記者会見
平成24年6月1日(金)
1.発言要旨
おはようございます。今日、閣僚はみんなかりゆしウェアでそろいまして、さっき閣議を終えました。
まず私から、3点ほどお話しします。
本日の閣議において、「食育白書」を閣議決定いたしました。今回の白書では、昨年策定した第2次食育推進基本計画の重点課題を踏まえまして、家族等と食を共にすることをテーマとした特集を掲載しています。また、東日本大震災における食育に関連した取組も紹介しています。
次に、本日6月1日からの1か月間、食育月間を実施しまして、食育に対する国民の理解を深めるための様々な取組を行います。その中核的行事として、6月16日、17日には、横浜市で食育推進全国大会を開催いたします。全国大会は、東日本大震災の被災地の復興支援も一つのテーマとして、被災地の食文化の紹介を通して、食について学ぶことができる内容にすることとしております。詳細は事務方にお尋ねいただきたいと思います。
それから、「南海トラフ巨大地震対策協議会」についてでありますが、6月4日月曜日10時より「南海トラフ巨大地震対策協議会」の第1回会合を大阪市内で開催いたします。南海トラフ巨大地震対策については、政府、地方公共団体、ライフライン・インフラ事業者など、官民の関係機関を幅広く集めた場を平素から設定しまして、関係を構築し、連携体制を強化しておくということが必要だと思っております。関係機関がしっかりと情報を共有して連携をし、我が国の防災施策や計画の見直しに直接参加をして、官民一体となってつくり上げるとともに、地震発生時には緊急かつ迅速に連携して的確に事態に対応できるようにすることを目的として、本協議会を開催することといたしました。
参加を呼びかけている機関数ですが、府省庁、地方支分部局で48機関、地方公共団体44機関、指定公共機関等57機関、合計で149機関になっております。この後、協議会にはブロック協議会を設けまして、地域ごとにより緊密な連携が図れる仕組みを構築したいと考えております。今後、この協議会を通じて、関係機関の行っている取組や抱えている問題点、また要望や提案を出していただきまして、南海トラフ巨大地震対策ワーキンググループなどにおける検討に役立てていきたいと思っております。
また、協議会の開催に先立ちまして、6月3日、日曜日に私自身が和歌山県を訪問いたします。和歌山県では地元首長との意見交換や、津波災害時の一時避難場所等の視察などを通して、和歌山県における地震津波対策の現況を把握していきたいと思っております。あわせて、県の「地震・津波被害想定検討委員会」がちょうどこの日に開かれるということになっておりますので、それに参加をさせていただくことになっております。
今後も沿岸に立地する地方公共団体を訪問しまして、地域の課題や住民等の意見を十分に把握していきたいと思っており、こうした取組を通じて地方公共団体とより一層の連携を図っていきたいと思います。
大阪での協議会は月曜日になりますので、国会の許しが得られれば私自身が出席をしたいと思っております。
それから最後に、本日の衆議院の本会議で、国家公務員制度改革関連4法案が審議入りをすることになりました。大変重要な法案であって、早期の成立に向けて最大限努力をしていきたいと思います。
以上です。
2.質疑応答
(問)NHK、岡崎です。公務員制度改革法案ですけれども、自民党はこの法案の中核をなす部分と思われる協約締結権の付与そのものに対して、異論を唱えている状況にあると思うんですが、今後、委員会審議に場を移した時に、どういうところで自民党との意見のすり合わせをしていけばいいというふうにお考えでしょうか。現時点でお願いします。
(答)まずは、基本権を付与していく枠組みと、それから条件と、実際の運用というのがあると思うのですが、このところを丁寧に説明させていただいて、理解を得ていくということがスタートだと思っています。
(問)朝日新聞の赤井と申します。今回の和歌山の視察なんですけれども、前回の高知は黒潮町ということで、一番津波高が高いところということだったんですが、今回はこれは串本町だから、到達時間が特に早いところというところを見てくるというイメージなのでしょうか。
(答)そういうこともありますし、海岸線が相当入り組んでいる地域でもありますので、それぞれ個々の漁村、村落等々、あの地域に特有の問題というのがあると思うのですね。知事も一緒に視察をしていただくということでありますので、その話をしっかり問題点として聞き取りながら見ていきたいと思います。
(問)朝日新聞、岡本です。先ほどの公務員制度改革に関連してですが、大臣、基本権付与の条件と枠組みを説明したいということですが、具体的にどういうふうに説得、今もうされているとは思うんですが、どういうふうに、要するにこういう条件とこういう枠組みで我々としてはやれるのではないかというのを教えてください。
(答)国際基準というか、ILOでも何回も指摘をされてきた問題で、いつかは日本としてもそれを実現していくということだと思うのです。基本的に。
そのような中で、運用をした時にどういう問題が起きるかということがいろいろご心配だと思うのですが、そこのところは労働協約権を前提にした交渉をして、オープンな形で、国民に見える形で議論をしていくということが、今の人事院制度よりも更に国民の理解が得られる、あるいはまたそれぞれがびしっとやるべきことをやっていけるような環境をつくっていくということになっていく、民主的なプロセスということになると思いますので、具体的な運用を丁寧に説明し、理解を得ていくことが、心配しておられる筋の問題を解消していくということだと思います。
(問)野党側が懸念している最大のところというのは、運用、オープンな形でやれればと、そういったところになるんでしょうか。
(答)まだ、具体的に詰めた話にはなっておりません。それぞれ野党の皆さんの中にも、いろいろな切り口でおそらく議論は進むと思うので、一つの観点だけということではないと思います。
(問)それに関連して、民主党として公務員人件費2割削減というのをずっと掲げていますが、今現状は2年間限定で7.8%というのをやっていますけれども、今後その2割に向けて交渉していかんとあかんわけですが、そのためにもやっぱりこの法案の成立というのは不可欠というふうにお考えで。
(答)そうです。それぞれが理解をするというか、納得をするという前提の中で削減も行われていくということが大事だと思いますので、そういう意味では交渉プロセスを経た上で削減をしていくという形に是非していきたいと思います。2年後に。
(問)共同通信の佐野です。南海トラフの地震の10mメッシュとか、あるいは津波高の関係なんですけれども、現状では何時ごろ公表できそうだと、見通しなんか教えていただければと思います。
(答)今、それぞれ専門家の中で条件設定をいろいろ考えながら取り組んでいただいています。本当はもっと早く出せるということだったのですが、6月中には出せると思います。
(問)南海トラフの協議会のことなんですけれども、今回、非常時に備えた関係を構築するということが目的だと思うんですけれども、具体的に最終的にどういったものを目指すのか。例えば自治体間の協定を結んで貰いたいとか、例えばどういったことを目指していきたいのかお教えください。
(答)今回、大阪で開かれるものは、南海トラフの関連全体の自治体と、それから関係機関に集まっていただくということですが、それを更にブロック化をしていきたいと思います。
例えば四国だとか中部圏だとかというような形で、ブロック化をしていって、一つは平時にはそこでそれぞれ、今度は広域災害という前提ですから、広域災害の中でブロック化された自治体間の連携だとか、あるいは具体的な防災計画の取り組みが始まってくるわけですけれども、その過程で国との連携の中で国が担う役割、あるいはそれぞれ自治体が担う役割、また関係機関が連携していくところ、それぞれ役割がはっきり浮かび上がってくるわけですが、そんな中でそれぞれこういう形で仕組みをつくれば、もっとスムーズにいくのではないかとか、あるいは新たな広域という関係の中で仕組みをつくるとすれば、もっと広いネットワークの中で国がそれを調整するような連携ができるのではないかとか、私自身の想定ですが、そんな問題が出てくると思うのですよね。それを政策の中に反映して、法律の改正なり、仕組みづくり、あるいは予算づくりに持っていきたいということ、これが平時の取り組み。
それからもう一つは、訓練ということがありますから、この訓練の母体を、これも広域でいろいろなことを想定しながらやっていくということ、そういうことを積み重ねながら、いざという時にこうした広域的な母体というのが、それこそ地域の対策本部みたいな形で機能するというようなことで連携をとっていくという、そんな想定でまず歩み出していきたいと思うのです。やっている中で、また新たな取組が提起をされるということも考えられますので、その辺は柔軟に持っていきながらまずスタートしたいということです。
(問)朝日新聞の赤井と申します。今のところなんですけれども、そうするとそのブロック協議会というのは、今この協議会の親協議会を見ている感じだと、中央省庁とか、地方公共機関に他、自治体は県庁と中核市以上ぐらいなんですかね、メンバーになっているんですけれども、ブロック協議会の方にはもう市町村が参加するイメージですか。
(答)そうですね。もっときめ細かな市町村が参加をしていただくということであろうし、ボランティア、NPOとか、そうした民間支援団体の連携がその中で始まってくると思います。(問)連携の中にはボランティアとかNPOみたいなものも入るということですか。
(答)ブロックの中には、私は入れてもらいたいと思っています。これも相談ですね。
(問)朝日新聞、岡本です。ちょっと話題変わって、一体改革について伺いたいんですが、昨日、民主党の輿石幹事長は、修正協議について全党に協議を呼びかけていくというような意向を示されましたが、全党と言っても、社会保障に対する考え方というのは物すごく幅が広いですし、なかなか合意できるようなものではないと思うんですが、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
(答)法案自体の話ですから、私はそんなに幅が広いということでもないと思います。話し合いの中でさまざまに決着点は見出していけると思います。
(問)ではもし総理がこだわる会期内の採決がなかなかもし合意が調わなくて難しくなってくれば、今提出している法案も含めて、例えば自民党が提唱する国民会議に委ねるという判断というのもあり得るというふうにお考えでしょうか。
(答)私たちの内閣としては法案の成立にすべてをかけていくという思いですから、その努力をしっかり続けていくということしかないと思います。
(問)NHKの岡崎ですけれども、先ほどの公務員の法案のお答えの中で、人件費は双方納得というか、双方理解・納得する上で、その削減も行われていくというお話しがありましたけれども、これもまさに労使交渉の交渉事なんで、その結果が人件費が上がるのか下がるのかというのは、労使交渉を経た結果だと思うんですね。その点、まさに自民党とか野党一部が懸念するところだと思うんですけれども、大臣の立場で削減していくことになるというふうな方向性を言うというのはいかがなものでしょうか。
(答)それは政府の立場として、期限限定ですが2年間下げたと。それも事前に話し合いをして理解をしてもらった上で下げたということ。実質、交渉しながらこの結果に導いていったわけでありますが、それを持続させていくということについては、我々当初の計画の中で、2割削減ということを目標にしながら絵を描いていったわけで、それに向けて、まだこれからも、違う枠組みになるかもわからない、中身が変わってくるかもわからないけれども、2割削減をしていくということについては政府の合意事項としてあって、それを前提に交渉もしていくということになると思うのです。それは給与だけの話ではなくて、人件費全体の削減をしていくということについて、努力を続けていかなければいけないと思います。
(問)その法案通って新制度が発足した後も、交渉の中で総人件費の抑制に努めていきたいということですか。
(答)そういうことです。
(問)ちょっとそれに関連して、素朴な疑問で申しわけないんですが、なかなか身を切ることになるわけですから、なかなか交渉も、もしその基本権が付与されれば、交渉は難しいわけですよね。それでどうしても折り合わなかった場合というのは、例えば政治主導で何かやっていくとかいうような方策とかは考えておられるんですか。
(答)仕組みからいくと中労委です。中労委が調停をしていくような仕組みになるわけです。
(問)それで、削減をしていくというのは達成できるというふうに考えていいんですか。
(答)そこは話し合いですから、我々の意図としては、人件費を民間が努力をしている、それと同時にいわゆる無駄遣いをいかに削減していくかということを客観的に示して、その中で交渉していくということを続けていくということです。行革の流れ、あるいは我々の目標からいえば、どうしてもやっていかなければならないと思います。
それが表の交渉の中で出てきて合理性があって、やはりそこは削減できるというようなことであれば、そこはそこで主張し続けるということになるので、これもまた交渉事ですから、それで理解が得られれば、それでまとまっていくのでしょうし、得られなければ、中労委という形で調停になっていくのだと思うのです。今の仕組みからいくと。
(問)NHK、島川と申します。南海トラフの話に戻って恐縮なんですが、先ほど大臣は自治体間の連携であるとか、広域のという話がありましたけれども、今の先月ぐらいでしたっけ、知事会の方で例えば都道府県同士の広域、あらかじめ支援の体制を検討を進めるとか、そういったのもありましたけれども、先ほどの大臣のお話ですと、そういったものをあらかじめ国が主導して広域を指定して支援する仕組みというのをつくっておきたいというのも、この協議会の目的にはされているという理解でよろしいでしょうか。
(答)そうですね。ぜひそうしたネットワークをつくっていくということについては、こうした協議会を活用してやっていただきたいと思っています。
(問)南海トラフに対しては他のワーキングもありますけれども、この協議会については、目的、最終のゴールを定めるのではなくて、基本的にずっと定期的に開催をして、その都度、話題を変えながら取り上げていくイメージなんですか。
(答)そうですね。さっき申し上げたように、これに訓練というのが入ってきますから、そういう訓練を通じてまた出てくる問題というのもあるでしょうし、また違った想定の中で、防災計画をそれぞれの自治体が今取り組み始めているので、その中で出てくる共通の問題というのもまたここから提供されるでしょうし、そういう形で継続をしていくということです。これは南海トラフだけではなくて、首都直下もそうした協議会を先日開きまして、同じようなプロセスで始めています。
(以上)
おはようございます。今日、閣僚はみんなかりゆしウェアでそろいまして、さっき閣議を終えました。
まず私から、3点ほどお話しします。
本日の閣議において、「食育白書」を閣議決定いたしました。今回の白書では、昨年策定した第2次食育推進基本計画の重点課題を踏まえまして、家族等と食を共にすることをテーマとした特集を掲載しています。また、東日本大震災における食育に関連した取組も紹介しています。
次に、本日6月1日からの1か月間、食育月間を実施しまして、食育に対する国民の理解を深めるための様々な取組を行います。その中核的行事として、6月16日、17日には、横浜市で食育推進全国大会を開催いたします。全国大会は、東日本大震災の被災地の復興支援も一つのテーマとして、被災地の食文化の紹介を通して、食について学ぶことができる内容にすることとしております。詳細は事務方にお尋ねいただきたいと思います。
それから、「南海トラフ巨大地震対策協議会」についてでありますが、6月4日月曜日10時より「南海トラフ巨大地震対策協議会」の第1回会合を大阪市内で開催いたします。南海トラフ巨大地震対策については、政府、地方公共団体、ライフライン・インフラ事業者など、官民の関係機関を幅広く集めた場を平素から設定しまして、関係を構築し、連携体制を強化しておくということが必要だと思っております。関係機関がしっかりと情報を共有して連携をし、我が国の防災施策や計画の見直しに直接参加をして、官民一体となってつくり上げるとともに、地震発生時には緊急かつ迅速に連携して的確に事態に対応できるようにすることを目的として、本協議会を開催することといたしました。
参加を呼びかけている機関数ですが、府省庁、地方支分部局で48機関、地方公共団体44機関、指定公共機関等57機関、合計で149機関になっております。この後、協議会にはブロック協議会を設けまして、地域ごとにより緊密な連携が図れる仕組みを構築したいと考えております。今後、この協議会を通じて、関係機関の行っている取組や抱えている問題点、また要望や提案を出していただきまして、南海トラフ巨大地震対策ワーキンググループなどにおける検討に役立てていきたいと思っております。
また、協議会の開催に先立ちまして、6月3日、日曜日に私自身が和歌山県を訪問いたします。和歌山県では地元首長との意見交換や、津波災害時の一時避難場所等の視察などを通して、和歌山県における地震津波対策の現況を把握していきたいと思っております。あわせて、県の「地震・津波被害想定検討委員会」がちょうどこの日に開かれるということになっておりますので、それに参加をさせていただくことになっております。
今後も沿岸に立地する地方公共団体を訪問しまして、地域の課題や住民等の意見を十分に把握していきたいと思っており、こうした取組を通じて地方公共団体とより一層の連携を図っていきたいと思います。
大阪での協議会は月曜日になりますので、国会の許しが得られれば私自身が出席をしたいと思っております。
それから最後に、本日の衆議院の本会議で、国家公務員制度改革関連4法案が審議入りをすることになりました。大変重要な法案であって、早期の成立に向けて最大限努力をしていきたいと思います。
以上です。
2.質疑応答
(問)NHK、岡崎です。公務員制度改革法案ですけれども、自民党はこの法案の中核をなす部分と思われる協約締結権の付与そのものに対して、異論を唱えている状況にあると思うんですが、今後、委員会審議に場を移した時に、どういうところで自民党との意見のすり合わせをしていけばいいというふうにお考えでしょうか。現時点でお願いします。
(答)まずは、基本権を付与していく枠組みと、それから条件と、実際の運用というのがあると思うのですが、このところを丁寧に説明させていただいて、理解を得ていくということがスタートだと思っています。
(問)朝日新聞の赤井と申します。今回の和歌山の視察なんですけれども、前回の高知は黒潮町ということで、一番津波高が高いところということだったんですが、今回はこれは串本町だから、到達時間が特に早いところというところを見てくるというイメージなのでしょうか。
(答)そういうこともありますし、海岸線が相当入り組んでいる地域でもありますので、それぞれ個々の漁村、村落等々、あの地域に特有の問題というのがあると思うのですね。知事も一緒に視察をしていただくということでありますので、その話をしっかり問題点として聞き取りながら見ていきたいと思います。
(問)朝日新聞、岡本です。先ほどの公務員制度改革に関連してですが、大臣、基本権付与の条件と枠組みを説明したいということですが、具体的にどういうふうに説得、今もうされているとは思うんですが、どういうふうに、要するにこういう条件とこういう枠組みで我々としてはやれるのではないかというのを教えてください。
(答)国際基準というか、ILOでも何回も指摘をされてきた問題で、いつかは日本としてもそれを実現していくということだと思うのです。基本的に。
そのような中で、運用をした時にどういう問題が起きるかということがいろいろご心配だと思うのですが、そこのところは労働協約権を前提にした交渉をして、オープンな形で、国民に見える形で議論をしていくということが、今の人事院制度よりも更に国民の理解が得られる、あるいはまたそれぞれがびしっとやるべきことをやっていけるような環境をつくっていくということになっていく、民主的なプロセスということになると思いますので、具体的な運用を丁寧に説明し、理解を得ていくことが、心配しておられる筋の問題を解消していくということだと思います。
(問)野党側が懸念している最大のところというのは、運用、オープンな形でやれればと、そういったところになるんでしょうか。
(答)まだ、具体的に詰めた話にはなっておりません。それぞれ野党の皆さんの中にも、いろいろな切り口でおそらく議論は進むと思うので、一つの観点だけということではないと思います。
(問)それに関連して、民主党として公務員人件費2割削減というのをずっと掲げていますが、今現状は2年間限定で7.8%というのをやっていますけれども、今後その2割に向けて交渉していかんとあかんわけですが、そのためにもやっぱりこの法案の成立というのは不可欠というふうにお考えで。
(答)そうです。それぞれが理解をするというか、納得をするという前提の中で削減も行われていくということが大事だと思いますので、そういう意味では交渉プロセスを経た上で削減をしていくという形に是非していきたいと思います。2年後に。
(問)共同通信の佐野です。南海トラフの地震の10mメッシュとか、あるいは津波高の関係なんですけれども、現状では何時ごろ公表できそうだと、見通しなんか教えていただければと思います。
(答)今、それぞれ専門家の中で条件設定をいろいろ考えながら取り組んでいただいています。本当はもっと早く出せるということだったのですが、6月中には出せると思います。
(問)南海トラフの協議会のことなんですけれども、今回、非常時に備えた関係を構築するということが目的だと思うんですけれども、具体的に最終的にどういったものを目指すのか。例えば自治体間の協定を結んで貰いたいとか、例えばどういったことを目指していきたいのかお教えください。
(答)今回、大阪で開かれるものは、南海トラフの関連全体の自治体と、それから関係機関に集まっていただくということですが、それを更にブロック化をしていきたいと思います。
例えば四国だとか中部圏だとかというような形で、ブロック化をしていって、一つは平時にはそこでそれぞれ、今度は広域災害という前提ですから、広域災害の中でブロック化された自治体間の連携だとか、あるいは具体的な防災計画の取り組みが始まってくるわけですけれども、その過程で国との連携の中で国が担う役割、あるいはそれぞれ自治体が担う役割、また関係機関が連携していくところ、それぞれ役割がはっきり浮かび上がってくるわけですが、そんな中でそれぞれこういう形で仕組みをつくれば、もっとスムーズにいくのではないかとか、あるいは新たな広域という関係の中で仕組みをつくるとすれば、もっと広いネットワークの中で国がそれを調整するような連携ができるのではないかとか、私自身の想定ですが、そんな問題が出てくると思うのですよね。それを政策の中に反映して、法律の改正なり、仕組みづくり、あるいは予算づくりに持っていきたいということ、これが平時の取り組み。
それからもう一つは、訓練ということがありますから、この訓練の母体を、これも広域でいろいろなことを想定しながらやっていくということ、そういうことを積み重ねながら、いざという時にこうした広域的な母体というのが、それこそ地域の対策本部みたいな形で機能するというようなことで連携をとっていくという、そんな想定でまず歩み出していきたいと思うのです。やっている中で、また新たな取組が提起をされるということも考えられますので、その辺は柔軟に持っていきながらまずスタートしたいということです。
(問)朝日新聞の赤井と申します。今のところなんですけれども、そうするとそのブロック協議会というのは、今この協議会の親協議会を見ている感じだと、中央省庁とか、地方公共機関に他、自治体は県庁と中核市以上ぐらいなんですかね、メンバーになっているんですけれども、ブロック協議会の方にはもう市町村が参加するイメージですか。
(答)そうですね。もっときめ細かな市町村が参加をしていただくということであろうし、ボランティア、NPOとか、そうした民間支援団体の連携がその中で始まってくると思います。(問)連携の中にはボランティアとかNPOみたいなものも入るということですか。
(答)ブロックの中には、私は入れてもらいたいと思っています。これも相談ですね。
(問)朝日新聞、岡本です。ちょっと話題変わって、一体改革について伺いたいんですが、昨日、民主党の輿石幹事長は、修正協議について全党に協議を呼びかけていくというような意向を示されましたが、全党と言っても、社会保障に対する考え方というのは物すごく幅が広いですし、なかなか合意できるようなものではないと思うんですが、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
(答)法案自体の話ですから、私はそんなに幅が広いということでもないと思います。話し合いの中でさまざまに決着点は見出していけると思います。
(問)ではもし総理がこだわる会期内の採決がなかなかもし合意が調わなくて難しくなってくれば、今提出している法案も含めて、例えば自民党が提唱する国民会議に委ねるという判断というのもあり得るというふうにお考えでしょうか。
(答)私たちの内閣としては法案の成立にすべてをかけていくという思いですから、その努力をしっかり続けていくということしかないと思います。
(問)NHKの岡崎ですけれども、先ほどの公務員の法案のお答えの中で、人件費は双方納得というか、双方理解・納得する上で、その削減も行われていくというお話しがありましたけれども、これもまさに労使交渉の交渉事なんで、その結果が人件費が上がるのか下がるのかというのは、労使交渉を経た結果だと思うんですね。その点、まさに自民党とか野党一部が懸念するところだと思うんですけれども、大臣の立場で削減していくことになるというふうな方向性を言うというのはいかがなものでしょうか。
(答)それは政府の立場として、期限限定ですが2年間下げたと。それも事前に話し合いをして理解をしてもらった上で下げたということ。実質、交渉しながらこの結果に導いていったわけでありますが、それを持続させていくということについては、我々当初の計画の中で、2割削減ということを目標にしながら絵を描いていったわけで、それに向けて、まだこれからも、違う枠組みになるかもわからない、中身が変わってくるかもわからないけれども、2割削減をしていくということについては政府の合意事項としてあって、それを前提に交渉もしていくということになると思うのです。それは給与だけの話ではなくて、人件費全体の削減をしていくということについて、努力を続けていかなければいけないと思います。
(問)その法案通って新制度が発足した後も、交渉の中で総人件費の抑制に努めていきたいということですか。
(答)そういうことです。
(問)ちょっとそれに関連して、素朴な疑問で申しわけないんですが、なかなか身を切ることになるわけですから、なかなか交渉も、もしその基本権が付与されれば、交渉は難しいわけですよね。それでどうしても折り合わなかった場合というのは、例えば政治主導で何かやっていくとかいうような方策とかは考えておられるんですか。
(答)仕組みからいくと中労委です。中労委が調停をしていくような仕組みになるわけです。
(問)それで、削減をしていくというのは達成できるというふうに考えていいんですか。
(答)そこは話し合いですから、我々の意図としては、人件費を民間が努力をしている、それと同時にいわゆる無駄遣いをいかに削減していくかということを客観的に示して、その中で交渉していくということを続けていくということです。行革の流れ、あるいは我々の目標からいえば、どうしてもやっていかなければならないと思います。
それが表の交渉の中で出てきて合理性があって、やはりそこは削減できるというようなことであれば、そこはそこで主張し続けるということになるので、これもまた交渉事ですから、それで理解が得られれば、それでまとまっていくのでしょうし、得られなければ、中労委という形で調停になっていくのだと思うのです。今の仕組みからいくと。
(問)NHK、島川と申します。南海トラフの話に戻って恐縮なんですが、先ほど大臣は自治体間の連携であるとか、広域のという話がありましたけれども、今の先月ぐらいでしたっけ、知事会の方で例えば都道府県同士の広域、あらかじめ支援の体制を検討を進めるとか、そういったのもありましたけれども、先ほどの大臣のお話ですと、そういったものをあらかじめ国が主導して広域を指定して支援する仕組みというのをつくっておきたいというのも、この協議会の目的にはされているという理解でよろしいでしょうか。
(答)そうですね。ぜひそうしたネットワークをつくっていくということについては、こうした協議会を活用してやっていただきたいと思っています。
(問)南海トラフに対しては他のワーキングもありますけれども、この協議会については、目的、最終のゴールを定めるのではなくて、基本的にずっと定期的に開催をして、その都度、話題を変えながら取り上げていくイメージなんですか。
(答)そうですね。さっき申し上げたように、これに訓練というのが入ってきますから、そういう訓練を通じてまた出てくる問題というのもあるでしょうし、また違った想定の中で、防災計画をそれぞれの自治体が今取り組み始めているので、その中で出てくる共通の問題というのもまたここから提供されるでしょうし、そういう形で継続をしていくということです。これは南海トラフだけではなくて、首都直下もそうした協議会を先日開きまして、同じようなプロセスで始めています。
(以上)