三重県第2区 衆議院議員 中川正春 / 選挙区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU

立憲民主党

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本会議

第166回国会 衆議院 本会議 第45号 2007年06月19日

平成19年6月19日(火)

○議長(河野洋平君) 討論の通告があります。これを許します。中川正春君。

    〔中川正春君登壇〕

○中川正春君 中川正春です。

 民主党・無所属クラブを代表して、万感の思いを込めて、反対討論を行います。(拍手)

 まず冒頭、今回の動議に対して、私は、これは間違ったプロセスだと疑義を表明したいというふうに思います。

 どうして島村理事が、委員長がちゃんといるにもかかわらず、ここに出てきて委員会報告をしなければならないのか。これについて議長のはっきりとした説明を求めていきたいと思いますし、私たちは納得できない、このことをまず冒頭、表明をしておきたいというふうに思います。

 すべて今回の問題のもとは何か。それは、与党の強引な国会運営。先ほどお話も出ましたように、今国会においては、委員長職権によって強引に立てられた委員会四十七件、審議を打ち切っての強行採決が十四件、強行採決に次ぐ強行採決、異常な状況がいまだ、まだこの時点でも続いているのであります。

 法律には抵触しないから、あるいは国会の手続には瑕疵がないから、多数決で何でもできる、こんな安っぽい理屈で国会が運営されるとすれば、それは、多数与党のおごりによって、日本の議会制民主主義が地に落ちてしまったんだと言うほかありません。

 近代の民主主義国家と言われる国々では、与野党が国民の意思を反映させながら議論を深め、成熟した政治プロセスの中で全体のコンセンサスをつくり出していく大人の政治を実現しております。与党自民党による一連の強行採決は、多数決イコール民主主義という誤った認識、子供のような認識、これを持って進めているわけでありまして、成熟した政治とは対極にある蛮行であります。

 なぜ与党がこのような強行採決を連発するかということには、実は理由があります。安倍政権のみずからの政策に対する信念の欠如や自信の持てない弱さが、逆に、権力をかさに着て、上から抑え込む姿勢に拍車をかけているのであります。安倍政権は、本当は政権基盤の維持に自信がないから、強行採決という手段で大見えを切って、政権の強さを演出しているという真実の姿がそこに透けて見えるのであります。

 さらに、委員会の場で長く議論することで、政府・与党にとって不利な情報が出てきたり、あるいは政策の矛盾をつかれると、いちずに逃げることだけを考えているこうした政権与党の姿は、実は、六カ国協議で返事に窮した北朝鮮がテーブルをひっくり返してその場から退場する姿とダブって見えてくるとの指摘があるように、安倍政権と与党は、国会での真正面の我々に対する議論から逃げているではありませんか。

 以上の点を前提にして、今回の内山晃君に対する三十日間の登院停止処分と、懲罰委員会での与党単独の強行採決という暴挙に対し、憤りを持って断固反対の立場で討論を進めます。

 まず、横光懲罰委員会委員長の不信任動議に断固抗議をします。委員長としては、事が議員の身分にかかわる問題であるだけに、慎重を期し、与野党間の話し合いを前提にした結論を導こうと十分に努力をされていたのであります。しかし、与党は、与野党間に話し合いを促す委員長の努力を踏みにじり、不信任動議を強引に単独で可決した上、こそくにも島村委員長代理によって一気呵成に懲罰動議まで可決をしました。暴挙であります。本会議ではなく、しかも与党単独というこそくな不信任動議は、解任の理由に正当性がないことのあかしであります。このような憲政上例を見ないひきょうな暴挙には、満身の怒りを込めて抗議をいたします。

 そもそも、去る五月三十日、いわゆる年金時効撤廃特例法案が与党によって強引に提出されたときから、異常な状況は始まっています。年金問題の根本的な解決にはならず、場当たり的だ、問題のすりかえだと国民から批判を受けた法案だけに、与党はとんでもない日程を強引に進めようとしたのであります。法案提出をしたその日に、議院運営委員会で強行採決して厚生労働委員会に付託。その厚生労働委員会での審議は、たった一日。数に物を言わせて、わずか四時間の審議で、ここでも与党は強行採決に踏み切りました。

 消えた年金五千万件、新たに千四百三十万件が追加をされました。審議の過程で次々と出てくる社会保険庁の目も当てられないようなずさんな管理実態。柳澤大臣の事実説明が後手に回り、その対策も場当たり的、つけ焼き刃となれば、国民の信頼も崩れ、その不安はますます大きなものになっていかざるを得ない状況となっているのであります。

 今回の強行採決に安倍総理の指示があったとすれば、それは、政府・与党の浮き足立った対応が事態の混乱にさらに拍車をかけたことにしかならない。こんなときこそ、総理たるもの、本当は落ちついて、議論を年金制度の根源に戻すべきなのであります。国民の不安を解消するための根本的な年金制度の改革論議をここですべきなのであります。それを、社会保険庁の解体や時効年限の廃止など目先のごまかしですり抜けようとするから、国民の不安がさらに大きなものになる。内山君たちの行為の背景には、こうしたごまかしを断じて許さないという強い思いで国民の負託にこたえようとした大義があります。やむにやまれぬ行動であったことをここでみんなが理解すべきであります。年金を返せ、私の年金はどうなっているのか、ちゃんと説明が欲しい、このような国民の声に、政府はいまだ納得のいく説明をしていないではありませんか。

 最後に、参議院選挙を間近に控えて、それぞれの党が自分の立場を国民にプレーアップすることに余念がない状況があります。アピール合戦であります。政策についての勝ち負け、委員会での議論の中身の勝ち負けを競うことは大事であります。大いに闘わせ、国民に審判を仰ぐことが、我々政治家や国会に対する信頼を増していくことにつながります。

 しかし、国会運営は、これはまた違います。強行採決を常套手段化し、見せしめのための懲罰を出してくるなど、与党自民党は常軌を逸しております。このような国対ベースの勝ち負けの勝負は、それをすればするほど泥仕合になり、結果的には、我々自身が国民から見放されてしまうということに、しっかりと目を、心を向けるべきであります。

 今回の内山君に対する一連の措置が、与党国対によって、ただ一時の感情に走った仕返しの連鎖から出てきたものであるとすれば、まことに情けない、次元の低い話だと憤りを禁じ得ません。そうした思いも込めて、今回の内山君に対する措置に断固反対をし、成熟した民主主義の復権を心から求めます。

 最後に、今回のこの不当な動議に対して、私たちは採決に参加をしない、憤りを持って、退席して抗議をすることを明言して、私の討論を終わります。(拍手)

○議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。(退場する者あり)

    ―――――――――――――

○議長(河野洋平君) 本件につき採決いたします。

 議員内山晃君懲罰事犯の件の委員長報告に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、議員内山晃君懲罰事犯の件は委員長報告のとおり議決いたしました。
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