記者会見
平成24年5月11日(金)
1.発言要旨
おはようございます。
私から幾つかお話をします。最初に、独立行政法人改革関連2法案が今日閣議決定されました。具体的には「独立行政法人通則法の一部を改正する法律案」、「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」の二つでございます。独立行政法人の制度及び組織の改革については、本年1月に法人のガバナンスの強化と政策実施機能の強化を目指しまして、新たな法人制度を創設すること及び大胆な統廃合により法人数を4割削減するということを内容としておりまして、「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」を閣議決定いたしました。今回の法律案はこの基本方針に基づきまして、独立行政法人にかかる制度面の抜本的な改革を行うということであります。
今回の法律案においては、まず現行の独立行政法人制度を廃止しまして、国の政策実施機能を担う法人であることを明確にした行政法人制度を創設していくということが第1です。2番目に、行政法人を事務事業の特性や国の関与のあり方等に着目しまして、中期目標行政法人と行政執行法人の二つに分類をして、業務運営等についてそれぞれに最適な規律を適用するということにしております。それから、3番目には、行政法人全体に共通する規律として、まず主務大臣の命令権の導入、それから原則としてすべての役員を公募するなどの組織規律の強化をしております。次に、国からの交付金の適正使用などの財政規律の強化をしております。それから、更に一貫性・実効性ある目標・評価の仕組みの導入をして、国民目線での第三者機関のチェックの強化を図っていくということなどをその内容にしております。4番目として、新たな行政法人通則法に伴い、関係する法律が342あるのですけれども、その規定を整備することなどを図るということにしております。独立行政法人改革は行政改革における最重要課題の一つでありまして、本法律案の速やかな成立に向けてこれからも努力をしていきたいと思っております。
次に、新型インフルエンザ等対策特別措置法の公布についてお話をします。4月27日に成立をいたしました「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が本日公布されました。これは我が国の新型インフルエンザ等対策上、法制面の大きな前進でありまして、これまでにご協力をいただいた関係団体、専門家の皆様にも改めてお礼を申し上げたいと思います。
法律の規定により、本日より1年以内に施行することとなるわけでありますが、これから施行までの間にまず学識経験者等による検討の場を設置いたしまして、重要な政令や政府の行動計画等の検討を行うということ。それから、国民に対する知識の普及や理解の促進等を図っていきたいと考えています。
また、新型インフルエンザ等が発生した場合にも、国民の生命、健康を保護し、国民生活、経済の安定を確保することができるように万全の体制を整えてまいりたいと思いますし、引き続き関係団体、それから国民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
さらに、竜巻等突風対策局長級会議と現地調査についてお話をします。5月6日に茨城県のつくば市等で竜巻と見られる突風による大きな被害が発生をいたしました。末松内閣府副大臣を座長といたしまして、関係府省庁の局長クラスから構成される「竜巻等突風対策局長級会議」を開催することといたしました。この目的は、まず観測、予測技術を更に高度化していくということについて議論をしていく。それから、住民への情報伝達のあり方を再検証するということ。それから、避難のあり方、また国民への普及啓発、ライフライン、公共交通施設等の対処方策、またその他被害軽減方策、被災者支援等について検討をしていきたいと思います。数回の会議の開催を経て、7月末までに当面取り組むべき竜巻等突風対策を取りまとめていく予定であります。第1回の会合は、5月17日、10時より開催をいたします。詳細については事務方にお尋ねいただきたいと思います。
また、私もこの土曜日に現地調査に入る予定でおります。
最後に、先日もお知らせいたしましたが、男性職員が育児をしやすい職場環境をつくって、男性の育児関係休暇の取得を後押しするために、「内閣府イクメンの会」が発足をいたしました。府内で公募した結果、これまでに38名の職員の応募がありまして、さまざまな年代の内閣府採用職員だけでなく、他省庁や地方公共団体出身の職員、それから非常勤職員など多様なバックグラウンドを持つメンバーとともに発足式を行うことができました。大変うれしく思っております。これをコアにしまして、更に活動を広げていただくということと、それから、今日閣僚懇で、各府省における男性職員が育児をしやすい環境づくりのための取組の促進についてという発言をいたしまして、ぜひ各省庁でもこのイクメンの会が発足できるように、それぞれの大臣が応援していただきたいというお願いをいたしました。
今後も楽しみながら広がりのある活動を行っていくことを期待しておりますし、こういうことがきっかけになって更に育児休暇を具体的にとっていける環境、それからその数字が伸びていくということを期待していきたいと思います。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)NHKの岡崎です。この独法の法案なんですけれども、そもそも今の無駄を排除しつつありますけれども、現行の制度は何がまずかったのかということをちょっと明確にしてほしいんですけれども、何がまずくて改革するのかということなのですが。
(答)一つは、数を減らしていくということです。それから、次に大臣のグリップをきかせて、独立行政法人ということでできる限り独自の運営をやったのですけれども、結果的にはちょっとそこにふりすぎたということで、今回それをそれぞれの省庁の政策の目標を達成するために効率よく組織の運営をしていくことが実現できるようなグリップ、これをきかす方向でグリップを少し戻したということ。それから、もう一つは、同じ独立行政法人といっても、類型化をする必要がある。性格の中身が大変違っているということでありまして、そういう意味で中期目標行政法人と行政執行法人、この二つに類型化したわけですけれども、これを分けることによって、その中で更に無駄の廃止というか、効率のいい通則的な規範がきかせていけることになるだろうということです。そんなことを主に改革のポイントとしてやっていくということです。
(問)関連ですけれども、主務大臣の権限強化ということですけれども、これは是正命令権というのは、以前、党に説明した時の業務改善命令とかそういう表現でよろしいんですか。業務改善命令を出すというふうに、出すことができると。違法行為だけでしょうか。
(答)改善命令も違法行為だけではなくて、その中身についても、命令あるいは指導という形で大臣がコミットしていくということです。
(問)4番の第三者機関のチェックについて、総務省に第三者機関を置くという話ですけれども、これまでも各省の評価委員会の評価をチェックする第三者機関はあったと思うんですけれども、これによって何が改善されたのかというのはちょっと国民から見るとよくわからない。
(答)今度は、大臣が基本的にはそれぞれ所管の独立行政法人の監督を強化していくということ。それから、その評価の基準というのは、それぞれ類型によって違うのですけれども、中期目標を立てていくのと行政執行していくのと、それを自らが目標立てたものが本当にやられているのかどうか、あるいは省庁として行政執行していく中身についてしっかりと執行されているかどうか、そんなことについて大臣が直接監督していくわけですけれども、もう一つ第三者機関としてチェックして、大臣の指導がきちんとなされているかどうかということも含めて見ていくという位置付けになるということです。
(問)これまで大臣が目標を設定して、それを各省の評価委員会なりで評価して、第三者機関がチェックするという形だったと思うんですけれども、それだと大臣が設定したものを大臣が評価すると、これまでそれがお手盛りなんじゃないかという批判があったと思うんですけれども、それは大臣が設定して大臣が評価したら、それこそお手盛りなんじゃないかというような・・。
(答)それを第三者機関でチェックすると。
(問)第三者機関はこれまであったわけですから、それがどう変わるのかと。何がチェックされ評価されるのかというところがどう説明すればいいのかというのがちょっと疑問なんです。
(答)そこのところは、総務省の中のこの委員会の構成と、評価基準の設定の仕方、これによると思うのです。ですから、それぞれ中期目標あるいは行政執行法人については、もう具体的に何を効率的にやらなければいけないかというようなことがはっきりわかっているわけですから、これについて中身の検証をしていく工夫というのがこれはもう運用でしかないと思うのです。そこの見直しをしているということです。
(問)朝日新聞、岡本ですが、となると、この法律を設定した意味というのがちょっといまいちやっぱりわからないんですが、今までの仕組みで運用を改善することによって効率化とかそういった目標というのは達成できたということになるんじゃないですか。この法律を新たに定める意義というのがいまいちよくわからないです。
(答) もう一回申し上げると、これまでは独立行政法人のうちのその独立というところに主眼を置いて、例えば運営費交付金の中身等々についてもある程度自由裁量を持たせながら、それぞれの独立行政法人に任せてきたということなんです。そこをもう一回各省庁、それから大臣のグリップをきかそうと。その中でまずチェックをしていくシステムをもっとしっかりしたものにしていこうということが一つあるということです。
それからもう一つは、同じ独立行政法人でも性格がいろいろ違ってくるわけです。例えば、文科省で言えば、劇場なんかを運営していくところとか、あるいは研究開発法人とかいうようなものについては、民間からの資金・入場料なんかも含めてこういうものを効率的に運用しながら、それを自分のところの経費として回していくというような仕組みも有効ですし、それが経費の節減になっていく、税としての運営費交付金の節減になっていくような運営をするべきだったし、できるような環境をつくっていかなければいけなかったのが、そういう類型化をしていなかったために、例えば、料金を取るけれども、それは一旦国庫に納付されて、せっかく努力したものがその組織の運営に反映されなかったという形で、一律的な規範の中では応用ができなかったということがあるので、それをそうしたことも含めた目標を設定して、その目標に応じて効率化していけるような類型団体と、そうでなくて、もう日常のものを決まり切った形で法執行の運営団体としてやっていったらいいのだというところとに選り分けて、それぞれの中身に応じた運営ができるというような類型化をしました。
その類型化をした上で、それを自分たちが立てた目標にきちんとかなっているかどうかということを省庁でまずチェックして、そのチェック機構というのがきちんと働いているかどうか、正しい目標設定がされているかどうかということについて、行政運営という立場から第三者的なチェック機構というのをつくりました、強化しますということです。それをメリハリをつけてはっきりさせていきますということですから、中身について実態に沿った形で効率化できるようなそういう運営に変わっていきますという意味合いがあるのだと思います。
(問)でも、自由裁量はなくなるということですか。これまでよりも。
(答)ですから、自由裁量を持って目標をはっきりさせられるところは、更にそれを発揮してもらうわけですけれども、それが適正なものなのかどうか、その運営にとって効率化が上げられるものかどうかというのを更に強い形で本省サイドからもチェックしていきます。全く自由裁量を否定しているわけではなくて、これまでは一律だったわけです。全部どんな性格の独立行政法人も一律にやっていたわけです。ですから、自由裁量があるといっても、その一律の規則の中での自由裁量だったのですけれども、独立行政法人の性格によっては、それは自由裁量ではなくて、結局それをつぶしていたという部分もあるので、類型化をして自分たちの経営能力が発揮できるところは、経営能力を発揮したもので出てくる資金をまた再活用ができるような仕組みを片方でつくっていって、もう片方も形式でいっていいところは、それをしっかりと形としてチェックしていくようなコントロールをしていくと。そのメリハリをつけていくということで本当に生きてくるような形にしましょうと。そこは大きな違いがあると思います。
(問)すみません、2点。NHK、岡崎です。これまでの制度だと非常に無駄が多かったんだと、運営の。だから改めますというふうに言っていいんですかというのが1点と、あと、第三者機関のところですけれども、第三者機関というのはこれまでもあったわけで、これまで各省の評価委員会がチェックするというところがこれは機能していなかったと。だから大臣が立てた目標を大臣が自らチェックするようにするんだというふうな説明で間違いないんでしょうか。
(答)最初の部分は、無駄もあったということですが、それ以上にそれぞれの独立行政法人の持ち味を生かして、効率よく運営をするインセンティブをきかすことができなかったというその逆の部分もある。ですから、自分の法人の類型をそれにふさわしい形でつくって、インセンティブが働いて更に効率よくその事業自体が発展的に進められるような仕組みをその中に入れ込んだということです。ですから、同じ運営費交付金あるいは補助金といっても、それが機能として前以上に活用ができると、そういうような形で類型化をしたと、その前段の部分は言えると思うのです。それによって無駄も省けるであろうし、効率化をしたということです、中身については。
2番目の大臣のポイントについては、その大臣が直接指導をということだけではなくて、省庁のグリップも中身に対して、行政の目標がきちんと行政法人によって達成されているかどうかというような監督機能は強化をされているということです。
(問)NHKの加藤です。竜巻の局長級会議の概要なんですけれども、もう少し、どんなことを確認し合う会議なのか、あるいは話し合う会議なのか、もう少しイメージをお聞かせいただきたいです。
(答)局長級会議でコアをつくって、専門家にお願いをしてさまざまな角度から議論をしてもらうということになっていくと思います。それを一つの会議体として呼び込むか、あるいは個々に呼び込むかというのはこれからの運営だと思うのですが。
(問)現状では、竜巻はこれ以上観測を細かくするのは多分今考えても無理だし、情報を不確実ながら気象庁は出しているという感じだと思うんですけれども、それをいじくるという感じなのか、あるいは例えば予兆があって、そこそこの理由、タイムがあってちゃんと安全なところに逃げさえすれば死にはしないので、そういう意味でいうと、ちゃんと情報の理解と対応がリンクすれば間に合うはずなので、そういう多分シェルターの整備とかそういう話になるのか、ちょっと向かう先の方向がよくわからなくて、会議はしましたけれども、どこへ結論が・・。
(答)前にも一回この検討会というのをやっていまして、これが平成19年6月に「竜巻等突風対策の強化に向けた検討会報告」というのが出ているのです。これをベースにして、ここで指摘されたことが今どういうふうに実施されているのかということが一つあると思います。それと同時に、今回の状況を踏まえて、更に検討していかなければならない分野というのを議論しながら進めていくことになると思います。
例えばここで指摘されているのは、こういう突風に強い建物の基準なんかもある程度つくっておく必要があるのではないかという指摘もあり、予測についてもどのように表現をして住民に警告を発したらいいかという中身については、もっと工夫をする余地が私もあると思います。それと同時に、アメリカは毎年1,000回以上、こういう竜巻が起きているわけですから、それをこの検討会でも調べているのですが、その後どのように科学的な知見も含めて予知が上がっているかどうかというのも調べた上でやっていきたいと思います。そんなことが含まれていると思います。
(問)日経新聞ですけれども、以前言われていました10mメッシュ、津波のあれは大体。
(答)すみません、私のところにもまだ連絡が入っていないので、今日ちょうど確認をしようかなと思っていたところです。確認次第、連絡をさせていただきます。
(問)NHKです。内閣委員会は結構法律が詰まっているようでして、中川さん担当の独法と、あと公務員がありますけれども、審議入りの見通しはどうですかね。
(答)独法と公務員とPFIとか他にもまだありますね。国対の方には、あるいはまた野党の皆さんには速やかに俎上にのせていただいて、委員会で議論をいただくようにお願いをしています。
(以上)
おはようございます。
私から幾つかお話をします。最初に、独立行政法人改革関連2法案が今日閣議決定されました。具体的には「独立行政法人通則法の一部を改正する法律案」、「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」の二つでございます。独立行政法人の制度及び組織の改革については、本年1月に法人のガバナンスの強化と政策実施機能の強化を目指しまして、新たな法人制度を創設すること及び大胆な統廃合により法人数を4割削減するということを内容としておりまして、「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」を閣議決定いたしました。今回の法律案はこの基本方針に基づきまして、独立行政法人にかかる制度面の抜本的な改革を行うということであります。
今回の法律案においては、まず現行の独立行政法人制度を廃止しまして、国の政策実施機能を担う法人であることを明確にした行政法人制度を創設していくということが第1です。2番目に、行政法人を事務事業の特性や国の関与のあり方等に着目しまして、中期目標行政法人と行政執行法人の二つに分類をして、業務運営等についてそれぞれに最適な規律を適用するということにしております。それから、3番目には、行政法人全体に共通する規律として、まず主務大臣の命令権の導入、それから原則としてすべての役員を公募するなどの組織規律の強化をしております。次に、国からの交付金の適正使用などの財政規律の強化をしております。それから、更に一貫性・実効性ある目標・評価の仕組みの導入をして、国民目線での第三者機関のチェックの強化を図っていくということなどをその内容にしております。4番目として、新たな行政法人通則法に伴い、関係する法律が342あるのですけれども、その規定を整備することなどを図るということにしております。独立行政法人改革は行政改革における最重要課題の一つでありまして、本法律案の速やかな成立に向けてこれからも努力をしていきたいと思っております。
次に、新型インフルエンザ等対策特別措置法の公布についてお話をします。4月27日に成立をいたしました「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が本日公布されました。これは我が国の新型インフルエンザ等対策上、法制面の大きな前進でありまして、これまでにご協力をいただいた関係団体、専門家の皆様にも改めてお礼を申し上げたいと思います。
法律の規定により、本日より1年以内に施行することとなるわけでありますが、これから施行までの間にまず学識経験者等による検討の場を設置いたしまして、重要な政令や政府の行動計画等の検討を行うということ。それから、国民に対する知識の普及や理解の促進等を図っていきたいと考えています。
また、新型インフルエンザ等が発生した場合にも、国民の生命、健康を保護し、国民生活、経済の安定を確保することができるように万全の体制を整えてまいりたいと思いますし、引き続き関係団体、それから国民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
さらに、竜巻等突風対策局長級会議と現地調査についてお話をします。5月6日に茨城県のつくば市等で竜巻と見られる突風による大きな被害が発生をいたしました。末松内閣府副大臣を座長といたしまして、関係府省庁の局長クラスから構成される「竜巻等突風対策局長級会議」を開催することといたしました。この目的は、まず観測、予測技術を更に高度化していくということについて議論をしていく。それから、住民への情報伝達のあり方を再検証するということ。それから、避難のあり方、また国民への普及啓発、ライフライン、公共交通施設等の対処方策、またその他被害軽減方策、被災者支援等について検討をしていきたいと思います。数回の会議の開催を経て、7月末までに当面取り組むべき竜巻等突風対策を取りまとめていく予定であります。第1回の会合は、5月17日、10時より開催をいたします。詳細については事務方にお尋ねいただきたいと思います。
また、私もこの土曜日に現地調査に入る予定でおります。
最後に、先日もお知らせいたしましたが、男性職員が育児をしやすい職場環境をつくって、男性の育児関係休暇の取得を後押しするために、「内閣府イクメンの会」が発足をいたしました。府内で公募した結果、これまでに38名の職員の応募がありまして、さまざまな年代の内閣府採用職員だけでなく、他省庁や地方公共団体出身の職員、それから非常勤職員など多様なバックグラウンドを持つメンバーとともに発足式を行うことができました。大変うれしく思っております。これをコアにしまして、更に活動を広げていただくということと、それから、今日閣僚懇で、各府省における男性職員が育児をしやすい環境づくりのための取組の促進についてという発言をいたしまして、ぜひ各省庁でもこのイクメンの会が発足できるように、それぞれの大臣が応援していただきたいというお願いをいたしました。
今後も楽しみながら広がりのある活動を行っていくことを期待しておりますし、こういうことがきっかけになって更に育児休暇を具体的にとっていける環境、それからその数字が伸びていくということを期待していきたいと思います。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)NHKの岡崎です。この独法の法案なんですけれども、そもそも今の無駄を排除しつつありますけれども、現行の制度は何がまずかったのかということをちょっと明確にしてほしいんですけれども、何がまずくて改革するのかということなのですが。
(答)一つは、数を減らしていくということです。それから、次に大臣のグリップをきかせて、独立行政法人ということでできる限り独自の運営をやったのですけれども、結果的にはちょっとそこにふりすぎたということで、今回それをそれぞれの省庁の政策の目標を達成するために効率よく組織の運営をしていくことが実現できるようなグリップ、これをきかす方向でグリップを少し戻したということ。それから、もう一つは、同じ独立行政法人といっても、類型化をする必要がある。性格の中身が大変違っているということでありまして、そういう意味で中期目標行政法人と行政執行法人、この二つに類型化したわけですけれども、これを分けることによって、その中で更に無駄の廃止というか、効率のいい通則的な規範がきかせていけることになるだろうということです。そんなことを主に改革のポイントとしてやっていくということです。
(問)関連ですけれども、主務大臣の権限強化ということですけれども、これは是正命令権というのは、以前、党に説明した時の業務改善命令とかそういう表現でよろしいんですか。業務改善命令を出すというふうに、出すことができると。違法行為だけでしょうか。
(答)改善命令も違法行為だけではなくて、その中身についても、命令あるいは指導という形で大臣がコミットしていくということです。
(問)4番の第三者機関のチェックについて、総務省に第三者機関を置くという話ですけれども、これまでも各省の評価委員会の評価をチェックする第三者機関はあったと思うんですけれども、これによって何が改善されたのかというのはちょっと国民から見るとよくわからない。
(答)今度は、大臣が基本的にはそれぞれ所管の独立行政法人の監督を強化していくということ。それから、その評価の基準というのは、それぞれ類型によって違うのですけれども、中期目標を立てていくのと行政執行していくのと、それを自らが目標立てたものが本当にやられているのかどうか、あるいは省庁として行政執行していく中身についてしっかりと執行されているかどうか、そんなことについて大臣が直接監督していくわけですけれども、もう一つ第三者機関としてチェックして、大臣の指導がきちんとなされているかどうかということも含めて見ていくという位置付けになるということです。
(問)これまで大臣が目標を設定して、それを各省の評価委員会なりで評価して、第三者機関がチェックするという形だったと思うんですけれども、それだと大臣が設定したものを大臣が評価すると、これまでそれがお手盛りなんじゃないかという批判があったと思うんですけれども、それは大臣が設定して大臣が評価したら、それこそお手盛りなんじゃないかというような・・。
(答)それを第三者機関でチェックすると。
(問)第三者機関はこれまであったわけですから、それがどう変わるのかと。何がチェックされ評価されるのかというところがどう説明すればいいのかというのがちょっと疑問なんです。
(答)そこのところは、総務省の中のこの委員会の構成と、評価基準の設定の仕方、これによると思うのです。ですから、それぞれ中期目標あるいは行政執行法人については、もう具体的に何を効率的にやらなければいけないかというようなことがはっきりわかっているわけですから、これについて中身の検証をしていく工夫というのがこれはもう運用でしかないと思うのです。そこの見直しをしているということです。
(問)朝日新聞、岡本ですが、となると、この法律を設定した意味というのがちょっといまいちやっぱりわからないんですが、今までの仕組みで運用を改善することによって効率化とかそういった目標というのは達成できたということになるんじゃないですか。この法律を新たに定める意義というのがいまいちよくわからないです。
(答) もう一回申し上げると、これまでは独立行政法人のうちのその独立というところに主眼を置いて、例えば運営費交付金の中身等々についてもある程度自由裁量を持たせながら、それぞれの独立行政法人に任せてきたということなんです。そこをもう一回各省庁、それから大臣のグリップをきかそうと。その中でまずチェックをしていくシステムをもっとしっかりしたものにしていこうということが一つあるということです。
それからもう一つは、同じ独立行政法人でも性格がいろいろ違ってくるわけです。例えば、文科省で言えば、劇場なんかを運営していくところとか、あるいは研究開発法人とかいうようなものについては、民間からの資金・入場料なんかも含めてこういうものを効率的に運用しながら、それを自分のところの経費として回していくというような仕組みも有効ですし、それが経費の節減になっていく、税としての運営費交付金の節減になっていくような運営をするべきだったし、できるような環境をつくっていかなければいけなかったのが、そういう類型化をしていなかったために、例えば、料金を取るけれども、それは一旦国庫に納付されて、せっかく努力したものがその組織の運営に反映されなかったという形で、一律的な規範の中では応用ができなかったということがあるので、それをそうしたことも含めた目標を設定して、その目標に応じて効率化していけるような類型団体と、そうでなくて、もう日常のものを決まり切った形で法執行の運営団体としてやっていったらいいのだというところとに選り分けて、それぞれの中身に応じた運営ができるというような類型化をしました。
その類型化をした上で、それを自分たちが立てた目標にきちんとかなっているかどうかということを省庁でまずチェックして、そのチェック機構というのがきちんと働いているかどうか、正しい目標設定がされているかどうかということについて、行政運営という立場から第三者的なチェック機構というのをつくりました、強化しますということです。それをメリハリをつけてはっきりさせていきますということですから、中身について実態に沿った形で効率化できるようなそういう運営に変わっていきますという意味合いがあるのだと思います。
(問)でも、自由裁量はなくなるということですか。これまでよりも。
(答)ですから、自由裁量を持って目標をはっきりさせられるところは、更にそれを発揮してもらうわけですけれども、それが適正なものなのかどうか、その運営にとって効率化が上げられるものかどうかというのを更に強い形で本省サイドからもチェックしていきます。全く自由裁量を否定しているわけではなくて、これまでは一律だったわけです。全部どんな性格の独立行政法人も一律にやっていたわけです。ですから、自由裁量があるといっても、その一律の規則の中での自由裁量だったのですけれども、独立行政法人の性格によっては、それは自由裁量ではなくて、結局それをつぶしていたという部分もあるので、類型化をして自分たちの経営能力が発揮できるところは、経営能力を発揮したもので出てくる資金をまた再活用ができるような仕組みを片方でつくっていって、もう片方も形式でいっていいところは、それをしっかりと形としてチェックしていくようなコントロールをしていくと。そのメリハリをつけていくということで本当に生きてくるような形にしましょうと。そこは大きな違いがあると思います。
(問)すみません、2点。NHK、岡崎です。これまでの制度だと非常に無駄が多かったんだと、運営の。だから改めますというふうに言っていいんですかというのが1点と、あと、第三者機関のところですけれども、第三者機関というのはこれまでもあったわけで、これまで各省の評価委員会がチェックするというところがこれは機能していなかったと。だから大臣が立てた目標を大臣が自らチェックするようにするんだというふうな説明で間違いないんでしょうか。
(答)最初の部分は、無駄もあったということですが、それ以上にそれぞれの独立行政法人の持ち味を生かして、効率よく運営をするインセンティブをきかすことができなかったというその逆の部分もある。ですから、自分の法人の類型をそれにふさわしい形でつくって、インセンティブが働いて更に効率よくその事業自体が発展的に進められるような仕組みをその中に入れ込んだということです。ですから、同じ運営費交付金あるいは補助金といっても、それが機能として前以上に活用ができると、そういうような形で類型化をしたと、その前段の部分は言えると思うのです。それによって無駄も省けるであろうし、効率化をしたということです、中身については。
2番目の大臣のポイントについては、その大臣が直接指導をということだけではなくて、省庁のグリップも中身に対して、行政の目標がきちんと行政法人によって達成されているかどうかというような監督機能は強化をされているということです。
(問)NHKの加藤です。竜巻の局長級会議の概要なんですけれども、もう少し、どんなことを確認し合う会議なのか、あるいは話し合う会議なのか、もう少しイメージをお聞かせいただきたいです。
(答)局長級会議でコアをつくって、専門家にお願いをしてさまざまな角度から議論をしてもらうということになっていくと思います。それを一つの会議体として呼び込むか、あるいは個々に呼び込むかというのはこれからの運営だと思うのですが。
(問)現状では、竜巻はこれ以上観測を細かくするのは多分今考えても無理だし、情報を不確実ながら気象庁は出しているという感じだと思うんですけれども、それをいじくるという感じなのか、あるいは例えば予兆があって、そこそこの理由、タイムがあってちゃんと安全なところに逃げさえすれば死にはしないので、そういう意味でいうと、ちゃんと情報の理解と対応がリンクすれば間に合うはずなので、そういう多分シェルターの整備とかそういう話になるのか、ちょっと向かう先の方向がよくわからなくて、会議はしましたけれども、どこへ結論が・・。
(答)前にも一回この検討会というのをやっていまして、これが平成19年6月に「竜巻等突風対策の強化に向けた検討会報告」というのが出ているのです。これをベースにして、ここで指摘されたことが今どういうふうに実施されているのかということが一つあると思います。それと同時に、今回の状況を踏まえて、更に検討していかなければならない分野というのを議論しながら進めていくことになると思います。
例えばここで指摘されているのは、こういう突風に強い建物の基準なんかもある程度つくっておく必要があるのではないかという指摘もあり、予測についてもどのように表現をして住民に警告を発したらいいかという中身については、もっと工夫をする余地が私もあると思います。それと同時に、アメリカは毎年1,000回以上、こういう竜巻が起きているわけですから、それをこの検討会でも調べているのですが、その後どのように科学的な知見も含めて予知が上がっているかどうかというのも調べた上でやっていきたいと思います。そんなことが含まれていると思います。
(問)日経新聞ですけれども、以前言われていました10mメッシュ、津波のあれは大体。
(答)すみません、私のところにもまだ連絡が入っていないので、今日ちょうど確認をしようかなと思っていたところです。確認次第、連絡をさせていただきます。
(問)NHKです。内閣委員会は結構法律が詰まっているようでして、中川さん担当の独法と、あと公務員がありますけれども、審議入りの見通しはどうですかね。
(答)独法と公務員とPFIとか他にもまだありますね。国対の方には、あるいはまた野党の皆さんには速やかに俎上にのせていただいて、委員会で議論をいただくようにお願いをしています。
(以上)