衆議院議員小選挙区 / 三重県第2区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU


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内閣府特命担当大臣

衆議院 本会議(国家公務員法改正法案趣旨説明・質疑)

平成24年6月1日(金)

○議長(横路孝弘君) この際、第百七十七回国会、内閣提出、国家公務員法等の一部を改正する法律案、国家公務員の労働関係に関する法律案、公務員庁設置法案、国家公務員法等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所の設置に関し承認を求めるの件について、趣旨の説明を求めます。国務大臣中川正春君。

    〔国務大臣中川正春君登壇〕

○国務大臣(中川正春君) ただいま議題となりました国家公務員法等の一部を改正する法律案、国家公務員の労働関係に関する法律案、公務員庁設置法案、国家公務員法等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所の設置に関し承認を求めるの件について、その趣旨を御説明申し上げます。

 初めに、国家公務員法等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。

 時代の変化に対応して、国民のニーズに合致した効率的で質の高い行政サービスを実現し、縦割り行政や天下りの弊害を除去するとともに、公務員がやりがいを持って存分に能力を発揮できる環境をつくるため、公務員制度の全般的かつ抜本的な改革を推進し、もって国民の信頼を確保していくことが必要であります。

 このため、国家公務員制度改革基本法に基づき内閣による人事管理機能の強化等を図るため幹部人事の一元管理等に係る所要の措置を講ずるとともに、国家公務員の退職管理の一層の適正化を図るため再就職等規制違反行為の監視機能を強化する等の措置を講じ、あわせて、自律的労使関係制度の措置等に伴う人事院及び人事院勧告制度の廃止、人事行政の公正の確保を図るための人事公正委員会の設置等の所要の措置を講ずることとする本法律案を提出する次第であります。

 以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

 第一に、内閣による人事管理機能の強化等を図るため、幹部人事の一元管理等に関する規定を創設することとしております。

 具体的には、幹部職への任用は、内閣官房長官が適格性審査を行った上で作成する幹部候補者名簿に記載されている者の中から行うものとし、内閣の重要政策を実現するため内閣全体の視点から適切な人材を登用する必要があるときは、内閣総理大臣または内閣官房長官が任命権者に協議を求めることができることとするほか、これ以外の場合にあっても、任命権者が内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づき行うこととしております。

 あわせて、内閣による幹部人事の一元管理を担う体制として、内閣官房に、内閣人事局を設置することとしております。

 また、管理職員としての職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を政府全体として総合的かつ計画的に育成する仕組みとして、幹部候補育成課程を設け、各大臣等が、内閣総理大臣が定める統一的な基準に従い運用するとともに、国と民間企業との間の人事交流に関する法律について、官民の人材交流を推進するために必要な措置を講ずることとしております。

 第二に、国家公務員の適正な退職管理を図るため、再就職等規制違反行為の監視等を行う再就職等監視・適正化委員会を設置し、再就職等規制違反行為の監視機能を強化するとともに、官民人材交流センターを廃止することとしております。

 第三に、自律的労使関係制度の措置等に伴い、人事院及び人事院勧告制度を廃止するとともに、任免、能率、分限、懲戒、給与、勤務時間、休暇等に関して定める国家公務員法その他の法律において人事院規則へ委任している事項を政令への委任事項に改める等の所要の措置を講ずることとしております。

 また、人事行政の公正の確保を図るため、職員に関する人事行政は、国民全体の奉仕者としての職員の職務遂行が確保されるよう、公正に行われなければならないことを国家公務員法に規定するとともに、内閣府の外局として人事公正委員会を設置し、不利益処分不服審査、政治的行為の制限、営利企業に関する制限、国と民間企業との間の人事交流に関する法律の規定による交流基準の制定に関する事務等を行うこととしております。

 第四に、これらに関連して、自衛隊法、労働組合法等について所要の規定の整備を行うこととしております。

 次に、国家公務員の労働関係に関する法律案について御説明申し上げます。

 新たな政策課題に迅速かつ果断に対応し、効率的で質の高い行政サービスの実現を図るためには、労使が職員の勤務条件について、真摯に向き合い、当事者意識を高め、透明性を確保しつつ、みずからの働きぶりに対する国民の理解のもとに、自律的に勤務条件を決定し得る仕組みに変革し、社会経済情勢や政策課題の変化に対応した人事給与制度の改革に取り組むことにより、有為な人材を確保、活用していくことが必要であります。

 このため、非現業国家公務員に協約締結権を付与するとともに、これに伴い、団体交渉の対象事項、当事者及び手続、団体協約の効力、不当労働行為事件の審査、あっせん、調停及び仲裁等について定める本法律案を提出する次第であります。

 以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

 第一に、非現業の一般職の国家公務員が主体となって自主的にその勤務条件の維持改善を図ることを目的として組織する団体またはその連合体である労働組合について、その組織、認証及び労働組合のための職員の行為の制限について定めることとしております。

 第二に、認証された労働組合と当局とが団体交渉を行い、団体協約を締結することができる事項の範囲、団体交渉を行う当局及び団体交渉の手続を定めるとともに、認証された労働組合と当局との団体協約の効力等について定めることとしております。

 第三に、職員に対する不利益取り扱い、団体交渉拒否等の不当労働行為を禁止するとともに、禁止規定に違反した場合の中央労働委員会による審査手続を定めることとしております。

 第四に、中央労働委員会によるあっせん、調停及び仲裁の制度を定めるとともに、仲裁裁定の効力について所要の規定を設けております。

 次に、公務員庁設置法案について御説明申し上げます。

 職員の勤務条件の決定を第三者機関に依存する現行の制度を見直し、自律的労使関係制度を措置することにあわせ、人事給与制度等の改革を総合的に進め、効率的で質の高い行政サービスの実現を図るためには、新たな組織体制を整備することが必要であります。

 このため、国家公務員の人事行政全般に責任を持ち、これと関連する事務を一体的に担う公務員庁を設置することとする本法律案を提出する次第であります。

 以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

 公務員庁は、内閣府の外局として設置し、国家公務員の任用、給与、勤務時間、人事評価等に関する制度に関する事務、団体交渉及び団体協約に関する事務その他の国家公務員の人事行政に関する事務、各行政機関の機構、定員及び運営の改善、効率化に関する事務、国家公務員の総人件費の基本方針に関する事務等を所掌することとしております。

 また、地方支分部局として管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所を置く等、公務員庁の組織に関する所要の規定を設けております。

 次に、国家公務員法等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について御説明申し上げます。

 この法律は、国家公務員法等の一部を改正する法律、国家公務員の労働関係に関する法律及び公務員庁設置法の施行に伴い、人事官弾劾の訴追に関する法律を廃止するとともに、恩給法、労働関係調整法等、関係法律の規定の整備を行うものであります。

 最後に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所の設置に関し承認を求めるの件について御説明申し上げます。

 本件は、先ほど御説明申し上げたとおり、公務員庁の設置に伴い、管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所を設置することについて、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づく国会の御承認を求めようとするものであります。

 以上が、国家公務員法等の一部を改正する法律案等四法案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、管区国家公務員局及び沖縄国家公務員事務所の設置に関し承認を求めるの件の趣旨でございます。

 どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 ありがとうございました。(拍手)

     ――――◇―――――

○議長(横路孝弘君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。福島伸享君。

    〔福島伸享君登壇〕

○福島伸享君 民主党の福島伸享です。

 ただいま議題となりました国家公務員制度改革関連四法案につきまして、民主党・無所属クラブを代表して質問させていただきます。(拍手)

 平成七年四月一日、私は、新社会人生活を当時の通産省で迎えました。真新しいスーツに身を包んで、フレッシュな気持ちで配属された課に行ってみると、労働組合が発行している政党機関紙読者会のビラが置いてありまして、ことしも特権官僚配属される、特権官僚による労働強化を許すな、そういうタイトルが躍っていました。

 私の国家公務員生活は、このような洗礼から始まり、キャリア、ノンキャリアの問題、コスト意識のない業務体制など、国家公務員制度に関するさまざまな矛盾を実感しながら、入省後二年間は、配属された部の組織改革を行ってまいりました。

 その後は、自民党の齋藤健先生、きょうはいらっしゃっていないようでございますけれども、同僚の後藤祐一議員らとともに、自社さ連立政権の橋本内閣での行政改革にかかわる仕事もしました。そのときの官邸には、みんなの党の江田憲司先生や、先輩の松井孝治参議院議員もいらっしゃって、この橋本政権が本格的な公務員制度改革のスタートであったと記憶をしております。

 平成九年の行政改革会議の最終報告では、新たな人材一括管理システムの導入、多様な人材の確保と、能力、実績等に応じた処遇の徹底、退職管理の適正化、中央人事行政機関については労働基本権のあり方も含め検討などとされており、これは、今般の国家公務員制度改革の基礎となっているものであります。

 平成二十年の福田内閣のときには、国家公務員制度改革基本法案が、自民、民主、公明の三党の合意により、修正を経て、難産の末、成立しました。当時の渡辺喜美行政改革担当大臣が、法案を修正可決した後に、大粒の涙を流しながら記者のインタビューに答えられていたその姿が、今でも私の目に焼きついております。

 このように、公務員制度改革は、きょうは残念ながらお越しになっていないようでありますが、自民党政権の時代から与野党間で長い間議論が行われ、先輩方の血のにじむような努力と、霞が関の抵抗勢力との闘いの積み重ねによって進んできたものと認識しております。

 国民の皆さんも、国家公務員制度改革は、税と社会保障の一体改革などの国民に痛みを伴う改革をやり遂げる前に、政治の本気度をはかる試金石として、与野党の対立を超えて国会が公務員制度改革を実現できるのか、固唾をのんで見守っております。

 三党が合意して成立した基本法をベースにしている限りは、法案の大部分については異論がないはずであり、残された対立点は比較的小さいものと考えます。大同を認めた上で、残る小異について、国会での審議を通じて合意点を探る努力を私たち国会議員が行わなければ、与野党を問わず、国会議員は国民から見放されてしまうことでありましょう。

 そこで、まずお伺いいたします。

 今般提出された法案は、平成二十年の国家公務員制度改革基本法に基づくものであり、その理念とそこに掲げてある事項を忠実に実現するために作成されたものと認識してよろしいでしょうか。

 総理は消費税増税に政治生命をかけるとおっしゃっていますが、国家公務員制度の改革の方にこそ政治生命をかけてほしい、そういう国民の皆さんも大勢いらっしゃいます。本法案を成立させる決意とあわせて、総理の基本的な認識をお伺いいたします。

 平成二十二年、鳩山内閣において提出した国家公務員法等改正案の審議において、きょうはいらっしゃらない自民党の塩崎先生からは、基本法には内閣人事局に総務省、人事院などの機能を移管すると定めているにもかかわらず、これを無視して機能を移管していない、幹部人事制度について一般職の範囲にとどめていて基本法の趣旨に反している、同じくいらっしゃらない平井たくや先生からは、なぜ事務次官の廃止を法案に盛り込まなかったのかといった御指摘がなされました。こうした指摘の中には、傾聴に値するものもあると考えております。

 本法案では、基本法に定めている内閣人事局の機能について、内閣官房にある内閣人事局と、内閣府の公務員庁に分けておりますが、私は、内閣法や国家行政組織法の仕切りから考えてみると、本法案のように整理せざるを得ないと考えます。

 基本法は理念法でありますから、その理念を個別法に落としていくという作業のときに、立法技術上、違いが出るということはよくあることだと思います。私は、この点について、基本法の条文との形式的な違いを論じるのではなくて、基本法の理念を、一体、骨抜きにしているのかどうかという内容的な議論をしていけば、必ずや折り合えるものと考えております。

 そこで、なぜ本法案では内閣人事局と公務員庁を分け、それぞれに役割分担させることとしたのか、そして、国家公務員制度改革基本法から逸脱しているという批判に対してどのように考えるか、大臣のお考えをお聞きいたします。

 国民の皆さんが期待するような公務員制度改革を進めるための前向きな提案が野党の皆さんから出されるのであれば、私は、積極的にそれを受けとめ、柔軟に対応することもあってしかるべきだと思っております。塩崎先生が主張されるような、幹部公務員を一般職と別の職にすることに実質的な意義があるのであれば、それは大いに委員会で議論しようではありませんか。

 鳩山政権では、事務次官会議を一度廃止いたしました。現在、国家行政組織法で規定されている事務次官について、本当に法律で事務次官という職をわざわざ規定しなければならないのか、こうした点についても大いに議論しようではありませんか。

 こうした問いかけも、いらっしゃって議論しない限りは、議論ができません。ぜひとも胸襟を開いて審議に応じていただきたいと思っております。

 今回の法案の大きな柱の一つは、協約締結権の付与など、自律的労使関係制度への転換です。

 先ほどお話ししました私の経験からすると、国家公務員の労働組合は、給与などの労働条件を使用者側との協議で決められないため、その運動は、職員のための実利的、現実的なものではなく、時代おくれのイデオロギー的なものになりがちのように感じます。労使双方とも勤務条件の決定に真摯に向き合わないという国家公務員の労使関係は、民間企業で働く人たちとは余りにもかけ離れたものとなっているのです。

 民間企業の労使関係のように、労使間の協議を通じてお互いの信頼関係が構築され、職務とサービスへの一層の責任感が醸成され、そうした積み重ねによって、行政に対する国民の信頼を回復することが必要であると考えます。

 基本法の審議におきましても、渡辺大臣は、行政改革推進本部専門調査会の報告を引用して、「現行のシステムは、非現業職員について、その協約締結権を制約し、一方で使用者を、基本権制約の代償措置である第三者機関の勧告により拘束する。このように労使双方の権限を制約するシステムでは、労使による自律的な決定は望めない」と発言されております。

 このような自律的労使関係の実現について、野党の皆さん方がどのようなお考えをお持ちなのか、ぜひ御意見を開陳いただいて、大いに議論させていただきたいものであります。

 そこで、まず総理にお伺いいたします。

 今回新たに協約締結権の付与など自律的労使関係制度を導入する意義についてどのように考えているか、お考えをお伺いいたします。

 野党の皆さんの中には、国家公務員に協約締結権を付与すれば、労働組合に有利となって人件費が逆に上昇してしまうのではないかと危惧する方もいらっしゃいます。

 私は、自律的労使関係というものは、労働組合に勤務条件決定に相応の責任を負わせ、かつ国民への説明責任も求められるという意味では、決して労働組合に甘いものではないと考えます。使用者側、つまり、そのときの政権にとっても、最終的に総選挙によって国民の審判を受ける以上、国民の皆さんからいただいた税金を安易に公務員に配分するような決定はできないでしょう。

 そこで、このような懸念に対して、大臣はどのように認識され、本法案ではどのように措置が講じられているのか、答弁を求めます。

 そもそも、国家公務員の労働基本権の議論は、さきにも述べたとおり橋本政権のときから議論され、基本法第十二条では、「協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置する」とされているところです。

 基本法の審議におきまして、渡辺大臣は、自律的労使関係制度の措置とは、三年以内を目途に法制上の措置を講ずる、法案を提出することと自民党政権時代に答弁しております。基本法に忠実に本法案を策定するのであれば、今回の公務員制度改正で協約締結権を導入することは、既に自民、民主、公明の三党で合意したことなのです。

 そこで、本法案提出に当たって、基本法第十二条に定めるところに従って、具体的にどのような国民の理解を得るための努力をしたのでしょうか。大臣にお伺いをいたします。

 さらに、東日本大震災後の財政状況等を踏まえて、今国会において人事院勧告を深掘りして七・八%まで国家公務員の給与を削減する法案を成立させたことも、自律的労使関係の導入を本法案で何としても実現しなければならない大きな理由と考えます。

 労働基本権が制約されていることの代償としての人事院勧告がある中で、このたび、その人事院勧告をさらに深掘りして二年間の時限的に公務員給料の削減を行うことができたその経緯とは、どのようなものなのでしょうか。労使交渉の実態や憲法との関係も含めて、総務大臣にお伺いいたします。

 また、仮に現行の公務員制度のままであれば、時限が切れる二年後は、国家公務員の給料はどのようなものとなることが予想されるのでしょうか。時限の延長の可能性というのはあるのでしょうか。総務大臣に、具体的に答弁をお願いいたします。

 私は、現行のままの公務員制度であれば、その後は人事院勧告に従わざるを得なくなると考えております。平成二十三年度の人事院勧告はわずかマイナス〇・二三%ですから、どのような水準に二年後になるかというのは大体想像がつきます。

 二年後というのは、私たちの任期が満了した後です。したがって、もし、万が一、今の野党の皆さん方が政権を担っている可能性もないわけではないのです。そのときに、消費税は上がってしまったけれども、国家公務員の給料も人事院勧告に従ってはね上がってしまった、今回は労働側も東日本大震災という特別の事情も配慮して受け入れていただきましたが、本来、人事院勧告は労働基本権が制約されていることへの代償措置ですから、深掘りの再延長は受け入れられなかったとなったら、どうしますか。

 この問題は、与党を目指す政党であれば、いかなる政党であっても避けて通れない問題です。各党の皆さんが、みずからも当事者であるという意識を持っていただきたいものでございます。

 今、民主党は、約束違反、そういう声を国民から多く聞きます。その一方で、では、自民党に期待しようという方もいないということは、きょういらっしゃらない自民党の皆さん方も、歩いていて実感されているのではないでしょうか。消費増税で談合して、国民のための公務員制度改革のような改革は先送りという批判を受けるということが、本当にこの国会に求められていることでありましょうか。

 労働組合の意を受けてやっているという声もあります。しかし、今まで申し述べましたとおり、この法案は、橋本政権以来の長い積み重ねによって、与野党協議をして、基本法に従ってやっていることであります。

 何か骨抜きがあるのだとすれば、ぜひ委員会で御指摘をいただきたいと思います。大いに議論しようではありませんか。その上で、この国会で結論を得られないのだとすれば、私は、国会議員は国民から見放されるのではないかと思っております。

 ですから、今国会で本法案の真摯な議論を行い、速やかな成立を願いまして、私の質問とさせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 民主党福島伸享議員の御質問にお答えをいたします。

 私には、二問、御質問がございました。

 まず最初に、今回の法案と国家公務員制度改革基本法との関係についてのお尋ねでございます。

 今回の法案は、福島議員御指摘のように、自公政権下において成立した国家公務員制度改革基本法に基づき、幹部人事の一元管理や自律的労使関係制度の措置等の国家公務員制度改革を実現するため、昨年六月に国会に提出しているものであります。十分に御審議をいただき、できるだけ早く成立させていただきたいと考えております。

 次に、自律的労使関係制度の意義についてのお尋ねがございました。

 自律的労使関係制度のもとでは、時代の変化に対応し、使用者である内閣が、労使交渉を通じて人事給与制度の改革を進めていくことが可能となると考えております。また、職員の側も、労使交渉を通じ、公務を取り巻く環境や課題に対する認識を共有し、国民の視線を一層意識して職務を遂行することとなると考えております。

 このように、自律的労使関係制度の措置は、効率的で質の高い行政サービスの実現に資する重要な改革であると考えております。

 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)

    〔国務大臣中川正春君登壇〕

○国務大臣(中川正春君) 福島議員から、私には三問いただいたと思っております。

 まず最初に、内閣人事局と公務員庁の役割分担についての質問であります。

 今回の法案においては、官邸主導で適材適所の幹部人事を行うために、幹部人事の一元管理に関する事務を担う組織として、内閣官房に内閣人事局を設置することといたしました。

 幹部人事の一元管理に関する事務については、内閣総理大臣、内閣官房長官と各府省大臣による任免協議に関する事務等であるために、内閣総理大臣の職務を直接に補佐する、総合戦略機能を担う機関である内閣官房に置くということ、これが、内閣人事局で処理することが適当であると考えております根拠であります。

 他方、自律的労使関係制度を措置することに伴い、人事院勧告制度及び人事院を廃止して、中央レベルでの団体交渉も行いつつ、社会経済情勢の変化に対応した人事給与制度の総合的な改革を行うために、総務省、人事院から必要な機能移管を行い、人事給与制度全般を所掌する組織が改めて必要となります。

 この組織については、その所掌事務と幹部人事の一元管理に関する事務との性格の相違や業務量の多さなどに鑑みまして、内閣人事局とは別に、内閣府に公務員庁として設置することとしたものであり、こうした組織設計との整合性を図るよう、今回の法案の中で、基本法の改正もお願いをしているというところであります。

 次に、人件費の上昇への懸念に対する認識と措置についての御質問がありました。

 国家公務員制度改革関連法案においては、適正な妥結結果を確保する等の観点から、団体交渉の議事の概要及び団体協約の内容の公表を義務づける仕組みを設け、交渉における透明性の確保を図っております。

 また、国家公務員の給与等について、国民への説明責任を果たし、その理解を得る観点から、公務員庁が民間の給与等の実態を調査、把握して、その結果を公表するということにしております。

 さらに、給与等の政府全体で統一的に定める勤務条件については、団体協約の内容を反映させた法令で定めることとしておりまして、引き続き、国会の民主的統制のもとで決定をされるということになっております。

 これらによって、適切な勤務条件の決定が可能になるものと考えております。

 最後に、国家公務員制度改革基本法第十二条の国民の理解ということについての御質問がありました。

 今回の法案の提出に至る過程においては、御指摘の国家公務員制度改革基本法第十二条を踏まえておりまして、国家公務員制度改革推進本部のもとに設置されました労使関係制度検討委員会における議論等も参考にしつつ、検討を重ねてまいりました。

 一つは、自律的労使関係制度構築の目的、制度の概要、便益、費用等を盛り込んだ自律的労使関係制度に関する改革素案を発表いたしまして、パブリックコメントを実施いたしました。その上で、二番目に、法案に定める主な事項を盛り込んだ「国家公務員制度改革基本法等に基づく改革の「全体像」について」、これを国家公務員制度改革推進本部において決定しまして、公表してまいりました。

 国民の理解を得るべく、国民に開かれたプロセスを踏んだ上で、本法案を国会に提出してきたということでございます。

 以上です。(拍手)

    〔国務大臣川端達夫君登壇〕

○国務大臣(川端達夫君) 福島議員にお答えをいたします。

 二点、お尋ねがありました。

 まず、国家公務員の給与減額支給措置の経緯についてお尋ねがありました。

 昨年六月に政府が提出した給与臨時特例法案は、人事院勧告制度下における極めて異例な措置でありますが、我が国の厳しい財政状況や東日本大震災に対処するため、やむを得ない臨時的な措置として、平成二十五年度末までの間、給与を減額することとしたものです。

 また、この措置は極めて異例な措置であることから、職員団体と真摯に話し合いを行った上で、法案を国会に提出したところです。

 このような取り扱いは、過去の判例に照らし、憲法第二十八条に違反するものではないと判断したものです。

 政府案の国会提出後、民主、自民、公明三党による協議が行われた結果、新たに三党共同提案による法案が提出され、成立したものですが、給与減額支給措置については、政府案の趣旨、内容を踏襲していただいたものと承知をしております。

 次に、二年後の国家公務員の給与についてお尋ねがありました。

 平成二十六年度以降の国家公務員の給与については、国家公務員人件費の二割削減という目標に向けて適切に対応していくことが、政府の基本姿勢であります。

 仮に労働基本権が引き続き制約されている場合には、人事院勧告制度を尊重することを基本としつつ、直近、平成二十五年の人事院勧告を踏まえ、国政全般の観点から検討を行った上で、必要な法案を提出することになりますが、国家公務員制度改革関連四法案が施行されていれば、使用者である政府が、民間の給与や国の財政状況等も考慮しつつ、労使交渉を行った上で、法案を提出できるようになると考えております。

 以上です。(拍手)

    ―――――――――――――

○議長(横路孝弘君) 高木美智代さん。

    〔高木美智代君登壇〕

○高木美智代君 公明党の高木美智代です。

 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました国家公務員制度改革関連四法案につきまして、野田総理大臣並びに担当大臣に対して質問を行います。(拍手)

 まず冒頭に、会期末まで残り二十日間という押し迫った時期に、重要法案である国家公務員制度改革関連四法案を、なぜ今ごろになって議論を開始するのでしょうか。

 しかも、参議院で問責決議した二人の大臣が依然として居座り続けている中、一向に、前に進まない、決められない国会運営は改善されず、予算関連法案を含めて八割近い法案が不成立という異常事態です。参議院の問責決議という国会の意思を軽視する不遜な姿勢は、国民軽視そのものであると断じざるを得ません。

 総理、改めて伺います。

 問責決議の二大臣をこの期に及んでもかばい続け、会期中に更迭の決断もなさるおつもりが本当にないのか、明確にお答えください。

 また、本法案について巷間言われていることは、七・八%の給与削減と労働基本権の付与と、セットで取引したということです。事実かどうか、答弁を求めます。

 国家公務員制度改革につきましては、現在我が国が直面する広範かつ重大な課題に対し、我が国の行政システムが十分に機能し、国民の期待に沿う効果を上げることができるよう、改革を進めなければなりません。

 改革に当たっては、政治主導の名のもとに、かつての利益誘導のような古い政治体質を温存したり、時の政権政党の言いなりとなって仕事をするような、いびつな行政システムを生み出す改悪であってはなりません。

 一党派や一省庁の利益のためでなく、国家公務員が全体の奉仕者として国民のために勤務する基盤を整えるための改革が必要です。特に、政治的中立性を保つべき事務次官以下の一般職が、時の政権政党の顔色を見ながら仕事をするようなことがあってはなりません。

 職業公務員の政治的中立性について、総理のお考えを伺います。

 次に、自律的労使関係制度について伺います。

 公務員制度改革基本法第十二条では、「政府は、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする」とあります。

 このように規定した趣旨は、公務員の労働基本権の拡大が国民生活に重大な影響を与える可能性があるため、国民の十分な理解のもとに進めなければならないとの趣旨であります。

 今回の制度改革案は、どのようにして国民に提示したのでしょうか。実施されたパブリックコメントは、ほとんどが反対意見ではありませんでしたか。これで、措置するための条件が整ったとお考えなのでしょうか。また、便益とは何か、費用の中身及びその量について、具体的にお示しください。担当大臣に、明快な説明を求めます。

 次に、ILO勧告について質問します。

 本年三月十三日、参議院の予算委員会の席上、野田総理は、このILO勧告についての質問に対し、ILOからは、六回、政府に対する勧告がございました、公務員への労働基本権の付与などの論点について関係者と協議することなどを求めていると認識をしていますと答弁されております。

 この答弁の意味は、ILO勧告が、労働基本権を付与することそのものではなく、関係者と協議すること、そのことを勧告しているということでしょうか。

 さらに、ILO第九十八号条約、団体権及び団体交渉権についての原則の適用に関する条約は、その第六条において、公務員の地位を取り扱うものでないこととされており、我が国政府は、これまで、非現業の公務員、すなわち林野庁以外の全ての国家公務員はこの条約の適用を除外されると解釈をしているはずです。

 先進諸国においては、ILOに勧告されたからといっても、それぞれの国の事情に応じて、その国内の労使交渉のあり方、特に公務員の労使交渉などを定めていると認識しますが、いかがですか。担当大臣、お答えください。

 また、国家公務員制度改革基本法の附則第二条では、地方公務員の労働基本権のあり方について、「国家公務員の労使関係制度に係る措置に併せ、これと整合性をもって、検討する」としており、地方公務員と国家公務員は一体で検討されるべきと考えます。

 五月十一日、総務省が公表した地方公務員制度改革についての素案に対し、全国知事会、全国市長会、全国町村会は、地方の意向を無視したものであると明確に反対の立場を表明し、次のような点を指摘しております。

 公務員の身分保障を維持しながら労働基本権を付与するのは明らかに公務員優遇であり、国民からの批判に耐えられない。また、給与決定に至るまでのコストが増大するのは明らかで、給与総額の増加圧力も強まり、現場が混乱することは必定。また、消防職員についても警察職員と同様の扱いにすべき。さらに、労務管理業務の増大等による住民サービスへの影響等への懸念なども挙げられております。

 このような地方の首長の意見について、政府は、どのように受けとめ、どのように対応するおつもりか、総理、お答え願います。

 協約締結権について伺います。

 協約締結権を付与して労使交渉で給与を決めることにより人件費削減の効果を生むとのことですが、仲裁裁定がある以上、政府が思うような削減にはつながらないのではないでしょうか。協約締結権を得た上で、組合側が給与引き下げに合意すると想定される根拠をお示しください。

 やってみなければわからないなどとかつて答弁された担当大臣もいらっしゃいましたが、権利を持った以上、その権利を十分に行使せずに、給与引き下げに合意することがあるのでしょうか。明確な答弁を求めます。

 労働組合の認証について質問します。

 現行の国家公務員法第百八条の三第四項では、職員団体が当局と適法に交渉ができる要件を、当該職員団体が職員のみによって組織されていることを必要とすると規定されており、組合の構成員全てが国家公務員であることを条件としています。

 しかし、改正案では、労働組合が認証されるためには、職員が全ての組合員の過半数を占めることを必要とすると定めており、これでは、国家公務員が過半数いれば、残りが部外者であったとしても、組合を結成し、協約締結権を行使して国家公務員の勤務条件等の交渉に臨むことができることとなります。

 このような改正を行うことの必然性は何か、また、その結果予想される弊害、混乱をどのようにお考えなのか、答弁を求めます。

 政府は、平成二十五年度の国家公務員の採用数を、自公政権時の二十一年度に比べ五六%も削減する新規採用抑制方針を決定しました。

 新規採用の大幅抑制は、将来的に組織の年齢構成をいびつにし、組織運営上の問題を生むばかりでなく、公務員を目指して頑張ってきた若者の希望を奪い、優秀な人材の確保を困難にしかねません。事実、四月二十九日に行われた国家公務員総合職試験の第一次試験の受験者数は、一三%も減少しております。定員数についての長期ビジョンもなく、行き当たりばったりの姿そのものではありませんか。

 一九三三年、世界大恐慌の折、アメリカのルーズベルト大統領がニューディール政策を行い、芸術家や若者を大胆に雇用した例を引くまでもなく、我が国の現下の厳しい景気状況から見れば、国が若者を雇用し、優秀な人物を迎え入れるチャンスではないでしょうか。

 国民の生活が第一、また、雇用、雇用、雇用と言われるのであれば、このような抑制策をいつまで続けるおつもりでしょうか。お答えください。

 早期退職勧奨の廃止に当たっては、我が党がかねてより主張してきたとおり、給与カーブや退職給付の見直しなど、抜本的な対策を早急に実施すべきです。また、在職期間の長期化に伴い、役職定年制の導入や、専門スタッフ職制の拡大強化、さらに、一つの選択肢として、民間と同様に早期退職優遇制度を導入するなど、その際、決して天下りのあっせんにつながらないような早期退職優遇制度であることは当然でございますが、多角的に検討すべきと考えます。

 総人件費二割削減というマニフェストに縛られ、新規採用の大幅抑制など場当たり的な対応に追われてきたことを民主党は猛省すべきであると強く申し上げざるを得ません。岡田副総理の明確な答弁を求めます。

 国家公務員が全体の奉仕者として国民の期待に応えるためには、人事行政の中立公正性の確保ということが極めて重要です。

 例えば、採用試験について見ると、自治体ではいまだに縁故採用などの実態があります。今回の法案のように、採用試験の出題や合否判定について公務員庁が行うこととなると、採用試験が公正に実施される制度的な保障がなくなってしまうと思われます。

 また、研修についても同様です。

 これらの点について、担当大臣のお考えをお聞きします。

 最後に、自律的労使関係の問題にしても、人事行政の中立公正性確保のあり方にしても、将来を展望し、幅広い国民的な議論、検討がさらに必要であると強く申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公明党の高木美智代議員の御質問にお答えをしてまいります。

 まず、問責決議を受けた閣僚についてのお尋ねがございました。

 参議院の問責決議は重く受けとめております。その重みを踏まえつつ、全ての閣僚が緊張感を持って職責を果たすことが責任の果たし方と考え、総理として、全閣僚にそのように指示をしております。特に、国土交通大臣、防衛大臣は、反省すべき点は大いに反省し、職務遂行に全力を挙げるべきと考えております。

 次に、国家公務員制度改革関連四法案の議論をこの時期に開始する理由、本法案と給与削減との関係についてのお尋ねがございました。

 国会における法案の審議入りのタイミング等については、政府としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

 いずれにせよ、国家公務員制度改革関連四法案は、自公政権下において成立した国家公務員制度改革基本法に基づき、効率的で質の高い行政サービスの提供を可能とするための改革に不可欠な法案であり、その早期成立に向け、最大限の努力を行ってまいります。

 また、政府が給与臨時特例法案の提出に当たり職員団体との交渉で合意した事項は、あくまで給与の減額支給措置の内容についてであり、セットで取引したとの御指摘は当たりません。

 次に、職業公務員の政治的中立性についてのお尋ねがございました。

 高木議員御指摘のとおり、国家公務員が、政治的中立性を保ち、国民全体の奉仕者として勤務する基盤を整えることは、公務員制度改革の重要な視点の一つと考えております。

 そのため、今回の法案においては、人事行政や幹部職員人事の適格性審査を公正に行うべきことを明記するとともに、人事公正委員会を設置し、公務員の政治的行為の制限や人事行政の改善に関する勧告に係る事務を所掌することとしているところであります。

 次に、地方公務員制度改革についてのお尋ねがございました。

 地方公務員制度については、地方公務員においても、国家公務員と同様、自律的労使関係制度を措置することにより、効率的で質の高い行政サービスの提供につながると考えられること、国家公務員制度改革基本法において、地方公務員の労働基本権のあり方について、国家公務員に係る措置にあわせ、これと整合性を持って検討することが要請されていることなどから、地方公務員についても、協約締結権を付与し、職員の勤務条件について、団体交渉を通じて自律的に勤務条件を決定し得る仕組みを構築すべく、検討を進めているところでございます。

 先月十一日には、地方公務員制度改革の全体的な考え方をまとめた素案を総務省が公表したところであり、この素案については、御指摘のとおり、知事会など地方自治体の労使の関係者から、さまざまな御意見をいただいております。

 今回の地方公務員制度改革は地方行政運営に大きな影響を与えるものと認識しておりますので、これらの御意見を真摯に受けとめ、関係者の皆様と十分に協議を重ね、できる限り早い時期に制度改革の成案の取りまとめを行いたいと思っております。

 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)

    〔国務大臣中川正春君登壇〕

○国務大臣(中川正春君) 高木議員からは、合計五分野について質問をいただいたというふうに思っております。

 まず、基本法第十二条の国民の理解について、特に費用と便益という問題についての質問をいただきました。

 今回の法案の提出に至る過程におきましては、国家公務員制度改革基本法第十二条を踏まえ、労使関係制度検討委員会における議論等も参考にしつつ、検討を重ねてまいりましたが、まず一に、自律的労使関係制度構築の目的、制度の概要、便益、費用等を盛り込んだ自律的労使関係制度に関する改革素案等を公表しまして、パブリックコメントを実施したその上で、第二に、法案に定める主な事項を盛り込んだ「国家公務員制度改革基本法等に基づく改革の「全体像」について」を国家公務員制度改革推進本部において決定しまして、公表をしてまいりました。

 国民に開かれたプロセスを踏んだ上で本法案を国会に提出しておるところでありますが、このパブリックコメントにおいては、争議権については否定的な御意見が多かったということ、これは事実ではありますが、しかし、改革素案自体についてはさまざまな御意見があったものと認識をしております。

 なお、便益については、内閣は、国民の行政ニーズ等に柔軟に対応した人事給与制度を主体的に設計、構築することが可能となること、そして、職員は、公務を取り巻く環境等への理解を深め、国家公務員としての使命感が一層高まるということ、これらを通じまして、より効率的で質の高い行政サービスが国民に提供されるということが期待をされます。

 また一方、費用については、交渉に係るコストと交渉不調の場合の調整コストが考えられまして、当面は交渉回数や交渉時間等の増大、これが見込まれるということではありますが、協約締結が進み、交渉が円滑化してくれば、交渉コストは抑制または減少することとなっていくと思います。

 どの程度の規模になるかは、その時々の交渉テーマや労使関係の状況等によって変わるものであり、あらかじめお示しをするということは困難であると思います。

 次に、ILO条約、勧告についての御質問であります。

 お尋ねの三月十三日参議院予算委員会における総理答弁の趣旨は、ILOが日本政府に対して、公務員への労働基本権の付与等について、十分な社会対話の促進のための措置をとるようにということを勧告したということであります。

 次に、御指摘のILO九十八号条約第六条において、同条約の適用を除外される公務員について、日本政府は、これまで、勤務条件が法令によって保障されている非現業の公務員と解釈してまいりました。

 他の先進国が国内の公務員の労使交渉等についてILOからどのような勧告を受けているか、つぶさに承知はしておりませんが、先進諸国における公務員の労働基本権のあり方は、各国における歴史的経緯や国民意識等を反映してさまざまであるというふうに理解をしております。

 次に、協約締結や仲裁裁定が可能な中での労働組合との給与の引き下げの合意についての御質問でありました。

 自律的労使関係制度を措置する今回の改革は、国家公務員の勤務条件決定を人事院勧告制度に依存している現状を改めて、国家公務員に協約締結権を付与し、労使交渉を通じて労使が勤務条件について自律的に決定し得るという仕組みに改めるものであります。

 このような制度のもとで、民間給与や国の厳しい財政状況等を考慮しつつ、使用者である内閣が、職員の給与等の勤務条件のあり方について主体的に検討しまして、交渉を通じて給与改定の実現を図っていくということによって、総人件費改革に資する面があるというふうに考えております。

 自律的労使関係制度のもとでは、安易に仲裁手続に移行するのではなくて、当局と認証労働組合との間で合意を形成して団体協約を締結することが基本となるべきでありまして、これを実現するためには、当局としても粘り強い交渉を行うことが必要となるものと考えております。

 次に、労働組合の認証要件についての御質問でありました。

 今般の自律的労使関係制度の措置は、労使が勤務条件について、真摯に向き合い、当事者意識を高め、自律的に勤務条件を決定し得る仕組みに改めるものであります。

 このような制度の趣旨に鑑み、職員の意見が労側の当事者である労働組合によって適正に代表される必要があって、これを制度的に担保するためには、労働組合が民主的に運営されていれば、組合員全員が職員である必要まではないことから、組合員の過半数を職員が占めることを認証の要件としているものであります。

 このような要件を設けることによって、職員の勤務条件の実態や公務の現場の実情を十分に踏まえた団体交渉が行われることとなるため、何らかの弊害や混乱が生じるということは考えておりません。

 最後に、人事行政の中立公正性の確保に関する御質問でありました。

 人材の確保それから育成に使用者が責任を負う体制を整備することが今回の改革の目的の一つであり、公務員庁が採用試験や研修の事務を所掌することが適切であるというふうに考えております。

 これらの実施に当たって公正の確保を図ることは御指摘のとおり極めて重要であると考えておりまして、今回の改正によって、採用試験を公正に実施すること、合格者を決定する方法を公表することのほか、研修を含む職員の人事行政は公正に行われなければならないことなどを規定しております。

 さらに、人事行政の公正を確保するために必要があると認めるときは、人事公正委員会が人事行政改善勧告を行うことなどができるということとしておりまして、これらの措置により、公正の確保が図られると考えております。

 以上でございます。(拍手)

    〔国務大臣岡田克也君登壇〕

○国務大臣(岡田克也君) 私には、二問、高木先生から御質問いただきました。

 まず、新規採用抑制方針についてでございます。

 高木先生御指摘のように、若者の雇用の問題は大変重要であります。しかし、同時に、公務員総人件費抑制の問題も重要であるというふうに考えております。

 現下の厳しい財政状況、そして、社会保障・税一体改革で国民の皆様に御負担をお願いしていることを踏まえると、政府としては、総人件費抑制のため、あらゆることに取り組まなければならないと考えております。その一環として、今後二年間という期限を区切って、厳しい採用抑制を行うことといたしました。

 しかしながら、これは若者にだけしわ寄せをする措置では決してなく、組織活力の維持を図るため、今後、早期退職に対するインセンティブを付与する措置や、早期退職に係る再就職支援等の具体化にも取り組んでいるところでございます。

 早期退職勧奨の廃止、在職期間の長期化に伴い必要となる措置についてお尋ねがございました。

 高木先生の御指摘の点については、私も同様の問題意識に基づいて、現在、改革を進めているところであります。

 まず、総人件費改革の観点も踏まえつつ、定年まで勤務できる環境を整備していく中で、職員全体の賃金カーブのあり方について検討を進めるとともに、退職給付の官民格差について、退職手当の水準引き下げに係る必要な法案の早期提出を目指すなどの取り組みを進めているところです。

 他方、在職期間が長期化していく中で、組織活力の維持が大きな課題となっているところです。

 このため、役職定年制については、本年三月の国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針に基づき、局長、部長、課長などの本府省の一定の範囲の管理職が再任用を希望する場合、他の官職で任用するルールを設けることについて検討しております。

 また、専門スタッフ職については、職員が培ってきた多様な専門的知識、経験を公務内で積極的に活用できる環境を整備することとしております。例えば、専門スタッフ職俸給表の新設などは、既に実施をしているところであります。さらに、早期退職に対するインセンティブを高めるための退職手当の割り増しや、民間の支援会社の活用も含めた透明性の高い再就職の支援の措置の具体化に取り組むこととしております。

 以上につきまして、高木先生及び公明党の国家公務員制度改革についての御協力をお願い申し上げる次第でございます。

 以上です。(拍手)

    ―――――――――――――

○議長(横路孝弘君) 塩川鉄也君。

    〔塩川鉄也君登壇〕

○塩川鉄也君 私は、日本共産党を代表して、国家公務員制度改革関連法案について質問をいたします。(拍手)

 日本国憲法は、公務員を含む全ての労働者に、基本的人権として労働基本権を保障しています。ところが、憲法制定の直後、一九四八年に、公務員の争議行為の禁止を日本政府に押しつけたマッカーサー指令によって、この基本権が公務員から剥奪をされ、以来、その回復が我が国公務員制度の根本的な課題となってきました。国際的にも、ILOのたび重なる勧告によって、公務員の労働基本権制約の解消が指摘をされてきたのであります。

 今求められているのは、憲法で保障される基本的人権としての労働基本権及びILO条約などの国際基準に沿って、労働基本権の回復を図る立場に立つことであります。

 総理の基本的姿勢を伺います。

 今回の法案は、争議権を制約したまま協約締結権を付与するものです。

 協約締結の前提は労使の交渉ですが、そもそも、争議権を制約された労働者と当局の交渉は、対等な交渉とならないのではないですか。

 労使の交渉が妥結しなかった場合、法案は、中央労働委員会の仲裁裁定を規定しています。ところが、この仲裁裁定により法律や政令が必要となる事項について、政府には、法案の提案、政令の制定、改廃が義務づけられておりません。政府に実施義務がなければ、仲裁裁定としての意味がないのではありませんか。

 なぜ義務規定にしなかったのか、答弁を求めます。

 政府は、昨年、今回の法案の先取りとして、国家公務員賃下げ法案をめぐって労働組合と交渉してきましたが、一方の組合は合意をし、他方の組合は合意をしませんでした。このケースでは、仲裁裁定に従う義務が政府になければ、合意しなかった組合の争議権制約の代償はどこにあるのですか。答弁を求めます。

 次に、団結権を制約された職員についてです。

 ILOは、消防職員や刑務所職員などへの団結権の付与を再三指摘してきました。これらの職員への団結権付与はどうするつもりですか。

 警察、海上保安庁及び刑務所など、四万人に上る職員は、団結権もなく、もちろん団体交渉権もないまま、基本権制約の代償措置とされてきた人事院勧告制度も、今回の法案で廃止されます。これらの職員の労働条件は、使用者当局が一方的に決定することになるのではありませんか。

 人事院勧告制度廃止の代償措置はどこにあるのか、答弁を求めます。

 次に、認証労働組合についてです。

 法案は、一定の要件を満たした労働組合を認証労働組合とし、その認証労働組合との団体交渉について、当局が正当な理由なく拒むことを不当労働行為として禁止しています。

 こうした規定を置いたのはなぜですか。認証されない労働組合とは交渉しないということなのですか。

 現在、当局が交渉義務を負う労働組合は、約千六百と聞いています。これらの労働組合の交渉権は保障されるのですか。答弁を求めます。

 国家公務員が全体の奉仕者として役割を果たすためには、労働条件の改善が欠かせません。

 自公政権の総人件費削減路線は、職員と給与の削減を推し進め、サービス残業の蔓延や、官製ワーキングプアと言われる非正規職員問題を深刻にしてきたのです。ところが、民主党政権は、こうした問題にメスを入れるどころか、平均七・八%の給与削減や、公務員の新規採用の大幅削減などを、国民に消費税増税を押しつけるための身を切る改革として、強行しているのであります。

 総理、この十年間で非正規職員がどれだけ増加したか、御存じですか。総人件費二割削減として、自公政権以上に国家公務員の給与を削り、職員削減を推し進め、労働条件を引き下げることは、結局、国民への行政サービスを低下させるのではありませんか。答弁を求めます。

 次に、人事行政の公正性の確保についてです。

 新たに設置される人事公正委員会は、内閣総理大臣の所轄とされております。人事院は、内閣の所轄のもとに置かれるとともに、予算や組織などについて独自の規定を国家公務員法に規定されていましたが、こうした規定が、今回の法案では削除されております。

 こうした改正は、第三者機関としての独立性を後退させるものではありませんか。

 人事院の廃止に伴い、人事院の事務であった試験、研修、任免などの事務を使用者側の機関である公務員庁に移管することとしています。

 試験、研修、任免は、時の政府の意向によって左右されてはならないものであります。これらの事務は、公務員庁ではなく、第三者機関の事務とすべきではありませんか。

 法案は、幹部人事を一元管理するための制度の創設を盛り込んでいます。この制度は、幹部候補者の適格性を、政治家である内閣官房長官が判断するというスキームになっております。

 政治家が公正な審査を行えるのですか。答弁を求めます。

 最後に、天下りについてです。

 政官業の癒着、天下りの害悪を断ち切ることが必要です。

 その害悪が最も深刻な形であらわれたのが、福島原発事故です。歴代政権、経産省、電力業界、学者などが、原発安全神話を振りまき、原発を推進し、規制対策をおろそかにしてきたことが、重大な事故につながりました。

 私は、電力業界を監督する経産省から東電に対し、五代連続、五十年間続く天下りの実態を明らかにしました。原発推進という電力業界の要求に応えた人物が、それを手土産に、天下っていました。いまだに、電力業界には経産省からの天下り幹部が多数います。

 こうした原発をめぐる政官業の癒着構造が日本のエネルギー政策をゆがめてきたという認識が総理にありますか。この癒着をどのように断ち切るのか、答弁を求めます。

 今回の法案では、退職管理の適正化を掲げています。適正化とは、天下りそのものは容認して、天下りのあっせんを禁止するだけではありませんか。

 そもそも、民主党は、野党時代に、国家公務員の民間企業への再就職を退職後五年間禁止する法案を出していましたが、どうなったんですか。天下りあっせんではなく、天下りそのものを禁止すべきであります。

 防衛省・自衛隊の天下りについて聞きます。

 これまで、自衛隊法は、民間企業への再就職を二年間禁止していましたが、今回、この法案では、この規定を削除して、天下り解禁に道を開くものです。

 数々の腐敗事件を起こした防衛省・自衛隊は、そのため、天下りの自粛措置を現在も続けています。それを、なぜあえて解禁するのですか。

 また、あっせんなどの違法行為を監視するのは防衛省の機関となっていますが、身内でまともな監視ができるのですか。

 以上、明確な答弁を求め、質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 共産党塩川議員から、十二問、御質問をいただきました。

 まず、労働基本権回復に関する認識についてのお尋ねでございました。

 公務員の労働基本権問題については、これまでもさまざまな議論がなされてきた重要な問題であると認識をしています。

 今回の法案は、非現業国家公務員に協約締結権を付与し、自律的労使関係制度を措置するものであり、ILOからの勧告も参考にしつつ、国家公務員制度改革基本法を踏まえて検討を進め、昨年六月に国会に提出しているものであります。

 十分に御審議いただき、できるだけ早く成立をさせていただきたいと考えております。

 次に、争議権を制約された職員と当局との交渉、仲裁裁定に関する実施義務についての御質問をいただきました。

 今回の法案においては、非現業国家公務員に協約締結権を付与するとともに、争議権については、新制度のもとでの団体交渉の実施状況や、制度の運用に関する国民の理解の状況を勘案して、今後検討を行うこととしております。

 法案においては、争議権制約の代償措置として、認証された労働組合は中央労働委員会に仲裁を申請できる仕組みを設けることとしており、これにより、当局と対等な団体交渉が可能と考えております。

 中央労働委員会の仲裁裁定については、厚生労働大臣のもとに置かれる機関の決定により、内閣に法案の閣議決定等の法的実施義務を課す規定を設けることは適当でないことから、法案においては、仲裁制度の趣旨に鑑み、仲裁裁定の実施について、内閣の努力義務を明文で規定しているところでございます。

 次に、仲裁裁定の効力と争議権制約の代償についてお尋ねがございました。

 自律的労使関係制度のもとでは、当局と複数の認証労働組合との間で、合意を形成して、統一的、整合的な団体協約を締結することが基本となるべきと考えております。

 しかしながら、仮に御指摘のようなケースが生じた場合にも、争議権制約の代償措置としての仲裁裁定制度の趣旨に鑑み、通常、内閣は、仲裁裁定どおりの措置を講ずることになると考えております。

 次に、警察職員等に対する団結権制限と代償措置についてのお尋ねがございました。

 警察職員等は、国民の財産生命の保護や治安維持に携わるため、厳しい服務規律が課され、上司の命令に従うことを特に要求されるため、当局との対抗関係を前提とする労働組合の結成、加入を認めることは適当でないとの理由から、法案においても、現行制度と同様、団結権を制限しているものであります。

 また、これらの職員については、最高裁判決で代償措置の一つとされている法定された勤務条件を享受することや、勤務条件について、その職務の特殊性及び協約締結権を付与される職員の勤務条件との均衡を考慮して定める旨の原則を新たに法定することなどから、必要な代償措置は確保されていると考えております。

 なお、御指摘の消防職員については、地方公務員であり、その労働基本権のあり方については、現在検討を行っているところであります。

 次に、不当労働行為の禁止についてのお尋ねがございました。

 今回の法案では、当局と認証労働組合との間の団体交渉を通じて勤務条件を決定することとしていることを踏まえ、団体協約を締結することができる認証労働組合との団体交渉の拒否を禁止しています。

 一方、認証されていない労働組合については、不当労働行為に係る規定は適用されませんが、団体交渉を行うこと自体は可能であると考えております。

 なお、現行制度において当局が交渉応諾義務を負う登録職員団体については、国家公務員の労働関係に関する法律の施行の日において経過的に認証労働組合になりますが、一定期間内に改めて認証を受けることにより、引き続き当局が交渉応諾義務を負うこととなります。

 次に、総人件費削減による行政サービス低下の懸念についてのお尋ねがございました。

 現下の厳しい財政状況や、社会保障・税一体改革で国民の皆様に御負担をお願いしていることを踏まえると、政府としては、総人件費削減のため、あらゆることに取り組まなければならないと考えております。

 そして、国民の皆様及び職員の皆様には、この国難に当たり、給与の臨時特例措置や新規採用の抑制などの措置がやむを得ない事情によるものであることを御理解していただけるものと思います。

 なお、最近十年間の非常勤職員の総数は、減少傾向にある一方、例えば、厳しい雇用情勢に迅速的確に対応するため、非常勤職員によってハローワークの相談員を増員するなどしていることから、特定の分野では非常勤職員の数が増加している場合もあるものと承知をしています。

 今後とも、総人件費削減を進めると同時に、国家公務員一人一人が持てる力を最大限発揮し、行政サービスの維持向上が図られるよう、職員の意欲の向上や組織の活性化にも十分に配慮してまいる所存であります。

 続いて、人事公正委員会の独立性についてのお尋ねがございました。

 人事院については、労働基本権の制約にあわせて、内閣の所管のもとに置かれることとなり、予算や組織に関する独自の規定が設けられることとなったものと承知をしています。

 今回の法案においては、自律的労使関係制度の措置に伴い、人事院勧告制度及び人事院を廃止して、人事給与制度全般を所掌する公務員庁を設置することとしており、国家公務員の人事行政は、公務員庁が広範に担うこととしています。

 また、人事行政の公正の確保が特に不可欠な事務については、内閣総理大臣の所轄のもとに置かれる、第三者機関たる人事公正委員会が担うこととしています。

 人事公正委員会の委員長及び委員は独立してその職権を行うこととしており、人事公正委員会における職権行使に当たっての独立性は明確に確保されていると考えます。

 続いて、試験、研修、任免などの事務の所掌についての御質問がございました。

 人材の確保、育成等に使用者が責任を負う体制を整備することが今回の改革の目的の一つであり、採用試験、研修、任免等の人事制度は、公務員庁が所掌することが適切であると考えております。

 なお、人事行政の公正の確保については、職員に関する人事行政は公正に行われなければならないことを国家公務員法に明記していること、採用試験等について、公正な実施を確保するために必要な規定を整備していることなどにより、図られると考えております。

 続いて、幹部人事一元管理についてのお尋ねがございました。

 今回の法案では、内閣官房長官が幹部職に係る標準職務遂行能力の有無を適格性審査において判定する仕組みとしていますが、この審査が公正に行われることが極めて重要と考えています。

 このため、適格性審査は公正に行うことを法律に明記した上で、その具体的実施に当たっては、必要に応じて人事公正委員会や民間有識者等の意見を聞くこととしています。

 また、内閣総理大臣及び内閣官房長官と任命権者との任免協議により、複数の視点によるチェックが働く仕組みとしており、人事の公正性を確保しつつ、官邸主導で適材適所の人事を柔軟に行える仕組みとなっていると考えております。

 続いて、今回の原子力事故とエネルギー政策についてのお尋ねがございました。

 今回の原子力事故については、地震や津波に関する想定が不十分だったことなど、これまでの原子力安全行政が十分でなかったことは認めざるを得ません。原子力に関する安全神話にとらわれていたという事実は謙虚に反省すべきであると考えており、こうした反省に立ち、現在、規制と利用の分離の観点から、新たな規制機関の設立を含めた、原子力安全行政の抜本的な見直しを進めているところであります。

 なお、天下りについては、民主党政権発足後、府省庁による天下りあっせんを全面禁止するとともに、独立行政法人の役員公募を実施するなどの取り組みを行ってきたところであります。また、今回の法案においても、新たに再就職等監視・適正化委員会を設置し、監視機能を強化することとしており、引き続き厳格に対応してまいりたいと考えております。

 続いて、天下りそのものの禁止についてのお尋ねがございました。

 公務員OBの再就職において問題なのは、OBの口きき、予算、権限を背景とした再就職の押しつけ等の不適切な行為であり、国家公務員の再就職規制の目的は、公務の公正性、効率性を害する、官民の癒着を根絶することにあります。

 こうした観点から、公務員OBの再就職自体を禁止するのではなく、先ほど申し上げたとおり、再就職等監視・適正化委員会を設置し、監視機能を強化することにより、再就職のあっせん等を禁止する現行規制を厳格に運用していくことが重要であると考えております。

 最後に、改正後の自衛隊法の再就職規制に関するお尋ねがございました。

 今般の自衛隊法の改正は、自衛隊員についても、特別職としての特殊性を十分考慮した上で、一般職に準じて退職管理の一層の適正化を図るものであります。

 再就職の規制の内容は、これまでの事前規制から行為規制に転換した上で、隊員等の違反行為に対する監視を厳格に実施し、不正な行為に関しては罰則を科すものとなっています。すなわち、事務官及び将官などに対する監視は、一般職の国家公務員と同様に、先ほど申し上げた再就職等監視・適正化委員会において厳格に実施します。

 一方、若年制自衛官、任期制自衛官などに対する監視は、防衛省に置かれる、隊員歴のない有識者から成る審議会により行われることで、その実効性が確保されるものと考えています。

 なお、民主党政権になってから、天下りあっせんは全面禁止しており、このことは自衛隊員についても同様であります。

 以上でございます。(拍手)

    ―――――――――――――

○議長(横路孝弘君) 中後淳君。

    〔中後淳君登壇〕

○中後淳君 新党きづなの中後淳です。

 国家公務員制度改革関連法案について質問いたします。(拍手)

 野田総理のお父様は、陸上自衛隊習志野駐屯地の業務隊に所属する自衛官であったとお聞きしております。

 現在、自衛隊は、自衛の任に限らず、東日本大震災において、また、自然災害や事故現場において獅子奮迅の活動をしており、全体の奉仕者としての姿に、本当に頭の下がる思いであります。

 昨日の憲法審査会において、憲法九条についての議論が行われました。自衛隊の位置づけを憲法に明記すべきかどうかについて、各党各位さまざまな意見があることが確認されましたが、野田総理は、国家公務員として重要な任務を負っている自衛隊の位置づけについて、どのようにお考えでしょうか。

 あわせて、総理の国家公務員観とはどのようなものなのか、冒頭に伺います。

 公務員は、法律で身分が守られており、また、老後の生活まで保障されています。この守られた公務員のモチベーションをいかに維持向上し、全体の奉仕者、公僕として誇りを持って職務を遂行できる環境を整えるかが、公務員制度改革の本質と考えます。

 縦割り行政や、あっせんがあろうがなかろうが、いわゆる天下り等に関して根強い批判がある一方、さまざまな行政課題に対し迅速かつ的確に対応できるような高い専門能力を持った人材の確保と育成が求められます。

 今回の制度改革が国民の要求に応えられる中身なのか、制度改革の重点をどこに一番置いたのか、総理の見解を伺います。

 民主党は、国家公務員の総人件費二割削減をマニフェストに掲げ、政権交代を実現しました。今通常国会で国家公務員給与七・八%の削減を実施しましたが、二年間の限定です。総人件費二割削減に向けては、国家公務員に労働基本権を付与し、労使交渉による削減が期待されるものと理解しております。

 しかし、給与削減を前面に打ち出し、労使交渉により人件費削減を行うには、相当なエネルギーが必要です。新設される公務員庁や各府省が労働組合と交渉を行い、給与を初めとする職員の処遇を決定することになりますが、公務員庁の担当大臣、さらには総理の強い姿勢が求められることは言うまでもありません。

 給与削減と職員のモチベーションの維持向上という二律背反の課題に対し、どのように臨むお考えなのか、お聞かせください。

 年間予算百九億五千万円、定員六百五十六人。現在の人事院の予算、定員です。法案では人事行政の組織体制を大幅に改めることになりますが、新設される内閣人事局、公務員庁等と、廃止される人事院の職員の今後も含めた人事異動、新体制移行までのロードマップと、あわせて、新体制移行後の年間予算、職員総数についてお答えいただきたいと思います。

 次に、地方行政への影響についてお尋ねします。

 現在、都道府県、市町村では、人事委員会、公平委員会、または自治体独自の判断というよりも、実態は、人事院勧告に倣い職員の給与等を決定することが慣例になっている例が多い。今回の法改正は、地方自治体職員の給与決定等に及ぼす影響も少なからずあると考えております。

 地方公務員の労働基本権は制限されたままになります。人事委員会や公平委員会がしっかりと機能していればいいのですが、体制を整える必要もあると考えます。

 地方自治体職員への影響や対応策について、現在どのように考えているか、伺います。

 国、地方を問わず、公務員制度改革が焦眉の課題であることは、日本国民共通の認識であると思います。しかし、メディアも含め、公務員イコール諸悪の根源のような風潮、世論形成は、絶対に許されてはなりません。一部の官僚の不祥事が公務員全体の士気を下げるようなことは、あってはならないことです。

 木を見て森を語るのではなく、一本一本の木が社会全体の奉仕者として誇りを持って仕事をし、大きな森を形づくれるような環境づくりこそ、求められる公務員制度改革です。そのためには、個人の能力、実績を尊重しながら、組織全体の力を高められる人事制度が必要です。

 戦後の日本の高度経済成長は、公務員にかかわらず、一般企業も、終身雇用と年功序列という仕組みの中で達成されました。その中で、個々の個性が発揮され、組織力も発揮できたことは、戦後の荒廃から世界に冠たる経済大国としての日本に二十数年でたどり着いたことが証明しています。

 バブル崩壊から二十年、いまだデフレ経済から抜け出せずにいます。この間、個性の尊重や競争政策ばかりが追求されてきました。

 真に能力ある人材を育成するために、個々人の能力、実績を評価するのはもちろんですが、それだけではなく、それを支える、地道で、地味な、多くの縁の下の力持ちに光を当て、足りないところを補いながら力を合わせて相乗的に能力を発揮する、古くて新しい人事管理制度が今の日本には求められていると考えます。

 そして、何より、公務員を生かすも殺すも、政治次第です。大きな国民の期待を背景になし得た政権交代でしたが、既に国民の信頼は離れております。

 官僚主導から政治主導を実現し、これまでのしがらみ、既得権に切り込んで、統治の仕組みを根本から変える。これが、政権交代時に、国民が大きな覚悟を持って負託したことだったはずであります。しかし、残念ながら、すっかり官僚に取り込まれ、政権交代前の既定路線にそれまで以上に回帰することは、国民主権の民主主義国家として、許されるはずがありません。

 民主主義は、議論を重ね、折り合わない場合は多数決をとるのが常道です。しかし、民主党内では、消費増税、復興増税、TPP、どれも、多数の反対・慎重派の真剣な意見をメディア非公開で封じ、座長や会長一任ということを、多数決をとれという怒号が舞う中、非民主的な手法で押し切り、さきの党首討論では、にもかかわらず、五十一対四十九と、あたかも民主的な手続が行われたかのような発言をしておる姿は、もはや権力の暴走だと私は考えております。

 また、党内だけでなく、連立して戦った仲間を切り捨て、真っ向から否定してきた自公政権時の政策と同じような路線の政策に政治生命をかけ、さらには、自公との連携模索にばかり奔走している。これは、政党政治、民主主義、国民主権を揺るがす事態であり、このまま、主権者に再度判断を仰ぐプロセスなしで進むことは、あってはなりません。

 すなわち、私たち政治家が、しっかりと国民と向き合い、民意を酌み取れるよう政治体制も大きく改革した上で解散・総選挙を行い、政治の信頼回復を図ることが何より必要であることを最後に申し上げ、私の質問といたします。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 新党きづな、中後議員から、私に六つの質問がございました。

 最初に、自衛隊の憲法上の位置づけ及び国家公務員観についての御質問でございました。

 東日本大震災における活動やPKO等への参加により、自衛隊の活動は国内外から高く評価されており、私は、国民の命を守り、国際平和に貢献する自衛隊を誇りに思っております。

 政府としては、我が国が自衛のための必要最小限度の実力を保持することは憲法第九条の禁ずるところではないと解しており、自衛隊は、憲法の認める、我が国を防衛するための実力組織であると考えております。

 また、国家公務員観についてでありますが、一人一人の職員が、公のために尽くすという志を持ちつつ、常に国民の立場に立って、全力で職務に取り組んでほしいと考えております。

 とかく俗な言葉で、役人と書きますが、本当にこういう時期は、国民のために役に立つ人でなければいけません。そのための研さんを大いに積んでいただきたいと考えております。

 次に、公務員制度改革の重点についてのお尋ねがございました。

 縦割り行政や天下りの弊害を除去するとともに、国民のニーズに合致した効率的で質の高い行政サービスを実現し、公務員がやりがいを持って職務を遂行できる環境をつくることが重要であります。

 このため、国家公務員制度改革基本法に基づき、幹部人事の一元管理、退職管理の一層の適正化、自律的労使関係制度の措置の三点に重点を置いた国家公務員制度改革関連四法案を提出したものであり、早期に成立させ、改革を実現に移していくことが重要と考えております。

 次に、給与削減と職員のモチベーションの維持向上という相反する課題への対応についてのお尋ねがございました。

 今回の法案による自律的労使関係制度は、労使が職員の勤務条件について、真摯に向き合い、当事者意識を高め、自律的に勤務条件を決定し得る仕組みに変革するものであります。

 新たな制度のもとで、使用者である内閣が、労使交渉を通じ、厳しい財政状況等を職員に説明するとともに、職員の意見も反映させつつ、限られた資源の中で国家公務員が持てる力を最大限発揮できるよう、精力的に人事給与制度を改革していくことが必要であると考えております。

 続いて、新体制までのロードマップと、移行後の年間予算、職員総数についてのお尋ねがございました。

 今回の法案においては、自律的労使関係制度の措置にあわせ、人事行政関連機関のあり方を抜本的に見直しています。自律的労使関係制度への移行や、新たな組織である内閣人事局、公務員庁、人事公正委員会等の設置には一定の準備期間が必要であることから、新たな組織は、法律の公布後一年六カ月以内に発足することとしております。

 人事院の職員の異動を含め、新体制の予算や定員等については、今後検討を進めてまいります。

 最後に、国家公務員制度改革の地方公務員制度への影響についての御質問をいただきました。

 地方公務員制度については、地方公務員においても、国家公務員と同様、自律的労使関係制度を措置することにより、効率的で質の高い行政サービスの提供につながると考えられること、国家公務員制度改革基本法において、地方公務員の労働基本権のあり方について、国家公務員に係る措置にあわせ、これと整合性を持って検討することが要請されていることなどから、地方公務員についても、協約締結権を付与し、職員の勤務条件について、団体交渉を通じて自律的に勤務条件を決定し得る仕組みを構築すべく、検討を進めているところであります。

 先月十一日には、地方公務員制度改革の全体的な考え方をまとめた素案を総務省が公表したところであり、この素案については、地方自治体の労使の関係者からはさまざまな御意見をいただいております。

 今回の地方公務員制度改革は、地方自治体による職員の給与の決定等、地方行政運営に大きな影響を与えるものと認識しておりますので、これらの意見を真摯に受けとめ、関係者の皆様と十分に協議を重ね、できる限り早い時期に制度改革の成案の取りまとめを行いたいと考えております。

 以上でございます。(拍手)

    ―――――――――――――

○議長(横路孝弘君) 重野安正君。

    〔重野安正君登壇〕

○重野安正君 社会民主党・市民連合の重野安正です。

 私は、社会民主党・市民連合を代表して、国家公務員制度改革四法案に対し、野田総理並びに関係閣僚に質問をいたします。(拍手)

 法案質疑の前に、大飯原発の再稼働問題についてお尋ねいたします。

 総理は、最終決断が迫っている旨発言されております。しかし、現時点で福島第一原発の事故は収束しておりません。事故の原因究明もまだですし、それを踏まえた新しい基準策定もできておりません。国会事故調も、現在、連日のように関係者への聴取を行っている段階であります。原子力規制機関も審議入りしたばかりですし、大飯原発には、ベントも備わっておらず、免震事務棟もなく、防波堤整備もこれからであります。こんな状態で再稼働し、もし万が一のことが発生した場合、総理は責任を負えるのですか。

 大飯原発について再稼働すべきでないことを強く求めておりますが、総理の考えをお尋ねいたします。

 さて、労働基本権は、公務労働者にも当然に保障されなければなりません。憲法上の権利であります。みずからの労働条件は、労使交渉を通じて、自律的に決定されるべきであります。しかし、公務労働者の労働基本権は、一九四八年、マッカーサー指令によって、一方的に奪われ、制約され続けております。

 今回の法案は、六十有余年にわたって制約されてきた公務員の労働基本権を回復するという、公務労働者全体の悲願達成への大きな一歩であります。しかし、本来、労働三権は一体で回復されるべきであります。

 そこで、まず、公務員の労働基本権問題に対する総理の認識を伺うとともに、労働基本権回復に向けた今後の政府としての姿勢と見通しをお尋ねいたします。

 今回、人事行政の実施主体の見直しとして、人事院を廃止し、内閣人事局、公務員庁及び人事公正委員会を設けることとなっております。その中で、人事行政の公正を引き続き確保するため、昨年四月十九日、人事院より、「国家公務員制度改革についての意見」が提出されております。

 これらの点について、法案ではどのような解決が図られているのか、中川大臣にお尋ねいたします。

 また、「全体像」では、人事行政に責任を持つ使用者機関として公務員庁を設置するとしておりますが、法案には、公務員庁を使用者機関と明記する条項を見出すことはできません。むしろ、団体交渉を行う当局ないし団体協約を締結する当局としては、主任の大臣、各省各庁の長、あるいは総理大臣、各省大臣などが挙げられております。

 団体交渉、団体協約の締結をめぐるこれら当局と公務員庁との関係はどうなっているのか、中川大臣の答弁を求めます。

 次に、争議権は、従前どおり否認されたままであります。労働基本権の制約は、なお続くと考えております。また、警察、海上保安庁、刑事施設職員及び入国警備官のように、引き続き、団結権、団体交渉権が否認されたままの職員もおります。

 これらに対し、人事院は、代償措置を確保することが必要との意見を表明しておりますが、中川大臣、政府としてどのように対応するおつもりか、お聞かせください。

 地方公務員の労働基本権問題について尋ねます。

 今回、法案化には至っておりませんが、「基本的な考え方」では、一般職の地方公務員に協約締結権を付与することが明記されております。また、ILO勧告や、ユネスコ、教員の地位に関する勧告では、教職員の給与、勤務条件は労使交渉により決定されるものとされております。

 地方公務員、教育公務員に対する労働基本権回復を、先送りすることなく講ずるべきだと考えますが、中川大臣及び川端総務大臣に、今後の見通しを明らかにしていただきたい。

 あわせて、一九七三年以来、累次の勧告が繰り返されてきました消防職員の団結権問題について、今回の公務員制度改革を機に、消防職員に団結権を付与すべきとの長年にわたるILO勧告を踏まえた対応を行うべきであると考えておりますが、中川大臣及び川端総務大臣の見解を伺います。

 臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定に向けた法改正について伺います。

 国、地方を問わず、この間、物すごい勢いで非正規化が進み、従前の臨時・非常勤職員とは違い、今は正規職員と同じ仕事をしている方がふえている、これが現実であります。その多くが、働いてもなお貧しいワーキングプア層です。新規採用の大幅抑制で、新たに官製ワーキングプアが生み出されかねません。

 一時金などの諸手当を非常勤職員にも支給できるよう制度を改善すること、パート労働法の趣旨を臨時・非常勤職員に適用することなど、法改正を検討すべきと考えますが、中川大臣及び川端総務大臣、いかがですか。

 縦割り行政や独善性、閉鎖性及び政官業の癒着を是正するとともに、国民全体の奉仕者として良質な公共サービスを提供できるようにすることこそ、公務員制度改革の大きな目的です。あらゆる分野で格差が拡大する中、国民生活の安心、安全のためにも、良質な公共サービスの役割はますます高まっており、その基盤となる公務員制度の改革は、喫緊の課題であります。

 最後に、総理の目指す公務員制度改革の今後の展望をお尋ねし、質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社民党重野議員の御質問にお答えをいたします。

 最初に、大飯原発の再起動についてのお尋ねがございました。

 原子力発電所の再起動については、安全性の確保が大前提であります。これまでの政府事故調査委員会や保安院の意見聴取会、民間独立検証委員会による事故検証を通じて、事故原因については基本的な共通理解が得られたと考えています。

 政府としては、昨年三月以降、緊急安全対策等の対策を指示、確認するとともに、昨年七月にはストレステストの実施を指示し、専門家やIAEAにより、慎重に確認してまいりました。また、事故検証により得られた知見を踏まえ、新たな規制の方向性として、三十の対策を取りまとめたところであります。

 先般、四大臣会合で取りまとめた原子力発電所の再起動に当たっての安全性の判断基準は、こうした積み重ねを、国民の目から見てわかりやすく整理したものであります。

 この判断基準は、今回の事故のような地震、津波に襲われても燃料損傷には至らない十分な安全性が確保されていることを求めており、さらに、これまでの安全神話と決別し、フィルターつきベント管、免震事務棟や防潮堤の設置等の安全対策についても、事業者が持続的に安全性、信頼性の向上に取り組んでいく事業姿勢を求めています。

 大飯原子力発電所三、四号機については、判断基準を満たしており、その安全性を確認いたしました。このような安全性の確認に加えて、必要性の確認も行ったところであり、今後、立地自治体の御判断が得られれば、四大臣会合での議論を経て、最終的には、総理大臣である私の責任で判断を行いたいと考えております。

 次に、労働基本権問題の認識と労働基本権回復に向けた今後の政府の姿勢、見通しについてのお尋ねがございました。

 公務員の労働基本権問題については、これまでもさまざまな議論がなされてきた重要な問題であると認識をしています。

 今回の法案では、非現業国家公務員に協約締結権を付与し、自律的労使関係制度を措置することとしており、まずは、この法案を十分に御審議いただき、かつ、できるだけ早く成立させていただきたいと考えています。

 最後に、公務員制度改革の今後の展望についてのお尋ねがございました。

 重野議員御指摘のように、縦割り行政や天下りの弊害を除去するとともに、効率的で質の高い行政サービスを実現し、公務員がやりがいを持って職務を遂行できる環境をつくることが重要であります。

 このため、国家公務員制度改革基本法に基づき、幹部人事の一元管理、退職管理の一層の適正化、自律的労使関係制度の措置等を内容とする国家公務員制度改革関連四法案を提出したものであり、公務員制度改革の今後を展望していくためにも、早期に成立させ、改革を実現に移していくことが重要と考えております。

 残余の質問については、関係大臣が答弁をいたします。(拍手)

    〔国務大臣中川正春君登壇〕

○国務大臣(中川正春君) 重野議員からは、合計で五問、私に対して御質問をいただいたと思っております。

 まず、人事院の意見に対する法案での対応についての問題であります。

 人事院からは人事行政の公正の確保のための法令の整備を中心に御意見をいただきましたが、今回の法案においては御意見をかなりの程度反映させております。

 具体的には、人事行政は公正に実施されなければならないということを明記いたしました。採用試験、選考等については、人事行政の公正の確保の観点から必要な事項を具体的に規定しまして、幹部職員人事の適格性審査の条文においても、内閣総理大臣は適格性審査を公正に行う旨を規定いたしております。さらに、人事公正委員会は、職員に関する人事行政の公正を確保するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対して法令の制定または改廃に関し意見の申し出ができるとともに、各府省大臣に対して人事行政の改善の勧告ができるということを規定するなどの措置を講じております。

 次に、団体交渉、団体協約の締結を行う当局と公務員庁の関係についての質問をいただきました。

 今回の国家公務員制度改革関連法案においては、団体交渉、団体協約締結を行う権限を明確にするため、交渉対象となる事項に応じまして、団体交渉、団体協約締結を行う当局を定めているところであります。

 例えば、法令の制定、改廃を要する勤務条件に関する事項については、これらに係る事務を所掌する主任の大臣を当局と定めております。政府全体で法令により統一的に定める、給与、勤務時間、休暇等の主要な勤務条件に関する制度については内閣総理大臣が所掌し、当局となりますが、これらの事項についての団体交渉、団体協約に関する具体の事務は、内閣府に置かれる公務員庁が担うということになります。

 なお、今回の法案では、内閣総理大臣を補佐し公務員庁の事務を掌理する特命担当大臣を置くこととしておりまして、実質的には、その責任のもとで、団体交渉、団体協約に関する具体の事務が処理されることになると考えております。

 次に、労働基本権制限に対する代償措置についての質問でございました。

 今回の法案においては、職員の争議行為を引き続き禁止する一方で、政府は、団体交渉の実施状況、あっせん、調停及び仲裁制度の運用状況その他この法律の施行の状況並びに自律的労使関係制度の運用に関する国民の理解の状況を勘案して、国家公務員の争議権について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものということを規定しているところであります。

 法案においては、認証された労働組合が、協約締結に係る紛争に際して、中央労働委員会に仲裁を申請できることとしておりますが、こうした措置が争議権制約の代償措置としての機能を果たす面もあると考えております。

 また、人事院から指摘のあった、警察職員及び海上保安庁または刑事施設に勤務する職員については、最高裁判決で代償措置の一つとされている法定された勤務条件を享受すること、それから、団結権を制限される職員の勤務条件については、その職務の特殊性及び協約締結権を付与される職員の勤務条件との均衡を考慮して定める旨の原則を新たに規定すること、そして、人事公正委員会に対する勤務条件に関する行政措置要求制度を存置することから、必要な代償措置は確保されていると考えております。

 次に、地方公務員、教育公務員の労働基本権回復及び消防職員の団結権についての御質問であります。

 地方公務員の労働基本権のあり方については、国家公務員制度改革基本法の規定を踏まえまして、累次のILO勧告も参考にしつつ、地方公務員制度を所管する総務省において検討が進められております。五月十一日には、総務省より、地方公務員の労働基本権のあり方をまとめた、地方公務員制度改革についての素案が示されたものと承知をしております。

 総務省において、今後、この素案を土台にして、地方自治体の労使の関係者の方々と丁寧かつ真摯な協議を行い、法案の提出に向けて制度改革の内容の取りまとめに努力されるものと承知しており、国家公務員制度改革を推進する立場から、緊密に連携協力をしてまいりたいと思っております。

 最後に、国の非常勤職員の処遇改善等についての御質問であります。

 国の非常勤職員の勤務条件については、勤務形態や職務の内容がまちまちであるということもあって、給与法等に基づいて、常勤職員との均衡や民間における状況等を考慮しつつ、各府省において、それぞれの勤務の形態や職務の内容等を踏まえて措置するという仕組みになっております。

 さらに、平成二十年に、人事院のガイドラインで、長期に勤務する非常勤職員に対し、期末手当に相当する給与を支給するよう努めることとされるなど、処遇の適正化に向けた取り組みも進められているところであります。

 国の非常勤職員の勤務条件等については、今後とも、現行制度のもと、各府省において、常勤の職員との均衡、民間における状況等を考慮しながら、適切に対応されるべきものであるというふうに考えております。

 以上です。(拍手)

    〔国務大臣川端達夫君登壇〕

○国務大臣(川端達夫君) 重野議員から、三点のお尋ねがありました。

 まず、地方公務員の労働基本権についてお尋ねがありました。

 今般の地方公務員制度改革については、地方公務員においても、国家公務員と同様、自律的労使関係制度を措置することにより、効率的で質の高い行政サービスの提供につながると考えられること、国家公務員制度改革基本法において、地方公務員の労働基本権のあり方について、国家公務員に係る措置にあわせ、これと整合性を持って検討することが要請されていること等を背景に、地方自治体の労使の関係者の方々と、意見交換を行いながら、検討を進めてまいりました。

 五月十一日には、今般の地方公務員制度改革の全体的な考え方をまとめた「地方公務員制度改革について(素案)」をお示ししたところです。総務省としては、今後、この素案を土台として、地方自治体の労使の関係者の方々とさまざまな機会を捉えて丁寧かつ真摯な協議を行い、法案の提出に向けて、できる限り早い時期に制度改革の内容を取りまとめていきたいと考えております。

 次に、消防職員の団結権についてお尋ねがありました。

 消防職員の団結権については、日本国憲法では勤労者に労働基本権を保障していること、ILOから消防職員の団結権をめぐり指摘が続けられていること等を総合的に勘案し、検討を行ってきたところであります。

 これまでの検討を踏まえ、「地方公務員制度改革について(素案)」においては、「消防職員について、一般職員と同様、団結権及び協約締結権を付与すること」としております。総務省としては、今後、この素案を土台として、地方自治体の労使の関係者の方々と、さまざまな機会を捉えて、丁寧に協議を行ってまいりたいと考えております。

 最後に、地方公共団体の臨時・非常勤職員についてお尋ねがありました。

 臨時・非常勤職員に対しては、任期を限って臨時的、補助的業務に任用されるという職務の性格に対応し、労働の対価としての報酬と、実費弁償としての費用弁償が支給されることとされています。

 また、パート労働法については、勤務条件が住民や国民の意思である法令、条例に基づいて定められている公務員は適用が除外されておりますが、臨時・非常勤職員の任用に当たっては、「通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保」というパート労働法の趣旨も踏まえた対応がなされていることが重要と考えております。

 総務省としても、臨時・非常勤職員の任用や処遇に関し、各地方公共団体に対し、必要な助言や情報の提供等を行ってまいりたいと考えております。

 以上です。(拍手)

    ―――――――――――――

○議長(横路孝弘君) 柿澤未途君。

    〔柿澤未途君登壇〕

○柿澤未途君 みんなの党の柿澤未途です。(拍手)

 まず冒頭に、今回の本会議の開会が決まったのは、きのうの夕方、しかも、与野党の合意なく開会が決まりました。前日に独断で本会議を立て、出てこなければ審議拒否とののしる。こんなことをやっていては、まともな国会審議に、到底、なりようがありません。そのことを申し上げておきます。

 さて、公務員制度改革関連法案です。

 渡辺喜美行革担当大臣のもと、平成二十年六月に成立した国家公務員制度改革基本法では、法施行後三年以内に必要な法制度の整備を行うことと規定されております。

 しかし、現政権は、国家公務員制度改革基本法の理念と内容とは全くかけ離れた法案を国会提出し、しかも、それをも成立させることができず、三年が経過してもそのまま、衆議院定数是正と同様の、不作為による違法状態を続けてきました。やる気を疑わざるを得ません。

 この三年間、一体何をしていたのか、総理に伺います。

 法案の内容も、国家公務員制度改革基本法とは全く違う、換骨奪胎と言わざるを得ないものとなっています。

 内閣人事局の空洞化は、自民党政権末期からの霞が関の悲願でありました。本来、内閣人事局には、総務省、人事院、財務省から、それぞれにある人事関係の機能を移して一元化することが当然と考えられていました。

 しかし、どうでしょう。人事院の機能は公務員庁に、総務省の担当部局の機能は人事公正委員会に、財務省の担当部局の機能は財務省のまま。新しい組織が二つもできて、一元化どころか、これでは、まるで焼け太りではありませんか。

 このような内閣人事局の空洞化に、なぜ民主党政権が加担するのか、しかも、一元化と言いながら、新しい組織をつくって官僚の幹部ポストをふやすのはなぜか、総理に伺います。

 そもそも、公務員制度改革の本旨は何ですか。

 公務員を身分から職業に、一たび公務員になれば、首にならない、お給料下がらない、生涯安心、こういう身分保障を外して官民の人材交流を推進する、必要に応じて行政機関の内外から幅広く人材を登用し、省益のためでなく、国家、国益のために働く日の丸官僚をつくるためでしょう。

 公務員の身分保障に踏み込まない改革は、公務員制度改革の名に値しません。現政権は、公務員の身分保障を外すべきと考えているのか、そうでないのか、伺います。

 国家公務員制度改革基本法の理念と内容を具現化するものとして、みんなの党は、自民党と共同提案で、霞が関改革推進関連法案を平成二十二年四月の段階で国会に提出しております。税と社会保障一体改革でも野党案丸のみをささやかれる野田政権ですが、本気で公務員制度改革を断行するおつもりがあるのであれば、この法案を丸のみされたらいかがですか。総理に伺います。

 今回、公務員庁設置法案が提出されており、新設される公務員庁が、公務員労組と団体交渉し、給与その他について労働協約を結ぶという、自律的労使関係が実現することとされています。

 しかし、そもそも、人事院総裁となった原総裁は、国鉄時代、そしてJRで労使交渉に携わった経験から、公務員給与は最終的に国会で決定する仕組みであり、全権委任されていない担当部局が労組と妥結したところで最終決着にならないと、自律的労使関係の成立に懐疑的な見方をかねてから披瀝されております。

 このような考え方は変わらないのか、そして、今回の法案によって自律的労使関係が機能すると考えるか、人事院総裁に伺います。

 そして、みずからの経験からこのような見解を披瀝されておられる原氏をあえて人事院総裁に推挙した真意を、総理に伺います。

 最後に、もう一つの違法状態、衆議院定数是正についてお伺いします。

 一票の不平等について違憲状態という判決を何度も受けており、衆議院議員選挙区画定審議会設置法に基づく勧告期限を過ぎてもなお格差是正の措置を講じようとしない不作為は、信じがたいものであります。

 みんなの党は、衆議院定数百八十削減とともに、一票の不平等が原理的に生じ得ない、全国集計の一人一票比例代表制への抜本的な制度改革を主張していますが、それをおいても、違憲状態、違法状態を脱する定数是正は、喫緊の課題であります。

 先日、我が党の江田幹事長に対し、野田総理は、消費税増税法案の衆議院採決前には定数是正を実現すると答弁をされましたが、これは、定数是正の実現が消費税増税法案の採決の前提であると宣言したということでよいか、総理の真意を伺って、質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

○内閣総理大臣(野田佳彦君) みんなの党、柿澤議員からの御質問に順次お答えいたします。

 まず、国家公務員制度改革基本法に基づく取り組みについてのお尋ねがございました。

 政府としては、平成二十二年に、幹部人事の一元管理を行うための国家公務員法等改正法案を国会に提出しましたが、残念ながら、成立に至りませんでした。その上で、基本法施行後三年に当たる昨年六月には、自律的労使関係制度の措置も含む今回の法案を国会に提出したところであり、国家公務員制度改革の実現に鋭意取り組んできております。

 続いて、内閣人事局の空洞化、組織の焼け太りについてのお尋ねがございました。

 今回の法案においては、幹部人事の一元管理を担う内閣人事局のほか、自律的労使関係制度の措置に伴い、人事給与制度全般を所掌する公務員庁、人事行政の公正の確保を図るための人事公正委員会を設置することとしています。

 内閣人事局とは別に公務員庁を設置することとしたのは、内閣人事局との役割の相違や、自律的労使関係制度のもとでの人事給与制度等に係る業務量の多さを踏まえたものであります。

 これに伴い、人事院や官民人材交流センターを廃止するほか、総務省の二局が廃止されることになることから、組織の焼け太りになるとは考えておりません。

 また、具体的なポストの設置に当たっては、スクラップ・アンド・ビルドの原則に立って、効率的な組織づくりに努めてまいります。

 続いて、自民党、みんなの党が提出している法案についてのお尋ねがございました。

 各党が提出した法案の賛否については、政府としてコメントすべき立場にはありません。

 御指摘の自民党、みんなの党が提出した法案は、自律的労使関係制度を措置しておらず、国家公務員制度改革基本法に基づく改革の重要な部分が未措置のままであると承知をしています。

 政府としては、公務員制度改革については、労働基本権のあり方も含めた全体像を一体的に検討すべきと考え、関連四法案を提出したものであり、できるだけ早く成立させていただきたいと考えております。

 続いて、原人事院総裁の任命についてのお尋ねがございました。

 原氏の人事院総裁の任命については、公務員に対する厳しい世論、また、納税者の立場から、公務のあり方につき効率性、機動性の抜本的な向上が求められる中にあって、総裁には、民間の感覚を有する方が適当と考えたことによるものであります。

 原総裁には、公務員の労使関係や公務員制度改革について、みずからの御意見があることは承知をしておりますが、いずれにせよ、多年の経験に裏打ちされた人格、識見から、人事院総裁として最も適任な方であると考えております。

 最後に、定数是正についてのお尋ねがございました。

 一票の格差が違憲、違法な状態であり、一刻も早く脱却するべき最重要、最優先の課題であり、また、議員定数の削減についても、国民の皆様からの強い要請であるということを認識しています。

 選挙制度は、各党間の協議を経て、国会でお決めいただくことですので、あくまでも希望ではありますが、一刻も早く、今国会において、各党、合意が得られることを期待するという趣旨を申し上げました。

 選挙制度の改革も含めまして、いずれの課題につきましても、現時点においては各党幹事長、書記局長レベルでの協議に委ねられていると理解をしており、各党の御努力によって成案が得られることを強く望んでおります。

 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)

    〔国務大臣中川正春君登壇〕

○国務大臣(中川正春君) 柿澤議員からは、公務員の身分保障の見直しについての御質問をいただきました。

 公務員の人事管理については、恣意的な人事を排するとともに、すぐれた人材を確保、活用していくため、成績主義の原則を採用しております。

 職員の身分保障の規定は、こうした成績主義の原則を実効あるものとするとともに、公務の中立性の確保のため、今後とも不可欠であると考えております。

 したがって、政府としては、今回の法案に、幹部人事一元管理や、官民人事交流の推進のための措置を盛り込むとともに、職員の身分保障の規定を存置することとし、もって、縦割り行政の弊害を排除しつつ、効率的で質の高い行政サービスを実現していくという考えであります。

 以上です。(拍手)

    〔政府特別補佐人原恒雄君登壇〕

○政府特別補佐人(原恒雄君) 自律的労使関係の成立に私が懐疑的な考えを持っているのではないか、また、今回の法案によって自律的労使関係の確立が可能と考えるかどうかという御質問をいただきました。

 民間企業におきましては、経営者が経営責任を背景として労使交渉に臨むなど、労使双方が権限と責任を持って交渉を行い、双方がみずからの判断で合意し、それが最終決定となります。

 一方、公務におきましては、憲法により、勤務条件法定主義、財政民主主義の原則が定められておりますので、国家公務員の給与等の勤務条件につきましては、国会の民主的コントロールが不可欠となります。

 そのため、今回の法案にもございますように、直接の使用者である内閣総理大臣や各省大臣等の決定だけでは完結せずに、国会で審議されることになっています。

 したがいまして、労使で合意した内容を内容とする法案が、国会におきまして、成立をしない、あるいは審議未了になるということがあり得る形となっております。仮にそのようなことになれば、労使の信頼関係は大きく損なわれることになります。

 このことからも、民間と全く同じような仕組みとすることは難しいものと考えております。

 また、諸外国の例を見ますと、議会との関係や、いわゆる市場の抑制力の欠如といった公務の労使関係の特殊性を踏まえつつ、各国の歴史的、社会的事情に応じた、さまざまな制度及び運用となっております。

 国家公務員制度は、行政執行を支える基盤となるものでございます。御質問の点も含め、国会におかれまして十二分な議論を尽くしていただく必要があると考えます。

 以上です。(拍手)

○議長(横路孝弘君) これにて質疑は終了いたしました。
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