大臣 日本ができることは、既に国際会議で麻生総理、中川財務大臣が表明されていることですけれども、一つは、何といっても日本にとって大事なのは、自由貿易体制を守る、保護主義に走らないように世界各国と協調していくということです。それからもう一つは、やはりIMF等の国際機関を通じて、国のデフォルトが発生しないように日本も協力していくこと。それから、日本の中央銀行たる日本銀行も、アメリカの連邦準備あるいは他の国々の中央銀行と協力をして、通貨スワップをやって信用をお互いに共有し合う、そういうこともありますし、もう一つは、日本ができることは、やはり内需を拡大して日本の経済を立て直すことによって、そのことが世界経済、米経済に一定の貢献をする、そういう覚悟を持って国内で経済対策をやることだと思っております。

○中川(正)委員 そんな格好のいいことだけを言って、物わかりのいい国だなというイメージだけつくり上げていく時代というのは、日本は終わったんだと思うんです。例えば中国が米国債の話でああやって揺さぶっているように、あらゆる手段を使いながら戦略的に日本の立場あるいは国益というものをもっとはっきりと打ち出していく、そういうときが来ていると私は思うんです。それがないということを指摘しておきたいと思います。

 本当はさっきの答弁は総理に私は求めたんですが、一番大事なところを財務大臣に譲ってしまったのは残念で仕方がありません。

 そんな中で、今度は国内の話に移っていきたいというふうに思うんですが、今の日本の状況を市場はどう見ているか。非常に危機感を持って見ているわけですが、そんな中で象徴的に、これはロイターで伝えられているんですけれども、アメリカのJPモルガン・チェースがこんなことを言っているんです。現在のクレジット危機から脱却するのは中国が最も早く、中国の次にアメリカが来て、日本はこのままであると一番最後になっていく可能性があるというコメントを出しています。

 その理由としていろいろなことが考えられると思うんですが、これは総理が一番早く日本が脱出をしていくよと言うこととは全く正反対の見方を市場がしているということなんですが、それはなぜだと思われますか。市場がどうしてこういう評価しか出てこないのか、そこのところを総理はどう考えておられるか。まずここから始めていきたいと思います。

○麻生内閣総理大臣 マーケットが決めていると言われましたが、それはその人が言っている話であって、全然別の意見は、マーティン・ウォルフなんという最も有名な人が、日本のやり方は正しいとこの間書いて、十日ぐらい前にファイナンシャル・タイムズにでかでかと出たのは、もう当然読まれていると思いますので、私どもそれを説明するつもりはありませんが、そういう意見もあります。

 今、日本の場合、中国の場合、一番問題は、どうして中国が先に出ていくか、日本の方が後なのか、いろいろな分析はその方の分析で、よくわかりません。ただ基本的には、外需依存度というものをどれだけ早く内需にきちんと切りかえられるかという分析というのが違うかなと思います。

○中川(正)委員 一般的には、外需型の経済というのを内需に切りかえていく、そのための経済政策に中心を持っていくべきだ、こうよく言われますよね。しかし、本当にそうなのか。私は、短期的な話と中長期的な構造改革をしていくという話と、これは分けて考えていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うんですよ。

 自動車それから電機を中心に、実体経済がここまで落ち込んだ、しかも急激に。しかも、大手の企業を含めて、トヨタあたりでも資金繰りが本当にできるのかどうかということがちゅうちょされ始めている、そんな深刻な事態に対して、内需だけで本当に喚起ができるのか。

 アメリカもあるいは中国もしっかり回復していって、日本の外需というものがあれだけ大きなシェアを占めているわけですから、そこのところが一つの牽引になって回復していくというプロセスが前提にないと、本当に短期的には難しいんじゃないか。そこのところの頭の整理というのは、しっかりしておかなきゃいけないんだろうというふうに思うんです。

 最初から内需、内需と言っていると、そこの部分がどうなるんだと言っている間に、ばんばんに企業が、下請も含めて破綻をしてしまうということになってしまうんじゃないかということを一つ指摘をしておきたいのと、それからもう一つ、内需、内需と言いますが、総理の頭の中には、具体的に日本の内需とは何なんだ、どこへ向いてシフトをしていくという方向性があるのかというのをちょっと確認しておきたいと思います。

○麻生内閣総理大臣 我々、今、内需というのが重要だと申し上げている一番の背景は、一番先に中川先生の御質問のところと同じことなんだと思います。

 少なくともアメリカというのは、貿易赤字、世界最大の債務国家になっておるわけです。傍ら日本は世界最大の債権国家、そしてアメリカに対しては明らかに貿易が黒字。そういう状況にあって、アメリカが仮に内需拡大に成功して景気が戻ってきたときに、中国、日本からまた大量の輸入品が入ってくるというのを向こうが素直に受け入れられるかどうか、なかなか難しいところだと思います。

 当然、こちら側が内需の努力をしていないじゃないかという指摘に対しては、我々はそれにきちんとこたえる努力というものをやっておかなきゃならないのは当然なことだ、私はそう思っています。したがって、今回の予算の中でも、例えば住宅減税の話もさせていただいておりますし、これまで過去最大の住宅減税をしておりますし、また、省エネ、新エネ等々の設備投資に関しては、五年償却、六年償却一切なしで、即日、一年の一発償却を認める、過去に例がないようなこともやっております。

 いろいろな意味で、私どもは、この予算の中でそういうものを、従来の公共工事だけに限ることなく、私は公共工事は要らないなんと申し上げるつもりはありません、土地は安い、金利は安い、しかも工事費は安い、そういうときに投資すべきです。当たり前のことだと思いますが、そういうことも含めまして、我々は内需というものをきちんとやっていく必要があるのではないかということで、家計の部分でいろいろな意味で新しい支援をしたりいろいろ、もう既に御存じのとおりなので、私どもとしてはそういったことをきちんと踏まえて内需拡大というのに努力をしていく必要があろうと存じます。

○中川(正)委員 きのうもさっきの住宅ローン減税の議論がここであったんですけれども、あれで家を建てようか、あるいは新しいローンを組もうか、そういうインセンティブにはならないねというのが結論だと思いますし、企業に対して償却を早めていくということについても、これは、今の企業でそれによって減税効果が出てくる企業というのはもうかっている企業ですよ。だから、そういうところに対してのインセンティブではなくて、恐らく、減産体制をとらなきゃならなくて、資金繰りに困ってどうにもならないというところの企業がいかに起き上がってくるかという、そこへ向いて緊急的にはしっかり金を入れ込まないとだめなんだろうと思うんです。

 そういう意味で、私は、内需と言うけれども、今回の予算の中には、あるいはこれまで一連出してきた政策の中に、本来の意味での内需、これは中長期的に見て構造を内需型経済にシフトさせていくという意味ですから緊急対策じゃないんですね、シフトさせていくという意味では、まだしっかり入っていないという思いがするんです。

 それを中途半端に、あした需要喚起をしなければいけないから住宅ローン減税を中途半端にやりますよ、あるいは償却をやりますよ、こんなことを言っているから、中長期的な話と短期的な緊急対策が混同されていて、結局は両方が中途半端になって、しっかりきいてこないというような結果になってくるんじゃないかという思いがしておる。だから今回の予算というのは、これは日本にとっても、マーケットから、いわゆる市場からそれを見たときに、何をやろうとしているのかわからない、見えないという評価がなされてしまうんだというふうに思うんですよ。

 そういう意味で、緊急対策というのは、金融対策でとにかく企業がつぶれないという状況をしっかりつくっていくということがしっかり見えないといけない。

 前にもちょっとここで指摘をしたんですが、枠組みができているんだけれども、大手企業にしてもそれから中小企業にしても、実際に金が回っていない。これはデータを実は皆さんの手元に届けてあるんですが、枠組みがつくられていても、実際に銀行がそのリスクをとらない、あるいは銀行の中にそれだけの資金余裕がなくなってきているというふうなことがはっきりしているデータというのがこれだけ出ているわけですから、だからやり方としては、これまでの既存のスキームを使ってもこれは資金が伸びないんだという心の整理をもうしなきゃいけないと思うんです。

 その上で、では新しいルートというのは何にするんだということなんですが、だから、そこがわかっているからアメリカは、直接の資本注入をやったり、企業へ向いて直接FRBが貸し付けたり、これは本当に世間の常識から、これまでの世界の常識からいったら考えられないような話だけれども、直接やり始めている。そこまで腹をくくっているんだというのがメッセージとして出ているわけなんですが、そういうようなことに踏み出していかなきゃいけない。そのメッセージをまず短期的にははっきり出すということだと思うんです。

 その上で、内需というのはやはり構造を変えていくということですから、最近、与謝野大臣は時々口にされるんですけれども、福祉関連部門で本当の安心感、あるいは医療の中で今破綻している状況というのを本当に組みかえていく、その中に資金が回る、金が福祉、医療分野で回っていくというような制度を日本の中でもつくり上げていくというふうなことであるとか、環境でいえば、私は太陽光はいいと思うんですよ。あれは、固定価格の買い取り制度をつくればそこに新しい市場ができるわけですから。こういう形で市場をつくって、そこで回していくというふうなことであるとかというふうな工夫を打ち出していかなきゃいけないということだと思います。そういう意味で、ちょっと整理をして経済対策というのを立てていかなきゃならない局面に今日本は来ているんだと思うんです。

 今の予算、これは採決はしたわけですが、参議院にこれから回ります。そうした私たちの考え方も含めて、総理、ここはひとつこの予算を修正しながらめり張りをつけた形で、マーケットに対しても確実に反応が出てくるような、そういう組み替えをやりませんか。どうですか。

○麻生内閣総理大臣 組み替えを言っておられるんですか、修正を言っておられる。(中川(正)委員「どっちでもいい」と呼ぶ)

 私どもとして、今の段階でこの予算というものを、まだ実行に全く移される前の段階ではありますけれども、これまで過去最大、八十八兆円からの予算を組んで、少なくとも経済対策、一次、二次、本予算と合わせて七十五兆円にも上る予算を組んでおります。そういった意味では、まずはこれをやらせていただくということで、きょう採決をいただきましたけれども、きちんとそれで対応させていただきたいと思っております。

○中川(正)委員 前にも申し上げたんですが、総理、一つ誤解されていることがある。誤解されているというか、頭の切りかえができていないところがある。

 これは、昔だったら、小泉さんの時代だったら、参議院も衆議院も絶対多数ですから、まるっきり、一〇〇%責任を持って与党がそれをやっていくという体制ができているし、それでいいんだと思うんですよ。ところが今、参議院がひっくり返っているんですよ。ということは、我々、少なくとも国民のそうした負託を受けて、民主党、野党もあるわけです。

 それを国民は、しっかり話し合いなさい、そこから一番いい知恵が出てきたらいいじゃないか、そんなかたくなに肩を怒らせて、おれが絶対正しいんだ、そうでないと次の選挙は勝てないんだというふうな、そうした思いでやっている必要はないんじゃないかということだと思うんです。これは本当に民主主義の成熟度というのが今問われているんだろうというふうに思うんです。やりませんか、話し合いを。どうですか。

○与謝野国務大臣 総理がお答えする前に、金融だけについて申し上げますと、今、我々は、いろいろな金融の手段を用意いたしました。また日銀も、異例とも言えるほど積極的な対応をしてくださっております。

 しかしながら、先生が懸念されているように、これからの経済状況を考えて、今の枠組みで大丈夫なのか、また今の枠組みですら動いていないという側面もあるよと。それは確かなことなんで、やはりそういう緊急事態に至った場合には、民主党を中心としたすべての党の方のお知恵と力をちゃんとおかりして、国民のために物事を迅速に決めていく、これは理想の姿であると私は思っております。

○麻生内閣総理大臣 今言われましたように、中川先生、政党間協議をやろうと最初に私の方から何回となくお声をかけたことは、御記憶力がよろしいので覚えておられると思うんですが、そのときは全く相手していただけなかった。御記憶だと思います、担当もしておられましたから。

 しかし、私どもはずっと申し上げてきたんですけれどもうまくいきませんでしたので、この間も二日間にわたって両院議員総会でも全く話がつかなかったという、それまでの長い間、時間がかかっておりますので、そんな簡単にはいかないんだというのが正直私どもの実感でして、今この段階で直ちに修正しろとか何とかしろと言われてもそう簡単にできる話ではない、私どもはそう思っております。

○中川(正)委員 こんなのは水かけ論になっていきまして、そっちから話し合いをしようよというふうに声をかけてきたのか、私たちの方から、これは話し合いが必要だよ、修正するために民主党案というのはこういうのがあるよと提議をして、それをもって話し合いをしようということに対して、そっちが強行採決でどんどんどんどん、我々のは採決せずにつるしておいて、衆議院でそっちの与党案を通していたということであったのか、これは水かけ論になる。

 だから、そんなことを言っているんじゃなくて、ちょうどこれから参議院に話が回っていくわけですよ。それだけに、ここのところは日本がこの危機を克服していくためにも、お互い政治が少し考えなきゃいけないね、大人にならなきゃいけないねという思いを私は言っているんです。

 同時に、ちょうどちょっとした特集がありまして、あるエコノミストの記事を読んでいましたら、九月の金融危機のときには、インターバンクの市場というのが過熱をして、ドルだけじゃなくて円も調達が難しかったと。それに日銀が供給したわけですけれども、その前はどこが頼りになっていたかといったら、郵貯なんですね。郵貯にたまっている金、あるいはひょっとしたら、財投あたりも使っていかなきゃいけないのかもしれないと思うんですね。

 今度は二月から三月と言われている。あるいは、これから先、今の状況の中でそうした非常に難しい、いわゆる危機的側面というのが出てくる可能性があるんじゃないかと言われている。市場というのは、それだけ本当に危機感があるし、緊張感があるんですよ。そんな、さっきのようなのんきな話をしている状況じゃない。そういう答弁が出てくるから国民は、いや、わかっていないんじゃない、この人という話になっちゃうんです。

 そこのところをしっかり指摘しておきたいと思いますし、今からでも遅くはない、めり張りのついた、しっかり我々の意思、国家の意思が市場にすとんと伝わるような、そういう政策というのを打ちましょうよということを指摘しまして、私の質疑を終わりたいというふうに思います。
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