衆議院議員小選挙区 / 三重県第2区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU


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参議院 内閣委員会 会議録?◆併綽?委員、はた委員、大野委員)

平成24年3月22日(木)

○委員長(芝博一君) 続いて、糸数慶子君。

○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭に、子ども・子育て新システムについてお伺いをいたします。
 去る三月の二日、少子化社会対策会議において子ども・子育て新システムに関する基本制度が決定され、これに基づきまして、子ども・子育て新システム、これは関連三法案が消費税改革法案とともに今通常国会に提出される運びとなっています。
 小学校入学前児童の教育それから保育について、それぞれの施設及び給付制度を一体化させ、効率化し、家庭環境に左右されず、全ての子供が同じ教育、保育を受けられるように社会全体で支援していこうという、この新システムの理念については賛同できます。しかし、この新システムの制度自体については、利用者、つまり保護者目線の制度になっているのかという観点から見ますと不安な点もございます。
 まず挙げられますのが、新聞等でも報じられていますが、制度が複雑であるという点であります。新システムにおいて、幼稚園側の強い主張がありまして現在の幼稚園として残る選択肢が認められましたが、これによって、小学校入学前児童の施設の体系は、大きな枠組みでいいますと、こども園とそれからこども園の指定を受けない幼稚園となり、さらにこども園の中に総合こども園、幼稚園、そして保育所が存在するといった非常に複雑なものとなっています。
 幼保一体化というのは、これはスリム化するどころか逆に複雑な制度になってしまい、保護者の間で今混乱が生じかねない状況になっていると思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
 また、もう一つ挙げられますのが、契約方式の変更であります。現在は、保育所を利用する場合は、市町村に保育の義務が課せられておりまして、保護者とそれから市町村の契約となっていますが、新システムにおいては、保護者と施設の間との契約となり、保護者が自分で施設を探して申し込むといった形態になると聞いております。これは保護者からいたしますと現状よりも負担が増えるのではないかというふうに危惧されますが、大臣の御所見をお伺いいたします。

○国務大臣(中川正春君) やがてこの三法案、国会に上程をされる予定でありますので、またよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 御指摘のように、核家族化、あるいは家族そのものが崩れてきている、あるいはまた地域のきずなというものが希薄化してきている、あるいは雇用が不安定な中で推移をしてきているという、そういう新しい社会情勢を前提にしながら考えていくと、やっぱり社会全体で子供を育てていくというこのシステムをつくり上げるということ、これが私たちの今の社会情勢の中では非常に優先順位の高い政策だということで、しっかり対応をしていきたいというふうに思っております。
 目的は、一つは、量的に子供の保育あるいは教育に対しての選択肢を広げながら、量的にそれを保障をしていくということ、これが一つです。それからもう一つは、教育と保育、これまで縦割りだと言われていたものを一つに統合していって、質の高いそれこそ保育と教育を実現をしていく、そういうシステムをつくっていくということになります。
 先ほど御指摘のシステムが複雑になるというのは、これまで縦割りであったものを、資金供給といいますか財源というものについて、子ども・子育て勘定というものに一つに統合しまして、それを子育て勘定に統合した上で、ベースとしては、いわゆる個別の子供に対しての保障といいますか、そういうものをベースにしていくということでありますので、類型はまだ幾つかさっき御指摘のように残りますけれども、最終的には総合こども園、施設としては総合こども園に統一をしていくようなインセンティブといいますか、そういう仕組みの中で運用をしていくというような、そういうことを目指していきたいというふうに思っております。
 それ以外に、社会のニーズに応じて子供をちょっと預けることのできる小規模な施設であるとか、あるいはママさん保育と言われるような体系、あるいは企業内保育、こういうものも、利用する立場からいけば、選択肢というのは広げていくべきであろうということもありまして、そういう体系も含めた選択肢の広がる制度設計ということ、これも目指していきたいということで、その辺がうまく整合性を持って運営ができるように、そして、分かりやすい形で保護者にとって一番都合のいい選択ができるような、そういう類型というのをつくっていくということ、こんなことも目指していきたいというふうに思っております。
 先ほど御指摘があったように、今回は契約というようなことが前提になって運用されるということでありますが、それかといって、市町村がそれで役割を果たさないということではなくて、市町村は、まず潜在ニーズも含めた地域での子供、子育てに係るニーズを把握した上でその設計をしてもらう。多様なメニューについて計画的な提供体制の確保を図るための計画を作ってもらうと。その計画に基づいた形で資金供給をしていくという、そういうシステムになっていますので、まず、そこで市町村の役割がございます。
 それからもう一つは、この契約ということの中に市町村も入り込んでいただいて、あっせんといいますか、どこの保育園でどういう提供ができるかという、子供と家庭の中に一番都合のいい施設のあっせんをするということであるとか、あるいは情報提供や相談に対応していくとかという形で、市町村そのものも円滑な利用が図られるように支援をしていくということになっております。
 それから、特に特別な支援が必要な子供への利用調整、あるいは利用可能な施設、事業者のあっせんということについては、これは市町村が積極的にやるというような規定を設けておりますし、それからもう一つは、子育て支援コーディネーターという資格を持った相談窓口といいますか、これ仮称ですけれども、子育て支援コーディネーターというのを配置をして、更に情報がしっかり入るように、あるいは使い勝手がよくなるようにというような配慮もしていくということが前提になっております。
 ということで、こうしたシステム、御理解をいただければ、更に利用範囲が広がって、保護者の環境あるいは子供たちの環境に応じた形の選択ができるということになっていくというふうに信じておりますので、広報啓発を積極的に行って理解を深めていただくように努力をしていきたいというふうに思っております。

○糸数慶子君 今いろいろ御紹介いただいたんですが、沖縄におきましては、保育園の潜在的なニーズ、現在、九千人以上が待機児童として待たされている現状にあります。これは、先ほど申し上げましたように、やはり市町村に保育の義務が課せられて、そして保護者とその市町村との従来の契約という形であれば、今までの状況からすると、親の負担というのが、いわゆる保護者の負担というのが少しは軽くなるかなと思っているところですが、ただ、利用者のやはり目的に沿った、目線に立った制度に果たしてなっていくかどうかというのは大変不安があります。実際に、今おっしゃったように、あっせんをしてくださる方を配置するということでありますが、果たして市町村が義務化されていない状況の中で何を優先してやっていくかというところに大変な不安があるわけでして、そこでこのことに関して質問をしたところでございます。
 くれぐれも利用者の目線に立った制度になることを強く要望いたしまして、次の質問に参りたいと思います。
 次は、ワーク・ライフ・バランスの視点から少子化対策を見た場合、この新システムにおいて、ワーク・ライフ・バランスの視点から少子化対策が欠けているのではないかというふうに思います。
 なぜかといいますと、三月の二日の少子化社会対策会議、その中で決定されました子ども・子育て新システム法案の骨子を見ても、ワーク・ライフ・バランスについては、次世代育成支援対策推進法上の事業主の行動計画についてでありますが、今後、平成二十七年度以降の取扱い、これ、政府において別途検討するとしか記載がされておりません。
 長時間労働の抑制、あるいは男性の育児休業取扱いの促進などについて、仕事と家庭を両立させるその環境の実現こそが少子化対策には必要ではないかというふうに思います。これは、平成二十二年一月二十九日に閣議決定されました子ども・子育てビジョンには明記されていることでもありますが、この幼保一体化の推進だけでなく、ワーク・ライフ・バランスの解決も、つまり、その施策も併せて充実させれば効率のよい少子化対策になると思うわけですが、大臣の御見解をお伺いいたします。

○国務大臣(中川正春君) もう御指摘のとおりでございまして、そうした様々な政策が組み合わされることによって実現が初めてできるということだと思っています。
 私自身の担当も、少子化それから男女共同参画、あるいはまた新しい公共ということで、そうしたトータルな組合せを横串を刺してやっていくということ、これを使命として負っているんだという思いを持って頑張っていきたいというふうに思います。
 御指摘のように、この子ども・子育てビジョンについては、企業での取組を促進するための施策として、くるみんといいますか、次世代認定マークであるとか、あるいは子育てサポート企業に対する税制優遇の制度、これを創設していくべきだということだとか、それから顕彰制度、あるいは公共調達における企業の評価の仕組みの導入等、指摘をされておりますし、平成二十一年六月に改正された育児・介護休業法、これによって父母が育児休業を取得する場合の休業期間を二か月延長をしました。これはパパ・ママ育休プラスと呼んでいますけれども。それから、本年七月からは短時間勤務制度の導入を常時百人以下労働者を雇う事業主まで拡大して義務付けをしていくということ等々ですが、男性の育児休業の取得促進、それから育児休業や短時間勤務等の両立支援制度の定着等を政府全体で推進をしているところでございます。
 これ、公式の答弁なんですけれども、実態を私自身が調べてみますと、やっぱり実態が伴っていないということが言えると思います。もう足下で見ても、男性の育児休業、これの取得率なんかは政府の中では非常に低いところで止まっておりまして、そういう意味からは、足下も含めて何らかの形で実際に進んでいく政策というのをもっとしっかりと考えていくという必要があるというふうに認識をしています。

○糸数慶子君 ありがとうございました。是非、しっかり頑張っていただくようによろしくお願いしたいと思います。
 次に、地域再生、地域主権についてお伺いいたします。
 地域再生の施策についてでありますが、今国会には地域再生の施策に関する地域再生法、それから構造改革特区区域法の改正案が提出されています。構造改革特区法は今年でちょうど法施行後十年であり、地域再生法も施行後七年が経過し、運用の実績が積み重ねられてまいりました。さらに、昨今は、総合特区制度が創設されるとともに、東日本大震災の復興を目指すための復興特区制度も創設されたところでありますが、このように、これまでに地域再生に関して様々な制度が用意され、活用されているところでありますが、それぞれの制度を効果的に運用し、全国各地の地域が活性化できるように取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、これらの地域再生に関する施策の現状と課題、そして今後の方針について、後藤副大臣に内閣の所見、お願いいたします。

○副大臣(後藤斎君) 糸数先生、御指摘のとおり、構造改革特区はもう十年、法施行後たって、その後、地域再生、そして昨年は総合特区、復興特区と、いろんな特区制度を生かして施策を推進しているところでございます。
 先生の御地元でも、構造改革特区計画、沖縄では六つ計画認定され、全てのこの六事業が現在は全て全国規模で展開をしているということでお伺いをしております。また、地域再生計画についても、沖縄では二十四計画を認定され、そのうち十五は既に計画は終了して、新規雇用や雇用人口、いわゆる観光客の増加や道路等のアクセス時間の改善と、一定の効果はあったというふうに思っております。
 特に、地域再生制度を今回見直すに当たって、一千五百二十四計画が全国でございますが、そのうちのそれぞれの関係者のアンケートの中でも、七九・八%の方々が効果があったという御指摘もいただいております。
 ただし、先ほども少子化、待機児童の解消というところでお触れになられましたように、やはり今我が国では少子高齢化の進展というものが当然、地域課題だけではなく、全国共通の課題だというふうに思っております。そういう中で、今回、これから御審議をいただく改正法の中では、特定地域再生事業の創設、そして地域再生事業を記載した地域再生計画の認定という、こういう中で、例えば、子育てや高齢者の生活支援、生きがい就労等々の、やっぱり町づくりと複合サービス、全体の子育てや高齢者の方の支援というものが一体になって整備、提供しようというものを強く明示をして、そこに地方公共団体を国が支援をする仕組みを創設するという改正案になっております。
 構造改革特区についても、地方公共団体の御要望も踏まえて今回改正をお願いしている部分は、募集期間の延長という部分もございますけれども、やはり今喫緊の課題であります再生可能エネルギー、特に今回の構造改革特区の部分では小水力発電を促進するための特例措置の追加という改正をお願いしておりまして、いずれにしましても、これらの仕組みが、昨年創設をされた総合特区並びに復興特区と並んで、地域の自治体の実情に合った中で更に支援策を充実をしながら、各地域が元気になって地域活性化という大きな目的に資するように政府としても最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○糸数慶子君 次に、一括交付金についてお伺いいたします。
 地域主権改革の一つの柱として、国から地方へのひも付き補助金を廃止して地方が自由に使える一括交付金とするとの考えにより地域自主戦略交付金が創設されたところでありますが、初年度においては対象事業が九つに限定されており、対象事業の拡大を望む声が多く聞かれました。
 平成二十四年度予算案においては、一括交付金の総額は、平成二十三年度の五千百二十億円から八千三百二十九億円に、対象事業は九事業から十八事業に拡大されます。これは、制度の充実のために尽力されたということは大変評価をしたいと思います。特に、かねてより沖縄県から要望がありました沖縄振興一括交付金、仮称でありますが、創設されることは、沖縄県の要望どおりの規模の交付金とまではいかないまでも、沖縄振興予算総額で見るとほぼ沖縄県の要望どおりになっているということもあり、高く評価したいと思います。
 とは申しますものの、一括交付金制度はまだまだ制度の充実のための課題が残されています。事業選択の自由度をより高めるためにも、更なる対象事業の拡大、増額に引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。
 経常に係る補助金等の一括交付金化についてはほとんど進まなかったようでありますが、また政令指定都市以外の市町村への一括交付金の導入についても見送られています。残された課題の解決に向けた内閣府の御所見をお伺いいたします。

○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘のとおり、二十三年度から創設されたこの一括交付金制度、一定の御評価をいただきまして本当にありがとうございます。
 その中で、まだ幾つか当然課題がございます。大きく、昨年の末に閣議決定をして、一括交付金、沖縄県も含めて八千億を目指すという目標は一定程度は達成されたものの、その対象事業がまだ限定的だという御評価や、また市町村にという問題については、特にまず市町村の方からお話をさせていただきますと、市町村全体を網を掛けていろんな検討をしましたが、やはり政令指定都市ということは二十四年度から実施をさせていただく方針を確定をさせていただきましたが、いわゆる一般の市町村は権限や財源の規模、また事業の予算の変動性ということがあって、二十四年度から即一般の市町村に適用するとやはり予算変動が大きくなってしまって、むしろ市町村の方々にとってみれば非常に使いにくくなってしまうというデメリットもございます。それを解消するために、今与党の皆さん方も御協議をしながら、どういう形であればその課題が克服できるかということを今検討させてもらって、これは二十四年度交付金のいろんな事務的な手当てが終わったら、即その検討に着手をしていきたいというふうに思っています。
 あわせて、経常補助金については、先生これもう御案内のとおり、ほとんどが社会保障、文教・科学技術振興という費用関係の項目になっています。これに直ちに手を付けるというのは、逆に、都道府県、市町村の皆さんからいろんなお話を当然させてもらっているわけですけれども、やはり即ここに手を付けられるとむしろ少し困るなということがあるんで、この経常補助金についてもその課題というものはある程度分かっているつもりでありますので、それをまた自治体の皆さん方も御協議をしながら、どういう形であればそれが実現可能なのかということをこれから真摯に、また積極的に検討してまいりたいというふうに思っております。

○糸数慶子君 その件に関しては、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 次に、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案、沖縄振興特措法改正案に関して、今四次にわたる沖縄振興計画に対する見解をお伺いしたいと思います。
 御承知のように、沖縄県、今年の五月十五日に復帰四十周年を迎えるわけでありますが、一九七二年五月十五日の本土復帰以来、政府は沖縄県の振興と発展に向けて社会資本の整備を進め、県民生活の向上に努めてきたというふうに理解しております。
 この法律が、沖縄振興特別措置法、その法律の第一条には、この法律は、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ、沖縄の振興を基本とする沖縄振興計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、沖縄の総合的かつ計画的な振興を図り、もって沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とするというふうに明記されています。目的は沖縄の自立的発展と豊かな生活にあるわけですが、その振興計画が四次にわたり策定され、本年度末で終わることになるわけですが、この四次にわたる振興計画が自立的発展と豊かな生活に寄与できたかどうかということをお伺いしたいと思います。
 沖縄県は、沖縄振興計画が県側の意向を踏まえつつも政府主導で策定されていたことから、県が主体的、自主的に策定すべきだとして、新たな沖縄振興策をとの視点で法律の一部改正に臨んでいるわけですが、沖縄県が振興計画の策定に乗り出すという背景には、過去の四十年、第四次にわたる振興計画が第一条の条文にある自立的発展や豊かな生活の実現に寄与できていないのではないかという総括がなされた結果だと私なりに理解しております。
 そうであるならば、本土復帰以降、県民は本土との格差是正を合い言葉に、社会資本の整備は当然ながら県民所得の向上と雇用の創出による豊かな生活を追い求めてきたのですが、しかし、復帰から四十年たった現在でも、県民所得は全国最下位を脱したとはいえ現在四十六位であります。二百万円弱で、完全失業率も七%強で推移し、全国で最も悪い状況にあります。政府もこのような現状を認識し、第一次から第四次にわたる沖縄振興計画を策定してきたわけでありますが、その点から考えますと、振興計画が県民生活の向上に結び付いてこなかったという状況になっています。
 そこでお伺いいたしますが、第四次にわたる沖縄振興計画が県民所得の向上や雇用の改善と県民生活の向上に結び付かなかったことが一体何に起因し、どのような総括の下に次の振興計画へ進んでいったのか。四次にわたる振興計画に対するその見解をお伺いいたします。

○大臣政務官(園田康博君) 私からお答えをさせていただきます。
 先生御案内のとおり、先ほど御指摘をいただきました、昭和四十七年、本土復帰になりまして今年で四十周年ということになります。五月の十五日には式典が執り行われるというふうに私どもも承知をいたしておるところでございますけれども、今般にわたるまで様々な沖縄に対する振興ということで行ってきたというところでございます。御指摘いただきました三次にわたる沖縄振興開発計画、そしてまた現行の沖縄振興計画ということでずっと行われてまいりまして、それと相まって、県民の本当に不断の努力というものもこの間私どもはあったというふうに考えております。
 そのおかげをもちまして、リーディング産業でありますまず観光がしっかりと沖縄の、言わば日本の顔というような形でも振興してきたというふうに考えておりますし、また、それに加えましてITがこれに次ぐ柱として成長してきているというものはデータの中からも読み取れるところでございます。また、近年でございますけれども、県内の総生産でありますとかあるいは就業者数、これは全国平均を上回る伸びを示しているといったところがこの振興策、今日まで行ってきた振興策の一つの成果ではなかったかなというふうに思っております。そしてまた、社会資本整備も大分進んでまいりまして、本当に目まぐるしく沖縄の、本土からすると様々な形で振興してきたということは評価ができるものではないかというふうに考えております。
 ただ、先生御指摘のように、社会資本整備は進んできましたけれども、まだまだ足りない部分もやはりございます。同時に、ソフト面のやはり振興というものが必要ではないかというふうに考えております。そういった面では、先ほど先生からも御指摘いただいた一人当たりの県民所得、やはり残念ながらまだ全国の最低水準であるといったところは否めない事実でございますし、また完全失業率、これについても全国最悪というような状況が続いております。
 同時にまた、もっと更に深掘りをさせていただきますと、若年者の失業率がやはり一一%を超えている、一一・三%でございますけれども、平成二十三年でございますが、そういった数字もあるということからすると、やはりまだまだそういった水準を脱していないというのが今の現状ではないかというふうに私どもは受け止めさせていただいています。
 したがいまして、やはり今後の沖縄の更なる発展、これを図っていく必要があるということで今般の沖縄振興法を改正をさせていただいたところでございまして、それによりますと、やはり県の主体性をより尊重する、これが第一点でございます。そしてまた、それと同時に、国の支援策というものもここも拡充をさせていただく、不断に拡充をさせていただいたということでございます。
 先ほどお話が出ておりましたけれども、沖縄の独自の一括交付金、こういったところも盛り込ませていただいて、この新たな振興策を通じて、沖縄経済の真の自立、そして発展、そして持続可能な発展といったものをこの中で遂げさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

○糸数慶子君 通告いたしました質問があと五点ほどございますけれども、御丁寧に答弁をいただきまして大分質問の時間がなくなってしまいました。また次回に回したいと思いますけれども、今、園田政務官おっしゃったように、沖縄の自立的な発展、ただいまおっしゃったように、新しい振興計画の中で是非実現するように引き続き御支援をいただけますように申し上げまして、取りあえず今回の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

○委員長(芝博一君) 以上をもちまして糸数慶子君の質問を終了いたします。
 次に、はたともこ君。

○はたともこ君 繰上げ当選になりまして、委員会での初めての質問でございます。委員長を始め皆様、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、新型インフルエンザについて中川大臣に伺いたいと思います。
 最初に、確認をさせていただきたいと思います。新型インフルエンザ等特別措置法案は三月九日に国会に提出をされ、いずれ法案審査が行われますので、詳しくはそのときに質問させていただきたいと思いますが、私は、民主党の内閣部門会議のこの法案の担当者として、法案の中に国立感染症研究所の田代眞人先生が指摘、提言されていた事前対応として、新型インフルエンザの出現予測、緊急対応のための野鳥、家禽、豚のインフルエンザ監視体制が必要の項目を入れるべきであると申してまいりました。
 この点について、担当者の方から法案第六条二項、政府行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとするの二のイ、新型インフルエンザ等及び感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症に変異するおそれが高い動物のインフルエンザの外国及び国内における発生の状況、動向及び原因の情報収集がそれに当たるとの説明を受けましたが、それでよろしいでしょうか。まず、確認をさせていただきたいと思います。

○政府参考人(田河慶太君) お答えいたします。
 御指摘の点は、新型インフルエンザ対策におきまして重要であると考えております。法案の検討過程におきましても、私どもも田代先生を含め多くの専門家の方々と意見交換をさせていただきました。その際も、御指摘の家禽、野鳥などのインフルエンザの発生状況の情報収集の重要性についても御指摘いただいたところでございます。
 そうしたことを踏まえまして、法案の、先ほど御指摘の第六条第二項第二号イの規定を置いているところでございます。

○はたともこ君 中川大臣、このように国立感染症研究所の田代眞人先生が提言された新型インフルエンザ対策の事前対応として、新型インフルエンザの出現予測、緊急対応のための野鳥、家禽、豚のインフルエンザ監視体制が必要、さらに農水省、環境省、厚労省、文科省等の連携が不可欠ということを、法律、政令、政府行動計画、都道府県行動計画、市区町村行動計画、各種ガイドライン等で実現していただきたいと思いますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。

○国務大臣(中川正春君) 田代先生には非常に貴重な御指摘をいただいて感謝をしたいと思いますし、そういうことを受けて、先ほど答弁でありましたように、法律の中にもこれをやっていくということを定めていきます。同時に、それに基づいて新たな政府行動計画指針というのが出てくる、出すんですけれども、その中でしっかり具体的に盛り込んでいくということで、一つ一つ確かなものを作っていきたいというふうに思います。

○はたともこ君 是非よろしくお願いいたします。
 では、次に、古川大臣にエネルギー問題、電力問題について伺いたいと思います。
 昨年十月二十五日の衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会で、全ての原発が停止した場合でも夏に電力不足も料金値上げも起こさせないことが政府の方針であるとの玄葉大臣の発言に対して、古川大臣も「私も同様の認識を持っております。」と答弁されました。その御認識は今もお変わりはないか、お伺いをいたします。

○国務大臣(古川元久君) 基本的にそうした方針の下に今まで検討をしているところでございます。
 電力需給対策につきましては、原子力発電所の停止が広範囲に生じた場合でも、これはピーク時の電力不足を回避することがこれは政府の責任だというふうに認識をいたしております。特に、ピーク電力の不足になりますと、これ企業立地とか設備投資にも大きな支障となりますので、これを起こさないように最大限努力をしていきたいというふうに思っております。
 その上で、昨年十一月に、エネルギー・環境会議においてエネルギー需給安定行動計画というものを取りまとめました。そこでは、予算措置や規制・制度改革などあらゆる政策を総動員してエネルギー需給の安定に万全を期すということになっておりまして、その中では、今御指摘があったように、エネルギーの安定供給と、コスト上昇を最大限とにかく抑制をしていくということで従来からやっておりますので、それをできるだけ実現できるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○はたともこ君 良い答弁ありがとうございます。是非、前向きによろしくお願いいたします。
 少なくとも、全原発が停止し、原発ゼロになったとしても今年の夏に電力不足は起こさせないことが政府の方針であるということは、もうそれでよろしいでしょうか。

○国務大臣(古川元久君) 起こさないように努力はしていきたいと思っています。
 ただし、これは相当皆さんにいろいろなお願いもしていかなきゃいけないところも出てくるかもしれません。厳しいところがあるかもしれませんが、また、場合によっては、これはコストが掛かる分を御負担をお願いするということもあるかもしれません。しかし、そこは、先ほどから申し上げておりますように、安定供給と、そしてコスト上昇を最大限抑制をすると、そういう中でやっていくように努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○はたともこ君 次に、経産省に伺います。
 先日、世田谷区の保坂展人区長が、四月から東京電力の企業、法人向け料金値上げは断ることができると発言されました。連日報道されておりますが、これは本当にそうなのか。企業、法人の皆さんは混乱されていると思います。一体どうすればよいのか。今日は、午前中、岡田先生からも別の角度から触れられていらっしゃいましたけれども、経産省としての御見解をお示しください。

○政府参考人(糟谷敏秀君) 東京電力は自由化分野の料金につきまして四月以降一七%の値上げを行うという発表をいたしております。これは自由化分野でありまして、基本的には相対の交渉で値段が決まるものでございます。通常、一年間の契約でございます。四月から始まる契約もあれば、ほかの月から始まる契約もあります。この契約の間は、元々契約で決めた料金で東京電力から電気を受け取るという契約であります。
 ところが、二月の初めに東京電力が配付した文書の中で、現在の御契約期間にかかわらず、四月一日以降は新しい電気料金とすることを求めるというような記述がありまして、それに御了承いただけない場合にのみ東京電力に連絡をするように求めていたという経緯があります。したがって、御連絡をされないお客様は契約のいかんにかかわらず四月から上がるというような誤解を与えていたというところが今回の問題であろうかと思います。
 結論から申し上げますと、その一年間の契約の期間が終わるまでの間は従来の契約でいこうということで選ばれれば、それでいけるというふうに考えております。少なくとも、どういう契約になっているか、それから、それぞれその料金値上げを受け入れるかどうかについて、個々のお客様が東京電力からの説明をきちっと聞いていただいて、それぞれに御判断をいただくということが基本になるかと思っております。

○はたともこ君 企業、法人の皆さんは、できればPPS、新電力に切り替えたい方がたくさんいらっしゃると思います。しかし、PPS、新電力は供給力が不足しているとも言われています。PPS、新電力の供給力を増やすことは政府の方針だと思いますが、どうやって、いつまでに、どのくらい増やしていくのか。五十キロワットの枠を取り払って電力自由化を更に進めることも含めて、経産省にお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(糟谷敏秀君) 五十キロワット以上の契約電力量の皆様はもう既に自由化をされているわけですが、事実上PPS、これ最近、新電力と言っておりますけれども、新電力から電気を買うことができないと。自由化分野と言いながら、実質、東電からしか買えない、自由化になってないじゃないかというお叱りをちょうだいしております。
 私どももその問題は非常に深刻に認識をしておりまして、現在、電力システム改革専門委員会という委員会を総合エネルギー調査会の下に設けまして、電力システムの在り方全体についていろいろと議論をしているところでございます。
 それで、自由化範囲の拡大について御質問がありましたけれども、今のような状況で、本当に自由化範囲を拡大するだけで本当の実質的な自由化が広がるのかどうか。他方で、ユーザーの皆様からしますと、自由化の選択ができるようなシステムにしてほしいと、自分で使う電気は自分で選びたいと、そういう声が特に震災後強まっているとも認識をしておりまして、そのためには、やはり供給の多様化をし、それから発電事業者の間の競争の促進をやっていかないといけません。それをどうやって進めていくか、これはもう全体が非常に複雑に絡み合う話でありますので、そのシステム全体としてもう白地から見直すということで、この夏ごろまでに一定の方向を得るべく検討をしておるところでございます。

○はたともこ君 東京電力の料金値上げ問題については、皆さん大変お怒りだと思います。
 伝えられているように、仮に政府が東京電力の議決権の過半数あるいは三分の二以上を確保した場合、法人も家庭用も料金値上げなどはすべきではないと思いますが、古川大臣、この点についていかがお考えでしょうか。

○国務大臣(古川元久君) 東京電力の経営権等につきましては、現在、東電と原子力損害賠償機構が総合特別事業計画の策定を行っているところでありまして、今後、経済産業大臣の認定が行われるものというふうに承知をいたしております。
 したがいまして、現時点でその内容について申し上げられることはございませんが、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、政府としては、ピーク時の電力不足等、コスト上昇の抑制を目指した取組を進めていくと。そのことは東電についてもこれは当てはまるものというふうに考えております。

○はたともこ君 次に、関西電力の電力不足問題について伺います。
 お手元に資料をお配りさせていただいておりますけれども、二ページを見ていただきたいのですが、関西電力が三月二日に公表した三月十二日から三月十六日までの需給見通しでは、供給力は二千二百四十八万キロワットで、二百十一万キロワット、八・六%の不足となっていますが、次の三ページを見ていただきますと、三月十五日の実績値の供給力は二千六百五十八万キロワット、四百五十三万キロワット、二〇・五%の余裕が実際にはありました。見通しと実績で、供給力に四百十万キロワット、余裕度でマイナス八・六%からプラス二〇・五%、差引き二九・一%もの差があるのは、幾ら何でもおかしいのではありませんか。見通しの数字は、電力不足を誇張してPRするためにわざと低く見積もった虚偽、まやかしの数字だと私には見えますが、経済産業省、いかがでしょうか。

○政府参考人(糟谷敏秀君) 三月二日に公表した数字と実績値が乖離した理由は、大きく分けて三つございます。
 第一が、揚水発電の発電能力であります。揚水発電といいますのは、主に夜間の電力、これは夜間の電力を使って水を高いところに揚げて、それを落として発電をするというものですが、これが夜間の電力が十分にございませんと十分な量の水を揚げられないということがございます。したがって、三月二日の段階では、そこの揚水発電の能力を堅めに見た数字を出したというのが一つの原因であります。
 それから二つ目が、もう一つの水力であります。これは一般の水力でありますが、これはまさに水の量に左右をされます。水が多いといっぱい発電できますが、渇水になりますと発電ができません。そういうことで、渇水を想定した堅めの評価を三月二日の段階では出したというのが二つ目の理由であります。
 三つ目が他社受電というところでありまして、これはほかの電力会社からの融通を受ける電力なんですけれども、ほかの電力会社は、自ら供給する範囲において十分な余裕がないと関西電力に融通ができない状況にあります。その見通しが固まるのがやはり実際の当日の直前になってしまうということで、その他社受電の電力量が直前にならないと固まらない、この三つが大きな理由であります。
 いずれにしましても、御指摘のような、まやかしではないか、わざと低くしているんじゃないかと、そういうふうに誤解を招きかねないということは重々承知をしておりますので、今年の夏に向けて分かりやすい情報提供、丁寧な情報提供に努めていきたいと思っております。

○はたともこ君 もう一つ、三ページを見ていただきたいのですが、二月二十九日の供給力実績を見ていただきますと、二千七百三十六万キロワットです。エネルギー・環境会議が昨年十一月一日に公表した今年の夏の需給見通し、四ページになりますけれども、掲載されております昨年夏のピーク需要は二千七百八十四万キロワットです。資料は、来夏となっているのは今夏の需給見通しで、資料の左の下の今夏ピーク実績というのが昨年夏のピーク実績です。
 二月二十九日の供給力実績二千七百三十六万キロワットからすると、あと四十八万キロワットで昨年夏のピーク需要を満たすことができるということになるわけです。中部電力や中国電力等からの融通や揚水、自家発の更なる活用等で、関西電力はこの夏、原発ゼロでも十二分に乗り切れるのではないかと私には思えるのですが、経産省、いかがでしょうか。

○政府参考人(糟谷敏秀君) この冬の供給力でございますが、先ほど申し上げましたように、まず揚水発電は十分な量が上に揚げられたということ、それから、水力については比較的取水状況に恵まれました。それから、他社の受電についても、ほかの電力会社から受電を受けられたということがあります。それが、今年の夏、同じような状況ができるかどうかという不確定性が一つございます。
 それから、もう一つ供給面のあれとしまして、ちょうどその数字が一致すればいいということではありませんで、電力の場合、幾つかの予備率といいますか、予備の電源を持っていないと不測の事態に対応できないということがございます。通常、全体の能力の三%から望ましくは八%と言われております。
 例えばどういうことかといいますと、関西電力の場合、火力発電所の一番大きなものが九十万キロワットであります。これが急に停止をしますと、九十万キロワットが急に足りなくなるということであります。それから、六十万キロワットのものが十五基余りあります。これが止まったときのことも想定して、やっぱり何らかの余裕を持っていなきゃいけないということがあります。
 それから、次に需要面でありますけれども、需要面については、大体、夏一度ぐらい上昇するにつれて大体七十から八十万キロワットぐらい需要が上がるというのが過去の経験でありまして、この辺り、気温がどうなるかということで、一度当たりそれぐらいの変動があり得る、それも踏まえて一定の余裕を考えておかないといけないのではないか、そんな論点があろうかと思います。
 いずれにしましても、今年の夏どのような需給になるのかということを、今年の冬の、すなわち関西電力の一〇%節電はあしたまででありますが、その結果を検証しながら、それからまた供給力が一体どれだけ積み増せるのか、その辺りも数値を見ながら、この春に電力需給の見通しをきちっとレビューをした上で、どういう対策を取るかということを取りまとめをいたしていきたいと思っております。

○はたともこ君 さて私は、原子力に代わるベースロード電源として天然ガスコンバインドサイクル発電が最も優れていると思いますが、経産省、この夏までに策定されるエネルギー基本計画で、LNG・MACC、すなわち最新型天然ガスコンバインドサイクル発電はベースロード電源としてきちんと位置付けられるということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(糟谷敏秀君) エネルギーミックスの在り方については、まさに総合資源エネルギー調査会の議論を進行中でありまして、これを受けてエネルギー・環境会議で最終的に取りまとめをいただくことになります。そういう意味で、結論を、ちょっと予断を、先取りをすることはできませんけれども、原子力が停止をしている中で火力発電の重要性は高まっておりますし、その中でも特にLNGは火力発電の中でもCO2の排出量が少ない重要な電源であります。
 御質問ありましたMACCは、燃焼ガスの温度を非常に高めて熱効率五二%を実現するという非常に最新鋭のものでありまして、こういう電源を活用していくということは非常に重要になることは間違いないと考えております。

○はたともこ君 そして、そのLNG・MACCを最重要ベースロード電源として、さらに石炭のUSC、ウルトラスーパークリティカル、さらにアドバンストUSC、そして将来のIGCC、石炭ガス化コンバインドサイクル発電を新たなるベースロード電源とすべきだと思いますが、経産省、御見解を伺います。

○政府参考人(糟谷敏秀君) 石炭火力の場合、CO2の排出原単位がLNGよりもやっぱり高うございますので、その辺りをどう考えるかということの論点はあろうかと思いますが、石炭火力の中で高効率の石炭火力技術というのは非常に今後大事であると思います。
 御指摘のアドバンストUSC、IGCC、こういった技術については現在予算措置で技術開発の支援も行っておりますが、こういう電源の活用も含めて、この夏を目途に新しいエネルギー基本計画を策定し、エネルギー・環境会議の取りまとめに反映をしてまいりたいと考えております。

○はたともこ君 では次に、環境省に伺います。
 現在、震災復旧のための東京電力、東北電力の発電所については環境アセスメントの適用除外となっているようですが、全ての電力会社の既存設備からより環境影響の少ない先進設備へのリプレースについても環境アセスメントの適用除外とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(白石順一君) 今御指摘のありました適用除外、環境アセスメント法の第五十二条二項の点だと思います。
 これは、災害対策基本法に基づきます災害復旧の事業につきましてはアセスメントの適用除外ということになっております。これは、被災地域にお住まいの方々あるいは企業等が通常の社会生活に復帰するために緊急に行う必要のあります原状回復の事業ということでございますので、これはアセスメント手続を義務付けることが適当でないということで運用をしてございますけれども、これはリプレースであることを理由にしたものではございません。
 一方、今御指摘のありましたように、リプレースというものは、環境アセスメントはそもそも、土地の改変その他で環境に与える影響が著しいものがどれぐらいの影響を緩和したり回避したりすることができるかということを調べるための手続でございますけれども、リプレース事業については一般的には土地の改変等による環境影響が限定的であり、また、今御指摘の中にもありましたように、温室効果ガスの問題、あるいは大気汚染物質による環境負荷の観点でも低減が図られる傾向がございますものですから、これについては例えば評価項目を絞り込むとか調査を簡素化するとか、あるいは電力でございますので経済産業大臣と環境大臣がいろいろな意見を申し述べたりするのに百日とかいろいろな日数がございますけれども、そういうのを短縮したりというふうな運用上の工夫によって、アセスメント自体は行いますけれども、その手続の迅速化ということは図らせていただきたいということで、今経済産業省ともお話をしているところでございます。

○はたともこ君 古川大臣、今お聞きいただきましたように、LNG・MACC、また石炭のUSC、ウルトラ・スーパークリティカル、超超臨界圧石炭火力発電、そしてそのアドバンスとUSC、さらにはIGCC、石炭ガス化コンバインドサイクル発電など、日本の先端的発電設備、技術、ノウハウを世界中に展開していくことを日本の国家戦略とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(古川元久君) 御指摘にございましたように先端技術、これを国際的に展開をしていく、そのことによって我が国の経済発展と国際的な課題解決に貢献していこうと、まさにこれは国家戦略として今までも取り組んできております。
 具体的には、平成二十二年九月から現在まで十三回にわたりまして、パッケージ型インフラ海外展開大臣会合を開催してまいりました。そして平成二十三年一月二十一日には、議員御指摘の石炭火力発電分野をテーマに大臣会合を開催をいたしました。その成果といたしまして、インドネシアのジャワ島におけます石炭火力発電プロジェクトにつきまして日本企業グループが優先交渉権を獲得し、昨年十月には長期売電契約の締結に至っております。
 そういった意味では、今後とも、こうした先端技術を海外に展開していくように努力をしていきたいと思っておりますが、ただ一方で、これは相手方のニーズもありまして、例えば海外の特に途上国なんか見ますと、中国とかなんかが、もっと安くて、レベルは低いけれども安いのとなると、なかなか途上国になると、そんな最先端で高いのよりもレベルが低くてもいいから安いのがいいという、そういうようなところもあったりします。そういった意味では日本の技術をどうやって、やっぱり先端技術でやっていくことが、これがその国のためにも環境のためにもためになるかという様々な視点からこれも売り込みをやっていかなきゃいけないというふうに考えておりますけれども。
 いずれにしても、今委員から御指摘にあったような日本の先端技術、これはしっかり海外にも展開をしていく、そのことが日本にとっての経済成長にもつながりますし、それが世界の環境問題の解決にもつながっていく問題でありますので、積極的に努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○はたともこ君 次に、漢方、漢方薬について伺いたいと思います。
 昨日、古川大臣にもお渡しいただくようにお願いいたしましたのですが、この本なんですけれども、慶応大学病院漢方医学センター副センター長で慶応大学医学部准教授の渡辺賢治先生がこの度、「日本人が知らない漢方の力」という本を書かれました。この本の帯には、漢方は中国ではなく日本独自の伝統医学である。世界が注目しているのになぜ日本は見捨てようとするのか。裏には、日本の医師の九割は漢方薬を併用している。新型インフルエンザに効く麻黄湯、大腸がんの手術後の腸閉塞予防に効く大建中湯、ひどいアトピーを治した桂枝加黄耆湯、更年期障害によく使用される桂枝茯苓丸、認知症に効果が見られる釣藤散などと書かれていますが、まず、厚生労働省に伺いますが、新型インフルエンザに麻黄湯が効くということについての御見解をお示しください。

○政府参考人(平山佳伸君) お答えします。
 麻黄湯につきましては、初期のインフルエンザにおける悪寒、発熱等の諸症状に対しまして効能を有する製剤が薬事承認されております。今後発生する新型インフルエンザにつきましては、病原性等が未知ではありますけれども、新型インフルエンザが発生した際には適切な診断の下で処方がなされ、初期のインフルエンザの諸症状に対して有効であることが期待されております。
 以上です。

○はたともこ君 慶応病院では、大腸がんの手術後には大建中湯という漢方薬が必ず処方されるそうです。術後の腸管の癒着を抑制し、腸閉塞を予防して、入院期間を短縮することが明らかになっているからです。
 また、アトピー、更年期障害、認知症など、皮膚科、婦人科、内科などでも漢方薬は広く処方されていると思いますが、厚生労働省の認識を伺いたいと思います。

○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 漢方薬が医療現場で使われているその程度ということでございますけれども、例えば国内におきまして医療用漢方製剤、その生産金額あるいは出荷金額ということの推移をまず見てみるというのが一つあろうかと思います。それによりますと、二〇〇〇年から二〇一〇年、この十年間でございますけれども、約一・三倍に増加しているというのが傾向として押さえておけるということだというふうに考えております。
 それから、漢方の対象となります疾患、これもお話ありましたように幅広く様々だというふうに思っておりますけれども、これはアンケートでございますが、医師の方に対しましてのアンケートの結果でございますけれども、実際に医療現場で漢方を使用されておられる医師の方、全体では九割というお話もありましたけれども、このとおりでございます。
 医療現場におきまして、漢方製剤、確実に一定の程度大きな役割を果たしているんだろうと、そういうふうに考えております。

○はたともこ君 近年、統合医療に関する厚生労働省科学研究事業の中で、漢方、漢方薬に関する研究が多く行われております。お配りした資料の最後の三ページがそうなんですけれども、この資料を御覧いただきますと、認知症に対する抑肝散の研究も幾つか取り組まれていることが分かります。
 この研究全体を通して、これらの研究事業について、厚生労働省、説明をお願いいたします。

○政府参考人(篠田幸昌君) 医療ということになりますと、やはり有効性とか安全性というのがかかわってまいりますので、科学的な根拠というのがやっぱり必要になってくるだろうと、そういうふうに考えております。
 このため、私ども厚生労働省といたしましては、漢方薬につきましても、今先生御指摘がございましたけれども、厚生労働科学研究事業というのがございます。その中におきまして、その作用の解明であるとか、あるいは臨床におきましてどういうふうに使われるべきかと、その有用性等につきまして各種の調査を行ってきたところでございます。
 安全、安心な医療という、それを提供するというのは大変重要でございますので、十分な評価が得られていないものにつきましても引き続き研究というものを続けてまいりたいというふうに思っているところでございます。

○はたともこ君 中国は、中医学のグローバル化、国際標準化を目指して、ISOの舞台で働きかけをしています。また、日本は、WHOの会議で、今日御紹介いたしました渡辺先生が担当をされて、ICD、国際疾病分類の改訂作業の中で漢方を盛り込もうとされているということですが、厚生労働省、これらの動きについて説明をしてください。
   〔委員長退席、理事大久保潔重君着席〕

○政府参考人(篠田幸昌君) まず、ISO関係の話の方でお答えを申し上げたいと思います。
 事実関係といたしまして、中国が自国の伝統医療の国際標準化を目指したということだと思いますが、ISOに中国伝統医療の部会の設置を提案をしたということがございます。その結果、二〇一〇年にISOに専門委員会が設置されたということがあるわけでございます。
 それから、我が国としての対応でございますけれども、医学会、日本東洋医学会というのがございますけれども、こちらの方を中心といたしまして、関係学会において、専門委員会、ISOの専門委員会に御出席をいただいているということでございます。

○政府参考人(伊澤章君) WHOの国際疾病分類、いわゆるICD分類についてでございますが、ただいま御指摘ございましたように、現在改訂へ向けて作業が行われているところでございます。
 今回の改訂作業の中では、初めて東アジア伝統医学の分類を組み込むプロジェクトが立ち上がっているところでございます。そうした中で、我が国は、東洋医学を実践する主要国の一つといたしまして、日本東洋医学会の専門家の先生、具体的には先ほどお名前が上がりました渡辺先生でございますが、その渡辺先生にWHOの関係会議の共同議長になっていただいておりまして、議論に加わっているところでございます。この会議の状況につきましては、厚生労働省に置かれております社会保障審議会統計分科会の疾病、傷害及び死因分類専門委員会においても逐次御報告をいただいておるというところでございます。
 また、厚生労働省は、日本東洋医学会を含む四つの医学関係の組織とともにWHOから昨年九月に、日本協力センターという、WHOがICDを改訂するに際して日本が支援、協力するためのセンター、そういったセンターに指定されておるところでございますので、今後、このセンターの活動を通じましてICD改訂について、漢方の関係も含めて必要な協力、支援を行っていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○はたともこ君 古川大臣、お聞きのとおりなのですが、私は薬剤師、ケアマネジャーなんですが、特に漢方薬・生薬認定薬剤師の資格を持っております。日本には日本独自に発展した漢方というすばらしい医学があり、日本の医師は西洋医学と漢方とを併用することができるのです。病巣だけ診るのではなく、全身、そして生活のバックグラウンドまで診る全人医療である漢方は総合医に最もふさわしい医学であり、西洋薬と比較して価格が非常に安い漢方薬を上手に使うことは医療費の抑制にもつながります。
 中国は、中国の伝統医学である中医学の国際標準化を国家戦略としています。また、漢方の原料である生薬のカンゾウと麻黄に輸出規制を掛けています。
 古川大臣、御担当の新成長戦略と医療イノベーション会議では、日本発の革新的医薬品の創出と医療・介護技術の研究開発が求められており、私は、漢方、漢方薬こそ、日本の新成長戦略、クールジャパンの重要な柱だと確信していますが、古川大臣に是非積極的な御検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(古川元久君) 御本、ありがとうございました。
 私もどっちかというと漢方派でございまして、風邪を引くとまず葛根湯を飲むという人間なんですが。多分、委員もお分かりだと思うんですが、これは、東洋医学というのは西洋医学と違って、局所的に痛いところを、痛みを取るとかいうんじゃなくて、体全体の気の流れだとか気血の流れを良くしていく、あるいは免疫力を高めていく、そういうことによって言わば自然の治癒力を高めて病気を治していこうと。
   〔理事大久保潔重君退席、委員長着席〕
 これは単に漢方だけではなくて、例えばいろんな、気功だとか、あるいはちょっと仏教の世界でいえば座禅だとか、いろんなそういうものにつながっていると思うんですね。この薬だけ何か、漢方というのが言わばそういう全体の一体の中で私はこれは漢方という薬もあるんだと思うんです、やっぱり東洋医学の中でいいますと。それは多分御理解いただけると思うんですね。
 ですから、これ日本の新成長戦略の中で、グリーンイノベーション、ライフイノベーション、それを実現をして、世界一のエネルギー・環境先進国、世界一の健康長寿国家をつくっていく。それを世界に対してモデルとして示していきましょうということを目指しております。
 その中で世界一の健康長寿の国をつくっていく。日本人の私はこれを、寿命がここまで延びてきた、世界一のレベルまで延びたということのやっぱり一つの背景には、そうした、まあ漢方を使う使わないは別にして、それこそやっぱりただ単にすぐ薬に頼るとかいうことじゃなくて、病気になる前から、よく未病という言葉を使いますね、東洋医学で。ですから、そういう段階から体のことをケアして、寒いときにはショウガ湯とか飲んで体の中から温めると。私なんかも小さいころよく霜焼けになりましたから、そういうときにはトウガラシの中に手や足を突っ込むと、そういうことをやって言わば体全体を整える。そういう言わば生活習慣がある種身に付いてきたこともこれは日本人の長寿化。
 それこそ、それだけじゃなくて食なんかもそうだと思う。医食同源という言葉がありますが、日本人の食生活、それが食べることによって元気になっていく、病を治す。そういった面もあって、そういったものがトータルとしてこの日本の長寿につながってきたんだと思います。
 そういった意味では、今後、この長寿社会の中で、より一層年を取っても元気でいられる、そして元気で長生きできる状況をつくっていく、そういう中では今日の議論で御指摘のあったような統合医療だとか漢方とか、そういうものもそれなりの役割というものをやっぱり果たしてくるんじゃないかなと思っています。ですから、そういった意味で、何か漢方だけ取り出してというよりも、今私が申し上げたように、かなりこの東洋医学の場合には、相当、体全体のバランスや気血まで含めたトータルなものとしてやっぱり見ていくものだと思いますので、そういう視点の中で漢方というものも位置付けて考えていきたいというふうに思っております。

○はたともこ君 まさに医食同源という言葉がありますので、大臣おっしゃるとおりで私も全く同感なんですが、ただ、日本で成長した漢方というのは、原点は中国なんですけれども、日本で江戸時代からずっと成長してきた日本独自の漢方でございまして、今はアメリカの超一流大学医学部などでも先ほど申しました術後の癒着を防止する大建中湯などは臨床試験が始まっておりまして、大変アメリカでも注目をされてきているところでございます。
 是非、国家戦略、さらには厚生労働省におかれましても、この日本で独自に成長した漢方というものをしっかり全面的にサポートしていただいて、更に世界に発信をしていただきたいというふうに思っております。最後に一言、御見解をよろしくお願いいたします。

○国務大臣(古川元久君) 繰り返しになりますけれども、これはまさにトータルに考えていって、私も漢方は自分でもよく飲んでいますからその大事さは自分でも分かっているつもりであります。
 しかし、繰り返しになりますけれども、そこだけを取り上げてというんじゃなくて、まさに東洋医学的な発想というのは、最終的にそういう薬、漢方を使ったりというのはありますが、でも、それ以前のそういう日ごろの生活習慣からあるいは日常の食から、やっぱりそういうトータルでパッケージとして、元気に病気にならないで、また病気になっても早く回復して、しかもそれが自己治癒力で回復できるようなそういう状況をつくっていく。それがQOL、クオリティー・オブ・ライフを高めた形での生活を約束するということにもつながるわけでありますから、そういった意味で、世界一の健康長寿国家を実現をしていく。その中で、漢方を始めとするそういう東洋医学的な発想と、そういったものも十分考えていきたいと思っていますし、今厚生労働省でも様々な研究をしていただいています。
 政権交代以降、この東洋医学の統合医療に対する研究というのは相当、予算もぐんと増えていますし、また件数も増えています。そういった意味では、そうした取組をしっかり行っていって、広めていくものは広めていく、そうした措置をとれるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○はたともこ君 では、厚生労働省にも最後に伺いたいと思います。
 このように、大変日本で実際に重宝されております漢方です。西洋医学と同様に漢方を併用することで国民利益に大変資する結果になる、医療費の抑制につながるというふうに考えております。是非、今後の厚生労働省のこの漢方、漢方薬に対する取組について意気込みをお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。

○政府参考人(篠田幸昌君) 大変貴重な御指摘をいただいたと思っておりますけれども、統合医療という考え方がございます。非常に程度の高い医療をこれから提供していかなければいけないということでございまして、いろんな角度からできるものをやっていくということが大事だというふうに思っております。
 統合医療の在り方につきましても私ども検討いたしておりますので、その中で御指摘のあった点も生かせたらというふうに思っておるところでございます。

○はたともこ君 終わります。

○委員長(芝博一君) 以上をもちまして、はたともこ君の質疑を終了いたします。
 次に、大野元裕君。

○大野元裕君 民主党・新緑風会、大野元裕でございます。
 あの痛ましい三月十一日の東日本大震災から一年を経ました。改めて、犠牲者の御霊に哀悼の意を、そして被害に遭われた方にお見舞いを表明させていただきたいと思います。
 さて、三月十一日、国立劇場において一周年に際しての追悼式典が開催されました。その際、天皇陛下は、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切と思いますとのお言葉を述べられました。また、野田総理は、三つの誓いの一つとして、今般の教訓を踏まえた全国的な災害対策の強化を早急に進めてまいりますと発言をされました。
 本日は、東日本大震災に対する反省を踏まえて、災害大国とも言われる我が国における防災危機管理体制について、真に実効性のある体制を構築するために前向きな質問を行わさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まずは、陛下のお言葉そして総理の誓いを踏まえて、改めて、災害対策、危機管理に対する官房副長官の思いをお聞かせください。

○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生が今お話をされましたように、追悼式における、この大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝え、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切、天皇陛下のお言葉を賜ったわけでございます。また、野田総理からは、今般の教訓を踏まえた全国的な災害対策の強化を早急に進めていく、こういう発言があったところでございます。委員の皆様の中におかれましても、心の中に響いていることだというふうにも思います。
 先生御承知のように、災害が大変発生しやすい我が国において、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務でございます。東日本大震災の対応等を徹底的に検証をし、それらの教訓を踏まえて切迫感を持って防災対策の充実を図ることが政府としての喫緊の課題であるということは論をまたないわけでございます。
 そのような認識の下に、防災対策全般の充実強化を図るため、中央防災会議、これは内閣総理大臣が会長でありますが、の専門調査会である防災対策推進検討会議、これは官房長官が座長になっております、において、関係する法制や体制、想定される大規模災害への対応の在り方などについて検討を進めているところでございます。本検討会議においては、三月七日に取りまとめられました中間報告を受けて、具体的な内容を詰められるものから順次実行するとともに、本年夏ごろに予定している最終報告に向けて更に検討を深めることとなっております。
 こうした報告等も踏まえ、国民の生命、身体、財産を確保し、安全、安心な国づくりを実現するため、危機管理のための制度及び体制の充実強化に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。

○大野元裕君 是非よろしくお願いをしたいと思います。
 まさに、陛下のお言葉は心の中に残るお言葉でありました。そういった意味からも、この教訓をしっかりと将来に生かすことが私は大事だと思っております。
 この教訓についてですが、中川防災担当大臣は、災害対応においても、女性の視点の反映や、女性や子育てのニーズを踏まえた対応が必要と所信を表明されました。陛下のお言葉そして総理の誓いを踏まえて、改めて、災害対策、危機管理に対する、やはり防災訓練も含めた徹底等が必要だと思いますが、この視点からの大臣のお考えを具体的に教えてください。

○国務大臣(中川正春君) 東日本大震災をまず徹底的に検証をしていくということ、そこを大前提にして、できるところから法改正なりあるいは様々な制度の改革、改正をやっていくという形で、今取り組んでおります。
 先ほどの御指摘の女性の参画ということでありますが、これは物資の備蓄やあるいは提供、また避難所の運営について、女性や子育て世帯に十分な配慮がなされていなかったということ、それによって特に初期の段階で様々に問題が顕在化をしたということがありました。そういう意味から、改めて今の制度でしっかり参画できるような体制になっているかどうかということを検証していきます。
 一つは、中央防災会議の下の先ほどお話が出ました防災対策推進検討会議に女性委員を四名登用をいたしました。それから、昨年十二月の防災基本計画の修正、これに際しては、避難場所の運営における女性の参画の推進、あるいは女性専用の更衣室や授乳室の設置など男女のニーズの違いへの配慮、これを求めるということを盛り込んでおります。
 ただし、都道府県のレベルの防災会議については、実態を見ますとなかなか女性が今入ってきておりません。一つの原因は、これ充て職になっておりまして、そういう意味で女性が入りにくいということでありますので、ここは災害対策基本法の改正ということを前提にした改革をやっていくということを考えております。
 先ほど申し上げたとおり、備蓄品、あるいは避難ルートの設定、あるいは防災体制、避難所の設計や運営、こういうところにおいて、地方レベルで、身近なところで女性が参画をしていくということの大切さ、そしてまたそれを実際に周知して実現をしていくということ、これを努めていきたいというふうに思います。

○大野元裕君 大臣のリーダーシップに期待をさせていただきたいと思っております。
 さて、るるございましたが、こういった教訓を踏まえて、今回は具体的に首都直下地震についてお伺いをしたいと思っております。
 今後三十年間に七〇%の確率、さらには見直しも進められると聞いております首都直下型地震ですが、この地震は我が国の政治・経済機能が集中している首都において起きると言われています。その意味で、極めて重大な影響を様々な意味で与えると思っています。
 政府が定めた平成十七年の首都直下地震対策大綱に定められている首都中枢機関というのはどこでありましょうか。

○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 先ほどお話ございましたように、平成十七年に中央防災会議で首都直下地震対策要綱を定めておりまして、その中で、首都中枢機関とは、政治、行政、経済の枢要部分を担う機関とされております。
 具体的に申し上げますと、政治、行政に係る首都中枢機関として、国会、中央省庁、都庁、駐日外国公館等とされておりまして、この等というのは駐日外国公館に準ずる機関というふうに理解をしておりますけれども、そういうふうに定められております。
 また、経済機能に係る首都中枢機関としまして、中央銀行である日本銀行本店、それから主要な金融機関及び全国銀行協会などの決済システム、それからそれぞれのオフィス・電算センターというふうにこの大綱では定められております。
 また、ちなみに、同じく大綱で首都中枢機能というのも別途定義がされておりまして、これは三つの点から成ります。一つは先ほど申し上げました首都中枢機関。それから、それを支えるライフライン・インフラ。それから、そういったライフライン等を通じて供給される人、物、金、情報で構成されるというふうに首都中枢機能についてもされております。

○大野元裕君 さて、今御説明をいただいた首都中枢機関は、それぞれ事業継続計画、いわゆるBCPを定めることがこの大綱で定められています。全ての機関が既に策定をしていると理解をしてよろしいんでしょうか。

○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 政治・行政機能に係る首都中枢機関である中央省庁及び国会の業務継続計画につきまして、昨年十二月に調査をいたしました。この結果について申し上げますと、策定状況について申し上げますと、調査対象にしましたのは、これは最高裁判所も含めておりますけれども、二十九機関中二十六機関で策定済みということでございます。このうち、中央省庁については全ての機関において策定済みということでございますが、二月にできました復興庁については現在策定中ということでございます。
 それから、経済機能に係る首都中枢機関の業務継続計画につきましては、日本銀行を始め全ての機関において策定されていると。これは特に調査しておりませんけれども、そういうふうに把握をしております。

○大野元裕君 ただいま、二十九機関中二十六機関ということでございました。
 先ほどの首都直下の地震応急対策活動要領では、首都中枢機能を有する機関が首都中枢機能というと定義をされていますが、そこには国会も含まれています。特に、閣僚が仮に全員例えばお亡くなりになったときには、国会で改めて総理をすぐに選出しなければいけないという、そういった機能があるわけですが、衆議院並びに参議院はBCPを有しているのでしょうか。

○衆議院参事(清野宗広君) 昨年の東日本大震災を受けまして、衆議院事務局におきましても、業務継続計画、いわゆるBCP策定の必要性を強く認識したところでございまして、私の下に業務継続計画の作成推進会議というのを設けまして、現在鋭意その作業を進めているところでございます。
 具体的には、想定災害を基に、衆議院の復旧目標等を定めた計画の本体、そして通常業務のうち、災害時であっても継続すべきである業務を事務局の課単位で仕分した継続優先通常業務仕分表、また、災害時に参集すべき要員を課単位で定めた非常時参集要員計画表、及び課単位の非常時優先業務における行動マニュアルから構成されておりますが、ほぼ完成に近い状態になってきておりますので、できるだけ早期に議院運営委員会の方に報告した上で決定したいと考えております。
 なお、発生時の応急対策業務などの初動体制につきましては、平成十三年に地震防災マニュアルで整備したところでございます。
 以上です。

○大野元裕君 参議院の方、お願いします。

○参事(美濃部寿彦君) お答えいたします。
 参議院事務局におきましては、参議院災害対策マニュアルに基づきまして震災時の初動対策を定めておりましたが、首都直下型地震を想定したBCPは策定しておりませんでした。しかしながら、大規模地震発生時においても本院機能維持は必要不可欠という認識から、昨年、新型インフルエンザ対応BCPを策定した際の知見も十分に生かしながら、首都直下型地震対応BCPの策定に着手することとしております。

○大野元裕君 配付させていただきました資料の一枚目を御覧をいただきたいと思いますが、平成十七年の時点で大綱が出て、十九年の時点で中央防災会議でガイドラインを定めて、業務継続計画の策定状況を全ての中央省庁において策定をしたことになっております。
 首都直下型地震というのは、人の命を当然お預かりしている政府、そして国会にとっても極めて重要なことであって、これがずっと放置をされてきたというのは私はゆゆしき問題だと思っておりますし、平成七年のあの阪神・淡路大震災に際しても、当時、まさに官邸は二時間半近く動かず、そして総理が来られて、そして人がいなかったために帰ってしまった。自衛隊の投入すら遅れた。あれだけの犠牲を強いたことから考えれば、私は、国会がこういった形でBCPを有していないということは極めて遺憾であると言わざるを得ないですし、また改めて、すぐにでも起こると言われている首都直下型地震が起きたときに、何せ初めての経験なものでとおっしゃられた村山総理の言葉を決して繰り返していただきたくないというふうに強く思っております。
 このBCPの中身について若干立ち入りたいんですが、中央防災会議においては、BCPを策定をして、その後、業務継続計画の運用について点検をして是正をするというふうに報告をされています。全体について、この各省全体の状況を把握しているのはどこでしょうか。

○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 今、御指摘がありましたように、このガイドラインにおきましては、業務継続計画については、訓練や計画のテスト、実行等を通じてその問題点を洗い出し、課題の検討を行い、是正すべきところを改善し、計画を更新するという継続的改善により業務継続力を向上させていくことが必要だという意味で、各省庁に継続的な改善を促しております。
 そういう状況の中で、これも同じ調査でございますが、昨年十二月にその後の状況を内閣府の方で調査をいたしましたけれども、その調査の結果で申し上げますと、先ほど申し上げました策定済みの二十六機関のうち十一機関について策定後に改定がなされているということでございますが、その一方で、十五機関においてはこれまで一度も改定がされていないというところも明らかになったということでございます。ただ、今回の東日本大震災を踏まえて、改定していない機関についてもほとんどのところが改定を予定している、あるいは検討中であるというふうな状況になっております。

○大野元裕君 ありがとうございます。
 この委員会において官房長官は、「大震災の教訓を踏まえつつ、大規模自然災害、テロ、重大事故等の緊急事態における危機管理に万全を期す」との所信を表明されました。是非とも、こういった改定を行わない機関においてはリーダーシップを発揮していただいて、調整、そして改善を促していただきたいと思っています。
 この件は、国民の命にかかわる重要な問題です。二枚目の資料を見ていただきますと、配付した資料は、実は私の方で各省の特に危機管理に関係すると思われる省庁についてBCPの状況がどうなっているのかをヒアリングをして取りまとめたものです。実は、これで百も質問ができるという、そういう表ではございますけれども、二、三、確認の意味を込めて質問をさせていただきたいと思います。
 これ、今日は松原大臣にお越しいただいておりますので、せっかくですので松原大臣にお答えをいただきたいと思いますけれども、危機管理省庁のうち、例えば厚生労働省は発災後十二時間で七%、百人のうち七人が参集をすると定めています。ところがその一方で、警察庁は緊急災害要員のほぼ一〇〇%が参集をすることになっています。これだけの差があるのはどういうことでございましょうか、教えていただきたいと思います。

○国務大臣(松原仁君) 警察庁においては、首都直下地震が発生した際には警察庁内の内部部局の全ての警察官及び所要の一般職員について警察庁に参集することを求めております。このうち、緊急災害対策本部要員の一部については危機管理宿舎に居住させるなどして、必要な体制が確保できるように努めております。
 今後は、警察職員の被災状況等も踏まえた計画を策定すべきとの委員の御指摘を踏まえ、内閣府等関係機関と綿密に連携しながら、庁舎近傍に居住する職員の更なる増強を図るなど、必要な要員の確保と方策等について不断の検討をしてまいりたいと思っております。
 なお、警察が今パーセンテージ非常に高かったわけでありますが、かつての阪神・淡路大震災における兵庫県警察職員の参集状況を参考までに申し上げたいと思いますが、地震が発生した一月十七日午前五時四十六分から約七時間後の同日午後零時三十分に、全警察職員の九一%が、最寄りの警察施設でありますが、最寄りの警察施設に全警察職員の九一%が参集しているという実績があるということを含め、警察職員の危機管理に対する姿勢を更に高めていきたいと、このように思っております。

○大野元裕君 警察の方々の献身的な、そして非常に質の高い貢献については、東日本大震災でも確かに証明をされたと思っています。
 しかしながら、ここで問題にするべきは、私はそうではなくて、警察庁の緊急参集要員がほぼ一〇〇%集まられるということは、警察の方だけ被災しない、こういうふうに思われても仕方が私はないのではないかと思っています。やはりここは、しっかりとした基準みたいなものを設けて政府としてしっかりとした対応をするべきだと思いますけれども、このような現在の状況で果たしてよろしいんでしょうか。これは内閣府でしょうか、お願いいたします。防災担当大臣でしょうか、よろしくお願いします。

○国務大臣(中川正春君) 大変重要な、そして、それぞれしっかり今の状況というのを把握をしていただいた上の御指摘をいただいて、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 一応、平成十九年の六月に、各省庁における業務継続計画の作成作業を支援することを目的に内閣府が中央省庁業務継続ガイドラインというのを定めているんですけれども、それによると、夜間や休日に発災して鉄道等が停止する場合に、徒歩又は自転車等による参集が、どの程度の時間内にどれだけの人数が可能であるかということについて確認をすること。それから、徒歩の場合に、勤務地から二十キロ以上離れた場所に住む職員は発災後一日間以上は参集が困難であるものとして扱うこと。それから、職員本人やその家族が負傷した場合には参集が期待できないことから、その減少分も考慮することと、こういうことでガイドラインは出しているんですけれども、各省庁においてこれを基にしてということと同時に、このガイドラインの見直しも含めて私ども考えていきたいと思うんですが、もう一度この参集予測を適切に行うということ、これが肝要だというふうに思います。
 そのことに、御指摘もいただきましたので、今回は各省庁のこれを担当していくレベルを上げまして、関係局長会議、局長レベルで集めまして、二十三日にこの関係局長会議を招集をしたいと、あしたですけれども、したいというふうに思っております。そのことを徹底しながら、もう一度このBCPについて、一つの基準と同時に、改めて切迫感と危機感を持って検証をするようにということで指示をいたしておりますので、その方向で頑張っていきたいと思います。

○大野元裕君 極めて迅速な対応、本当にありがとうございます。
 ただ、この問題は、実は警察官が被災していないだけではなくて、例えば、この一覧を見ていただくと、緊急参集要員以外の通常の職員については警察だけが実は参集の見通しが立てられていないといったこともあり、やはり真剣にここはとらえていただいて、全体の基準や調整について十分な措置を講じていただきたいと思っております。
 さて、首都直下型の地震の大綱においては、連絡体制の継続ということがうたわれています。この体制についても、内閣府においてもしっかりと把握をしていただいて、厳しい環境を想定してもなお最低限の対処が行われるようにするべきだと私は考えています。
 そこで、首都直下型地震の際の情報バックアップについてお伺いをしたいと思います。
 この表を見ていただくと、例えば国土交通省などでは本省の二号館と三号館で二重のバックアップを有しているということですが、これ実は本省が潰れてしまうと取ってこれないということになります。あるいは、建物が駄目な場合には国土地理院とか国土交通大学校に拠点を移すということになっていますけれども、そこに移っても本省のバックアップが駄目であれば業務ができないということになりかねません。
 厚生労働省において聞いたところでは、民間のバックアップ業者にこの情報のバックアップをお願いをしている。つまり、民間の業者が来ないと問題があったときにはこれが立ち上がらないというふうに聞いています。あの東日本大震災のときですら、遠く離れた関東圏で、例えば様々な物資が手に入らない、あるいは通常のビジネスができないといったことを我々は経験をしました。そういった意味で、情報のバックアップというもの、それも大事。また、外務省においては、バックアップ地との実質的な連携がほぼありません。
 大綱によれば、災害時に寸断しない通信連絡基盤を確保し、個別施設が被災した場合にも他の施設やネットワーク等による機能バックアップが可能となるよう充実を図ると書いてあります。内閣府としては、全体に横串を刺して、そして全ての省庁においてしっかりとした情報バックアップの体制をつくらせるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

○国務大臣(中川正春君) 御指摘のとおり、内閣府が昨年の十二月に実施をしました首都直下地震時の業務継続に必要な資源の確保状況、先ほどの調査ですが、によると、全ての中央省庁において何らかのデータのバックアップが行われてはいるが、しかし、バックアップデータについてその保管場所を首都直下地震により同時に被災する可能性の低い場所としていない機関も見受けられる、それからまた、全体のシステム運用が継続される状況にあるのかどうかということ、これについてもやっぱり検証が必要なんだろうということであります。その上に立って、先ほど申し上げた明日設置をする各省庁の関係局長級会議でも、この課題をもって議論をしていきたいというふうに思っております。
 内閣官房情報セキュリティセンターにおいて、情報システムに焦点を当てた中央省庁における情報システム運用継続計画ガイドライン、これを二十三年の三月に作成をして各府省庁に対策を促しているところでありますので、この辺をベースにして、あしたの会議で一つ一つチェックをしていくというふうにしていくということでございます。

○大野元裕君 ありがとうございます。是非あした、しっかりと大臣のリーダーシップをお願いいたします。
 先ほど取り上げさせていただきましたが、各省においては、本省が潰れたときの代替情報地において、情報バックアップに十全なアクセスが確保できていない、これは大臣も御認識のとおりだと私も思っております。そういった意味では、万が一の場合に、接続ができない、業務に支障が出る、こういったことが予測をされます。
 その一方で、それぞれの建物にもバックアップ地が定められておりますが、例えば総理官邸が機能しない場合には、内閣府の五号館、さらには防衛省、そして立川の防災センターと代替施設が移ることが定められていると承知をしています。こういった場合にも、実は、それぞれの省庁も多分官邸が動かない場合には代替地に行くんでしょうが、それぞれの省庁ばらばらに動くことになっていて、一部は小平に、一部はさいたま市に、一部は立川に、一部は霞ケ関に、こういう状況になるわけですけれども、官邸の代替施設、例えば防衛省とか立川の防災センター、そこと各省庁の代替施設との間の連絡手段というのは、防災無線以外に有効な方法があるのでしょうか。
 また、警察や防衛省とか、そういった各省が専用の連絡手段を持っている場合に、各省の専用の連絡手段と代替地との間の連絡というのは、果たして確保されているんでしょうか。教えてください。

○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 官邸の代替施設、それからそれぞれの省庁の代替施設、そういった代替施設間の情報連絡につきましては、現在の中央防災無線における固定型の通信設備については、そういったものを特に配備をしておりません。現状で対応するといたしますと、可搬型の衛星通信設備を六十基持っておりますので、それが、それぞれの省庁であるとか、あるいは全国十九か所、近々に二十か所ぐらいにする予定ですけれども、全国に分散的に配置をしておりますので、そういったもので現状では対応するということになろうかと思います。
 それからもう一つ、先生の御質問の、こういった中央防災無線と各省庁、警察であるとか消防であるとかそれぞれ専用通信網を持っておられると思いますけれども、そういった中央防災無線と各省それぞれの専用通信網というのは接続をしておりませんので、現状で申し上げますと、それぞれの各省の専用通信網で得た情報を中央防災無線を通じて各省間で情報を共有するという形になろうかと思いますけれども、こういった情報のバックアップの問題につきましては、先ほど大臣お答え申し上げましたけれども、関係省庁の局長クラスの会議においても、重要なテーマとしていろいろこれから議論をしていきたいというふうに思っております。

○大野元裕君 寂しい限りの私は体制だというふうに言わざるを得ないと思います。
 例えば、そういった形で言うと、一部の省庁については、自分たちの情報バックアップにアクセスをするために、商用のLAN、そういったものに頼らざるを得ない。若しくはNTTの電話、こういったものに頼らざるを得ないと私は理解していますけれども、立川の防災センター、これは官邸機能が移るわけですが、NTTというか、外線、何本おありになりますか。

○政府参考人(原田保夫君) 立川につきましては、まず中央防災無線がございますけれども、それに加えましてNTT回線がございまして、これは災害時八回線ということになっております。これにつきましては、今年中に四十五回線に増設をする予定でこれから対応していきたいというふうに思っております。

○大野元裕君 八本というのはちょっとショッキングな数字でございますが、正直寂しいと思っています。
 私は、民主党政権になってから開催をされた昨年の防災対策会議にせよ、そして先ほど中川大臣がおっしゃられたような一連の措置にせよ、私は前進をしていると思っています。前進をしていると思っているんですが、しかしながら、これまでのアリバイづくり、おざなりな取りあえずつくっただけのBCP、そして、今の八回線だけ用意しただけの立川防災センターにおける外線等、正直一つ一つ丁寧にチェックをしていくことが民主党政権が掲げられたまさに政治主導だと思いますし、東日本大震災を経て我々が担うべき責任であろうと強く感じています。
 そういった意味でも、この絵にかいたもちのようなそういった体制ではなくて、やはり我々はやるべきことをしっかりとやらなければ、次の世代、まさに万が一のことがあったときに何も言えないんだろうというふうに思っています。こんな体制というのは、例えば絵にかいたもちですが、その一方でも、例えば内閣府においては私はいいシステムがあると思っています。
 例えば、内閣府においては発災後、これ恐らく電話も通じない、それから多分インターネットも厳しいかもしれない。そういった中で一般の方々が最後頼るべきはメールになるんだろうと思いますけれども、内閣府の場合には省員に対する一斉メール送信システムというのがあると聞いています。例えば、各省の場合には、歩いて登庁をしようとしても、本当に霞が関に役所があるのか、それがどこか、例えばさいたま市に移ってしまっているのか、分からないまま取りあえず霞が関に向かう、こういう状況の中で、例の阪神・淡路のときにも二十分で行けるところが数時間掛かる、こういう状況の中でみんなが参集をすることでございます。
 内閣府、せっかくいいシステムを持っていらっしゃるんですから、こういった具体的な想定に基づくようなシステムあるいは想定、そういった指導と調整を行うべきではないでしょうか、いかがですか。

○国務大臣(中川正春君) これも非常に大事な御指摘をいただいております。
 非常参集や安否確認というのは携帯電話で各省庁であらかじめルールづくりをしてやっているということなんですが、一方で、自動配信それから応答、これを自動的にやるというようなシステムを整備しているのは、非常参集でいえば四省庁、それから安否確認でいえば九省庁で、必ずしも多くないということが現状であります。
 先ほどお話のあったように、内閣府防災担当の場合は、例えば一定規模以上の地震の際には、その連絡と応答に一斉メール配信システムというのを使っておるわけでありまして、こういうものを更にほかの省庁に含めてシステム化していく、対応していくということだと思います。
 御指摘いただいたとおり、これまでの足下の防災体制というのが、先ほどそれぞれ具体的に指摘をいただいたとおりでありますので、ここはもう一度私も真剣に取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、原子力でいうシビアアクシデントのような一つの発想といいますか考え方を持って、シミュレーションを繰り返しながら確実な体系につくり上げていくということ、これも非常に大事な観点だと思いますので、そのように指示をしていきたいというふうに思っております。

○大野元裕君 中川大臣は、個人的な話ではありますけれども、外交安保調査会で防衛の大綱を取りまとめていただいたときに私もお仕えをさせていただいて、その適切な調整力、そして指導力というものについて私も強く感じ入った一人でございます。
 そういった中で、内閣府設置法を見ると、第十二条には、特命担当大臣の任務として、関係行政機関の長に対して必要な資料の提出及び説明を求めることができる、二として、関係行政機関の長に対して必要な場合には勧告をすることができる、そして、三として、特命担当大臣はその報告に基づき、当該関係行政機関の長に対してとった措置について報告を求めることができる、そしてその四として、特命担当大臣は、必要があると認められるときには、内閣総理大臣に対し、当該事項について措置がとられるよう意見を具申することができるという、極めて大きな権限を私はお持ちだと思っています。
 そういった意味で、これからおやりになるお仕事もあると思いますが、この権限を是非使っていただいて、報告を求めていただき、そして是正を求めていただき、そして勧告をしていただく、そこまで是非突っ込んだ仕事を期待をさせていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

○国務大臣(中川正春君) 是非、与えられたポストの中でその権限を活用しながら、横串を刺していくといいますか、総合的な体系につくり上げていきたいというふうに思います。
 まず、足下の問題については、明日、関係局長会議、これをそのまずきっかけにしていきまして、それぞれ有効に省庁の中でその機能が発揮できるような体制をつくるということから出発をしたいというふうに思います。

○大野元裕君 さて、民主党におきましては、内閣部門会議の下に首都機能バックアップのワーキングチームというのを立ち上げさせていただきました。いわゆる副首都的な、つまり首都が移る、そういったバックアップ地をつくるということを最終的には目標にしたいと考えてはいますけれども、先週の段階で中間報告を取りまとめさせていただきました。
 そこにおいては、三つの分類をつくり、一つ目には、発災後数日におけるバックアップを首都圏以外のところで取っておいて、各省庁が円滑な業務を数日のうちにできるようにする。そして二つ目には、仮に首都における機能が回復したとしても、首都において、つまり被災地においてしなくてもいい業務については遠隔地でそれを行う。そして三つ目に、副首都として次に首都そのものを移してしまう。こういった三つの分類をした上で、一番と二番、つまり、発災後数日の対処と、それから首都機能が回復してもなお首都が行わなくてもいい業務を遠隔地で行うということを取りまとめて、中川大臣にも提出をさせていただいたところでございます。
 このバックアップの構築というのは、切迫性、そして緊急性、そして重要性に鑑みれば、私は極めて重要な事項だと思っております。早急な対処をお願いをさせていただきたいと思いますが、副長官と大臣とそれぞれ是非決意を賜りたいと思います。

○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生がこの方面の専門家として、特にこの党の今おっしゃられた首都中枢機能のバックアップワーキングチームで中心的に御提言を取りまとめられたということはよく承知をしているところでございます。
 首都直下型地震などの緊急事態が首都東京で発生するなど最悪の事態を想定し、その場合でも、政府や金融機関、情報通信などの先ほど来ずっとお話がある首都中枢機能が途絶することがなく確保されることは必要であると政府も十分認識をしているところでございます。政府の中枢機能の分散、それからおっしゃられましたバックアップ機能の設置については、いただいた御提言も踏まえて、コストや実現可能性など様々な観点から検討をさせていただくことにしたいと思います。
 なお、政府においては、第三次の補正予算において、首都機能のバックアップに係る基礎的な調査を実施しているところでもあり、また、本日でしょうか、この時間かどうか分かりませんが、国土交通省の検討会においても取りまとめられた案が検討されるとも聞いております。これらを加えて、民主党のワーキングチーム御指摘の内容も踏まえて、併せて検討してまいる所存でございます。

○国務大臣(中川正春君) 先ほどお話しのように、それぞれ検討会も走っておりまして、それと同時に、ありがとうございました、いい御提言をいただいたというふうに思っております。
 私の方でそれを総合的に、何といいますか、場合分けをするというか、先ほど御指摘があったように、時間的経緯の中でどういう機能をそれぞれどこに持っていくかということと、同時に、災害の規模によって、どのような想定をしたときにそのバックアップ機能というのがどういう形で確保しなければならないかというふうなこと、そんなことをちょっと縦軸と横軸で分析した上で、それぞれに対応できるような体系をふだんからつくっていくということ、これが大事だと思いますので、そうした取組をしていきたいというふうに思っております。

○大野元裕君 是非よろしくお願いします。
 今、副長官の方からコストの話がございましたが、あえて付言をさせていただければ、実はコストは我々も考えたつもりであります。要するに、大規模な予算を組まなくても、まずはバックアップ地において情報のバックアップとそれから立ち上げ、そういったものができるだけでも随分違うのではないか。これ本当に誰も恐らくいつ地震が起こるということは断言ができない。しかも、これが東日本大震災のようなものが多分首都で起こる。つまり、我々が被災者になって、それが機能しながら国全体を動かさなければいけない、こういうとてつもない事態に我々は直面する可能性があるということを考えた上で、コストの掛からないものをまずは第一次の中間報告にさせていただいたつもりでございますので、ちょっとコストの話は、是非、厳しい中ではございますけれども、御努力を賜りたいと思っています。
 さて、今るるお話をしてまいりましたが、平成十七年度以降、首都直下地震を想定しての様々な対策と呼ばれるものが講じられてきたことは議論をしてきたとおりでございます。しかしながら、その一方で、それがいかに中身を欠いていたか。実効性がないか。さらには、これ言い過ぎかもしれませんが、私は国民の命の軽視だと思っています。そういったことが明白になったんだというふうに思っています。やはり、悪い意味での官僚仕事、対策を講じた、紙を作った、そしてそれを提出した、いついつまでにやった、まあやっていなかった期間もありましたけれども、やった。こういったアリバイづくり、おざなりな仕事というものが最終的に国民の命と引換えにされるのであれば、我々は政治家になった意味がないと思います。
 その意味でも、是非、実践的な検証、そして対策というものをやっていただきたい。特に、民主党政権は政治主導を掲げられましたから、これは単にやったというアリバイづくりではなくて、一つ一つ丁寧な御検証を賜りたいと思っています。きめ細かな想定と、そして大胆に切り込んでいただくその両面を持っていただいて仕事をしていただきたい。
 閣僚の皆様が、中央防災会議という、今までのおざなりのものだったかもしれない、承認機関だったかもしれない、これを局長会議、先ほど大臣もおっしゃられました、一歩進めていただいて、政治家自身の手で是非これを進めていただいて、事態の深刻性そして切迫性、これを重く受け止めて責任を果たすことを期待をいたしまして、私の質問といたしますが、最後に官房副長官から改めての決意の御表明をいただいて、私の質問とさせていただきます。

○内閣官房副長官(長浜博行君) ある意味においては、大変厳しい御指摘を受けたというふうにも思っております。
 今般の先生の御質問のみならず、今政治主導という御発言もございました。中川大臣を中心としながら、危機管理、災害対策についてもなお一層努力を続けてまいりたいと思っております。
 なお、先生からも今後とも御指導のほど、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。

○大野元裕君 これで質問を終わります。
 ありがとうございました。

○委員長(芝博一君) 以上をもちまして大野元裕君の質疑を終了いたします。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
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