第168回国会 衆議院 予算委員会 第4号 2007年10月11日
平成19年10月11日(木)
○逢沢委員長 次に、中川正春君。
○中川(正)委員 おはようございます。民主党の中川正春です。
最初に、ちょっとこれは通告にはないんですけれども、この際、総理の感想を聞かせていただきたいというふうに思うんです。
突然総理になられて、代表質問を終えて予算委員会という形で今流れております。私は、官房長官をされておられるころは、なかなかひょうひょうとして、自分を抑えながらうまくまとめられているなという感想を持っていました。ところが、総理大臣ということになると、また官房長官と違って、やはり意思を持ってそれを前に出していく、そういうことなんだろうと思って期待をしながら話を聞いているんですが、余り官房長官のときと変わってられないようなそういう印象も受けるんですけれども、どうですか、そこのところ、総理大臣としてここ二日余り、予算委員会あるいは代表質問を経られて、これからの抱負も含めて意思を出していく、そういう変貌、変身というのをみずからなし遂げていかれませんか。
○福田内閣総理大臣 私の官房長官時代には、いろいろな面で御指導いただきまして大変ありがとうございました。総理大臣としてしっかりやれという御激励を賜ったものと思っておりますけれども、私の考え方は、私の所信表明の中にも明確に出ておると思います。
国民の視点に立って誠実に政策実行をしていくということでありまして、そういうことをする上において自立と共生という考え方が非常に大事である、そして、その考え方のもとに、若い人に将来に対する希望を持ってもらえるように、そして、お年寄りまた働く人には安心を持っていただけるようなそういう社会を目指していきたい、こういうことでございまして、そのために具体的な提案もし、また、今その方向に向かって政策立案、実行を始めたところでございます。
○中川(正)委員 それでは、テロ特、アフガニスタンの話から入っていきたいと思います。
発言通告の後、新聞を見ていると、これもちょっと事前には通告していないんですけれども、補給が六十七万ガロン、これを三日間で消費、これは、例のキティーホークとイラク攻撃との関係で石破大臣もここで説明されたことが改めてアメリカの国防総省から発表があった、このタイミングで声明があった、こういうことなんですね。
それで、このキティーホークというのは、車でいったらガソリンタンクですね、軽油タンクというのは、これは六十七万ガロンしかないんですか。これだけしか入っていないんですか、あのキティーホークのガソリンタンクというか軽油タンクの中には。
○石破国務大臣 そんなことはございません。
ただ、キティーホークの搭載燃料がマックスどれぐらいかということは、キティーホークは通常動力艦でございますので、これだけが満載ですよということは明らかになっておらない。つまり、それを明らかにしますと、原子力動力艦ではございませんので、どれぐらい動けるかとかそういうことが全部わかりますので。
六十七万五千というのはもちろん全体量ではございません。それよりも極めて、極めてといいますか、相当多い量を搭載し得る船と承知をいたしております。
○中川(正)委員 恐らく、何百万ガロンというそういう単位なんだろうと思うんです。一週間、二週間あるいは一月以上も補給なしで航行するぐらいの能力というのはあるんだろうということだと思うんですよ。
ということから考えていくと、何と子供っぽい情報操作をするんだろうということだと思うんですよ。六十七万ガロンを三日間で消費したから、日本から給油をされたこの油というのはイラクの直接攻撃には関係がないんだ。違うでしょう。みんな油はまじっちゃうんですよ、中で。こんなような情報操作をアメリカ自身もしてくるということ、このことが問題なんだろうと思うんですよ。だから私たちは、こういうことから見ると、やはりこのままではほっておけないなと。
恐らく、キティーホーク以外にさまざまなというか、入れかわり立ちかわりで航空母艦というのはあの周辺に来ておるんであろうし、特に防衛省の方から提出された資料によると、最初の一、二年、これはもうイラクの攻撃期間とラップしている、そういうときにほとんどの給油活動というのがあって、全体の半分以上がそこに重なっていて、そのときはアメリカとイギリスの艦船だけということ、これに限定されていて、それが終わるともう年に二回から三回、年にですよ、年に二回から三回の補給活動だけであの地域に日本の補給船が活動をしているという実態。
この実態から見たら、やはりOEF、海上活動であっても、臨検だとか、大体、空母が臨検するということ自体が常識では考えられない。やはり、空母というのは攻撃型ですから、イラクに集中した形であの全体の作戦が行われていたということ、客観情勢から見たらこういうことであるし、それに対して資料を出せ、情報を開示しろとアメリカに迫ったら、自分たちでねじ曲げた、こういう本当に子供っぽい情報操作をもって答えてくるということなんですよ。この実態というのが問題だということを私たちは指摘しているんです。
だから、あの辺で活動をしていた空母、一遍、これの情報開示というのをやはり政府は責任を持ってしなければいけないと思いますし、それから、それがイラクにどういう形でかかわっていたか、そういう空母群に対してどういう形で、間接的にでもあろうと日本の補給船から出た油がかかわってきたか、これはやはり開示をする必要があるというふうに思うんです。その種をまいたのはこれですよ、これです。これは確実に情報操作ですよ。
○石破国務大臣 それを操作というふうに御判断をなさるのは、それは委員の御見識に基づくものだと思いますが、私ども政府といたしまして、本当にいろいろな情報に接する立場にございます。これは断じて操作はいたしておりません。それは信じられないとおっしゃればそれまでで、おまえの不徳のいたすところだということになるのかもしれませんが、私自身、そのようないいかげんなつもりでこの仕事をやってはおりません。情報操作は一切いたしておらない。そのことをお信じいただけるかどうかはまた別の問題でございます。情報操作をして意味のあることでは全くございませんし、する意味もございません。
私どもとして、この油が、私どもが補給しました油が、今でいえば六十七万五千ということでございますが、それがOEFに使われたということをお示しするためには、それがどれぐらいの期間で消費されたか、そのときにその船がどのような行動をしていたかということをお示しする以外にそれは手はないということでございます。つまり、全部空にして、そこに、委員がおっしゃいますように、全部空の状態、あるいは荒唐無稽なお話でございますが、これは日本からもらった油用のタンクですよというものを造設してやるとするならばあり得ることでしょうが、そのようなことこそまさしく子供じみたというか、あり得ないお話なのでございます。
それをやったかどうか、つまり、六十七万五千というものが本当にOEFに使われたかどうか。それは、アメリカの航泊日誌も調べ、そして、普通考えられますそういうような行動に従事していったときにどれぐらいの燃料を消費するかということをきちんと確かめ、それはきょうの報道等にもいろいろ出ておりますが、そしてそういうものからすべて分析をして、アメリカの説明が合理的であるのかないのかということを私どもが責任を持って判断したということでありまして、アメリカの言っていることをうのみにしたことは一度もございません。
私は、この議論をしますときに、日米同盟というのは、とにかくアメリカが言うからそのとおりという姿勢であってはならないと思っております。
加えて申し上げますが、先ほど来、何だかイラクとアフガニスタンが、私の聞き方が悪いのかもしれませんが、どうも混在して議論がなされているように思いますが、委員御案内のとおり、この法律をつくりましたときに、アメリカ合衆国が憲章五十一条に基づきます個別的自衛権を発動しておる、そしてまた、それを後方支援するという形でそもそもこの法律ができているのは御案内のとおりでございます。そのようにしてこの法律は成立をいたしております。
加えまして、私どもは、非戦闘地域、すなわち、現に戦闘が行われておらず、活動の期間を通じて戦闘が行われると認められることがない地域において活動しておるわけでありますし、そしてまた、補給自体は、そういう地域で武力行使とあくまで一体化しない枠のもとで行われているわけでございまして、そのことはきちんとこの法律が予定しておることでございます。そのことだけ申し上げておきます。
以上であります。
○中川(正)委員 意気込みはわかるんだけれども、その中身はやはり説得力ないですよ。六十七万ガロンを三日間で消費をしたから、作戦がその後イラク攻撃に切りかわっているんですよ。だから、イラク攻撃には関係ないというこの議論は、どう考えてみても、さっきの意気込みはわかりますけれども、これはチェックしたことになっていないということを指摘しておきたいというふうに思います。
それから、ちょっとこれまでの整理をしていきたいというふうに思います。さっきお話が出ましたけれども、自衛隊の海外での活動の制約といいますか、そういう意味での整理をしていきたいと思うんですけれども、日本はこれまで、周辺事態法、それからPKO法と、こういう形で漸次といいますか、少しずつ自衛隊の活動の範囲を広げてきた。そのときの枠組みですね、何をもって抑制的に制限してきたかということがあったと思うんです。
まず、周辺事態法というのは、これは領域を限られている、限られていないという議論がありましたけれども、そのことを前提にして、基本的には自衛権の行使ということが基本になっているんだろう。アメリカに対しての後方支援ということで限られて、武力行使はやらない、こういう枠組みなんだろうと思うんですよね。
PKO法というのは、国連のマンデートでPKOという活動、これが提起をされて、それに対して日本がこたえていくという枠組み。これは、国連憲章でいけば第七章ですね。その中にあるPKOという活動の中で、四十三条から規定されている話だというふうに解釈ができると思うんです。その枠組みの中で、かつ武力行使というのは抑制的にやりましょうというので、その携帯する武力というものに対しても制限を加えながら活動に参加をしてきた、こういうことだと思うんです。
今度は、特措法で枠組みをつくった今回のイラク、それからOEF・MIOですね。これは、さっきお話があったように、OEFもOIFも、国連のマンデートでやったことじゃなくて、自衛権ということを前提にしながらアメリカはこれを戦った。国連はこれに対して、いわゆる有志連合というこの活動に対して、五十一条の自衛権というのはそれで認めましょう、それに参加をしている国々に対してはそれでよしと感謝をしましょう、こういう形だと思うんです。
ところが、ISAFだとかPRTだとかというのは、これは国連の安保理決議の一三八六ですね。これの方ではっきりとしたマンデートがあるんですよ。これを組織するということを、私もこの原本を見ているんですが、オーソライズという言葉と、それから、その国連のマンデートによって職務を執行しなさいという形で定義づけられた活動なんですね。
そんな流れからいくと、この特措法でやった形というのは、これは何を基本に抑制的に日本の自衛隊を使おうとしていたのかということ、これをもう一回原点に戻って整理をしなきゃいけないんだろうというふうに思うんですね。
総理、そこのところを総理はどのように整理をされて、認識をされて自衛隊の今の活動があるんだというふうに考えておられますか。
○福田内閣総理大臣 テロ特措法につきましては、やはり国際協力活動だというように考えております。国際社会に対するテロ撲滅を目的とした活動である、こういうふうに考えております。
○石破国務大臣 先ほど、委員が周辺事態法を自衛権というふうにおっしゃいましたが、そういうような組み立て方をいたしますと、これは集団的自衛権の行使になってしまいまして、我が政府が今までとってきた形とは違うわけでございます。その点は御留意をいただきたいと思います。
このテロ特措法をつくりますときに、私、自民党の安全保障担当の政調副会長でございました。それで、ああいうような事態、そのときのことを想起していただければおわかりいただけると思いますが、周辺事態法でいこうという議論が一部にあったのは御案内のとおりでございます。
しかしながら、周辺事態法を使うことというのは本当にいいのか。周辺事態法の目的の中に、日米安全保障条約の効果的な実行に資するためというようなニュアンスの条文があったと思いますが、やはりこれはそれには当たらないであろう。そしてまた、そのまま放置すれば日本の平和と安全に重大な影響を与える事態ということとしてとらえていいかということもございました。そうするとやはり、周辺事態法を使うのではなくて、新しい法律をつくる必要があるのではないか、そういう議論があったと思います。
そこにおいて、日本国憲法の範囲内で、九条に抵触をしないということが大前提条件としてございました。その九条に反しないという枠組みの中で日本は何ができるか。集団的自衛権の行使にも当たらない、武力の行使にも当たらない、しかし、総理が今お話しになりましたように、日本として国際的な責任として何を果たすべきかということで、それが歯どめということになるのだろうと私は思います。
あくまで、憲法九条の趣旨を守るということが歯どめでございます。
○中川(正)委員 周辺事態法は、これは日本に直接の脅威があるという前提の中で、第一次的にはアメリカ軍が行動を開始するものに対しての後方支援をするということからいって、これは、本来の意味から私は自衛権だというふうに解釈しているんです。直接の脅威ということだと思うんですよ。
そこのところも含めて、そんな中でこのISAFの設立過程とその目的なんですよ。これはOEFと全く違うんです。私、現場に入って、そのころ、一番最初に質問された中谷さんと一緒に行ってきたんですけれども、ISAFのNATO、ドイツの司令官に直接その話をしたことがあった。
OEF、これはアメリカの有志軍が、先ほど総理がお答えをされましたけれども、直接テロと闘うんです。これは、武力をもってテロのせん滅をするという目的でもって闘う。だから、基本的には、内陸部では、パキスタンと境界を境にする山岳地帯に隠れているタリバンの残党あるいはアルカイダ、そういうテロと、空爆も含めて直接の闘いをやっているんだと。
ISAFは、何を目的に設立されたかというと、カルザイ政権が成立をしていく過程の中で、首都を中心に治安維持を受け持ちながら、その政権が民主的に確立をされていくというプロセスをつくり上げていく。そのことを目的にしていく。だから、基本的には治安維持なんだ、攻撃型ではないんだ、こういう定義をその司令官は私に説明をしてくれました。後で文章を確認していくと、やはりそういうことなんですね、ISAFの機能そのものが。
だから、直接的な治安維持だけじゃなくて、後々に首都圏から周辺へ向いてその活動が拡大をされたときに民間のNGOと一緒に活動していこうということで、軍隊と組み合わせて、そしてそれを地方にまで拡大をしていった。
しかし、基本的には、テロと闘うんじゃないんですよ。ネーションビルディングの一環として国連に設置をされて、国連がマンデートをもって設置をして、その中でネーションビルディングをやっていこうというのがISAFの目的なんですよね。そのことは総理の頭の中で整理をされていますか、どうですか。
○福田内閣総理大臣 治安維持というのは、これは、アフガニスタンが独立国として、安定した国家として発展していく、その基盤をつくるために、まずはテログループを抑圧する、そして次の発展につなげていこう、こういうふうなことでございますから、治安維持というのは、もちろん、それはそういう意味合いもあります。
○中川(正)委員 いや、そういう意味合いもありますというんじゃなくて、そういうことを目的にISAFというのが設立をされているんだということなんですよ。
私がここで言いたいのは、だから、インド洋に派遣されたこの空母が何を目的としてインド洋からペルシャ湾に派遣をされているかということなんですが、これはやはり攻撃型なんですよ。直接にテロと闘う、だから空爆をアフガニスタンに加えてきたということ、これは、外務大臣もきのうの答弁の中でそれがあったということを認められた。
私は最初はそうじゃないと思っていた。日本がインド洋でやっているのは、ただその周辺で臨検をやって、その中にあるスマグラーや武器の問題をそこでとめていくんだという程度の話かと思っていた。しかし、空母と聞いた途端に、あるいは最初のその原点に戻った途端に、この役割が違ってくるんです。これは攻撃型の作戦なんですよ。それに後方支援という形で日本が参加をして、油を供給しているということなんです。それで、そこの性格を踏み違えてはだめだということをこれは指摘をしておきたい。
これは、最初のこの法律ができたときに政府サイドからの説明はそういうイメージじゃなかった。そうじゃなかった。これはだんだんと中身がわかってきて、空母というのがここにいたということ、それでその空母が実際に作戦に参加をしているということ、こういうことがわかってきて初めて、いや、考えていたことと違うんだという話になってきたわけです。
だから、ここで、総理、基本的にどのようにこの話をまとめていくかというときに、インド洋での油の補給ということにこだわる、あるいは自衛隊の艦船がそこにいなければならないということにこだわるんじゃなくて、もう少し大きな視野でこれをとらえて、日本がこれまで限定的に、制御的に自衛隊を派遣してきたその流れというのをどこで最終的には整理をして制御していくのかということにもちゃんと踏み込んだ議論というのは、もう一回原点に戻ってやる必要があるんだろうというふうに思うんです。このままそっちも我を通すという話になっていったら、これはこの国にとっても悲劇なんだろうというふうに私は思います。
本来は、テロの撲滅ということになれば、アフガニスタンやイラクでのネーションビルディング、国の復興支援と、それから、そこにしっかりとした政府が成り立っていくということ、貧困問題を解決していくということ、このことに対して日本がしっかりとコミットしていくというのは、これは、与野党を問わず当然に思い描いていることであろうかと思うんです。
そういうことを含めて、総理の頭の中、もう少しやわらかくなりませんか、どうですか。
○福田内閣総理大臣 極めて柔軟に対応しているつもりなんですけれども。
アフガニスタン全域がテロの暗躍から逃れて、そして平和な国家になってほしいというそういう願いを持っている、それは委員もそうだし、私も全くそういう思いで今までこの問題に取り組んできたというところでございまして、そういう観点から、一体我が国として何ができるかということをもう最初から模索してきたわけですよ。そういう中で我々ができることは、やはり今実施しております海上における給油活動である、こういう結論に達して、その仕事をしているということであります。
今、陸上における人道支援とかそういったようなものをどうか、こういうようにおっしゃりますけれども、それが可能ならよろしいですよ。しかし、なかなか文民でお願いするというような状況でもないし、また、そこに自衛隊が入っていくということも、これはまさに、憲法で規定いたしております問題につながってくる可能性があるということを私どもは懸念をいたしておるわけで、あらゆる可能性を今も模索をいたしております。
そういう中で、この海上給油活動というのは、これは非常に有効な、国際協力の一環としても有力な手段である、こう考えておるので、これを継続させていただきたいというのが我々の考え方でございます。
○中川(正)委員 さっきの、憲法に違反する行為になるというのは、そこのところは私は理解ができないんです。
陸上活動でも、例えば、私が現地に入って、これもいい方法だなと思ったのは、パレスチナでイスラエルサイドが工業団地の造成をしまして、そこへ軽工業の工業団地を幾つもつくっているんですよ。それでもって雇用創出して、民間の企業がそれにかかわりながらやっている。それを例えば自衛隊が造成事業として民間と組んでやっていくとか、いろいろな知恵というのは出てくるように私は思います。
だから、かたくなというのはそこなんですよ、総理のかたくなというのは。そこのところを指摘しておきたいと思うんです。
最後に、委員長にお願いをしたいんですが、情報というのは、さっき申し上げたように、ますますおかしくなってきている。アメリカから出てきたのもおかしくなってきた。だから、これは全貌をつかまなきゃいけない。だから、改めて、この補給船からどういう船に全部渡っているのかということと、補給船から補給船、アメリカのあるいはイギリスの補給船からさらにその後どこへ向いて渡っているのかということと、キティーホークの航海日誌、あるいはキティーホーク以外の空母、これが全部存在しているわけですから、それの航海日誌、それから、それがどういう活動をしているのかということ、この全貌をやはり説明する必要があるだろうというふうに思うんです。
その資料を出すということを、政府とアメリカに委員会の意思としてこれは迫っていただきたいというふうに思うんです。いいですか。
○逢沢委員長 同様の趣旨の要請が岡田理事から既に出されております。党内で整理をしていただいて、追加の資料請求、あるいはまた広範囲に及ぶということであるとすれば、御整理をいただき、理事会に理事を通じて要請をいただきたいと思います。
質問を続行ください。
○中川(正)委員 ちょっと時間をとり過ぎましたが、北朝鮮に移っていきたいというふうに思います。
総理に一つ、その前に核問題をまず確認をしていきたいというふうに思うんです。寧辺の施設以外、寧辺についてはこれは無能力化をしていくということが六カ国協議で合意をされて、それが進んでいるということですね。それ以外の関連施設の廃棄ということ、これについては、いわゆる核計画の報告をする中に入っているという今答弁があったわけですが、その中には確実に他の関連施設についてすべて含まれているという見解を日本はとっているのか、それとも、それは確認できていない、ただ向こうが何を報告してくるかというのは向こう任せだということになっているのかということを一つ確認していきたい。そこについてどういう見解を持っているのか。
それから、それ以外の施設と同時に、ウランの濃縮というこの施設について、あるいはプルトニウムの爆弾については、これはもう既に保有をしているという見解がこれまであった。それはどういう形でもう一回確認をして廃棄に持っていくのかというプロセスですね。これについては日本としてどういう認識をしているのか、これを確認していきたいと思います。
○高村国務大臣 すべての核施設を廃棄する義務が北朝鮮にある。そして、十二月末日までに寧辺の三つの核施設を廃棄する義務がある。そして、すべての核計画について十二月末日までに報告する義務がある。それには、まさにすべての核計画でありますから、すべてのものをする、今委員がおっしゃった、すべてのものについて報告する義務がある、こういうことであります。
○中川(正)委員 話し合いをした結果の記者会見の言葉をそのまま繰り返しているだけで、そこから日本の国あるいは大臣としての意思が伝わってこないんですが、大臣はどう考えているんですかということを聞いているんですよ。
○高村国務大臣 これは私の意思の話ではなくて、六カ国協議でそういう義務を北朝鮮が負ったという客観的事実を申し上げているわけであります。
○中川(正)委員 こんな押し問答をしていても仕方がないので言いますけれども、いや、それで終わっていちゃだめなんですよ。そこに対して、日本の意思をしっかり外に対して表明をするということが、外交交渉の中では次の段階に進んでくるプロセスになってくるんです。だから大事なんです。だから聞いているんですよ。それを、客観情勢だけこうですよという話で終わってしまったら、日本の存在がそこになくなってしまうんですよ。そこのことを言いたかったということです。
○高村国務大臣 意思とすれば、約束した、義務を負ったことを北朝鮮が具体的に実行する、してほしい、させる、それが私の意思でございます。
○中川(正)委員 ある意味では、当事者としての話じゃないような気がします。そこのところが恐らくこの六者協議の中で日本政府の立場ということを反映しているんだろうというふうに思います。それが私の感想です。
拉致問題なんですが、これは、対話と圧力、それから、拉致問題の進展なくして日朝国交正常化というのはないよという、これは、歴代、小泉さんから安倍さんに総理大臣を受け継がれてくる中で一貫したスタンスだと思うんですが、改めて聞きますけれども、このスタンスをとり続けていくのか、あるいはまた、これに加えて福田カラーといいますか、総理のカラーがあるとすれば何をしていこうとしているのか、これを確認したいと思います。
○福田内閣総理大臣 対話と圧力、これは、外交の進め方としてそういう言葉が適切かどうかは別として、そういう手法というのはいつの交渉にもあるんだろうというように思います。ですから、その交渉の仕方というのは、これは継続していかなければいけないというように思っております。
そういう意味で私のカラーが出るかどうか知りませんけれども、それは私の交渉の行方を見てお決めいただきたいと思います。
○中川(正)委員 拉致問題が解決しなければ日朝の国交正常化はあり得ないんだというところを抜かされましたけれども、これは抜かしていくということですか。
○福田内閣総理大臣 核問題、拉致問題、そしてミサイル問題、みんな平壌宣言に書いてありますよ。その問題をいかに解決していくかということです。
六者協議で核の問題は進展しておるようでございますから、それは着実に進めていただく。しかし、そういう状況の中で、拉致問題、ミサイル問題もうまく解決していかなければいけない。これは当然のことですね。
○中川(正)委員 その上でちょっと確かめていきたいんですが、対話と圧力という言葉がよく出てくるんですけれども、現在の状況の中で、対話というのは具体的に何を意味するのか、圧力というのは具体的に何を意味するのか。どういうふうに認識されていますか。
○福田内閣総理大臣 まあ、文字どおり対話と圧力なんですけれどもね。
対話の中身もいろいろあります。やり方もいろいろあると思いますよ、表も裏もあるかもしれぬし。交渉事ですからね。それから、圧力についてもさまざまなやり方があると思います。全部ひっくるめてです。
私は、これとこれというふうに申し上げたくないんです。
○中川(正)委員 いや、そんな抽象論の話じゃなくて、もう少し戦略的にこの北朝鮮の問題をぜひ議論したいんですよ。さっきのような話をしちゃうと、この話は先に進まないんですよ。だから、しっかりそこのところは意思を出してください。
対話というのは、六カ国協議の中でも今は二国間協議しかないんでしょう。六カ国協議の中のいわゆる作業部会しかないんでしょう。違うんですか。ほかにそのルートがあるんですか。
○高村国務大臣 まさにおっしゃるように、主たる対話の場が六カ国協議の中の二国間の協議であります。そのほかどういうものがあるか、大変申しわけありませんが、一々申し上げることはいたしません。
○中川(正)委員 逆に、圧力といったら、この間閣議決定されたようですけれども、経済制裁ということですね。そのほかに日本の圧力というのは何なんですか。
○高村国務大臣 例えば、今継続している経済制裁、これがありますし、そのほか、北朝鮮側の行動いかんによってはいろいろあり得ることだと思います。
ただ、そういうことを問わないで済むことを期待しております。
○中川(正)委員 小泉さんが訪朝をして五人の拉致被害者が帰ってきたとき、あれはなぜ帰ってきたというふうに思われますか、総理。
○福田内閣総理大臣 それは、小泉総理が帰ってくるように交渉したからです。
○中川(正)委員 国会の中でまじめに議論をしていこうとしているんですよ。それをそうした茶化した話でやるというのは、私も私的に憲法の理事会や何かを通じておつき合いがあるんですが、時々それをやられるんですよ、総理は。そんな話にしてしまえば、せっかくの北朝鮮に対するメッセージも、この国会からはその程度かという話になっちゃいますよ。答え直してください。
○福田内閣総理大臣 誠意を持ってお答えしているつもりなんですけれども。
それは事実なんですよね。交渉の中身、一々申し上げなきゃいかぬのかな、こんなふうにも思いますけれども、事細かに申し上げるという必要があるのであれば、それはいたしますけれどもね。よろしいですか、それで。
○逢沢委員長 高村外務大臣、簡潔にお願いします。
○高村国務大臣 どうして拉致被害者が帰ってくることができたのかというお話でありますが、それは、日本政府が、拉致問題の解決なくして国交正常化なし、国交正常化なくして過去の清算としての大型経済協力はない、こういう方針が一貫していたことと、それから、当時、アメリカが悪の枢軸と言ったことでかなり北朝鮮が恐れていたこと、そして、外務省がさまざまやったルートが非常にうまくできたこと、そして小泉総理の決断、もろもろあったと思います。
○中川(正)委員 さまざまに分析はあると思うんですが、私はその中でも特に注目したいのは、さっき、さすが外務大臣、指摘をされましたけれども、アメリカのポジションがあったんだろうというふうに思うんです。これは専門家の間でも言われることですよね。
アメリカがいわゆる二国間交渉を拒否していた、悪の枢軸という形で敵対関係にあった、それを北朝鮮のサイドが、そのことを前提にして、日本との仲介役を、あるいは日本との国交正常化を先に進める、そういう判断がそこにあったということで、それを見越したその当時の政策担当者というのは私はそれなりの見識があったんだというふうに思いますが、そのときに合わせてあれが成り立ったということだと思うんです。
それから以後どんな変化が来たかということになると、これはアメリカの政策が変わったんですよ。アメリカは、六カ国協議の枠組みと言っていますけれども、基本的には、あのベルリン合意でもわかるように、これは二国間交渉を始めちゃったわけです。その中で、米朝の国交正常化へ向けて今もう歩み出している状況があるということだと思うんです。
韓国も、この間のあの南北の対話、これを見ていると、もう完全に経済交流を中心に具体的なプログラムも走り始めている。中国は、そんな中で、体制崩壊、これをどうしても防がなきゃいけないという形の中で、特に、民間レベルを通じた経済交流というのはすごい勢いで進めているという状況がある。これはもう完全に周辺の状況が変わっているということ。
そんな中で、さっき、対話と圧力という中身の議論をしましたけれども、これは二つとも全然効き目がない。特に圧力というのは、経済制裁をやっていますけれども、これは日本が勝手にやっているだけで、周辺は今全然別な方向で進んでいるということがあるんです。要は、外交交渉のカードになっていないということ、ここに日本のジレンマがあるんだろうというふうに私は解釈をしております。
そんな中で、ではこれをどうしていくんだ。これまでどおりの話でいっても、周辺がこれだけ変わってきたら違うでしょう、こういうことだと思うんですね。総理、どう思われますか。
○福田内閣総理大臣 今までの経過はともかくといたしましても、今、外務大臣からもお話ししましたように、外部環境も変わってきているわけです。ですから、そういう状況なども踏まえまして、あらゆる要素を考慮しながら交渉をする、また交渉をするような雰囲気もつくっていかなければいけない、そういうふうに思っております。
私は、ここしばらく、日朝交渉をすることによって拉致問題を解決したいという意思を表明しております。その表明は、北朝鮮に、そういう気持ちがあるから何らかのメッセージを送ってほしい、こういう意味合いも込めておるわけでございます。
○中川(正)委員 二国間の作業部会でやっても圧力の方のいわゆるカードというのが効き目がないのであれば、北朝鮮の方がどんな形で乗ってくるかという展望は、これは開くことができないということだと思うんです。
だから、いかにその交渉カードをつくっていくか、ここなんだろうというふうに思うんですよ。拉致を解決していくということについては、これはすべての力を傾注しなきゃいけないというのは共通認識です。それがためにも、このカードをいかにつくるかということに傾注をしていかなければならぬということだと思うんです。
だから、いつまでもこの問題を二国間ベースでやるということじゃなくて、日本にカードがなければ、ほかの国のカードを使うということでしょう。今のところは、米朝でやっている交渉、あるいは中朝でやっている交渉、あるいは南北でやっている交渉に対して、拉致の問題もよろしくお願いします、こう言っているだけの話。そうじゃなくて、これはひとつ多国間ベースの交渉枠というのを六カ国協議の中に、あるいは別でもいい、とにかく、他国のカードも使えるような状況の中で拉致というのを交渉していくというこの枠組みが今一番大事なんじゃないかというふうに思うんです。
日本が、さっき外務大臣は居丈高に、それ以外のカードがありますというような、それ以外のカードといったら、あと、経済制裁をやった次のカードといったら、武力ですよ。武力しかないんですよ、プロセスからいったら。そんなことを使うつもりは、あるいは、そういうことを使う国の枠組みでないということははっきりしているわけですから、だったらあとは、外交的にそういう枠組みをつくるということ、その意思をはっきり示す、見せるというそのことが大事なんだろうと思います。二国間の中に閉じこもってしまって、それで何とかしたいという話は、これは壁にぶち当たるだけなんだろうというふうに思うんです。
ということを提案したいんですけれども、どうですか。
○福田内閣総理大臣 御提案はそういうことであろうかと思いますが、そういう観点からG8サミットにおいてもそういう働きかけをし、また、ハイリゲンダム・サミットですか、あのときにも、議長声明としてそういう趣旨のことも盛っていただいた、拉致の問題にも触れていただいたというようなこともございました。そういうことは今までもやってきておりますけれどもね。
そういう力もかりながら、しかし、やはり日朝関係で解決するんだというこの強い意思というのは必要だと思いますし、やはり日朝で本格的な交渉をする、それが一刻も早く、こういうふうに思っております。
○中川(正)委員 やはりこれまでの方針を変えないということですか。そんなふうに理解できましたね。
というのは、拉致というのは日朝だけの話じゃないんですよ。韓国と北朝鮮の間にも四百八十人以上の拉致の被害者がいるんですよ。戦争中の行方不明者あるいは離散家族等々を含めてこうした問題はいっぱいある。これは、日本の中でも、帰還運動で北朝鮮に渡った九万五千人の在日の人たち、あるいはそれの日本人妻、この人たちの人権という問題もある。このことを含めて、どうして水平線を広げて多国間で攻めていくという土俵をつくらないのかということ、これが、私はこれまでの政府の方針の中でわからないところなんですよ。
そういう意味も含めて、取り組みをここで変えるのであれば、そうした多国間ベースにぜひ持っていくべきだというふうに思っております。
もうあと五分しか残りがなくなってしまいました。せっかくいろいろ通告をしたので、一つだけ、国土交通省、大臣に来ていただいていますので。
手元にお配りをした資料があるんです。公共事業費の補助金と負担金の統計なんです。これは大分刺激的なんですけれども、一人当たりに直すと各県取り分がこんなふうになっているんですね。左側は、東京を一〇〇とした地方税のパーセンテージです。これは1の方です。右側は、一人当たりに換算をした公共事業費の補助負担金、これは県のレベルです。
これを見ていると、何でこの県が特別に多いのかとか、うちの県、全くこれでいいのか、これで選挙ができるのかと、特に与党の皆さん方は心のどこかで感じておられるんだろうというふうに思うんです。
これを見ている限り、どういう秩序でこの配分が決められていくのか。この2の方は、これは絶対額の方です。トータル額の方で示してあります。この順番は、地方税の税額の多い順番、だから1の順番と2の順番は同じです。同じ形で来ているんです。やはり、総額でいったら北海道というのは断トツなんだということが改めてこれはわかるんですけれども、大臣、何でこんなふうになるんですか。
○冬柴国務大臣 公共事業の採択に当たりましては、真に必要な分野に対して施策を重点化して、そしてまた、災害復旧への対応とか、あるいは地域の整備状況、ニーズ等に的確に対応していくために行っているわけでございます。
今配付していただきました1の資料、なぜこんなに伸びているんだと。上の方から見ますと、福井県、それから真ん中ごろの新潟県、一番下の沖縄県、それぞれ理由があります。
福井、新潟につきましては、福井については大水害がございました、その復旧復興でございます。それからまた新潟県におきましては、あの山古志村の中越地震があった年の復旧費でございます。それから沖縄につきましては、もう御案内のとおり、振興ということで常にこの部分については大きくなっているということがあるわけでございまして、このように、公共事業費の配分はその年によって大きく変わる、毎年ずっと並べていただいたらわかりますけれども、小さな人口とか県、そういうところは常に上位になっているということも事実でございます。
例えば島根県等、失礼でございますが、島根県の方には申しわけないんですけれども、ここ数年にわたって一人当たりの補助事業費が全国では上位になっておりますが、人口規模が全国で二番目に低いということ、それから、地域の実情として、国道、県道の改良率が全国では四十二位でございます。それから、土砂災害危険箇所数が全国でこれも二位でございます。
そういう意味で、社会資本の整備が非常におくれている、そういう点で、我々としては手厚くしなきゃならないということで、そのように人口の少ない県については常に上位一けたということになっているというのが近年の特徴でございまして、御理解をいただきたいというふうに思います。
○中川(正)委員 その年によって特殊事情がある、ある程度はあるということは認めるんですけれども、ずっと私、通算これを見てみたんですよ。傾向としてはこれなんですよ。そんなに時々によってひっくり返るとかどうこうというような話じゃない。
これは恐らく、私も地方議員をしていた経験から感じるんですが、公共事業の中で県単事業と補助事業を見ると、どうしても補助事業だと伸びる。同じ一千万の負担金を地方がしても、それが二倍にも三倍にも額が伸びるということもあって、同じ事業であれば、国補がつくんだったら国補でやりましょうというふうな流れをつくっておくんです。そういうことがうまくやれるところというのは、こんな形で伸びていく。
もっと言えば、それを政治的に選挙のキャンペーンをするのに、おれがこの予算をつけたんだと言って選挙をしている人たちもたくさんいるわけですよ。というような構造になってきている。
結局のところ、やらなくてもいい規模とそれから箇所づけ、これを国補がつくからといってどんどんつけてきた。私もそういう経験がありますから。だから、地方議員というのは、そういう思いの中で、県単でやったら済むところを、無駄な投資というのをどんどんこういう形で膨らませていく、そういう構造を一つは指摘させていただきたいというふうに思うんです。
その上で、さっき大臣が言われた基準なんというのは、これは全くないと等しい。公共事業をこれからどんどん、というよりも、三%ずつ削るというのを与党のサイドも言っているわけですよ。だからこれは、配賦基準といいますか、我々は統括補助金というふうに言っていますが、もう地方に渡してしまって、渡した中で優先順位を決めていったら、そこからしっかりと税金の無駄遣いは浮き上がってくるし、優先順位は一番身近なところからついていくんだ、こういうプロセスが考えられるわけです。
そういうところに国交省だけが踏み込まないんですよ。税源移譲に国交省だけが反対しているんです、建設国債だって。だから、そこのところは考えなきゃいけないということを指摘させていただきました。
○冬柴国務大臣 都道府県別人口一人当たりの地方税と公共事業費の補助負担金の推移というものを数年にわたって比較していただければ、それは一目瞭然でございまして、国交省が勝手にやっているとかどうとか、あるいは、それを全部交付金にしてしまうとか県に渡してしまったときに、新潟中越沖地震が、中越地震に次いで中越沖地震が起こっておりますが、新潟県だけでこれができるものではございません。復旧復興が進むわけではございません。
そういう意味で、我々はそういうことが必要であるということを申し上げているわけでございまして、我々だけが牢固として言っているわけではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
○中川(正)委員 一言だけ言うとすれば、大臣は役所を守っていたらいいということではないんですよ。どんなふうに税金を使うかということにしっかり頭を使っていくということだと思うんです。
そういう意味では、公明党というのは生活に密着した議論ができるんだろうというふうに私は期待をしておりまして、さっきのような答弁をせずに、もうちょっと前向きに、時代を変えていくんだという話をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
以上です。
○逢沢委員長 これにて中川君の質疑は終了いたしました。
○中川(正)委員 おはようございます。民主党の中川正春です。
最初に、ちょっとこれは通告にはないんですけれども、この際、総理の感想を聞かせていただきたいというふうに思うんです。
突然総理になられて、代表質問を終えて予算委員会という形で今流れております。私は、官房長官をされておられるころは、なかなかひょうひょうとして、自分を抑えながらうまくまとめられているなという感想を持っていました。ところが、総理大臣ということになると、また官房長官と違って、やはり意思を持ってそれを前に出していく、そういうことなんだろうと思って期待をしながら話を聞いているんですが、余り官房長官のときと変わってられないようなそういう印象も受けるんですけれども、どうですか、そこのところ、総理大臣としてここ二日余り、予算委員会あるいは代表質問を経られて、これからの抱負も含めて意思を出していく、そういう変貌、変身というのをみずからなし遂げていかれませんか。
○福田内閣総理大臣 私の官房長官時代には、いろいろな面で御指導いただきまして大変ありがとうございました。総理大臣としてしっかりやれという御激励を賜ったものと思っておりますけれども、私の考え方は、私の所信表明の中にも明確に出ておると思います。
国民の視点に立って誠実に政策実行をしていくということでありまして、そういうことをする上において自立と共生という考え方が非常に大事である、そして、その考え方のもとに、若い人に将来に対する希望を持ってもらえるように、そして、お年寄りまた働く人には安心を持っていただけるようなそういう社会を目指していきたい、こういうことでございまして、そのために具体的な提案もし、また、今その方向に向かって政策立案、実行を始めたところでございます。
○中川(正)委員 それでは、テロ特、アフガニスタンの話から入っていきたいと思います。
発言通告の後、新聞を見ていると、これもちょっと事前には通告していないんですけれども、補給が六十七万ガロン、これを三日間で消費、これは、例のキティーホークとイラク攻撃との関係で石破大臣もここで説明されたことが改めてアメリカの国防総省から発表があった、このタイミングで声明があった、こういうことなんですね。
それで、このキティーホークというのは、車でいったらガソリンタンクですね、軽油タンクというのは、これは六十七万ガロンしかないんですか。これだけしか入っていないんですか、あのキティーホークのガソリンタンクというか軽油タンクの中には。
○石破国務大臣 そんなことはございません。
ただ、キティーホークの搭載燃料がマックスどれぐらいかということは、キティーホークは通常動力艦でございますので、これだけが満載ですよということは明らかになっておらない。つまり、それを明らかにしますと、原子力動力艦ではございませんので、どれぐらい動けるかとかそういうことが全部わかりますので。
六十七万五千というのはもちろん全体量ではございません。それよりも極めて、極めてといいますか、相当多い量を搭載し得る船と承知をいたしております。
○中川(正)委員 恐らく、何百万ガロンというそういう単位なんだろうと思うんです。一週間、二週間あるいは一月以上も補給なしで航行するぐらいの能力というのはあるんだろうということだと思うんですよ。
ということから考えていくと、何と子供っぽい情報操作をするんだろうということだと思うんですよ。六十七万ガロンを三日間で消費したから、日本から給油をされたこの油というのはイラクの直接攻撃には関係がないんだ。違うでしょう。みんな油はまじっちゃうんですよ、中で。こんなような情報操作をアメリカ自身もしてくるということ、このことが問題なんだろうと思うんですよ。だから私たちは、こういうことから見ると、やはりこのままではほっておけないなと。
恐らく、キティーホーク以外にさまざまなというか、入れかわり立ちかわりで航空母艦というのはあの周辺に来ておるんであろうし、特に防衛省の方から提出された資料によると、最初の一、二年、これはもうイラクの攻撃期間とラップしている、そういうときにほとんどの給油活動というのがあって、全体の半分以上がそこに重なっていて、そのときはアメリカとイギリスの艦船だけということ、これに限定されていて、それが終わるともう年に二回から三回、年にですよ、年に二回から三回の補給活動だけであの地域に日本の補給船が活動をしているという実態。
この実態から見たら、やはりOEF、海上活動であっても、臨検だとか、大体、空母が臨検するということ自体が常識では考えられない。やはり、空母というのは攻撃型ですから、イラクに集中した形であの全体の作戦が行われていたということ、客観情勢から見たらこういうことであるし、それに対して資料を出せ、情報を開示しろとアメリカに迫ったら、自分たちでねじ曲げた、こういう本当に子供っぽい情報操作をもって答えてくるということなんですよ。この実態というのが問題だということを私たちは指摘しているんです。
だから、あの辺で活動をしていた空母、一遍、これの情報開示というのをやはり政府は責任を持ってしなければいけないと思いますし、それから、それがイラクにどういう形でかかわっていたか、そういう空母群に対してどういう形で、間接的にでもあろうと日本の補給船から出た油がかかわってきたか、これはやはり開示をする必要があるというふうに思うんです。その種をまいたのはこれですよ、これです。これは確実に情報操作ですよ。
○石破国務大臣 それを操作というふうに御判断をなさるのは、それは委員の御見識に基づくものだと思いますが、私ども政府といたしまして、本当にいろいろな情報に接する立場にございます。これは断じて操作はいたしておりません。それは信じられないとおっしゃればそれまでで、おまえの不徳のいたすところだということになるのかもしれませんが、私自身、そのようないいかげんなつもりでこの仕事をやってはおりません。情報操作は一切いたしておらない。そのことをお信じいただけるかどうかはまた別の問題でございます。情報操作をして意味のあることでは全くございませんし、する意味もございません。
私どもとして、この油が、私どもが補給しました油が、今でいえば六十七万五千ということでございますが、それがOEFに使われたということをお示しするためには、それがどれぐらいの期間で消費されたか、そのときにその船がどのような行動をしていたかということをお示しする以外にそれは手はないということでございます。つまり、全部空にして、そこに、委員がおっしゃいますように、全部空の状態、あるいは荒唐無稽なお話でございますが、これは日本からもらった油用のタンクですよというものを造設してやるとするならばあり得ることでしょうが、そのようなことこそまさしく子供じみたというか、あり得ないお話なのでございます。
それをやったかどうか、つまり、六十七万五千というものが本当にOEFに使われたかどうか。それは、アメリカの航泊日誌も調べ、そして、普通考えられますそういうような行動に従事していったときにどれぐらいの燃料を消費するかということをきちんと確かめ、それはきょうの報道等にもいろいろ出ておりますが、そしてそういうものからすべて分析をして、アメリカの説明が合理的であるのかないのかということを私どもが責任を持って判断したということでありまして、アメリカの言っていることをうのみにしたことは一度もございません。
私は、この議論をしますときに、日米同盟というのは、とにかくアメリカが言うからそのとおりという姿勢であってはならないと思っております。
加えて申し上げますが、先ほど来、何だかイラクとアフガニスタンが、私の聞き方が悪いのかもしれませんが、どうも混在して議論がなされているように思いますが、委員御案内のとおり、この法律をつくりましたときに、アメリカ合衆国が憲章五十一条に基づきます個別的自衛権を発動しておる、そしてまた、それを後方支援するという形でそもそもこの法律ができているのは御案内のとおりでございます。そのようにしてこの法律は成立をいたしております。
加えまして、私どもは、非戦闘地域、すなわち、現に戦闘が行われておらず、活動の期間を通じて戦闘が行われると認められることがない地域において活動しておるわけでありますし、そしてまた、補給自体は、そういう地域で武力行使とあくまで一体化しない枠のもとで行われているわけでございまして、そのことはきちんとこの法律が予定しておることでございます。そのことだけ申し上げておきます。
以上であります。
○中川(正)委員 意気込みはわかるんだけれども、その中身はやはり説得力ないですよ。六十七万ガロンを三日間で消費をしたから、作戦がその後イラク攻撃に切りかわっているんですよ。だから、イラク攻撃には関係ないというこの議論は、どう考えてみても、さっきの意気込みはわかりますけれども、これはチェックしたことになっていないということを指摘しておきたいというふうに思います。
それから、ちょっとこれまでの整理をしていきたいというふうに思います。さっきお話が出ましたけれども、自衛隊の海外での活動の制約といいますか、そういう意味での整理をしていきたいと思うんですけれども、日本はこれまで、周辺事態法、それからPKO法と、こういう形で漸次といいますか、少しずつ自衛隊の活動の範囲を広げてきた。そのときの枠組みですね、何をもって抑制的に制限してきたかということがあったと思うんです。
まず、周辺事態法というのは、これは領域を限られている、限られていないという議論がありましたけれども、そのことを前提にして、基本的には自衛権の行使ということが基本になっているんだろう。アメリカに対しての後方支援ということで限られて、武力行使はやらない、こういう枠組みなんだろうと思うんですよね。
PKO法というのは、国連のマンデートでPKOという活動、これが提起をされて、それに対して日本がこたえていくという枠組み。これは、国連憲章でいけば第七章ですね。その中にあるPKOという活動の中で、四十三条から規定されている話だというふうに解釈ができると思うんです。その枠組みの中で、かつ武力行使というのは抑制的にやりましょうというので、その携帯する武力というものに対しても制限を加えながら活動に参加をしてきた、こういうことだと思うんです。
今度は、特措法で枠組みをつくった今回のイラク、それからOEF・MIOですね。これは、さっきお話があったように、OEFもOIFも、国連のマンデートでやったことじゃなくて、自衛権ということを前提にしながらアメリカはこれを戦った。国連はこれに対して、いわゆる有志連合というこの活動に対して、五十一条の自衛権というのはそれで認めましょう、それに参加をしている国々に対してはそれでよしと感謝をしましょう、こういう形だと思うんです。
ところが、ISAFだとかPRTだとかというのは、これは国連の安保理決議の一三八六ですね。これの方ではっきりとしたマンデートがあるんですよ。これを組織するということを、私もこの原本を見ているんですが、オーソライズという言葉と、それから、その国連のマンデートによって職務を執行しなさいという形で定義づけられた活動なんですね。
そんな流れからいくと、この特措法でやった形というのは、これは何を基本に抑制的に日本の自衛隊を使おうとしていたのかということ、これをもう一回原点に戻って整理をしなきゃいけないんだろうというふうに思うんですね。
総理、そこのところを総理はどのように整理をされて、認識をされて自衛隊の今の活動があるんだというふうに考えておられますか。
○福田内閣総理大臣 テロ特措法につきましては、やはり国際協力活動だというように考えております。国際社会に対するテロ撲滅を目的とした活動である、こういうふうに考えております。
○石破国務大臣 先ほど、委員が周辺事態法を自衛権というふうにおっしゃいましたが、そういうような組み立て方をいたしますと、これは集団的自衛権の行使になってしまいまして、我が政府が今までとってきた形とは違うわけでございます。その点は御留意をいただきたいと思います。
このテロ特措法をつくりますときに、私、自民党の安全保障担当の政調副会長でございました。それで、ああいうような事態、そのときのことを想起していただければおわかりいただけると思いますが、周辺事態法でいこうという議論が一部にあったのは御案内のとおりでございます。
しかしながら、周辺事態法を使うことというのは本当にいいのか。周辺事態法の目的の中に、日米安全保障条約の効果的な実行に資するためというようなニュアンスの条文があったと思いますが、やはりこれはそれには当たらないであろう。そしてまた、そのまま放置すれば日本の平和と安全に重大な影響を与える事態ということとしてとらえていいかということもございました。そうするとやはり、周辺事態法を使うのではなくて、新しい法律をつくる必要があるのではないか、そういう議論があったと思います。
そこにおいて、日本国憲法の範囲内で、九条に抵触をしないということが大前提条件としてございました。その九条に反しないという枠組みの中で日本は何ができるか。集団的自衛権の行使にも当たらない、武力の行使にも当たらない、しかし、総理が今お話しになりましたように、日本として国際的な責任として何を果たすべきかということで、それが歯どめということになるのだろうと私は思います。
あくまで、憲法九条の趣旨を守るということが歯どめでございます。
○中川(正)委員 周辺事態法は、これは日本に直接の脅威があるという前提の中で、第一次的にはアメリカ軍が行動を開始するものに対しての後方支援をするということからいって、これは、本来の意味から私は自衛権だというふうに解釈しているんです。直接の脅威ということだと思うんですよ。
そこのところも含めて、そんな中でこのISAFの設立過程とその目的なんですよ。これはOEFと全く違うんです。私、現場に入って、そのころ、一番最初に質問された中谷さんと一緒に行ってきたんですけれども、ISAFのNATO、ドイツの司令官に直接その話をしたことがあった。
OEF、これはアメリカの有志軍が、先ほど総理がお答えをされましたけれども、直接テロと闘うんです。これは、武力をもってテロのせん滅をするという目的でもって闘う。だから、基本的には、内陸部では、パキスタンと境界を境にする山岳地帯に隠れているタリバンの残党あるいはアルカイダ、そういうテロと、空爆も含めて直接の闘いをやっているんだと。
ISAFは、何を目的に設立されたかというと、カルザイ政権が成立をしていく過程の中で、首都を中心に治安維持を受け持ちながら、その政権が民主的に確立をされていくというプロセスをつくり上げていく。そのことを目的にしていく。だから、基本的には治安維持なんだ、攻撃型ではないんだ、こういう定義をその司令官は私に説明をしてくれました。後で文章を確認していくと、やはりそういうことなんですね、ISAFの機能そのものが。
だから、直接的な治安維持だけじゃなくて、後々に首都圏から周辺へ向いてその活動が拡大をされたときに民間のNGOと一緒に活動していこうということで、軍隊と組み合わせて、そしてそれを地方にまで拡大をしていった。
しかし、基本的には、テロと闘うんじゃないんですよ。ネーションビルディングの一環として国連に設置をされて、国連がマンデートをもって設置をして、その中でネーションビルディングをやっていこうというのがISAFの目的なんですよね。そのことは総理の頭の中で整理をされていますか、どうですか。
○福田内閣総理大臣 治安維持というのは、これは、アフガニスタンが独立国として、安定した国家として発展していく、その基盤をつくるために、まずはテログループを抑圧する、そして次の発展につなげていこう、こういうふうなことでございますから、治安維持というのは、もちろん、それはそういう意味合いもあります。
○中川(正)委員 いや、そういう意味合いもありますというんじゃなくて、そういうことを目的にISAFというのが設立をされているんだということなんですよ。
私がここで言いたいのは、だから、インド洋に派遣されたこの空母が何を目的としてインド洋からペルシャ湾に派遣をされているかということなんですが、これはやはり攻撃型なんですよ。直接にテロと闘う、だから空爆をアフガニスタンに加えてきたということ、これは、外務大臣もきのうの答弁の中でそれがあったということを認められた。
私は最初はそうじゃないと思っていた。日本がインド洋でやっているのは、ただその周辺で臨検をやって、その中にあるスマグラーや武器の問題をそこでとめていくんだという程度の話かと思っていた。しかし、空母と聞いた途端に、あるいは最初のその原点に戻った途端に、この役割が違ってくるんです。これは攻撃型の作戦なんですよ。それに後方支援という形で日本が参加をして、油を供給しているということなんです。それで、そこの性格を踏み違えてはだめだということをこれは指摘をしておきたい。
これは、最初のこの法律ができたときに政府サイドからの説明はそういうイメージじゃなかった。そうじゃなかった。これはだんだんと中身がわかってきて、空母というのがここにいたということ、それでその空母が実際に作戦に参加をしているということ、こういうことがわかってきて初めて、いや、考えていたことと違うんだという話になってきたわけです。
だから、ここで、総理、基本的にどのようにこの話をまとめていくかというときに、インド洋での油の補給ということにこだわる、あるいは自衛隊の艦船がそこにいなければならないということにこだわるんじゃなくて、もう少し大きな視野でこれをとらえて、日本がこれまで限定的に、制御的に自衛隊を派遣してきたその流れというのをどこで最終的には整理をして制御していくのかということにもちゃんと踏み込んだ議論というのは、もう一回原点に戻ってやる必要があるんだろうというふうに思うんです。このままそっちも我を通すという話になっていったら、これはこの国にとっても悲劇なんだろうというふうに私は思います。
本来は、テロの撲滅ということになれば、アフガニスタンやイラクでのネーションビルディング、国の復興支援と、それから、そこにしっかりとした政府が成り立っていくということ、貧困問題を解決していくということ、このことに対して日本がしっかりとコミットしていくというのは、これは、与野党を問わず当然に思い描いていることであろうかと思うんです。
そういうことを含めて、総理の頭の中、もう少しやわらかくなりませんか、どうですか。
○福田内閣総理大臣 極めて柔軟に対応しているつもりなんですけれども。
アフガニスタン全域がテロの暗躍から逃れて、そして平和な国家になってほしいというそういう願いを持っている、それは委員もそうだし、私も全くそういう思いで今までこの問題に取り組んできたというところでございまして、そういう観点から、一体我が国として何ができるかということをもう最初から模索してきたわけですよ。そういう中で我々ができることは、やはり今実施しております海上における給油活動である、こういう結論に達して、その仕事をしているということであります。
今、陸上における人道支援とかそういったようなものをどうか、こういうようにおっしゃりますけれども、それが可能ならよろしいですよ。しかし、なかなか文民でお願いするというような状況でもないし、また、そこに自衛隊が入っていくということも、これはまさに、憲法で規定いたしております問題につながってくる可能性があるということを私どもは懸念をいたしておるわけで、あらゆる可能性を今も模索をいたしております。
そういう中で、この海上給油活動というのは、これは非常に有効な、国際協力の一環としても有力な手段である、こう考えておるので、これを継続させていただきたいというのが我々の考え方でございます。
○中川(正)委員 さっきの、憲法に違反する行為になるというのは、そこのところは私は理解ができないんです。
陸上活動でも、例えば、私が現地に入って、これもいい方法だなと思ったのは、パレスチナでイスラエルサイドが工業団地の造成をしまして、そこへ軽工業の工業団地を幾つもつくっているんですよ。それでもって雇用創出して、民間の企業がそれにかかわりながらやっている。それを例えば自衛隊が造成事業として民間と組んでやっていくとか、いろいろな知恵というのは出てくるように私は思います。
だから、かたくなというのはそこなんですよ、総理のかたくなというのは。そこのところを指摘しておきたいと思うんです。
最後に、委員長にお願いをしたいんですが、情報というのは、さっき申し上げたように、ますますおかしくなってきている。アメリカから出てきたのもおかしくなってきた。だから、これは全貌をつかまなきゃいけない。だから、改めて、この補給船からどういう船に全部渡っているのかということと、補給船から補給船、アメリカのあるいはイギリスの補給船からさらにその後どこへ向いて渡っているのかということと、キティーホークの航海日誌、あるいはキティーホーク以外の空母、これが全部存在しているわけですから、それの航海日誌、それから、それがどういう活動をしているのかということ、この全貌をやはり説明する必要があるだろうというふうに思うんです。
その資料を出すということを、政府とアメリカに委員会の意思としてこれは迫っていただきたいというふうに思うんです。いいですか。
○逢沢委員長 同様の趣旨の要請が岡田理事から既に出されております。党内で整理をしていただいて、追加の資料請求、あるいはまた広範囲に及ぶということであるとすれば、御整理をいただき、理事会に理事を通じて要請をいただきたいと思います。
質問を続行ください。
○中川(正)委員 ちょっと時間をとり過ぎましたが、北朝鮮に移っていきたいというふうに思います。
総理に一つ、その前に核問題をまず確認をしていきたいというふうに思うんです。寧辺の施設以外、寧辺についてはこれは無能力化をしていくということが六カ国協議で合意をされて、それが進んでいるということですね。それ以外の関連施設の廃棄ということ、これについては、いわゆる核計画の報告をする中に入っているという今答弁があったわけですが、その中には確実に他の関連施設についてすべて含まれているという見解を日本はとっているのか、それとも、それは確認できていない、ただ向こうが何を報告してくるかというのは向こう任せだということになっているのかということを一つ確認していきたい。そこについてどういう見解を持っているのか。
それから、それ以外の施設と同時に、ウランの濃縮というこの施設について、あるいはプルトニウムの爆弾については、これはもう既に保有をしているという見解がこれまであった。それはどういう形でもう一回確認をして廃棄に持っていくのかというプロセスですね。これについては日本としてどういう認識をしているのか、これを確認していきたいと思います。
○高村国務大臣 すべての核施設を廃棄する義務が北朝鮮にある。そして、十二月末日までに寧辺の三つの核施設を廃棄する義務がある。そして、すべての核計画について十二月末日までに報告する義務がある。それには、まさにすべての核計画でありますから、すべてのものをする、今委員がおっしゃった、すべてのものについて報告する義務がある、こういうことであります。
○中川(正)委員 話し合いをした結果の記者会見の言葉をそのまま繰り返しているだけで、そこから日本の国あるいは大臣としての意思が伝わってこないんですが、大臣はどう考えているんですかということを聞いているんですよ。
○高村国務大臣 これは私の意思の話ではなくて、六カ国協議でそういう義務を北朝鮮が負ったという客観的事実を申し上げているわけであります。
○中川(正)委員 こんな押し問答をしていても仕方がないので言いますけれども、いや、それで終わっていちゃだめなんですよ。そこに対して、日本の意思をしっかり外に対して表明をするということが、外交交渉の中では次の段階に進んでくるプロセスになってくるんです。だから大事なんです。だから聞いているんですよ。それを、客観情勢だけこうですよという話で終わってしまったら、日本の存在がそこになくなってしまうんですよ。そこのことを言いたかったということです。
○高村国務大臣 意思とすれば、約束した、義務を負ったことを北朝鮮が具体的に実行する、してほしい、させる、それが私の意思でございます。
○中川(正)委員 ある意味では、当事者としての話じゃないような気がします。そこのところが恐らくこの六者協議の中で日本政府の立場ということを反映しているんだろうというふうに思います。それが私の感想です。
拉致問題なんですが、これは、対話と圧力、それから、拉致問題の進展なくして日朝国交正常化というのはないよという、これは、歴代、小泉さんから安倍さんに総理大臣を受け継がれてくる中で一貫したスタンスだと思うんですが、改めて聞きますけれども、このスタンスをとり続けていくのか、あるいはまた、これに加えて福田カラーといいますか、総理のカラーがあるとすれば何をしていこうとしているのか、これを確認したいと思います。
○福田内閣総理大臣 対話と圧力、これは、外交の進め方としてそういう言葉が適切かどうかは別として、そういう手法というのはいつの交渉にもあるんだろうというように思います。ですから、その交渉の仕方というのは、これは継続していかなければいけないというように思っております。
そういう意味で私のカラーが出るかどうか知りませんけれども、それは私の交渉の行方を見てお決めいただきたいと思います。
○中川(正)委員 拉致問題が解決しなければ日朝の国交正常化はあり得ないんだというところを抜かされましたけれども、これは抜かしていくということですか。
○福田内閣総理大臣 核問題、拉致問題、そしてミサイル問題、みんな平壌宣言に書いてありますよ。その問題をいかに解決していくかということです。
六者協議で核の問題は進展しておるようでございますから、それは着実に進めていただく。しかし、そういう状況の中で、拉致問題、ミサイル問題もうまく解決していかなければいけない。これは当然のことですね。
○中川(正)委員 その上でちょっと確かめていきたいんですが、対話と圧力という言葉がよく出てくるんですけれども、現在の状況の中で、対話というのは具体的に何を意味するのか、圧力というのは具体的に何を意味するのか。どういうふうに認識されていますか。
○福田内閣総理大臣 まあ、文字どおり対話と圧力なんですけれどもね。
対話の中身もいろいろあります。やり方もいろいろあると思いますよ、表も裏もあるかもしれぬし。交渉事ですからね。それから、圧力についてもさまざまなやり方があると思います。全部ひっくるめてです。
私は、これとこれというふうに申し上げたくないんです。
○中川(正)委員 いや、そんな抽象論の話じゃなくて、もう少し戦略的にこの北朝鮮の問題をぜひ議論したいんですよ。さっきのような話をしちゃうと、この話は先に進まないんですよ。だから、しっかりそこのところは意思を出してください。
対話というのは、六カ国協議の中でも今は二国間協議しかないんでしょう。六カ国協議の中のいわゆる作業部会しかないんでしょう。違うんですか。ほかにそのルートがあるんですか。
○高村国務大臣 まさにおっしゃるように、主たる対話の場が六カ国協議の中の二国間の協議であります。そのほかどういうものがあるか、大変申しわけありませんが、一々申し上げることはいたしません。
○中川(正)委員 逆に、圧力といったら、この間閣議決定されたようですけれども、経済制裁ということですね。そのほかに日本の圧力というのは何なんですか。
○高村国務大臣 例えば、今継続している経済制裁、これがありますし、そのほか、北朝鮮側の行動いかんによってはいろいろあり得ることだと思います。
ただ、そういうことを問わないで済むことを期待しております。
○中川(正)委員 小泉さんが訪朝をして五人の拉致被害者が帰ってきたとき、あれはなぜ帰ってきたというふうに思われますか、総理。
○福田内閣総理大臣 それは、小泉総理が帰ってくるように交渉したからです。
○中川(正)委員 国会の中でまじめに議論をしていこうとしているんですよ。それをそうした茶化した話でやるというのは、私も私的に憲法の理事会や何かを通じておつき合いがあるんですが、時々それをやられるんですよ、総理は。そんな話にしてしまえば、せっかくの北朝鮮に対するメッセージも、この国会からはその程度かという話になっちゃいますよ。答え直してください。
○福田内閣総理大臣 誠意を持ってお答えしているつもりなんですけれども。
それは事実なんですよね。交渉の中身、一々申し上げなきゃいかぬのかな、こんなふうにも思いますけれども、事細かに申し上げるという必要があるのであれば、それはいたしますけれどもね。よろしいですか、それで。
○逢沢委員長 高村外務大臣、簡潔にお願いします。
○高村国務大臣 どうして拉致被害者が帰ってくることができたのかというお話でありますが、それは、日本政府が、拉致問題の解決なくして国交正常化なし、国交正常化なくして過去の清算としての大型経済協力はない、こういう方針が一貫していたことと、それから、当時、アメリカが悪の枢軸と言ったことでかなり北朝鮮が恐れていたこと、そして、外務省がさまざまやったルートが非常にうまくできたこと、そして小泉総理の決断、もろもろあったと思います。
○中川(正)委員 さまざまに分析はあると思うんですが、私はその中でも特に注目したいのは、さっき、さすが外務大臣、指摘をされましたけれども、アメリカのポジションがあったんだろうというふうに思うんです。これは専門家の間でも言われることですよね。
アメリカがいわゆる二国間交渉を拒否していた、悪の枢軸という形で敵対関係にあった、それを北朝鮮のサイドが、そのことを前提にして、日本との仲介役を、あるいは日本との国交正常化を先に進める、そういう判断がそこにあったということで、それを見越したその当時の政策担当者というのは私はそれなりの見識があったんだというふうに思いますが、そのときに合わせてあれが成り立ったということだと思うんです。
それから以後どんな変化が来たかということになると、これはアメリカの政策が変わったんですよ。アメリカは、六カ国協議の枠組みと言っていますけれども、基本的には、あのベルリン合意でもわかるように、これは二国間交渉を始めちゃったわけです。その中で、米朝の国交正常化へ向けて今もう歩み出している状況があるということだと思うんです。
韓国も、この間のあの南北の対話、これを見ていると、もう完全に経済交流を中心に具体的なプログラムも走り始めている。中国は、そんな中で、体制崩壊、これをどうしても防がなきゃいけないという形の中で、特に、民間レベルを通じた経済交流というのはすごい勢いで進めているという状況がある。これはもう完全に周辺の状況が変わっているということ。
そんな中で、さっき、対話と圧力という中身の議論をしましたけれども、これは二つとも全然効き目がない。特に圧力というのは、経済制裁をやっていますけれども、これは日本が勝手にやっているだけで、周辺は今全然別な方向で進んでいるということがあるんです。要は、外交交渉のカードになっていないということ、ここに日本のジレンマがあるんだろうというふうに私は解釈をしております。
そんな中で、ではこれをどうしていくんだ。これまでどおりの話でいっても、周辺がこれだけ変わってきたら違うでしょう、こういうことだと思うんですね。総理、どう思われますか。
○福田内閣総理大臣 今までの経過はともかくといたしましても、今、外務大臣からもお話ししましたように、外部環境も変わってきているわけです。ですから、そういう状況なども踏まえまして、あらゆる要素を考慮しながら交渉をする、また交渉をするような雰囲気もつくっていかなければいけない、そういうふうに思っております。
私は、ここしばらく、日朝交渉をすることによって拉致問題を解決したいという意思を表明しております。その表明は、北朝鮮に、そういう気持ちがあるから何らかのメッセージを送ってほしい、こういう意味合いも込めておるわけでございます。
○中川(正)委員 二国間の作業部会でやっても圧力の方のいわゆるカードというのが効き目がないのであれば、北朝鮮の方がどんな形で乗ってくるかという展望は、これは開くことができないということだと思うんです。
だから、いかにその交渉カードをつくっていくか、ここなんだろうというふうに思うんですよ。拉致を解決していくということについては、これはすべての力を傾注しなきゃいけないというのは共通認識です。それがためにも、このカードをいかにつくるかということに傾注をしていかなければならぬということだと思うんです。
だから、いつまでもこの問題を二国間ベースでやるということじゃなくて、日本にカードがなければ、ほかの国のカードを使うということでしょう。今のところは、米朝でやっている交渉、あるいは中朝でやっている交渉、あるいは南北でやっている交渉に対して、拉致の問題もよろしくお願いします、こう言っているだけの話。そうじゃなくて、これはひとつ多国間ベースの交渉枠というのを六カ国協議の中に、あるいは別でもいい、とにかく、他国のカードも使えるような状況の中で拉致というのを交渉していくというこの枠組みが今一番大事なんじゃないかというふうに思うんです。
日本が、さっき外務大臣は居丈高に、それ以外のカードがありますというような、それ以外のカードといったら、あと、経済制裁をやった次のカードといったら、武力ですよ。武力しかないんですよ、プロセスからいったら。そんなことを使うつもりは、あるいは、そういうことを使う国の枠組みでないということははっきりしているわけですから、だったらあとは、外交的にそういう枠組みをつくるということ、その意思をはっきり示す、見せるというそのことが大事なんだろうと思います。二国間の中に閉じこもってしまって、それで何とかしたいという話は、これは壁にぶち当たるだけなんだろうというふうに思うんです。
ということを提案したいんですけれども、どうですか。
○福田内閣総理大臣 御提案はそういうことであろうかと思いますが、そういう観点からG8サミットにおいてもそういう働きかけをし、また、ハイリゲンダム・サミットですか、あのときにも、議長声明としてそういう趣旨のことも盛っていただいた、拉致の問題にも触れていただいたというようなこともございました。そういうことは今までもやってきておりますけれどもね。
そういう力もかりながら、しかし、やはり日朝関係で解決するんだというこの強い意思というのは必要だと思いますし、やはり日朝で本格的な交渉をする、それが一刻も早く、こういうふうに思っております。
○中川(正)委員 やはりこれまでの方針を変えないということですか。そんなふうに理解できましたね。
というのは、拉致というのは日朝だけの話じゃないんですよ。韓国と北朝鮮の間にも四百八十人以上の拉致の被害者がいるんですよ。戦争中の行方不明者あるいは離散家族等々を含めてこうした問題はいっぱいある。これは、日本の中でも、帰還運動で北朝鮮に渡った九万五千人の在日の人たち、あるいはそれの日本人妻、この人たちの人権という問題もある。このことを含めて、どうして水平線を広げて多国間で攻めていくという土俵をつくらないのかということ、これが、私はこれまでの政府の方針の中でわからないところなんですよ。
そういう意味も含めて、取り組みをここで変えるのであれば、そうした多国間ベースにぜひ持っていくべきだというふうに思っております。
もうあと五分しか残りがなくなってしまいました。せっかくいろいろ通告をしたので、一つだけ、国土交通省、大臣に来ていただいていますので。
手元にお配りをした資料があるんです。公共事業費の補助金と負担金の統計なんです。これは大分刺激的なんですけれども、一人当たりに直すと各県取り分がこんなふうになっているんですね。左側は、東京を一〇〇とした地方税のパーセンテージです。これは1の方です。右側は、一人当たりに換算をした公共事業費の補助負担金、これは県のレベルです。
これを見ていると、何でこの県が特別に多いのかとか、うちの県、全くこれでいいのか、これで選挙ができるのかと、特に与党の皆さん方は心のどこかで感じておられるんだろうというふうに思うんです。
これを見ている限り、どういう秩序でこの配分が決められていくのか。この2の方は、これは絶対額の方です。トータル額の方で示してあります。この順番は、地方税の税額の多い順番、だから1の順番と2の順番は同じです。同じ形で来ているんです。やはり、総額でいったら北海道というのは断トツなんだということが改めてこれはわかるんですけれども、大臣、何でこんなふうになるんですか。
○冬柴国務大臣 公共事業の採択に当たりましては、真に必要な分野に対して施策を重点化して、そしてまた、災害復旧への対応とか、あるいは地域の整備状況、ニーズ等に的確に対応していくために行っているわけでございます。
今配付していただきました1の資料、なぜこんなに伸びているんだと。上の方から見ますと、福井県、それから真ん中ごろの新潟県、一番下の沖縄県、それぞれ理由があります。
福井、新潟につきましては、福井については大水害がございました、その復旧復興でございます。それからまた新潟県におきましては、あの山古志村の中越地震があった年の復旧費でございます。それから沖縄につきましては、もう御案内のとおり、振興ということで常にこの部分については大きくなっているということがあるわけでございまして、このように、公共事業費の配分はその年によって大きく変わる、毎年ずっと並べていただいたらわかりますけれども、小さな人口とか県、そういうところは常に上位になっているということも事実でございます。
例えば島根県等、失礼でございますが、島根県の方には申しわけないんですけれども、ここ数年にわたって一人当たりの補助事業費が全国では上位になっておりますが、人口規模が全国で二番目に低いということ、それから、地域の実情として、国道、県道の改良率が全国では四十二位でございます。それから、土砂災害危険箇所数が全国でこれも二位でございます。
そういう意味で、社会資本の整備が非常におくれている、そういう点で、我々としては手厚くしなきゃならないということで、そのように人口の少ない県については常に上位一けたということになっているというのが近年の特徴でございまして、御理解をいただきたいというふうに思います。
○中川(正)委員 その年によって特殊事情がある、ある程度はあるということは認めるんですけれども、ずっと私、通算これを見てみたんですよ。傾向としてはこれなんですよ。そんなに時々によってひっくり返るとかどうこうというような話じゃない。
これは恐らく、私も地方議員をしていた経験から感じるんですが、公共事業の中で県単事業と補助事業を見ると、どうしても補助事業だと伸びる。同じ一千万の負担金を地方がしても、それが二倍にも三倍にも額が伸びるということもあって、同じ事業であれば、国補がつくんだったら国補でやりましょうというふうな流れをつくっておくんです。そういうことがうまくやれるところというのは、こんな形で伸びていく。
もっと言えば、それを政治的に選挙のキャンペーンをするのに、おれがこの予算をつけたんだと言って選挙をしている人たちもたくさんいるわけですよ。というような構造になってきている。
結局のところ、やらなくてもいい規模とそれから箇所づけ、これを国補がつくからといってどんどんつけてきた。私もそういう経験がありますから。だから、地方議員というのは、そういう思いの中で、県単でやったら済むところを、無駄な投資というのをどんどんこういう形で膨らませていく、そういう構造を一つは指摘させていただきたいというふうに思うんです。
その上で、さっき大臣が言われた基準なんというのは、これは全くないと等しい。公共事業をこれからどんどん、というよりも、三%ずつ削るというのを与党のサイドも言っているわけですよ。だからこれは、配賦基準といいますか、我々は統括補助金というふうに言っていますが、もう地方に渡してしまって、渡した中で優先順位を決めていったら、そこからしっかりと税金の無駄遣いは浮き上がってくるし、優先順位は一番身近なところからついていくんだ、こういうプロセスが考えられるわけです。
そういうところに国交省だけが踏み込まないんですよ。税源移譲に国交省だけが反対しているんです、建設国債だって。だから、そこのところは考えなきゃいけないということを指摘させていただきました。
○冬柴国務大臣 都道府県別人口一人当たりの地方税と公共事業費の補助負担金の推移というものを数年にわたって比較していただければ、それは一目瞭然でございまして、国交省が勝手にやっているとかどうとか、あるいは、それを全部交付金にしてしまうとか県に渡してしまったときに、新潟中越沖地震が、中越地震に次いで中越沖地震が起こっておりますが、新潟県だけでこれができるものではございません。復旧復興が進むわけではございません。
そういう意味で、我々はそういうことが必要であるということを申し上げているわけでございまして、我々だけが牢固として言っているわけではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
○中川(正)委員 一言だけ言うとすれば、大臣は役所を守っていたらいいということではないんですよ。どんなふうに税金を使うかということにしっかり頭を使っていくということだと思うんです。
そういう意味では、公明党というのは生活に密着した議論ができるんだろうというふうに私は期待をしておりまして、さっきのような答弁をせずに、もうちょっと前向きに、時代を変えていくんだという話をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
以上です。
○逢沢委員長 これにて中川君の質疑は終了いたしました。