三重県第2区 衆議院議員 中川正春 / 選挙区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU

立憲民主党

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内閣府特命担当大臣

記者会見

平成24年5月8日(火)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私から二点、まずお話をさせていただきます。

 一つは、香川県と兵庫県及び大阪府への視察についてであります。

 5月1日、2日に香川、兵庫、大阪の視察を行いました。現地では、東南海、あるいは南海地震が発生した際に、緊急災害現地対策本部が設置をされる予定の高松サンポート合同庁舎と大阪の合同庁舎第4号館、これに加えて、物資輸送の中継拠点になる近畿圏臨海防災センター、神戸港の耐震強化岸壁等の視察をいたしました。

 また、地元地方公共団体における防災対策について、香川県の浜田知事、それから兵庫県の井戸知事との意見交換を行いました。

 更に、北淡震災記念公園、それから人と防災未来センターやアジア防災センター、JICA関西などでは、阪神・淡路大震災の経験と教訓の伝承、人材育成・研究、国際防災協力などに係る精力的な取組について話を聞かせていただき、また、私の方からもいろいろ指摘をさせていただいたというところであります。

 もう一つ、大阪ボランティア協会にも行きまして、「新しい公共」に関連する取組について視察、意見交換をいたしました。

 ボランティア協会では、特に税制改正が行われて、NPOに対する税制優遇政策の実施が進んできていますから、これについて非常に効果的であるということ、それからこれを周知していくことによってNPOの活動が活発になってくるであろうという、彼らの実感、思いも聞かせていただきまして、更に民間の資金も含めた活力を公共に活用していくという政策を進めていきたいと思いました。

 それから、次に突風でありますが、今般の突風について末松内閣府副大臣を団長とする政府調査団を7日、昨日ですが、茨城県及び栃木県に派遣するとともに、午後5時30分から関係省庁連絡会議を開催いたしました。

 発生から3日が経過をいたしまして、被災地においては応急対応策から復旧・復興への動きが活発化しておりますけれども、被災者の生活再建、それから災害廃棄物の処理、商店街等の復旧に対する支援について要望をいただくなど、被災地ではこれからが今後の課題となっているところであります。引き続き詳細な被害状況の把握に努めるとともに、被災地の方々が1日も早く安心して生活ができるように地方公共団体と連携をしまして、対応に万全を期していくという所存でございます。

 今回の竜巻を踏まえて、末松副大臣を中心にして関係省庁のメンバーでプロジェクトのチームを組みまして、こうした局部的に非常に甚大な被害を及ぼす災害についてはどういうスキームを持って対応していくかということを検討したいと思っております。できれば、竜巻だけではなくて集中豪雨等を含めて非常に局部的な甚大な災害についてのそれぞれ地域での対応がスムーズに、そして防災ということから考えてもいかに人命を大事にしていくか、救済をしていくかということも含めた対応が必要だと思いますので、プロジェクトを組みました。

 7月中を目処に一定の取りまとめを行うということでやっていくということになりました。

 私からは以上です。


2.質疑応答

(問)朝日新聞の岡本ですが、今のプロジェクトチームについてなんですけれども、もうこれはもう設置をされたんですか。

(答)これからです。設置をするということで指示をしたということです。

(問)大体何時ぐらいに立ち上がることが想定されているんですかね。大体。

(答)どれぐらいのものになるのか。

(事務方)できるだけ速やかに。

(問)あと有識者等々は入らないのですか、専門家とか。

(答)もちろん、聞き取りをして専門家の意見というのをしっかり組み込みながら、スキームをつくっていくということになると思います。

(問)そのチームの中に専門家が入るわけではないということですか。

(答)そうですね。聞き取りをしていくということで、7月までにまとめるということですから。以前に19年でしたか、一度同じような問題意識を持って竜巻と突風対策の強化に向けた検討会というのがありまして、その報告結果も出ていますから、こういうのをベースにして、更にどういう工夫ができるか、対応をしていかなくてはならないということだと思います。

(問)日本テレビの中濱と言います。その19年の時にこうした内閣府防災の検討会をやって、その後、気象庁と竜巻注意情報とか、そういう情報を発表するようになりましたけれども、今回その時に決めた内容で今回できなかった部分とか、その辺の検証というのは大臣今思っていることというのはありますでしょうか。

(答)それはこれからやりたいということです。昨日も注意報が出たわけですけれども、もう少し詳細な形で具体的に行動がとれるような警報の出し方、あるいはそういう技術革新というのが考えられないかということを気象庁の担当者には私の方から投げかけたのですけれども、なかなか今の彼らの知見といいますか、技術的なベースでは難しいところもあるようで、引き続き努力をして検討をしていくとは思います。

(問)NHKの森野と申します。まず今回の竜巻被害というものは、過去の災害など、竜巻災害などを含めて、どのようなものに位置付けられるというふうに大臣はお考えになられるのかということ、あと今の質問ともかぶるんですけれども、何かチームをつくるというからには何か課題が残ったということなんだと思うんです。現時点で課題は何だとお考えになられますか。もう一度お願いします。

(答)現状で今の枠組みの中で、あと生活支援とか復興に向けての法律の枠組みというのは救助法の中に指定をしていけるかどうかということになると思うのですが、それは茨城と栃木、ここについて指定をしていくと。具体的には茨城県の4市、つくば市、常陸大宮市、筑西市、桜川市、それから栃木県では真岡市、茂木町、益子町、これが指定をされるということで出てまいりました。
 それから、あとは生活再建支援の中の枠組みとしては、生活再建支援法の適用ということになるわけでありますが、それについて認定されるかどうかということの判断をしていきたいと思います。
 これが法律の枠組みの中での適用対象になっているものですが、しかし、それ以外にあれだけ甚大な被害ということに対して、東日本の大震災で広域的に甚大な被害があって、それでこれまでとは違ったスキームで新たな国の救済策というのが法律化されて、それが適用されているわけですけれども、そのレベルと同じぐらいの被害というのが局部的に、範囲は限られたところだけれども、被害としては甚大な形で局部的にあったということでありますので、その被害自体の甚大さについて、もう少し検討をして、国がいわゆるナショナルミニマムというのか、一番ベーシックなところでできる、あるいはしなければならないことがあるのではないかということ。これが問題意識の一つです。だから、現行の枠組みだけでいいのかどうかということを再検討していきたいということ、これが一つです。
 もう一つは、先ほど問題意識が出たように予知ですよね。注意報という形で範囲を広くとって注意を喚起するようなところまでは来ているのだけれども、具体的に何時どの地点で竜巻が起こるのかということについては、アメリカの状況や何かもう少ししっかりと検証をした上で、更に精密な予知技術というのが開発できないかということについて、問題意識を持ちながら対応していくということだと思います。

(問)2点確認ですけれども、注意報とおっしゃられているのは、竜巻注意情報のことでいいですか。

(答)そうですね。

(問)あと、それはいわゆる今県単位で出している竜巻注意情報というのを町村単位にするとか区分単位にするとか、そういうことを検討していくということですか。

(答)そうですね。それと、私も技術的にどこまでそれが可能かというのは自信を持っては言えないけれども、ああいう入道雲、積乱雲が急激に発達してきて、冷気がそれを見て入り込んでくる状況というのがもっと個別に事前に把握ができれば、その地点そのものに注意情報、あるいは警報というのが出せるということだろうと思うので、そのメカニズムをどこまで究明できるかということがあると思うのです。そのようなことを気象庁に頑張ってくださいと。そこまでいける努力を技術的にやっていくということを後押ししていくということです。

(問)朝日新聞岡本ですが、小沢元代表が無罪確定前に党員資格停止が解除されることになりました。これについて、大臣はどういうふうに受け止められているかということをお願いします。

(答)党の方で今日そうした議論と手続があって、結論が出るというのであるとすれば、それでいいのだというふうに思います。

(問)消費税法案に反対を明言されている小沢代表が復権への第一歩を歩むわけなんですが、これは政権にとってプラスだというふうに思っておられますか。

(答)プラスとかマイナスということよりも、政権にとって更に議論を深めて、今私たちが手続をもって決めてきた結論に対してしっかり応援をしてもらえるように、そういう努力をしていきたいということだと思います。

(問)NHKの岡崎ですけれども、先ほど竜巻の被害のところで救助法の適用について、幾つか市町村挙げられましたけれども、これはもうほぼその方向で今検討しているということで、決めたということでしょうか。

(答)これは決まったということ。

(事務方)昨日決まって発表されています。

(問)それとあと今日夕方に第三国定住の検討会議第1回目開かれますけれども、これどういったことが検討対象になるのかということと、大臣の問題意識について一言お願いします。

(答)第三国定住、難民を日本の国に受け入れていくということ。これはインドシナ難民以来、そうした日本の国際的な貢献、あるいは日本を開いていくということで政策が続いてきているわけでありますが、問題意識としては、それを受け入れた時に、日本国内のいわゆる共生への対応、コミュニティの中で地方自治体が難民だけではなくて、ブラジルからの外国人労働者や、あるいは研修という形で日本に来ている外国人も含めて受け入れていく体制をつくっていくことによって、日本の社会全体のいわゆる活性化というのですか、そういうものにつながっていくということがあるのだと思います。その国内の体制をどうつくるかということをもう一度再検証して議論をしてもらうことが非常に大事だと思っています。そういう意味で、これを立ち上げたということですね。

(問)竜巻の話に戻りますけれども、今やっぱり気象庁だと積乱雲の寿命が10分程度とかそんなもんですから、竜巻の予知というのは非常に難しいというのは多分大臣もお聞きになっていると思うんですけれども、そんな中で一方、予知だけじゃなくて、例えば、建物を竜巻に強いものにするとか、そういうハード面とか、アメリカでは地下シェルターもありますけれども、そういったハード面の方の対策というのもお考えになっていく、今回の検討会で。

(答)そうですね。そういうことも含めて専門家の中で御意見いただいてまとめていきたいと思います。

(問)前回の検討会の時、建築研究所の専門家が入っていて、竜巻に強い構造物というのが御紹介されていたようですけれども、何か今大臣が思うところで何かそういった案というのはあるんでしょうか。

(答)まだ私もそこまで前回の報告書を読み込んでいないので、具体的にどういうこと、どういう形で提案されているかというのをまた勉強させていただきたいと思います。

(問)産経新聞の力武と言います。公務員制度改革についてなんですけれども、消費税法案についての審議が入り口についてある程度目処が立つ中で、あくまでまだ自民党なんかは、問責の2大臣の辞任を求めているわけで、それでまだ公務員制度改革のスタート、審議の目処が立たないわけですけれども、これについては改めてなんですが、どのように大臣としては対応されていこうとお考えでしょうか。

(答)できるだけ早くそれぞれの党で法案の中身についてまず議論をしていただきたいと思っていまして、私からも事前にそれぞれの党の部会、そこで検討していただくべく、資料提供してお願いをしていきたいなと思います。

(問)なかなか大臣、問責を受けた大臣の辞任がなければ、なかなか現実的には進まないんじゃないかなという気もするんですが、そこら辺については如何でしょうか。

(答)ここは国会を中心に努力をして説得をして、早く委員会を開いていただけるようにやっていただくということだと思います。

(以上)
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