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中川正春 NAKAGAWA MASAHARU


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衆議院 内閣委員会 会議録? 聞湘聴儖÷、竹本委員)

平成24年3月23日(金)

本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 新型インフルエンザ等対策特別措置法案(内閣提出第五八号)

     ――――◇―――――

○荒井委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、新型インフルエンザ等対策特別措置法案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官田河慶太君、警察庁警備局長西村泰彦君、厚生労働省健康局長外山千也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

○荒井委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江田康幸君。

○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。

 本日は、内閣委員会で、新型インフルエンザ対策特別措置法案について質問をさせていただきます。

 早速でございますけれども、病原性の高い新型インフルエンザH5N1の世界的な流行が今予想されているところでございます。この場合、三年前に流行した豚由来の新型インフルエンザH1N1、また季節性のインフルエンザに比べて重症化する可能性が非常に高く、流行拡大によっては、国民の生命及び健康を脅かして、長期間にわたって国民生活や国民経済に重大な影響を及ぼすおそれがある。こういうことから、単なる感染症ではなくて、国家の危機管理上の問題として対応していく必要があるわけでございます。

 このような観点から、新型インフルエンザが国内で大流行する事態に備えて対策を強化し、もって国民の生命及び健康を保護して、国民生活や国民経済に及ぼす影響を最小化する、そういう法制の整備が急がれていたところでございます。

 この最重要課題に対しまして、私たちは、平成二十年一月に自民党さんと共同で、与党鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームを設置しまして、新型インフルエンザ対策に取り組んできたところでございます。これまで、平成二十年六月の提言を皮切りに、数次にわたって提言を取りまとめて、法制の整備に向けて政策の推進を主導してきたところでもございます。

 この間、政府において、我々の提言を参酌するのはもちろんのこと、三年前の新型インフルエンザH1N1の事案に対する教訓なども踏まえて、行動計画の見直し、そして今般の法案の取りまとめ、提出と進んできたと承知をしているところでございます。

 三年前の事案というのは、幸いにも病原性の程度が低かった。しかし、今回の予想されます病原性の高い新型インフルエンザは、いつ流行し始めてもおかしくない、そのような状況にあります。したがって、この法制化は一日も早い対応が望まれるところでございます。

 この新型インフルエンザ対策特別措置法案について、これから質問をさせていただきます。

 新型インフルエンザへの対策の強化として、本法案におきましては、まず国や地方公共団体の行動計画を策定して、そして指定公共機関が指定されて、業務計画が計画されるわけでございます。そして、海外発生の段階では、国、都道府県の対策本部が設置され、特定接種、医療関係者や社会機能維持事業者への先行予防接種が実施されて、水際対策もとられていく。こういうような中で、海外で発生したウイルスが病原性が強いおそれがある場合には、そしてまた国内で発生した場合、政府は緊急事態宣言を発出して、種々の緊急事態措置がとられることになるわけでございます。

 そこで、まずは最初の質問でございます。

 こういう法案に対して、その実施主体となるのは都道府県知事、また当然、医療関係者が重要な役割を果たしてくるわけでございますけれども、この都道府県関係者また医療関係者の意見に耳を傾けることが大変重要でございます。ここで御質問をいたしますけれども、全国知事会また日本医師会等からのこうした提言に対して、どのような提言があり、それがどのように反映されているか、まずは、これについてお伺いをさせていただきます。

○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、今回、三年前の教訓を踏まえて、新型インフルエンザ等対策特別措置法という形で、ようやく国会で御議論いただく段階になりました。今までの先生方の御努力にも心から感謝と敬意を表したいと思います。

 先生御指摘のとおり、この法律が通った中で、実際に関係をする方々の意見を十分踏まえて、実効性あるものにしていかなければいけないということは当然のことであります。

 特に、先生御指摘のとおり、全国知事会からは、平成二十二年の六月並びに昨年の九月に、要請書という形で、住民や事業者等に対する社会経済活動の制限を初めとする新型インフルエンザ対策の実効性を確保するため、各種対策の法的根拠の明確化並びに当該対策の実行に係る権限を都道府県知事に付与すること、さらには、自動車免許の更新期限の延長など、新型インフルエンザ発生時における行政手続に関する特例措置について法的整備を進めてくれというふうな御提言をいただいているところでございます。

 それを踏まえて、本法案におきましても、第四十五条で、感染防止のための協力要請、具体的にはイベント等の抑制ということも含めてでありますが、さらには、五十条から六十一条までの規定で、物資の確保等の国民生活及び国民経済の安定に関する措置などについて盛り込みをし、実施権限を広域自治体である都道府県知事に付与しているところでもございます。

 さらに、行政上の申請期限の延長等の確保ということでは、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律を準用した形で、五十七条で、期限の延長について対応ができるように規定を設けているところでもございます。

 また、日本医師会からは、昨年の十二月に、新型インフルエンザの診察に応じる医療従事者に対する十分な補償を行うこと、さらには、先生御指摘のとおり、ワクチンの優先接種の対象になる医療従事者の範囲について検討すること等の御要望をいただいているところでございます。

 それを踏まえて、本法案において、要請や指示に応じて新型インフルエンザ等の患者に対する医療の提供を行う医療関係者が死亡等をした場合には、損害を補償する、六十三条一項で規定をさせていただいております。さらには、医療従事者も含め、特定接種の対象となる事業者の基準や範囲については、今後、学識経験者の意見を聞いた上で政府の行動計画を定めるという形で、六条二項第三号を設けさせていただいて、知事会また医師会の皆さん方の御要望にというか、実効性を担保ができるような規定を盛り込んでいるところでございます。

○江田(康)委員 同様に、日本経団連からは、政府の初動体制また指揮命令系統の混乱が我が国の社会経済に及ぼす影響を懸念する観点から、政府の危機管理体制を盤石なものとするために種々の提言があります。

 まずは、政府の指揮命令系統や対応窓口を一元化しておく、同時に、政府横断的な連携協力体制がとれるように平時よりしっかりと準備しておくべき、こういうふうに大変重要な提言がなされておりますけれども、本法案でのこの反映について簡潔に御説明を。

○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、経団連からも、政府の指揮命令系統、窓口の一元化等についての御要望をいただいているところでございます。

 本法案では、政府の指揮命令系統の一元化については、まず、関係省庁が緊密に連携して的確かつ迅速に対策を実施するため、新型インフルエンザ等の発生時において、一つとして、内閣総理大臣を本部長とし、その他全ての国務大臣から構成される新型インフルエンザ等対策本部を臨時的に内閣に設置、これは十五条一項で規定しております。

 さらには、政府対策本部は、新型インフルエンザ等対策の実施に関する重要事項等を明示する基本的対処方針を定める、十八条一項で規定されております。さらには、政府対策本部長は、都道府県知事等や指定公共機関に対する具体的な総合調整等を行う、二十条一項の規定を設けさせていただいております。

 さらに、平時の段階で訓練ということが必要だということで、十二条一項でその訓練規定を定め、幅広い官民の協力体制がスムーズに新型インフルエンザ等の発生時も確保できるよう適宜実施するなど、法案に規定する意思決定手順や民間の協力確保が迅速かつ的確にとれるように対応しているところでございます。

○江田(康)委員 それでは、まず、この法案に沿ってといいますか、大変重要な事項に焦点を絞りながら、私も質問をさせていただきたいと思っております。

 新型インフルエンザ等の発生時の措置について、医療関係の措置といわゆる水際対策について規定されているところなんですが、まずは水際対策についてであります。

 三年前にインフルエンザH1N1が流行した際には、平成二十一年の四月二十八日から五月二十一日までの間に、メキシコ、アメリカ本土、カナダから直行便の全てに対して機内検疫を実施してまいりました。延べ九百七機、約二十二万人に及ぶ方々が機内検疫の対象となったと承知しております。

 一連の検疫の取り組みによって、五月の九日には入国しようとする患者の方を確認して停留の措置を実施するなど、病原体の国内侵入をおくらせて、そして、国内における対応体制の構築等に一定の寄与があった、効果があったというふうに考えられます。他方では、期間中の五月の十六日には既に国内で初めての患者の方が確認されたところでもあって、状況に応じて縮小、中止を含めた柔軟な対応の実施がなされるべきという評価もあったわけでございます。

 この三年前の事案については、平成二十二年六月に、新型インフルエンザH1N1の対策総括会議においても報告を取りまとめておられますけれども、厚生労働省として、前回の事案における水際対策にどのような意義、教訓を認識しているのかを伺います。

 とともに、この水際対策については、さまざまな評価、受けとめ方があるわけでありますけれども、やはり国内への病原体の侵入による流行の開始を少しでもおくらせることの意義は大変重視されるべきものと考えております。

 特に、今回は高病原性のH5N1タイプの新型インフルエンザが予想されているわけですから、これにおいてはなおさらのことだと思いますけれども、政府において、次の新型インフルエンザ等の発生においてはどのように水際対策を実施する考えであるのか、あわせてお伺いをいたします。

○辻副大臣 江田委員には、いつも医療問題等、厚生労働省に対しまして御指導いただいておりますこと、心より感謝申し上げたいと思います。

 さて、平成二十一年の新型インフルエンザ発生の際の水際対策の反省点ということでの御質問がまずございました。

 その折の水際対策につきましては、海外発生の初期において、致死率が高い、または不明という情報がありましたことから、当時の行動計画やガイドラインに基づきまして、機内検疫、隔離、停留等の措置を講じたところでございます。

 その際、五月八日に機内検疫で三名の患者を発見、隔離し、その濃厚接触者約五十名を停留させたことなどにより、発生初期の段階でこれらの患者を端緒とした流行を防止できたと考えておりまして、委員からも一定の効果があったと言っていただいたところでございます。

 しかしながら、御指摘もございましたけれども、新型インフルエンザ総括会議の場などにおきまして、検疫を含めた水際対策については、ウイルスの侵入を完璧に防ぐための対策ではなく侵入をおくらせる対策であることの国民への事前周知が不十分であったため、過度な期待感を与えたこと、また、病原性の程度がそれほど強くないと判明した段階で、国内で渡航歴のない患者が判明した段階や確認された段階で、機動的に検疫措置の縮小ができなかったことなどが課題として指摘されておりまして、そのことが、反省点といえばそういったことになろうかと思うわけでございます。

 そこで、御質問のように、今後どうしていくのかということになるわけですけれども、そのような御指摘や反省点も踏まえつつ、やはり水際対策はあくまでも国内発生をできるだけおくらせるために行うものであり、ウイルスの侵入を完全に防ぐためのものではないという前提に立って対応していくべきものと考えておりまして、先ほどの教訓を踏まえつつ、昨年九月に改定しました現在の行動計画におきまして、ウイルスの病原性や感染力、海外の状況等を勘案し、水際対策を実施する合理性が認められなくなった場合には、措置を縮小することとしているところでございます。

 また、新型インフルエンザ専門家会議からは、病原性の程度に応じた対策の実施、縮小の具体的な目安についても提言をいただいておりまして、こうした専門家の御意見を踏まえて、水際対策を適切に行っていきたい、このように考えております。

○江田(康)委員 水際対策について確認させていただきました。

 これとともに大変重要になってくる、その感染拡大を防止するために重要になってくるのが、予防接種等でございます。

 それらについて以下質問をさせていただきますが、まずは、ワクチンの生産体制の整備についてお伺いをさせていただきたいと思っております。

 我々においても、平成二十年の六月二十日の提言で、現行のワクチンは卵由来のワクチンでありまして、卵で培養して作成するのには通常一年半以上かかる、そういうような現行ワクチンに対して、これから予想されるパンデミックワクチンに対しては、これを六カ月以内に作成するということを目指して、細胞培養法など新しいワクチンの製造法の研究開発、生産ラインの整備を推進する、このように我々は平成二十年の時点で既に提言をさせていただいて、その提言に沿って、政府はその取り組みに着手していたものでございます。

 現在、平成二十五年度中に全国民分の、一億二千万人分のワクチン生産期間を半年程度に短縮するために、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金という事業を、この交付金を四事業者に対して交付が決定して、そして実施されていると承知しておるところでございますが、当該事業の進捗状況を厚生労働省にここでお伺いしておきたいと思います。

 また、この事業というのはかなり急ピッチで進めていかなくてはならない。二十五年度には、この新しい細胞培養のワクチンの製造方法を確立して対応されなければならないということでございまして、大変急ピッチで進められていると理解しております。開発企業が計画を達成していくことが大変重要でありまして、国は最大限、前面に出てこの協力をすべきと考えますけれども、それについて政府の見解をただしたいと思います。

○辻副大臣 江田委員の御専門の領域でございますので釈迦に説法みたいなことになるわけでありますけれども、現在の鶏卵培養法による国産ワクチンの生産方法では、全国民のワクチンを生産するのに、御指摘もありましたけれども、一年半から二年程度の時間を要するわけであります。これを半年に短縮すべく、細胞培養法と呼ばれる生産方法を活用したワクチン生産体制の構築に取り組ませていただいているところでございます。

 これまでのところ、平成二十一年度第一次、第二次補正予算で創設した合計千百九十億円の基金によりまして、第一次事業では、平成二十二年七月に四事業者を採択し、実験用生産施設の整備、基礎研究等を実施したところでございます。また、第二次事業におきましては、平成二十三年八月に四事業者を採択し、現在、実生産施設の整備、臨床試験の実施等に取り組んでいるところでございます。

 そして、厚生労働省の目標といたしましては、二十四年度中に臨床試験を終わらせ、薬事承認の申請までこぎつけ、その上で、平成二十五年度中を目途に新型インフルエンザワクチンの新たな生産体制が整備できるよう、進捗状況を把握しながら引き続き事業者を支援していきたい、このように考えております。

○江田(康)委員 一言でワクチンと言っても、その開発には大変な労力と時間がかかるわけでございまして、すぐれた国内のワクチンの画期的な技術を使って、やることは多々ございます。非臨床試験等も並行して進めていかなければならないし、先ほど申された、臨床試験を二十四年度中に終了する、また、さらには生産設備を実生産のものにしていかなくてはならない。大変多くの課題を短期間の中でやっていかなければならない、そういうような状況にあります。

 これらに対して、国が、各段階において、この四事業者に対して的確な助言そしてまた支援をしっかりと行っていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。

 次に、特定接種、これは、パンデミックウイルスが蔓延する前にプレパンデミックワクチンを先行的に予防接種する、その事業でございますけれども、この特定接種について質問をさせていただきます。

 プレパンデミックワクチンの備蓄というものについては、我々が政権にあった平成十八年に始められた措置でございまして、発生する新型インフルエンザの株を現時点で予測することは困難であります。また、発生してからワクチンを製造したのでは、医療関係者や社会機能維持にかかわる者へのワクチンの接種は間に合わないことになります。したがって、毎年度、一千万人分のワクチンを、株を変えて備蓄している。これが、我々の自公政権下から続けて行っている対応であるわけでございます。

 現在確認されている高病原性の鳥インフルエンザウイルスについては、さまざまな株が存在します。青海株、それからベトナム、インドネシア株、さらには安徽株、さらにはまた、これから海外で発生も予測されるそういう新しい株。これらに対して、備蓄する株の決定、これが適切に対応しておれば、新型のパンデミックウイルスが発生した場合においても、交差免疫といって、新しいタイプの、新型のインフルエンザに対しても対応できる、そのようなプレパンデミックワクチンが望まれているわけでございます。

 そういう意味で、備蓄する株の決定というのは大変重要でありますけれども、具体的にどのような考え方で決定されて、そして現在、どのように備蓄をしていこうとされているのか、これを国民にわかりやすく説明していただきたいと思います。

○外山政府参考人 近年、東南アジアや中東、アフリカの一部地域等で、鳥インフルエンザH5N1の鳥から人への感染が散発的に見られ、WHOの報告から、致死率が極めて高いことがわかっております。

 このような鳥インフルエンザウイルスが変異すること等により、人から人へ効率よく感染する能力を獲得し、高い病原性の新型インフルエンザが発生することが懸念されていることから、現在、鳥インフルエンザH5N1の中から複数のウイルス株を選定し、プレパンデミックワクチンの製造、備蓄をしております。

 備蓄するワクチン株につきましては、現在の鳥インフルエンザの発生、流行状況、それから先生御指摘の交差免疫性、それからワクチンの製造効率等を踏まえまして、毎年、新型インフルエンザ専門家会議の意見を踏まえて選定しております。

○江田(康)委員 これからも、新たに海外でも発生するその状況を踏まえて対応するということでございます。今後起こり得る一番近い株を迅速に準備しておく、これが大変重要でありますので、的確な対応を厚生労働省はすべきだと申し上げておきます。

 さらに、特定接種の優先順位について、これも大変国民的な注目度の高いところでもございますので、質問をさせていただきます。

 これもまた、二十年の九月に、「新型インフルエンザワクチン接種の進め方について」ということで示しているところであるわけです。1から3のカテゴリーに分けて示されたところでございますけれども、これについては日本医師会から、医療従事者の範囲に事務職員も含めてほしい、そういう要望もございました。確かに、医療関係者だけで医療の対応ができるわけではなくて、そこにかかわる事務職員の皆さんがあって成立するわけでございます。

 そういう意味では、事務職員も含めるべきだというのは妥当な考えだと思いますが、このような要望も踏まえて、広く関係者の意見を反映していく必要があると思いますけれども、今後、特定接種の対象者についてどのように議論して決定していくのか、最終的には行動計画にこれを明示するということになるかと思いますけれども、それらの点について副大臣から御説明をいただきたいと思います。

○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、本法案の六条二項三号で、政府行動計画をつくる中で登録基準に関する事項を定めるという規定がございます。

 これは、いずれにしても、今後、具体的に幅広い関係者の御意見ということになりますが、一つの考え方としては、先生、先ほど来御指摘をされたように、平成二十年の教訓の中で、「新型インフルエンザワクチン接種の進め方について」という取りまとめをされております。その中で、いろいろな優先順位がございます。先行順位の対象者、順位の考え方という形でカテゴリーを大きく三つに分けて対応を進め、特に医療関係者の方についてはカテゴリー1、2、数字が少ないほど優先順位が高いという取りまとめです。

 ただし、今回、先生も御案内のとおり、二十年のたたき台がこの法案の一つの土台となるというふうには思いますが、指定公共機関制度というのを第二条六号で設けたこと、さらには登録業者という部分を考えるに当たって、医療の提供、国民の生活や経済の安定に寄与する業務を継続的に実施する努力義務というものもあわせて四条三項で規定をさせていただいております。そういう意味で、接種を実施する、厚労大臣が必要と認める場合という場合で、社内診療の活用など接種の円滑な実施の協力ということも二十八条四項で規定をされております。

 そういうふうな枠組みが三年前と進化をしたこともあって、そういうことも踏まえて、医療関係者を含めて幅広く御専門家の方また関係者の皆さん方の御意見をいただきながら、先生御指摘のように、国民の皆さん方も非常に注視をしておりますので、そういう国民的な議論を行いながら、この政府行動計画の中の一つとして速やかに決定できるように今後鋭意検討してまいりたいというふうに考えております。

○江田(康)委員 続いて、住民への予防接種の優先順位についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 本法案の四十六条において、住民に対する予防接種については、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等が国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与え、国民生活、国民経済の安定が損なわれることのないようにするため緊急の必要があると認めるときに実施するということにしているわけであります。

 平成二十年六月二十日、我々は提言をいたしました。ここでも、全国民が接種の対象となるパンデミックワクチンの接種順位については、医療従事者や社会機能の維持にかかわる者のほかに、感染率が高い地域の住民、また、現段階で新型インフルエンザが重症化する可能性が高いと想定される若年層を優先して接種することを基本として検討するということを提言させていただきました。

 この提言も踏まえた上でだと思いますが、前回のインフルエンザH1N1の場合には、ワクチンが順次供給される、すなわち、全て一億二千万人分のワクチンをつくったわけではないんですね。卵培養であったことでもあり、それは全てそろわなかった。そういう中でワクチンが順次供給されていったわけですけれども、そのときも、優先接種対象者として、医療従事者、妊婦、基礎疾患のある者、子供、高齢者という順に優先順位を決定して、順次接種をしていきました。

 今回、三年たって、また二〇〇九年のH1N1の事例を踏まえて、政府においては今後どのように優先接種の対象者を決めていくか、また拡充もしていくのか、ここにおいて最新の考えを中川大臣にお聞きしたいと思います。

○中川国務大臣 江田委員におかれては、これまで貴重な御提言を党あるいはそれぞれの関係機関を通じていただいておること、私からも感謝を申し上げたいというふうに思います。

 発生の際の住民に対する予防接種の優先接種対象者、これはこれまでも議論をしていただいていますけれども、本年一月に取りまとめられました厚生労働省の専門家会議の意見書がございます。これでは、重症化や死亡をできるだけ抑えるために医学的にハイリスクの方々からやっていくというような観点、それからもう一つは、日本の将来を守ることに重点を置いて子供たちから接種をしていくという観点、こんなことが考え方として示されたというふうに承知をしています。

 そういうものを踏まえて、これから、本法案に基づいて住民に対する予防接種を実施する際には、発生した新型インフルエンザ等のウイルスの病原性、それから各年齢層における重症化率及び死亡率に関する情報等を国の内外から情報収集いたしまして、改めて専門家の意見を聞きながら、政府対策本部において優先接種対象者を決定して、基本的な対処方針において示していくという手順になってまいります。

 しかし、例えば、あらかじめ専門家の意見を聞いて、幾つかのパターンを、順位づけを検討しておくということなど、新型インフルエンザ等の緊急事態等に迅速に優先接種対象者を決定するための方策については、少し工夫をして今後検討をしていきたいというふうに思っております。

○江田(康)委員 工夫をしてということでございますけれども、現実的な対応をしっかりと踏まえて決めていく必要がありますので、どうぞ対応をよろしくお願いしたいと思うんです。

 そして次に、前回の二〇〇九年のH1N1の場合には、病原性がそれほど高くありませんでした。今回予想されるのは病原性が大変高いものでございます。その予防接種について、住民に対して臨時接種としてこれを実施するわけでございます。

 今想定しているのはこの病原性が高いウイルスでありまして、これは前回のH1N1のときとは違って、そういう意味で、患者の、また発生者の自己負担を求めるべきではないわけでありますが、法制上、自己負担はないということでよいか、確認をしておきたいと思います。

 また、住民に対する予防接種というのは市町村が実施主体となっているわけでありまして、市町村の財政負担をできるだけ軽減すべきと考えますけれども、本法案の財政上の措置について確認させていただきます。

○中川国務大臣 先ほど申し上げたように、政府対策本部が予防接種の実施等について基本的対処方針を定めるということから始めるわけですけれども、予防接種法に基づく臨時接種として実施をするということになっていきます。そういうことから、御指摘のとおり、全額公費で実施をしていくということで、自己負担は設けないという前提になっております。

 また、では住民に対する予防接種の実施費用を国と地方とどう考えていくかということなんですが、新型インフルエンザ等が全国的に蔓延をして短期間に数十万人の規模の死亡者が発生し得るという点で、大規模災害と類似する状況において行われるものであるというふうに考えていくということであります。

 したがって、その二分の一を国が負担していくということとともに、災害救助法に倣いまして、地方公共団体の財政力に応じた国庫負担率のかさ上げ措置ということをやっていきたいというふうに思っております。

 これに加えて、新型インフルエンザ等緊急事態に対処するために、地方に過重な負担とならないように、地方公共団体が支弁する費用に対し国は必要な財政上の措置を講じるということに、付加した、条項を加えておるわけでありますが、具体的な財政措置の内容は発生時の状況を踏まえて検討するということになっておりまして、まずは必要な対策が確実に実施されるということ、これを前提に考えていきたいというふうに思います。

○江田(康)委員 今大臣は、前回のH1N1とは違ってこれは強毒、高病原性のものですから、住民の自己負担はない、しかし、事業として市町村が実施主体になってやるわけですけれども、その費用についてはやはり一部発生すると。

 市の財政指標に従って、五〇%、八〇%、九〇%と、こういうふうに国が補填するということだと思うんですが、災害対応の担当大臣でございます。今回の東日本大震災でも、このことは、例えば瓦れき処理なんかにおいても大変問題になったんです。やはり実施主体が市町村だから、最後まで市町村の負担は残すということで、我々はそれを九九・九%まで国の補填措置を引き上げたんです。そういうような、九〇%で終わりというようなものではなくて、これは国家の危機管理でありまして、病原性の高い新型インフルエンザに関しては、特例として、やはり市町村の負担は一〇〇%国が持つ、こういうふうに本来あるべきだと私は思うんです。

 また、それに対して一工夫も二工夫もして、市町村の負担を軽くする。なぜなら、前回のような少人数で終わるわけではないんです。これは、この予防接種を一億二千万人が受けるわけでありますから、その規模は莫大であります。ですから、そういう負担というのは市町村にとって大変大きいと思いますが、その点を考慮して今後向かわれるのかどうか、お伺いいたします。

○中川国務大臣 御指摘のとおり、いわゆる大規模災害と同じレベルでこの問題を考えていくということが出発点だというふうに思っております。

 その場合、二分の一を国が負担するということでありますが、災害救助法に倣っていくと、地方公共団体の財政力に応じた国庫負担率のかさ上げ措置を講じていくということになりまして、今度の東日本の大震災でもそういう形でのかさ上げがあって、先ほどお話にあったように、九〇%あるいは九九%、また、交付税で裏打ちしますと実質的に一〇〇%というふうなスキームがあるわけであります。

 そういうところをしっかり加味しながら、事前に地方公共団体が判断ができるような工夫はしていきたいというふうに思っております。

○江田(康)委員 しっかりと工夫を続けていただいて、市町村の負担を軽減していただきたいと思います。

 次に、感染防止の協力要請等についてお伺いをさせていただきます。

 本法案においては、都道府県知事にさまざまな権限が与えられることになります。前回のH1N1のときには、その権限が法的担保がなかった、大変そこに不安があったわけでございますけれども、今回はそれが対応されております。

 病原性の高い新型インフルエンザが発生した場合には、都道府県知事に強力な権限を与えて、国民の生命、健康を守り、社会機能を維持することが必要でありますけれども、一方で、やはり国民の権利に加えられる制限は必要最小限のものとしなければならないでしょう。

 そういう意味で、この法案では、都道府県知事が、感染防止のための、施設の使用、また、外出の自粛、学校の休校、催し物の開催の制限等の要請、指示を行うことができるとされていますけれども、その対象、そして期間、具体的にどのような対応を想定しているのか。混乱も予想されるわけでありますけれども、それを事前にどのように想定しているのか、お伺いをしたい。

 また、要請や指示を受けた者がそれに従わない場合の罰則などについては、実効性を担保するための措置としてどういうふうになっているのか、お伺いをいたします。

○中川国務大臣 想定をしている新型インフルエンザ等は高い感染力を有しているということで、不特定多数の者が集まる機会をできるだけ少なくしていくということ、そして、感染拡大を防止するために、さまざまな有効な手段を講じていくということ。これは、昨年九月に改定をされました政府の行動計画においても、対策の一つとして盛り込まれております。

 本法第四十五条の感染を防止するための協力要請等、これは、この実効性を高めるために、全国知事会からの要望も踏まえまして、都道府県知事に付与された権限ということになっております。当該権限は、政府対策本部長が新型インフルエンザ緊急事態宣言の対象区域に限って行うことができるという枠組みを、一つはかぶせております。

 その上で、当該措置は、発生初期など、おおむね一、二週間程度を目安に講ずることが主に想定されておるんですが、具体的な適用については、政府対策本部の定める基本的対処方針において統一的な方針を事前に定めるということを想定しておりまして、同方針の作成に際して、できる限り内容等を明確にしていくということにしていきます。

 要請または指示をしたときに、利用者のため、事前に広く周知を行うということが重要でありますので、当該措置をした施設等を公表することにしておりまして、当該公表を通じて利用者の合理的な行動が確保されるということを考え方の基本にしております。したがって、違反者に対する罰則は特に設けておりません。

○江田(康)委員 今質問した件については、大臣、そうであるかと思います。

 それに加えて、例えば、都道府県知事、市町村が指示して、物資、土地、施設の収用によってこうむった損失、こういうものに対して補償はどのようになっているか。また、もう一方では、イベントを中止して延期した場合に、主催者の損失に対する補償についてはどうなっていくのか。さらには、学校とか保育所とか、社会福祉施設で休業を伴う負担が発生するわけでありますけれども、これに対して、経済的な支援についてどこまで検討してきたか、それについてお答えをしていただきたいと思います。

○中川国務大臣 結論から申し上げますと、いわゆる学校だとか興行場等の使用の制限等に関する措置については、事業活動に内在する社会的制約であると考えられることから、公的な補償は考えておりません。

 学校、興行場等の施設の使用が新型インフルエンザ等の大規模な蔓延の原因となるということから、制限が実施をされるということ。それから、本来、危険な営業行為等は自粛されるべきものであるというふうに考えられるということ。それから、新型インフルエンザ等緊急事態宣言中に潜伏期間等を考慮してなされるものであって、その期間は一時的であるということ。最後に、学校、興行場等の使用制限の指示を受けた者は、法的な義務を負いますけれども、罰則による担保等によって強制的に使用を中止させるものではないということ。こんなことから、権利の制約の内容は限定的であるというふうに考えまして、先ほどのような結論に達しています。

 ただし、国民や事業者が生活や事業を立て直すために資金を必要とするということが想定されますので、この法案では政府関係金融機関等による融資に関する規定を置いておりまして、必要に応じて特別な融資等を利用できるというふうな枠組みを講じていきたいと考えております。

○江田(康)委員 わかりました。

 次に、もう時間もなくなってきているんですが、大事な医療提供体制について確認をさせていただきたいと思っております。

 まず、平時からの新型インフルエンザの発生に備えた医療提供体制の整備について、国の支援も含めてどうなのか、これについてお伺いをしたいと思います。

 そしてもう一つは、海外発生に伴って、発生したエリア、それから国内で流行してくるわけでございますけれども、この海外発生の時点で、発生したエリア周辺に在留していた邦人がまとまって一時帰国することも考えられて、いわゆる発熱外来を設けることも前回は想定したわけであります。そういう想定もされるけれども、前回は、発熱外来という名称を使いました、それが誤解を招いて、実際に新型インフルエンザで発症しているかどうかにかかわらず、熱があれば発熱外来ということで、殺到して混乱もあったわけであります。

 昨年九月の政府行動計画の見直しでは、その反省も踏まえて、発熱外来の呼称を帰国者・接触者外来と改めて、運用に際しても、渡航歴等によって当該外来で対応する方々の絞り込みを図ることとしたものであると理解します。

 また、前回は、入院措置の中止、蔓延した中では入院をしていくということに関しては中止をしていくとか、そして発熱外来の役割の切りかえ、こういうことが的確に行えなかったり、医療機関に必要な情報が迅速に伝わらなかった等の課題も見られたわけであります。そこで、今回、前回の知見も踏まえて、特に患者が急激に増加することとなる蔓延期においてどのように医療体制を維持していくのか、厚生労働省にお伺いをいたします。

 もう一つ。都道府県知事が、医療施設が不足している場合においては臨時の医療施設を開設するともしておりますが、これは必要な措置と考えますけれども、具体的に、どのような場合に臨時の医療施設を開設して役割を担うことになるか、あわせてお伺いをしたいと思います。

○辻副大臣 三つ御質問をいただきました。平時よりの医療体制の整備の問題、蔓延期の問題、そして臨時の医療施設の問題ということでございますけれども、臨時の方は、健康局長から答弁させていただきます。

 まず、平時よりの体制のことでございますけれども、現行の行動計画におきましては、地域において感染が拡大しつつある地域感染期以降の都道府県においては、原則として、感染症指定医療機関だけではなく、一般の医療機関で新型インフルエンザ患者の診療を行うこととしているところでございます。

 このため、平時から医療機関において新型インフルエンザに対応する体制の整備を図るため、従来より、新型インフルエンザ発生時に新型インフルエンザ患者へ入院医療を提供する医療機関の簡易な陰圧装置、人口呼吸器などの設備、また外来における院内感染防止のためのパーティションなどの設備、さらには感染症指定医療機関に対する運営費などに対する補助を行ってきたところでございます。

 また、感染リスクの高い医師等の医療関係者に対しましては、平時から、新型インフルエンザの診療についての研修を行うことにより、診断能力の向上や正しい知識の普及啓発を行ってきたところでございます。

 こうした取り組みを通じまして、平時から新型インフルエンザ発生に対応できるよう、御指摘を受けとめさせていただきつつ、しっかりした医療体制の整備をこれからも図り、努めていきたい、このように考えているところでございます。

 続きまして、蔓延期についての医療提供についてでありますけれども、現行の行動計画におきましては、各都道府県内で感染が広がっている地域感染期には、原則として、いわゆる帰国者・接触者外来だけではなく、一般の医療機関でも新型インフルエンザ患者の診療を行うこととしているところであります。

 こうした状況におきましては、軽症の入院患者には退院を促し、重症者の治療に必要な病床を確保することや、臨時応急的に新型インフルエンザ等の入院患者を感染症病床以外の病床で受け入れたり、定員を超過して受け入れることなどの措置を各医療機関において講じることにより、医療提供体制の維持を図ることといたしております。

 さらに、そうした取り組みをもってしても、病院等の許容量を超えるなど、新型インフルエンザ患者に対する必要な医療を提供できない場合には、法案の第四十八条に基づきまして、都道府県知事は、臨時の医療施設を開設し、応急的な医療を提供することとなるものと理解をしておりまして、いずれにいたしましても、医療提供体制の維持、確保に努めていきたい、このように考えております。

○江田(康)委員 もう一つお伺いしたいのが、今回の法案においては、新型インフルエンザ等の緊急事態におきましては、感染地域の都道府県知事が外出自粛の要請を行うことができるわけであります。それで効果的な感染防止にも資するわけでありますけれども、一方で、不幸にも新型インフルエンザ等に罹患した方で在宅療養の状況にある方々は、タミフルなどの薬の処方を受けるため医療機関を訪れることとなります。患者の方々が通院のために外出するのは、これはやむを得ないこととはいえ、できるだけ回避されることが望ましいと考えます。

 このため、例えば、一度診療を受けて抗インフルエンザウイルス薬の処方を受けた方が継続して薬の処方を受ける、そういうような場合とか、また、インフルエンザ薬ではなくて、ほかの慢性疾患をお持ちで、その薬を継続して医師の診察を受けている方々、こういう方々に対しては、例えばファクスによってかかりつけの医療機関に処方してもらうというような、現実的な対応策があろうかと思っております。

 これまでも、自公PTの中でもこれについては論議をしてまいりました。これについて、厚生労働省としてどのように考えるかをお伺いしたいと思います。

 それと、もう一つ加えまして、社会的弱者への支援についてということであります。

 病原性の高い新型インフルエンザが蔓延した場合には、在宅のひとり暮らしの高齢者、障害者、いわゆる社会的弱者の方々への見回りとか、介護、食事の提供などが課題になると考えます。本法案や行動計画では、この点についてどのように対応しているか。

 東日本大震災の災害のときにも、この社会的弱者の皆さんへは情報が届いていない、そういうような大変大きな問題がございました。このような政府の一元的な情報提供体制も大変重要かと思いますけれども、それについてお伺いをさせていただきます。

○辻副大臣 二つ御質問をいただきました。

 まず第一点目ですけれども、御指摘にございましたように、新型インフルエンザ等の患者が外出し、医療機関を訪れることが新たな感染の契機ともなり得ることから、このような機会を減らすことができるよう、現行の行動計画におきましては、一定の条件のもとで、医師が電話で診療を行い、ファクシミリ等により処方箋を発行することを想定しているところでございます。

 また、本年一月に取りまとめられました新型インフルエンザ専門家会議の意見書では、ファクシミリでの処方ができる具体的な場合として、慢性疾患等を有する定期受診患者の場合、また、インフルエンザ様症状のため最近の受診歴がある場合などが挙げられておるところでありまして、こうした意見、また委員からの御指摘も踏まえて、実際の運用について検討していきたい、このように考えております。

 もう一点、弱者対策的な意味合いのことでの御指摘でありますけれども、現行の行動計画におきましては、国内で感染が拡大しつつある国内感染期における在宅の高齢者や障害者の方々などの社会的弱者への対応につきましては、厚生労働省の要請によって、市町村が、見回り、介護、訪問診療、食事提供等の支援、また搬送、死亡時の対応などを行うこととしているところでございます。

 その具体的内容につきましては、本法案に基づき作成される市町村行動計画において定められるものと考えているところでありますが、関係者の御意見、また委員からの御指摘も踏まえさせていただいて、今後とも必要な協力を行っていきたい、このように考えております。

○江田(康)委員 しっかりと市町村の行動計画に対応が盛り込まれるように、国として全面的にこれを支援していただきたいと思います。

 もう最後の一分でございます。

 中川大臣、厚生労働省には新型インフルエンザ専門会議等がございます。そこでの意見が反映されてくる。ところが、内閣官房においては、専門家の意見を聞くための会議というのが今現在ございません。こういう会議を設けて意見の反映を図ったらいかがかと思いますが、どうでしょうか。

 それを含めて、大臣、最後に、この新型インフルエンザ対策について、総合的な、強力に進めていく大臣の決意をお伺いして終わりたいと思います。

○中川国務大臣 貴重な御提言ありがとうございます。

 政府の行動計画を定める際には、医学・公衆衛生分野を初め、地方行政あるいは危機管理等に関する広範な分野の学識者を構成員とする専門会議を開催していくということにしております。そして、さらに人数を絞り込んで、基本的対処方針を定めるときには、この学識経験者のうちから、迅速に意見を伺うことができるような人数の中で絞り込んで対応していくということで、専門家の知見というのを生かしていきたいというふうに思っております。

 そして最後に、これは短期間に数十万人規模の死亡者が発生するというようなおそれがある、それこそパンデミックフルーでありますから、しっかりとそうした認識に立って、この対策、行動計画等の実効性をさらに高めるために本法案を提出したということでありますが、その上で、これから中身について、行動計画、対処方針等々、議論をしていきます。どうぞ、また御参加もいただいて、その中でしっかりとした信頼性のある対処策ということをつくっていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

○江田(康)委員 以上で終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

○荒井委員長 次に、竹本直一君。

○竹本委員 新型インフルエンザの問題について、一時間、質問をさせていただくんですけれども、中川大臣、そもそも冒頭にお伺いしたいんですけれども、世界の歴史を振り返ってみると、ちょっと調べてきたんですが、戦争とか天然災害あるいはその他事故等によっていろいろな人が亡くなったケースがたくさんあります。

 大きなものを見てみますと、第一次大戦では約一千万人ぐらいが亡くなっておられますね。第二次大戦では四千五百万人ぐらい、そのうち二千万人が旧ソ連だと言われておりますけれども。日露戦争で約九万人、関東大震災では十・五万人、阪神・淡路のときは六千四百人、それから東日本大震災は、全部で二万人ぐらいですね、不明者を入れて。

 それで、そういうものと比較して、スペイン風邪というのが過去ありましたね。それでは四千万人亡くなった、こういうことなんですが、そのときの日本の死亡者は数十万人で済んでいる。

 まず、二つ伺います。

 このときは、どうして日本のケースは被害者が余り多く出なくて済んだのかということが一つと、それから、こういうでかい災害を想定すればでかい対応をしなきゃいけませんが、必ず起こるとは限らないのがまた別の真実です。ですから、今回この特別措置法で対応されるわけですけれども、その辺、蓋然性とかいうような意味で、どういうめどというか目安でこういう対策法が必要だという考えなのか、大臣のお考えをまず聞きたいと思います。

○中川国務大臣 今回の高病原性インフルエンザについては、さまざまな御指摘があるところでありますが、社会の情勢あるいは科学技術、それから、それに対応する社会の仕組み、医療技術等々、過去に起こったものとは大分違った体制というのが、日本の中にも、あるいは世界の中にもできてきているんだろうというふうに思います。

 しかし、それを踏まえても、今それぞれ、東南アジアであるとか中国であるとかというところで発現されている、いわゆる鳥から鳥、鳥から人へのH5N1というのは非常に病原性の高いものであって、これがいつ変異してくるか、そのことについては非常に切迫感が出てきているということ、これは事実でありまして、そういうことを前提に考えていくと、やはり最悪の事態を前提として対処をしていくということが必要なのであろうというふうに思うんです。

 その切迫感、危機感が、これまで野党の皆さんが政権についておられたときに行動計画として策定をされて、準備をしてきた。それを改めて法律にまとめて、それぞれ国や地方自治体の責務といいますか、何をしていかなければならないかということをはっきりさせた上で、最悪の事態を想定して危機対応をしていくということ、これが大切であろうというふうに思っておりまして、そういう前提で今回の法律の枠組みを策定したということであります。

 その間、先ほどもお話に出ていましたように、自公初め皆さんの御提言をしっかりいただいて、それをもって、中に組み込みながら、統一化した形で国全体としてこれに取りかかっていこうというような体制ができ上がっていったということ、これについても感謝を申し上げたいというふうに思います。

○竹本委員 法案として提出していただくことになったのは非常にありがたいことで、ぜひしっかりとその体制を組んでいただきたいんですが、我々も、二年前の十一月だったと思いますが、自公両党でこの勉強会を開きまして、自民党は川崎二郎さんがヘッドだったと思います。公明党さんは坂口先生がヘッドだったと思います。その中で、私もメンバーに入っておるんですが、いろいろ議論の中で、やはり、ある事象が可能性としてある、それに対してどれだけの装置を用意するかと常に議論になったわけですね。小さいものをやるために大仕掛けな装置をつくって、そういう事態が発生しなかったら空振りに終わる、これは大変な無駄じゃないか。しかし、絶対起こらないということはあり得ないので、必ず起こるであろう。そうすると、やはり最大限の対応を用意しなきゃいけない。そこにはコストがかかる。

 この辺、非常に難しいと思うんですよ、担当大臣として判断されるのに。しかしながら、想定外という言葉が一時はやったけれども、想定外で惨事を招いたということだけにはならないようにやはり備えざるを得ないのではないか、このように思っております。

 少し具体的なことについてお聞きしていきたいと思います。

 まず、この法案の立法の趣旨なんですけれども、先ほど言っておりました勉強会もそうですが、平成二十年六月に自公両党で取りまとめました、大臣今言っておられた、我々が与党時代にやったんですけれども、鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームの提言ですけれども、ここにおいては、公衆衛生の枠組みを超えて、大規模災害対策等と同等の観点から、都道府県知事に必要な権限等を付与するための法的な整備を検討することについて提言を行っているわけです。

 今回の法案も、都道府県知事に中心的な役割、権限を付与しております。我々の提言のみならず、実際の立案に当たっては、都道府県を初めとする現場の地方公共団体の意見を反映しているものと考えておりますが、ここに至るまでどういう話し合い、調整をしてこられたか、概略を御説明願いたいと思います。

○園田大臣政務官 御指摘ありがとうございます。

 先ほどもお話が出ておりましたけれども、平成二十年六月の段階で、当時の自公の与党鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチーム、こちらで御提言をまとめていただきまして、そこをベースに今日まで政府内で検討をしてきた、そしてまた、今般ようやくこの法律案として御提出をさせていただくことになったということでございます。

 その法案作成に当たりまして十分そのプロジェクトチームの提言を参考にさせていただいたわけでございますけれども、同時に、御指摘のように、まず全国知事会からも、平成二十二年六月に、災害救助法に類似した権限等、やはり都道府県、実施主体、そしてまた市町村という形で御協力をお願いしなければならないわけでございますので、そういったところからも御要望書をいただいたところでございます。

 これを受けまして、内閣官房においては、この間、新型インフルエンザ発生時に多くの実務を担っていただく都道府県そして市町村との間で実務者レベルによる検討協議会を開催させていただきまして、精力的に議論をしてまいりました。あと、政務レベルにおいても、重要な節目において意見交換をさせていただきました。これはことしでございますけれども、知事会と長浜副長官との意見交換会を開催させていただきました。それから、先ほど申し上げた地方公共団体関係者と実務者の検討協議会につきましては計三回、二十四年の二月二日、そして十三日、さらには三月六日。そして、直近におきましては、中川大臣も全国知事会と電話会談もしていただくなど、丁寧に実務者と、それから知事会の皆さん方とも意見交換を行ってきたというところでございます。

○竹本委員 御苦労さまです。

 それで、我々は経験から学ばなきゃいけないところがございますが、三年前に流行しましたインフルエンザA、H1N1二〇〇九、これに対する対応が一つの教訓になっていると考えるんですけれども、政府側における三年前の事案の検証は、新型インフルエンザ(A/H1N1)対策総括会議において行われております。この報告書は今回の法案にどのように生かされているのか。

 つまり、これも、想定して準備をしたけれども全部使われなかった、こういうことが事実としてありますよね。だから、報告書を読めばわかるということかもしれないけれども、どのように今回の法案作成に役立てられたのかどうかについて聞きたいと思います。どなたでも結構です。

○園田大臣政務官 先生御指摘の三年前の新型インフルエンザの発生に対する対応について、厚生労働省の新型インフルエンザ対策総括会議、これは二〇一〇年六月に報告書が取りまとめをされていたところでございます。

 この報告書の指摘を少し読み上げさせていただきますと、まず、水際対策の実施については、病原性等を踏まえまして、専門家の意見をもとに機動的に縮小などの見直しが可能となるようにするべきであるということが一点。それから、学校等の休業要請につきましては、国が一定の目安、例えば方針であるとか基準、そういったこと、国が一定の目安を示した上で、地方自治体が運用を判断するべきであるという点。それから、医療従事者の協力を確保するために、死亡または後遺症を生じた場合の補償制度についても検討するべきである。それから、ワクチン接種に関する、やはり実施主体あるいは費用負担のあり方についても検討をするべきであるという御指摘をいただいてきたところでございます。

 さらに、実際に対策を講じた自治体、地方公共団体からも、企業活動などの社会活動の制限についてもあらかじめ法制化をしておくべきではないかというような御要望をいただいてきたところでございます。

 それを受けまして、今法案につきましては、まず、検疫の実施などの新型インフルエンザ等の対策の実施に当たっては、専門家の意見を踏まえて、基本的対処方針を定めて的確かつ柔軟に行うという形をとらせていただいています。それから、学校あるいは興行場の使用制限、停止などの要請等につきましては、やはりこれも国が基本的対処方針をきちっと示していくという形の法案をつくらせていただいています。それから、医療従事者に対する補償制度、これも設けさせていただきました。さらに、ワクチン接種の実施主体、先ほど大臣にも御質問がありましたけれども、費用負担等につきましても、法律上明確にさせていただくという形をとらせていただいたところでございまして、報告書でありますとか、あるいは実施主体の公共団体の皆さん方からの御意見を踏まえて、この法案をつくらせていただいたという形になっております。

○竹本委員 我々の、自公の提言においても、国民の生命と健康を守り、我が国社会の混乱を回避するためには、まさに国家の危機管理の問題として、政治の責任において国及び地方公共団体が総力を挙げて対処することが必要だ、こういうことを言っておるんですけれども、今回の東日本大震災の対応を見ておりましても、私は、政府のやっておられる対応はいろいろな面で非常に不満があります。

 特にあれなのは、国が自治体に指示をして、自治体が住民に対して何らかの施策を、手を打つわけですけれども、自治体によって物すごく反応が、対応が違う。対応が違うというのは当たり前かもしれませんけれども、ある自治体では非常によくやられて、ある自治体では全然やられていない、そういう誤差があったときに、やはり国家の行政機能、政治機能として、もう少し同じような、ナショナルミニマムというか、そういったものを確保すべき努力を国としてもっとやるべきではないか。

 どうも、東日本大震災のを見ておると、本当にいらいらするぐらい、自治体が勝手にやっているとは言いませんよ。だけれども、結果としてそういうような格好になっているのが、住民の不安にも、被災者の不満にもなっているのではないかと私は思うんです。

 ですから、今回想定するこのパンデミック的な感染症に対しても、やはり国の一律というか、統制された、コントロールされた自治体への指導ということが大事だと思うんですよね。

 そういう意味で、自治体と国との関係についてどのような配慮をされたかということについてお聞きしたいと思います。

○中川国務大臣 この新型インフルエンザ対策というのは危機管理法制だというふうに考えていかなきゃいけないと思うんです。それを先ほど御指摘があったような形で統制していくのに、一つは、政府の行動計画及び基本的対処方針を事前に確定させておくということ、このことによって地方公共団体が対策を講じていくときの指針をはっきりさせるということがあると思います。

 具体的には、この中で、国は、発生時の基本的対処方針の策定など、国全体の方針の決定、体制整備、そして社会機能維持事業者の従業員に対する特定接種や検疫など、これを国の責任でもって対策をつくっていくということになると思います。

 そして、都道府県については、この国の方針に基づきまして、感染力が強い新型インフルエンザ等に係る対策を中心となって担う広域自治体として、まず感染防止のための協力要請、それから医療提供体制の確保、そして物資の確保など、住民の生活、地域経済の安定に関する措置をやっていくということ。

 それから、市町村については、国及び都道府県の方針に基づいて、これは住民に最も近い地方公共団体としての役割になるわけですが、具体的に、住民に対する予防接種、それからその他の住民生活等の安定に関する措置、これを実施していくというふうな具体的なところがあるというふうに思います。

 さらに、政府対策本部長は都道府県知事や指定公共機関に対しまして、都道府県対策本部長は市町村長やそれから指定地方公共機関に対しまして、必要に応じて総合調整や指示をすることができるということになっておりまして、国、都道府県、市町村が一体となって相互に連携をして対策に取り組む体制をつくっております。

 国、都道府県、市町村が新型インフルエンザ発生時に相互に協力をして対策に万全を期すということ、御指摘のとおりでありまして、日ごろから事前に十分に連携を図っていきたいというふうに思っております。

○竹本委員 私が恐れるのは、例えば予防接種等のケースがそうだと思いますが、自治体の責務だと思われていることでも、先ほど言いましたように、自治体によって対応が違うことがあるんです。そのときは、政府としては、指示をしている、結果もまた報告をとって、やはりそこにそごがあればいけないから、きちっと全体を見てほしい、そういう要望です。そういう意味で先ほどの質問を申し上げました。

 次に、国際的な連携の問題についてお聞きします。

 新型インフルエンザ等対策を効果的に進めるために、我々の提言の場合は、「新型インフルエンザに関する情報収集を図り、国際的対応を迅速に推進するため、アジア各国や欧米主要国をはじめとする諸外国と協力体制を構築する。」こう言っております。このように、国内外の最新の知見を適時的確に入手できる体制を構築しなければならないと考えておりますけれども、我が国の場合、どうなるんでしょうか。国立感染症研究所において、どのように取り組んでいかれるつもりかをお聞きしたいんです。

 ちょっと外国の例を見ますと、私、昔、インドネシア、ジャカルタだったと思いますが、向こうの国の防災訓練をまざまざと丸一日見させていただいたことがあります。そのときに、日本の全国でやっている防災訓練とは全く違ういろいろなことがありまして、なるほどと思わされたのは、一つは、例えばいろいろな医療行為の体制を組みます。そこに患者さんが来る。そこに、例えばそれを盗んでいく泥棒がいるんですよね。そういうものを実演するんですよ。それを警察が追っかけるわけですよ。例えば現実にそういうことが実際の災害では起こり得るわけなんですね。自分の命を守るために必要なものをとっていく、そういうものに対してどうして阻止するか、こういう訓練も目の前で見せていただいたんですけれども、なるほどなと思いました。

 これはちょっと余談ですけれども、いずれにしろ、国際的な知見というのはよく十分こちらも把握しながら、やはり国際協力の中でこの感染症の防止に十分力を注がなきゃいけないなと思っておりますが、この国際協力という意味ではどういう考え方を持っておられるのか、お答え願いたいと思います。

○外山政府参考人 現行の行動計画に基づきまして、未発生期から、国立感染症研究所、それから国際機関、これにはWHO、OIE等がございますけれども、それから在外公館等を通じまして、新型インフルエンザに関する情報を収集しております。日常的に目を光らせているわけでございます。

 そして、国立感染症研究所は、世界で五カ国に設置されておりますWHOインフルエンザ協力センターの一つに指定されておりまして、発生時には、海外での新型インフルエンザの発生状況、それからウイルス株に関する情報、そして症状や致死率などの疫学情報、さらには抗インフルエンザウイルス薬の有効性等の治療法に関する情報等をいち早く入手できることになっております。また、ウイルスの検体につきましても、WHOの枠組みを通じて提供を受けられることになっております。

 厚生労働省といたしましては、こうした国立感染症研究所の機能が十分に発揮されますよう、平成二十一年四月に国立感染症研究所にインフルエンザウイルス研究センターを設置するなど、機能の充実を図ってきたところでありまして、今後とも、その調査研究を支援していきたいと考えております。

○竹本委員 ありがとうございます。

 さて、次に、備蓄についてお聞きしたいと思います。

 この法案におきましては、政府を初め関係機関による備蓄について、第十条で規定しておりますけれども、個人、家庭レベルでの備蓄も、それらに相まって必要だと思います。

 我々の提言においても、「国、地方公共団体は、国民や住民に対し、新型インフルエンザに関する正しい知識の普及を図るとともに、食料やマスク、消毒薬等の各家庭での備蓄の必要性について周知徹底を図る。その際、国は、備蓄すべきものの範囲や量について具体的に定め、公表する。」こう提言しておりますけれども、国民や事業所における取り組みについて、政府行動計画に盛り込み、啓発を図ることが重要と考えておりますが、これについてのお考えを聞きたいんです。

 最近、昔と違って、生活、ライフスタイルが我々は大分変わってきていますよね。昔だと、常備薬があって、それで配置薬に、富山の薬屋さんじゃないけれども、全部常備薬を届けておりましたよね。今、コンビニが発達して、そんなものは常にコンビニにあるとなると、家に置いておく必要がない。そこにばしゃっと災害が来た。そうすると、そこに皆買いに殺到する。必要なものがない。マスクがない。こういう事態が十分想像されると思うんですよ。

 ですから、やはりここは防災計画は非常に大事なところだと思うんですけれども、このパンデミック的な状況を想定して、どのようにこういった事態に対する対応を、特に啓発についてどう考えておられるか、お聞きしたいと思います。

○園田大臣政務官 先生御指摘のように、本法案におきましては、第十条にその規定がございます。

 この病原性の高い新型インフルエンザが発生いたしますと、やはり最大で約四〇%程度の欠勤者も予想されまして、生産であるとか、物流であるとか、あるいは小売の機能低下、こういったことも予想がされるところでございます。

 同時に、東日本大震災の経験から申し上げますと、国民お一人お一人で、やはり相応の食料であるとかあるいは生活必需品等の備蓄、こういったことをしていただく日ごろの備えといったものが大変重要になってくるものではないかというふうに考えております。

 そういった意味で、この法案においても、予防の努力であるとか、あるいは国等が行う新型インフルエンザ等の対策への協力を国民にお願いするという形をとらせていただいています。

 そして、国民の皆様方においては、食料等の必需品の備蓄についても引き続き、これは関係省庁とも連携をさせていただきながら、先生が御指摘のように、しっかりと周知をしていく。

 先ほど大臣からもお答えさせていただきましたけれども、これはやはり緊急事態、非常事態における災害という位置づけを私どもは考えているところでございますので、そういったところを、やはり備えをきちっとまずは国民の皆さん方お一人お一人でしていただくことが大切であるというふうに思っておりますので、新型のインフルエンザが発生した場合にどういう形になるのかといったところも丁寧に、国民の皆さん方には周知、そして広報をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

○竹本委員 インフルエンザが海外で発生して、それに日本人がかかった場合に国としてどういう対応をとるのか、ちょっと聞いてみたいと思います。

 実際、外国におって備えが十分でない、そういうときにこういったインフルエンザにかかる、大使館とか領事館に行けばいいのかどうか非常に迷うと思うんです。

 私自身も実はちょっとそんな経験があるんですけれども、わけのわからない、ストマックフルーとかいうものにかかりまして、何か熱が物すごく出まして、わけがわからないんですよね。普通の風邪薬を飲んでも効かない。やっと病院へ行って、何とそれがストマックフルー、風土病的な病気、風邪なんですけれども、わかりました。

 非常に不安になるんですね、何も備えがありませんし。ですから、そういうケースについて、邦人がそういう病気にかかった場合、現地の外務省では、出先ではどのように対応しているのか、聞きたいと思います。

○中野大臣政務官 今委員御指摘のとおり、まず、どのような状況が起こっているかわからないというのが一番問題だと思いますので、まず情報をしっかりと収集して、その情報をしっかりと、できる限り多くの邦人の方に提供しないといけないということだと思います。

 その点では、当然のことながら、まず、現地の在外公館が中心になりまして、あとは国際機関と連携をとりまして、情報をしっかりと外務省としてまず収集していく。その情報を今度は、在留邦人の方々に対しましては、例えば連絡協議会ですとか、ホームページですとか、あとはメールなんかを登録していただいている方に対しましてはメールサービス、あるいは場合によっては、感染症の危険情報を発出するという形で情報をまず提供させていただくということだと思っております。

 そして、その中で、例えば、まず帰国をされたいという希望がある方に対しましては、定期航空便がまだ運航している中にできる限り迅速に帰国の手続をしていただけるように、また情報提供ですとか便宜を図っていくということだと思っています。

 あと、委員御指摘の中でいけば、例えば医療状況が非常に悪い地域とか国がございますが、そういうところにおきましては、抗インフルエンザウイルス薬などを在外公館でしっかりと備蓄していくというふうに努めております。

○竹本委員 こういう患者が帰国したいと言い出した場合に、もちろん民間航空機がある場合はそれを利用すればいいのかもしれないけれども、ない場合には自衛隊が何らか役割を果たせるのではないかと思うんですが、いかがですか、防衛省。

○下条大臣政務官 先生にお答えさせていただきます。

 防衛省としましては、新型インフルエンザ対策計画に基づきまして、主たる任務の継続的遂行に万全を期すとともに、自衛隊員の安全を確保した上で、関係機関からの要請に応じて対応させていただいています。

 例えば、在外邦人の輸送でございます。これは、自衛隊法第八十四条の三に基づいて、外務大臣からの依頼に応じ、発症国から日本の検疫実施空港または港湾まで、自衛隊の航空機等による在外邦人等の輸送を行っております。

 また、水際対策としましては、医官等による検疫支援があります。これは、厚労省からの御依頼に応じ、可能な範囲で医官等による検疫業務への支援をさせていただいております。

 以上でございます。

○竹本委員 次に、停留場所のことについて聞きます。

 周辺の宿泊施設等の理解や協力を得つつ確保に努める、こういうふうに我々の提言ではしておいたんですけれども、この法案においては、一定の場合には同意等によらず停留場所を強制的に確保することができるようにされております。

 このような停留場所の確保については、できる限り任意の協力を得て行うべきだと思いますが、どういう工夫をしておられるのか。相手の意思に反してやらなきゃならない場合もあり得るんだと思いますが、これについてお答えいただきたい。厚労省。

○外山政府参考人 次の新型インフルエンザの発生に備えた停留施設の確保につきましては、平成二十一年の新型インフルエンザ発生の際に御協力いただきましたホテルチェーンと定期的に話し合いをしておりますが、引き続き協力したいとの意向が示されております。

 さらに、このホテルチェーンの協力のみでは対応ができない事態にも備えまして、想定される海外の発生地域と日本との交通状況等を踏まえたシミュレーションを関係省庁と実施しながら、特定検疫港等、特定検疫港等というのはいわゆる集約海空港でございますけれども、その周辺のホテル協会等と協議を行いまして、事前に任意の協力が得られるように努めたいと考えております。

○竹本委員 次に、国内において強制力を持って対応しなきゃならないケースをちょっと想定して質問したいと思います。

 国内において人から人への感染が確認された場合に、さらなる感染拡大を防止するために、一定地域を封鎖して、人、物、金全ての移動を禁止することも必要になると考えますが、このような可能性はあり得るのかどうかということ。さらに、そのような可能性があるのであれば、その法的根拠は何かということ。

 また、国民への自主的な呼びかけでなく、強制力を持たすために、違反時の罰則等も考えておく必要があるのではないかと思いますが、この点に関してはどう考えているか。

 それから、その際の封鎖ラインの維持等には、自衛隊が何らかの役割を果たすのか、あるいは警察がやるのか。どちらがやるにしても、その法的根拠についてお伺いしたいと思います。

○中川国務大臣 新型のインフルエンザが発生した場合には、まず現地対策本部の設置や感染症の専門家による技術的支援を都道府県に行う。そして、国と地方公共団体が一体となって初動体制を構築していくとともに、患者等に対しては、感染症法に基づいて、入院措置それから健康監視等の措置を行うということであります。

 発生地域の、患者等以外の一般の住民の方に対しては、現行の行動計画において、その地域が離島や山間地のような、人の出入りが非常に少なくて他地域への感染が広がりにくいというような場合においては、抗インフルエンザウイルス薬の一斉予防投与あるいは外出自粛要請などを行って、発生地域からの感染拡大防止に努めるということにしております。

 ただし、御質問の罰則等については、移動禁止の実効性確保のためには、極めて大規模な実力による、それこそ封鎖体制が必要ということになっていくことから、現実的ではないのではないかという判断をしております。本法案においては、移動禁止の規定は盛り込んでおりません。

 先ほど述べたように、医療等の体制を充実して、地域住民の安心を確保しつつ感染拡大の防止を図るべきだというような形で対応していきたいというふうに思っております。

    〔委員長退席、津村委員長代理着席〕

○竹本委員 新型インフルエンザ等の緊急事態については、一定の要件に該当する場合に政府対策本部長が宣言を行いますが、宣言後に行い得る措置に、国民の権利と自由を一定期間にわたり制限する性質のものも含むというふうに考えられますので、そういう立場からすれば、緊急事態の要件について政令で定めるに当たって慎重な判断が必要と考えます。どのような政令を考えておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

○中川国務大臣 新型インフルエンザ等緊急事態宣言の二つの要件として、まず一番、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める、この要件、それから次に、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある事態として政令で定める、こういうふうになっております。

 まず一番目の、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして定める要件としては、例えば、発生した新型インフルエンザ等のウイルスの病原性が高いものである場合、二番目に、海外で発生した新型インフルエンザの臨床例の集積によって、通常のインフルエンザとは異なる重症症例が多く見られる場合、いわゆる多臓器不全とかウイルス性肺炎とか脳症などなんですが、こういうことを考えております。

 また二番目の、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある事態として政令で定める要件というのは、例えば、確認された患者が多数の人に感染させる可能性のある行動をとっていた場合などの、いわゆる多数の患者が発生する蓋然性が見込まれる状況など、社会的混乱が生じると予測される事態を定めていくということにしております。

 いずれにしても、新型インフルエンザ等の発生時に迅速かつ的確に判断できるように、具体的な要件について、今後、専門家等の御意見も踏まえつつ、検討をしてまいりたいというふうに思っております。

○竹本委員 緊急事態という言葉は法律用語で、実定法ではいろいろ出てくるんですけれども、ちょっと思いつくだけでも、緊急対処事態、これは事態対処法の大規模テロのケースですけれどもそういう言葉がありますし、原子力緊急事態宣言、これは原子力災害対策特別措置法であります。それから、災害緊急事態の布告というのは、これは災対基本法であります。緊急事態の布告というのは、警察法、警察権の内閣総理大臣による統制、こういったところに規定されております。

 非常に緊急事態という言葉がたくさんあるわけですね。それで、緊急事態と言われたらどれを指すのかと混乱するケース、重複して緊急事態ということもあり得るのかなと思います。だから、それだけに、今、割合明快に答えていただきましたけれども、政令で明確に認識できるような区別をして、それをきちんと国民に布告をしないとやはりいけないのではないかと思っております。その辺は、未経験の分野でもありますから非常に工夫を必要としますので、しっかりといろいろな専門家の意見を聞いて、政令を決めていってもらいたいというふうに思います。

 三年前に、先ほど言いました、インフルエンザ(H1N1)二〇〇九が流行したときには、病原性に応じた柔軟な対応を欠いたという指摘があると承知しております。他方、国民の健康に影響を及ぼす事案であることから、軽々にその措置をやめればいいというものでもないと思います。解除宣言に当たっては、あらかじめ専門家の意見を十分に踏まえて行うべきだと考えます。

 実は私、昔、災害対策を仕事として今の国交省でやっておったことがあるんですけれども、三原山の噴火が起こりまして、一万人の島民を東京都大田区の体育館に一日で移動してもらったんです。そのとき、平沢さんも一緒にやっていたんですが、あのときの経験で、一カ月おられて、もう再爆発はしそうにないから島民を帰そうと。中曽根内閣のときです。後藤田さんが官房長官だった。そのとき、非常に帰すのに判断に困るんですよ。地震の専門家は、やはり一つでも可能性があれば、まだ危ない、こう言うわけですね。いつまでも、安全だと安全宣言してくるのを待っていられない。一年も二年も待っていられるわけがない。

 そこで、どうしたかというと、たしか私の記憶だと、結局、東京都知事の鈴木俊一さんが現地へ行って、現地の土を踏んで、これは安全だと言ったとか。当時の鈴木知事の絶対的な信頼が万人を納得させたということかなと思うんですが、別に、科学的根拠がそれほどあるわけじゃない。ただ、科学者の、いろいろな専門家の意見は十分把握した上での判断ですが、ちょっと笑えるような話なんです。それほど、解除宣言というのは難しいんですよ。

 ですから、一旦、緊急事態の布告をしておって、さあ、もういいよと言うのは非常に難しいと思うんですが、その辺についてどう考えておられるか。

    〔津村委員長代理退席、委員長着席〕

○田河政府参考人 先生御指摘のとおり、この緊急事態宣言の解除、非常に難しい面もございます。そういう意味では、専門家の意見を十分に踏まえていくこと、これも重要であるというふうに考えております。

 この新型インフルエンザ等緊急事態宣言解除につきましては、政府対策本部長が判断、決定することになりますが、具体的には、厚生労働大臣が、国立感染症研究所等の協力のもとに、WHOあるいは先進諸国の感染症担当組織、専門家等を通じて最新の知見や状況を収集し、その情報をもとに政府対策本部長が決定することになります。

 その新型インフルエンザ等緊急事態宣言の解除につきましては、御指摘のとおり、国民の健康に及ぼす重要な事案であることから、あらかじめ学識経験者の意見を聞いて行うことと考えております。

 以上でございます。

○竹本委員 その緊急事態が発生した場合、例えば、患者がたくさん出て病床が足らない、こういうことも十分考えられるんですけれども、そういった場合は、どういう対応をするんですか。

○外山政府参考人 国内で新型インフルエンザが蔓延し、患者が急増している状況では、軽症の入院患者には退院を促し、重症者の治療に必要な病床を確保することや、臨時応急的に新型インフルエンザの入院患者を感染症病床以外の病床でも受け入れたり、定員を超過して受け入れることなどの措置を各医療機関において講じることにより、医療提供体制の維持を図ることが想定されております。

 そうした取り組みをもってしても、病院等の許容量を超えるなど、新型インフルエンザ患者に対する必要な医療を提供できない場合には、法案第四十八条に基づきまして、都道府県知事は、臨時の医療施設を開設し、応急的な医療を提供することとなります。

○竹本委員 おっしゃるように、四十八条、それから四十九条に関しての御発言がありましたけれども、医療提供体制というのは、既存の医療施設を最大限に活用することが基本です。どうしてもだめなときは、おっしゃるように、同意を得ずに土地等を利用するケースは、まれだとはいえ、あり得ると思うんです。

 だから、事前にそういったことへの対応を考えた場合、防災協定というのがございますよね、事前に、緊急事態にはおたくの病院は協力してくださいよという同意をとって、そういう防災協定をきちっと結んでおけば、ある日突然、嫌がる人の土地を強制的に使う、ベッドを強制的に使うということにはならないのではないか。だから、ふだんの備えが非常に必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○田河政府参考人 先生御指摘のとおり、事前に、あらかじめさまざまな関係者と合意を得ておくことは非常に重要であるというふうに考えております。

 そのため、今後、この法案に基づきまして、都道府県でも都道府県の行動計画等を策定いたすわけでございますが、そうした際には、医療関係の確保、そういう場合に必要な事前の関係者との合意形成、そうしたものにも努めていくべきであるというふうに考えています。

○竹本委員 次に、ワクチンの問題について聞きたいと思います。

 現在、一年半かかると言われております全住民分のワクチンの製造期間を六カ月に短縮したいということで、それを目指しているわけですけれども、細胞培養法など新しいワクチンの製造法の研究開発や生産ラインの整備を推進することについて、平成二十年六月に自公両党でまとめました、与党鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームの提言に盛り込んでおりますけれども、細胞培養法による国内生産ラインはいつまでに整備できるのか、まずこれをお聞きしたいと思います。

○藤田大臣政務官 細胞培養法についてでございますけれども、平成二十年六月の提言を受けまして、平成二十一年度の第一次、第二次補正予算合わせまして一千百九十億円の基金を創設し、生産体制の構築に取り組んでいるところでございまして、現在、四事業所において実生産施設の整備等に取り組んでいまして、平成二十五年度中を目途に細胞培養法によるワクチンの生産体制を構築する、このことを目指しているところでございます。

○竹本委員 今回の計画によりますと、世界じゅうのどこかでインフルエンザが発生した場合には、お医者さんとか、あるいは指定公共機関、行政機関の関係者、こういった人たちは予防接種をやることになっているんですね。そのとき、新しく発生したインフルエンザ、どういうタイプかわからない、それを関係者に予防注射するのに、そんなにすぐワクチンができるのかどうか、相当期間がかかるんじゃないかというような心配があるんですが、いかがですか。

○藤田大臣政務官 先ほど申しましたように、平成二十五年度中にこのワクチンの生産体制というものを構築する、このことを目指しておりまして、この体制が整備をされれば、全国民分のワクチンは生産開始から約半年で生産できる、このように考えております。

○竹本委員 それはわかるんです。それはわかるんですが、世界のどこかで新しいタイプの感染症が発生した、そのときは、国内の関係者には予防接種をしなきゃいけないということになっていますね。そうすると、その新しいタイプのものをつくるのに、増産じゃないですよ、新しいものをつくるのにどれぐらいの時間がかかって製造できるのかをお答え願いたい。厚労省、お願いします。

○外山政府参考人 先生に先ほど国立感染症研究所の機能についてお話しいたしましたけれども、役割として、世界の流行しているウイルスを入手できる、株を入手できるということでございますので、そこから入手した株をもちまして、今政務官が答弁いたしました細胞培養法で、細胞バンクの中でこのウイルスを培養します。そうしますと、ウイルスがいっぱいできますので、それを精製する。その精製したものを不活化してしまえば、これがワクチンになるということでございます。

 したがいまして、非常に短期間で、生産もしやすいということでございますので、半年間のうちに国民に打てるという状況になります。

○竹本委員 国民に打てるんじゃなくて、まずお医者さんとか指定公共機関、行政機関の関係者に予防接種するということになっているので、それをやる、その注射液をつくるのにどれぐらいの時間がかかるかということを聞いているんです。

 一億二千万の人に注射するものを何カ月でやれと言っているわけじゃなくて、関係者にあらかじめ予防接種をいたしますが、それをつくるのには時間がどれぐらいかかるのかということです。

○外山政府参考人 ただいまの目算では、約一・五カ月から三・五カ月かかります。

○竹本委員 そうすると、二カ月足らずの間にできれば一応体制が整えられるということですよね。

 菌が今度国内で発生した場合は、全国民、一億二千万に予防接種をするんですか、どうですか。

○外山政府参考人 ウイルスの流行状況を十分踏まえつつでございますけれども、マックス一億二千万人に接種することになります。

○竹本委員 その場合、ワクチンを一億二千万用意したとして、どれぐらいの費用がかかるんですか。概算で結構です。

○外山政府参考人 詳細には、今手元に資料はございませんけれども、マックスで数千億かかるというふうに思います。

○竹本委員 藤田政務官、あるいは局長でも結構ですが、先ほどの、今度は量産体制の方ですけれども、どういう体制を組んでその量産ができるのか。六カ月ぐらいでできるということですけれども、その仕組みあるいは用意についてお話をしていただきたい。何か、四つほどの研究所か製薬会社に製造させれば間に合うというような話をちらっと聞いたんですが、具体的にどういうことですか。

○外山政府参考人 私どもが今期待しておりますのは、現在、先ほど述べました事業で四つのメーカーを採択しているわけでございますけれども、必要な供給量をそれぞれの四つのメーカーに割り振って、そしてつくってもらうということでございまして、四つが順調にいけば十分対応可能かというふうに思っております。

○竹本委員 それは、あらかじめどういう要請をしているのか、あるいは契約をしているのか。政府が要請した場合に、それに応じてその四つの研究所が製剤をつくるということですけれども、どういう形でそのような体制になっているのかを説明してください。

○外山政府参考人 この新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金の交付事業でございますけれども、この事業の採択に当たりまして事前に要件を課しておりまして、それぞれのその四つのメーカーに、例えば、おたくのところは四千万人以上の生産量を確保せいという数値を、あらかじめ目標を立てさせておきまして、そういった形の前提でこの交付事業をやっているということでございます。

○竹本委員 その場合、設備を用意して、それなりの備えをしておかなければなりません。当然コストがかかります。その費用はどのようにして支払われるのか、あるいは支払わないのか、それを聞きたいと思います。

○外山政府参考人 そういうことで、先ほど政務官がお答えしましたけれども、平成二十一年度の第一次、第二次の補正予算で創設した基金が一千百九十億円ございます。

 最初にやはり実験用の生産施設の整備、基礎研究等を実施しなきゃいけないということでございまして、第一次事業では、そういった事業を行うことにつきまして事業者を採択しております。次のステップとして、第二次の事業として、二十三年の八月ですけれども、四事業者を採択いたしまして、現在、実生産施設の整備、臨床試験の実施等に取り組んでいるということでございまして、先生御指摘のように、第一段階は、そういった設備の支援を行い、第二段階は、それを踏まえた上での生産への支援ということをやっております。

○竹本委員 法律の五十五条、物資の売り渡しの要請等という条項がございます。これについて質問します。

 特定物資の確保のため緊急の必要があると認めるときは、事業者に対して、その取り扱う特定物資の保管を命ずることができる、そう書いてありますけれども、特定物資というのはどのようなものを政令で定めるつもりなんですか。

○田河政府参考人 お尋ねの特定物資でございますが、まず背景でございます。新型インフルエンザの発生時におきましては、重度の場合、最大で約四〇%の欠勤率も想定され、経済活動が縮小し、物資の調達が難しくなる場合が想定されます。このような場合におきましても国民の生命と健康を確保するため、都道府県知事に特定物資の収用、保管を命ずる権限を付与したところでございます。

 その特定物資といたしましては、医薬品、食品、ガーゼあるいはおむつなどの衛生用品、飲料水等の生活必需品、燃料等を政令で定めることを想定しております。

○竹本委員 もう一点、土地等の使用について聞きます。

 第四十九条でございますが、「特定都道府県知事は、当該特定都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等緊急事態措置の実施に当たり、臨時の医療施設を開設するため、土地、家屋又は物資を使用する必要があると認めるときは、当該土地等の所有者及び占有者の同意を得て、当該土地等を使用することができる。」このように書いております。

 同意を得て使用した場合には、その補償、使用料を当然払うんだと思いますが、同意を得ないで使用することができるのかどうかということと、同意を得ないで使用をした場合には補償を当然するんだと思いますが、そのことについて確認をいたしたいと思います。

○田河政府参考人 お答えいたします。

 第四十九条に関しまして、医療施設等の開設に伴います土地の使用等に関して、条文の規定を置いております。

 土地の使用等を行う場合、同意を得て行うのがまず原則であろうと思っております。しかしながら、やむを得ない場合、その場合には、同意を得ないで、医療施設を開設するために土地等の使用をすることができるような規定が設けられているところでございますが、そうした同意を得ないで土地の使用等をした場合につきましては、これは、法案の第六十二条におきまして、しっかりその損失を補償しなければならない、そういう規定を設けて補填をすることとしております。

○竹本委員 あと、今回の東北の災害の反省から見て、とり得る措置として埋葬、火葬の特例というのがございますが、感染症ですので、どのように対応するのか知りませんが、例えば、特定の自治体で処理というか、できない場合に、どこかの自治体へ持っていく、ほかの自治体はオーケーしない場合もあり得るのではないか、いろいろなことが想定できるんですけれども、その場合はどういうふうに対応されるんですか。

○田河政府参考人 この法案におきましても、埋葬等の特例措置を設けさせていただいているところでございます。

 これは、新型インフルエンザが発生した場合、重度の場合では約六十四万人の方がお亡くなりになられる可能性がございます。そうした場合、東日本大震災の際もそうした状況でございましたが、その御遺体の処理が非常に大変なことになる可能性がございます。

 そのため、まず、墓地埋葬法という法律がございます。その法律の手続規定、そこを特例措置を設けて、そういう火葬等の手続ができるようにする、そうした特例措置も設けております。

 そして、地方公共団体の方のお話を聞きますと、火葬場なども通常の時間だけでなく夜間等も火葬場の事業を継続するなど、特別な対応をするということも想定しておりますが、それでもなおかつ難しい場合、そうした場合には、これはこの法案でも規定を設けておりますが、一時的な埋葬ができるよう、都道府県知事が埋葬を行うような規定も設けて、これは当然、御遺族の感情などにも配慮しながら対応する必要があると思っておりますが、そうした規定も設けて対応を万全にするつもりでございます。

○竹本委員 埋葬法においては、亡くなられてから二十四時間以内は埋葬行為はできないというふうになっていると思いますが、ただ、これは感染症ですので、どんどん広がる可能性があります。そうすると、亡くなられたということが判定されればすぐ埋葬というか焼却しなきゃならないというケースも十分あり得るのではないか。そういったケースを、想定ですけれども、どう対応されますか。

○田河政府参考人 この御遺体の処理、これは、公衆衛生上の問題、そうしたことも考える必要がございます。

 それで、先ほど、埋葬、これは法案の五十六条の規定でございますが、五十六条のところにおきまして、第一項におきまして、まず最初に、公衆衛生上の危害の発生を防止するため緊急の必要があるときに墓地埋葬法の手続の特例を定めるという規定を置き、さらに、先ほど御説明しましたが、第二項におきまして、埋葬または火葬を行う者が埋葬または火葬を行うことが困難な場合、これは、火葬場が能力の限界を超えた場合、そういうところでございますが、公衆衛生上の危害の発生を防止するため緊急の必要があると認めるときは、厚労大臣の定めるところによって都道府県知事は埋葬または火葬を行わなければならない、こういう最後の規定も設けているところでございます。

○外山政府参考人 ちょっと補足の答弁をいたしますけれども、現行法の墓埋法で、二十四時間を経た後でなければこれを行ってはならない、ただし、他の法令に別段の定めがあるものを除くほかと、現行法でそうなっております。感染症の方で、これが一類感染症等で汚染された疑いがある死体はということになりますと、二十四時間以内に火葬し、または埋葬することができるという規定が既にございますので、この運用でできるんじゃないかというふうに思っております。

○竹本委員 もう時間が来ましたのでやめますが、要は、この五十六条が、他に特別の定めがある場合に該当するということと、そして、そのほかの既存の規定もあるから、二十四時間以内の処理も可能だというふうに理解いたします。

 時間が来ましたのでこれで終わりますが、この法案は、もともと数年前から自公両党でいろいろ検討してきたことでもあり、また現政権はそれに十分理解をいただいていると思いますが、今回は法案としてそういう形に持ってきていただいたことは、非常に私は多としたいと思います。

 それで、やはり一番問題は、現実に起こっていないことを、起こった場合どうするかということなので、やはり相当防災訓練をやらないといけない。訓練をやらないといけない。先ほどインドネシアの例を出しましたけれども、ぜひそういったものを政府主導で、あちこちで訓練をしていただかないと、いざというときに動かない、それを非常に私は危惧をいたしております。

 どうぞ十分な配慮をしていただいて、例えば、消火器なんかでも、置いてありますけれども、十人に一人ぐらいしか使えないんじゃないかと思います、実際使っていなければ、簡単なことでも。そういうものでありますから、いろいろ想定されることについて十分な防災訓練をされますことを希望いたしまして、強く要請いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。

○荒井委員長 次に、本村賢太郎君。

→3月23日衆議院内閣委員会会議録?¢
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