三重県第2区 衆議院議員 中川正春 / 選挙区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU

立憲民主党

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内閣府特命担当大臣

記者会見

平成24年7月13日(金)

1.発言要旨

 おはようございます。

 それでは、私からまず幾つか報告します。

 一つは災害でありまして、九州地方を中心とする梅雨前線に伴う大雨被害に係る問題であります。

 各地で河川の氾濫や土砂崩れなどが多数発生いたしまして、福岡県、大分県、熊本県、鹿児島県で多数の死者、行方不明者、住家被害等が発生しております。今後更に被害が拡大する恐れもありますが、特に大分県と熊本県を中心として、昨日、気象庁が発表した「これまでに経験したことのないような」という表現がされていますけれども、そうした大雨によって、今朝までに明らかになっている範囲で申し上げますと、死者18名、それから行方不明者8名、住家被害600棟以上等の甚大な被害が生じているところであります。

 そこで、昨日は私も出席しまして「関係省庁連絡会議」を開催しまして、最新の情報を共有するとともに、行方不明者の捜索・救助活動に全力で当たること、そして、更なる被害の拡大の防止に万全を期すことなどを確認したところであります。今日の閣議でもそのことに触れまして、各省庁が万全の体制をとっていくことを、改めて総理からも指示がございました。

 それから、国会の了解が得られれば、本日この後、政府調査団として、私が団長となって熊本県、それから大分県、鹿児島県に赴きまして、被災県市町村の被害状況を調査する予定でおります。今後、特に九州北部地方では再び非常に激しい雨の降る恐れがありまして、厳重な警戒が必要であります。引き続き被災地方公共団体と緊密に連携しながら被害の全貌把握に努めるとともに、被害・応急対策に万全を尽くしてまいる所存でございます。

 それから次に、大津市における中学2年生の自殺の問題についてでありますが、自殺対策担当の私からも国民の皆さんにメッセージを送りたいと思っております。

 この自殺の問題に関して、その後の学校及び市の教育委員会の対応をめぐりまして様々な報道がなされるという事態になっておりますが、このような事態が長引けば長引くほど、悩みを抱えながら頑張っている児童、生徒へ悪影響が及んでいくのではないかということを大変心配しております。大津市や滋賀県警においてしっかりと実態解明がなされることを期待しております。

 併せて、全国の学校関係者を始め、児童、生徒の周りにいる関係者の方々には、いま一度周囲の子供たちの様子に目を配り、その声に耳を傾けて悩みを受け止めていただくようにお願いを申し上げたいと思っております。

 今、学校のこと、友達のこと、あるいは家庭のこと、その他、いろいろな悩みを抱えている子供たちにお願いをしたいことがあります。それは、一人で悩むのではなくて、誰かに相談してほしいということです。皆さんの周りには、「子どもの人権110番」や「チャイルドライン」など、先生やお友達には知られないように相談できる窓口がたくさんあります。そこでは皆さんの力になりたいと思っている人たちが、皆さんからの連絡を待っています。一人で悩まないで、そうした窓口に相談をしてもらいたいと思っております。

 相談窓口の情報は、文部科学省のホームページに記載されておりますので、インターネットで「いじめ相談窓口」と検索していただきたいと思います。

 次に、新潟県中越沖地震5周年の合同追悼式に出席をするということであります。

 7月16日の月曜日ですが、新潟県並びに柏崎市、それから刈羽村の主催で、「新潟県中越沖地震5周年合同追悼式」に政府代表として出席をします。震災の犠牲になられた方々に追悼の言葉を述べる予定でありまして、上越市板倉区国川の地すべり現場も同時に視察をしてくる予定です。

 私からは以上です。


2.質疑応答

(問)NHKの加藤ですけれども、今回の雨は急激に大量の雨が降ったこともあるかとは思うんですが、これまで水害に関しても、避難の専門調査会などが開かれていたと思うんですけれども、その結果を踏まえて中々施策に反映するのは難しいのかもしれませんが、情報の伝達だとか呼びかけについては大臣自身どのようだったと今回は見てらっしゃいますでしょうか。

(答)現在、いろいろな見直しを行っているんですが、みんなが同時に情報を共有するというところまではいっていないということを改めて痛感をしています。それぞれ問い合わせをしたり、いろいろなルートで総合的に判断することというのが今の状況なんですけれども、それこそ現場では救出作業に全力を集中している訳でありますから、どこか共通したサイトなり、ウェブ上の場所ですね、そういうところに、みんながアクセスできるような共通の情報媒体というのが必要だということを痛切に感じています。
 例えば、救助法の適用であるとかその他法律の枠組みでは、それぞれ地方公共団体を中心にしっかり対応していただきまして、必要なところには発令がなされていると理解しております。あとは、激甚に対して早い手続でその枠組みに入るようにということだと思うので、そこはしっかり督励をしていきたいと思っています。

(問)先程大臣がおっしゃった共通のアクセスできる情報媒体というのは、イメージをもう少し教えていただきたいのですが。

(答)今考えているのは、地図上にそういった被害状況だとか、あるいは交通アクセスであるとかという情報が共通基盤として載っていくシステムというのを考えていこうとしているのですが、そういうものが早く構築できるということが一つだと思います。
 あとは、県、市の中の情報と、それから自衛隊であるとか警察、あるいは消防ですね、この辺の情報、それから民間から集められる情報、これがうまくネットワークの中で分析されてしっかりとした共通情報になるという、そのようなシステムも必要だろうと思うので、それについては問題指摘がなされていますので、現在、対策協議会の中で、そういうものも構築していきたいと思います。

(問)利用者のイメージは、国民というよりは関係者のイメージでしょうか。

(答)関係者ですか。

(問)救助に向かったり、情報を伝達する側のプラットフォームをつくっておくというイメージですか、それとも国民が見た時に、情報がまとめて、例えば気象庁とか内閣府、国交省のものが全部まとめて取れるサイトというかそういうプラットフォームを作るということですか。

(答)両方です。

(問)朝日新聞、岡本です。大津のいじめのことで伺いたいんですが、いじめに警察の捜査が入ったということで、私は率直に最初は驚いたんですが、そういう深刻ないじめを減らすには、大臣の考えとしては、そういった事象も有効だというふうに思いますか。

(答)警察が入ったということは、それなりの理由があって、そして入らざるを得なかったということだと思うのです。そこは、その学校、それから教育委員会、行政組織において、ある意味で閉ざされた流れの中でこの問題を処理してきたということに限界があったのだと思います。今回は警察ということでありましたが、もっと違った形で第三者的な機関というのが、あるいは人材というのがその現場に入るということが、もっと早い時点で恐らく必要であったのではないかと、今回の問題を見ていて思っております。その辺についても、今回のことを契機にして、文科省とも相談しながら考えていきたいと思います。

(問)全く別の話題になりますが、昨日、総理が予算委員会の答弁で、マニフェストに消費増税を明記して、それに反対される方は公認の基準から外れるというような発言をされました。至極当然の当たり前のことだと私は思ったんですが、大臣はどういうふうに受け止められましたか。

(答)その後、議員総会でも改めて、総理はその報道のあり方といいますか、解釈の仕方については否定をされておりまして、もっと違った意味だったと思います。

(問)どういう意味だと思われたんですか。

(答)それは恐らく、改めて党の中で議論をしながら、マニフェストもこれから改めて見直して作っていくという過程もありますから、そのようなことも総合的に考え合わせた上で党で議論をしていくことだと思います。

(問)その発言自体は不適切だったとお考えでしょうか。

(答)意図したように捉えられなかったことが残念だということでございます。

(問)でも、誰がどう聞いてもそういうふうにしかとれないですが。

(問)読売新聞の松浦です。ちょっと不勉強で申しわけないんですが、災害の関係なんですけれども、激甚災害の認定というのを九州の災害に認定をしようということで今進められているということなんですか。

(答)認定というのは基準に基づいて認定するということで、どれぐらいの被害があるかということ、その基準に至る手続ですね、至る手続というのは、どれぐらいの被害になっているかということを早く想定をして手続をするということです。それを迅速にやるという督励をしていきたいと思っています。

(問)認定手続に迅速に入るということですね。

(答)そうです。

(以上)
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