記者会見
平成24年3月23日(金)
1.発言要旨
おはようございます。私の方から幾つかお話をさせていただきます。
一つは、26日の月曜日午前中に、新宿にある幼保連携型認定こども園「新宿区立四谷子ども園」を視察する予定です。
総合こども園法案を含む子ども・子育て関連法案の国会提出を控えていますけれども、今回の視察では、幼児期の学校教育・保育を一体的に提供する先駆的な取組みである認定こども園を訪問しまして、保護者の方や職員との懇談を行って、現場の声を聞いて、今後の子ども・子育て新システムの構築に生かしていきたいと思っています。
次に、首都直下地震対策局長級会議の設置ということであります。
今日、第1回の「首都直下地震対策局長級会議」を開催いたします。この会議は、首都直下地震が発生した場合であっても、首都中枢機能を担う各府省庁の業務継続に万全を期すために関係府省庁の局長クラスから構成していますけれども、改めて今の体制の検証と、いわゆる業務の持続、BCPについて構築をしていくということを局長級クラスでそれぞれ徹底をしていくということです。政府横断的な業務継続の在り方ということについても、それぞれの省庁を統括していく局長によって検証していきたいと思っております。
夏ぐらいには政府全体として実施すべき対策項目を取りまとめるという日程でやっていきたいと思います。その成果については、中央防災会議の防災対策推進検討会議のもとにあります「首都直下地震対策ワーキンググループ」も同時並行的に今やっているわけですが、ここでの議論に反映をさせていきたいと思います。
それから、もう一つは、中央防災会議のもとにある、もう皆さんに既に説明が入っていると思うんですが、「地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会」の報告であります。
昨日、この報告が座長の河田惠昭教授より私にございました。南海トラフの巨大地震や首都直下地震が世間の関心事となっておりますけれども、日本列島周辺の応力状態が変わって、どこでも地震の発生する危険性が増しているということが専門家によって指摘されております。特に、本専門調査会が対象とする地方都市の直下地震への備えということも非常に大事な局面になってきておりますので、いいタイミングでまとめていただいたと思っております。
主として都道府県や市町村における今後の地震防災対策に役立てることができるように報告をまとめていただきましたので、特に災害対応の各段階でのチェックリストは震災が起こった時に担当者が対応しなければならない項目についてしっかりとまとめていただいて、それをチェックしながら即対応ができるという、何をしたらいいか分からないという状況をつくらないためのチェックリストなんですけれども、それと、地震対応の事例集、今回の東日本の震災や、阪神・淡路大震災以降の地震時に各自治体での取り組みがあったという事例集ですが、これをまとめていただきました。被災経験のない自治体にとっても非常に参考になると思いますし、それをそれぞれ地方の地域防災計画に組み込んでやっていく、私たちもいろいろな省庁横断的なパッケージの対応というのがありますので、それを一つのモデルにして、補助体系を組んで、地方へこうしたことができる、国としてはここまでの支援がしていけるというようなことを改めてまとめて、情報発信ができるように取り組んでいきたいと思っております。
以上です。
2.質疑応答
(問)時事通信社の井上と申します。今日審議される新型インフルエンザ法案でお尋ねしたいんですけれども、この法律の対象となる新型インフルエンザ等が都内で発生した時の被害をどの程度想定されているか教えていただけますか。
(答)類型によって違うんですけれども、いわゆる感染の可能性があるというのは、最悪200万人、死亡する可能性があるのが64万人ということで想定しています。
(問)最悪の時などの算出の方法を教えていただきたいんですが。
(答)金額。
(問)いや、方法です。64万人というのをどういうふうに出されているか。
(答)想定として、第一波は2カ月程度で、小康期を挟んで1年から2年の流行、医療機関を受診する患者数が最大2,500万人、入院患者数が53万人から200万人、死亡者数が17万人から64万人、致死率が0.5から2%、欠勤率が20から40%。
(問)その最悪の場合って、いわゆる1918年のスペイン風邪の致死率2%というのを今の人口に当てはめたものだと思うんですけれども、そのまま。衛生環境とか医療環境とかワクチンとか、あるいは抗インフルエンザ薬のことは想定していない数字だと思うんです。
(答)だから、それは最悪の場合というです。さっき申し上げたように、例えば致死率が0.5から2%。
(問)その0.5というのはアジア風邪の場合で、当時の衛生環境等を踏まえた数字であることは変わりないんですけど、今の現在の日本社会の諸状況を踏まえた上での数字というのはありますか。
(答)そこまでのことを恐らく専門家の間ではやっていただいたんだと思うんです。いずれにしてもそうした専門チームを組んでいただいてこれを想定したということで、その議論の過程の中では、そうしたいろいろな可能性と類型については分析をしていただいた上で出してもらっています。
(問)専門チームの議論は知っているんですけど、それは今申し上げたようなことになっているんですよ。現在の仮定は置いていないということで言っているんですけど、現在の日本社会の状況を踏まえた上での想定の数字があったら教えていただきたいんですけど。
(答)今のところは、これしかないです。
(問)つまり、当時の仮定をそのまま当てはめたものしかないということですか。
(答)そのまま当てはめたものか、様々な分析した上でのものかは。
(問)当てはめたものなんです、それは。
(答)例えば、53万人から200万人としていて、その幅がある、大きな幅があるでしょう。
(問)それはアジア風邪とスペイン風邪という幅だけで、その真ん中というのは特にない。
(答)そこの分析というのはかなり難しい。
(問)それは分かりますけど。
(答)今の状況の中に当てはめてということができれば、そういうところの想定も出していくということは大事なことかもしれないと思います。
(問)今の段階であれば出していただきたいんですけど。
(答)私のもとにはない。これは専門家にやってもらわないとできないことだと思います。
(問)次の会見の時でも構いませんので、あれば出していただきたい。
(答)ないです。
(問)ない、分かりました。
もう一ついいですか。この法律でいろいろな措置をとることになっているんですけど、集会の制限とか医者の受診命令とか、そういう法律措置をとることによって、今おっしゃったような被害がどの程度軽減されるというふうに思われますか、その数字はありますか。
(答)そこのところは、これも私たち行政サイド、政治サイドが判断する前に、専門家のチームでそれぞれどれぐらいの毒性というか、その発生した時点で病原性というのを分析がなされるんだろうと思うんです。その分析に基づいてどれぐらいの措置をしていったらいいかということは決められる。
(問)すみません、私がお尋ねしているのは、今とる措置というのは、もう既にメニューが決まっているので、それをとった時に先程の64万人の死者だったら64万人の死者がどれぐらい減るという見込みになっているか。
(答)減るというよりも、今の想定は、ピークになっていく山をなだらかにして先送りをしながらコントロールができる範疇の中にそれを捕えていこうという考え方ということが専門家の間で議論されて、その対応をしていくということです。
(問)ピークをなだらかにして先送りすることで被害がどれぐらい減るのか。
(答)それはやってみないと分からないでしょう。
(問)数字はありませんか。
(答)ありません。
(問)研究の文献とか。
(答)それは専門家の中で議論してもらって、恐らくいろいろあったんだと思うんです。私たちは、その想定で議論をしていただいた結果をこちらへ持ってきていただいて、その結果に基づいて政治的な措置なり対応をするというような仕組みといいますか、そういう組み立てをしていきたいということなんです。
(問)すみません、その想定も併せてお願いします。私が直接聞いた範囲では出てこないので、大臣の方で言って出していただけるようなものであれば。
(答)あればね。どこですか。
(問)時事通信です。
(答)時事通信。また具体的に個々に取材に来たいということであれば来てください。
(以上)
おはようございます。私の方から幾つかお話をさせていただきます。
一つは、26日の月曜日午前中に、新宿にある幼保連携型認定こども園「新宿区立四谷子ども園」を視察する予定です。
総合こども園法案を含む子ども・子育て関連法案の国会提出を控えていますけれども、今回の視察では、幼児期の学校教育・保育を一体的に提供する先駆的な取組みである認定こども園を訪問しまして、保護者の方や職員との懇談を行って、現場の声を聞いて、今後の子ども・子育て新システムの構築に生かしていきたいと思っています。
次に、首都直下地震対策局長級会議の設置ということであります。
今日、第1回の「首都直下地震対策局長級会議」を開催いたします。この会議は、首都直下地震が発生した場合であっても、首都中枢機能を担う各府省庁の業務継続に万全を期すために関係府省庁の局長クラスから構成していますけれども、改めて今の体制の検証と、いわゆる業務の持続、BCPについて構築をしていくということを局長級クラスでそれぞれ徹底をしていくということです。政府横断的な業務継続の在り方ということについても、それぞれの省庁を統括していく局長によって検証していきたいと思っております。
夏ぐらいには政府全体として実施すべき対策項目を取りまとめるという日程でやっていきたいと思います。その成果については、中央防災会議の防災対策推進検討会議のもとにあります「首都直下地震対策ワーキンググループ」も同時並行的に今やっているわけですが、ここでの議論に反映をさせていきたいと思います。
それから、もう一つは、中央防災会議のもとにある、もう皆さんに既に説明が入っていると思うんですが、「地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会」の報告であります。
昨日、この報告が座長の河田惠昭教授より私にございました。南海トラフの巨大地震や首都直下地震が世間の関心事となっておりますけれども、日本列島周辺の応力状態が変わって、どこでも地震の発生する危険性が増しているということが専門家によって指摘されております。特に、本専門調査会が対象とする地方都市の直下地震への備えということも非常に大事な局面になってきておりますので、いいタイミングでまとめていただいたと思っております。
主として都道府県や市町村における今後の地震防災対策に役立てることができるように報告をまとめていただきましたので、特に災害対応の各段階でのチェックリストは震災が起こった時に担当者が対応しなければならない項目についてしっかりとまとめていただいて、それをチェックしながら即対応ができるという、何をしたらいいか分からないという状況をつくらないためのチェックリストなんですけれども、それと、地震対応の事例集、今回の東日本の震災や、阪神・淡路大震災以降の地震時に各自治体での取り組みがあったという事例集ですが、これをまとめていただきました。被災経験のない自治体にとっても非常に参考になると思いますし、それをそれぞれ地方の地域防災計画に組み込んでやっていく、私たちもいろいろな省庁横断的なパッケージの対応というのがありますので、それを一つのモデルにして、補助体系を組んで、地方へこうしたことができる、国としてはここまでの支援がしていけるというようなことを改めてまとめて、情報発信ができるように取り組んでいきたいと思っております。
以上です。
2.質疑応答
(問)時事通信社の井上と申します。今日審議される新型インフルエンザ法案でお尋ねしたいんですけれども、この法律の対象となる新型インフルエンザ等が都内で発生した時の被害をどの程度想定されているか教えていただけますか。
(答)類型によって違うんですけれども、いわゆる感染の可能性があるというのは、最悪200万人、死亡する可能性があるのが64万人ということで想定しています。
(問)最悪の時などの算出の方法を教えていただきたいんですが。
(答)金額。
(問)いや、方法です。64万人というのをどういうふうに出されているか。
(答)想定として、第一波は2カ月程度で、小康期を挟んで1年から2年の流行、医療機関を受診する患者数が最大2,500万人、入院患者数が53万人から200万人、死亡者数が17万人から64万人、致死率が0.5から2%、欠勤率が20から40%。
(問)その最悪の場合って、いわゆる1918年のスペイン風邪の致死率2%というのを今の人口に当てはめたものだと思うんですけれども、そのまま。衛生環境とか医療環境とかワクチンとか、あるいは抗インフルエンザ薬のことは想定していない数字だと思うんです。
(答)だから、それは最悪の場合というです。さっき申し上げたように、例えば致死率が0.5から2%。
(問)その0.5というのはアジア風邪の場合で、当時の衛生環境等を踏まえた数字であることは変わりないんですけど、今の現在の日本社会の諸状況を踏まえた上での数字というのはありますか。
(答)そこまでのことを恐らく専門家の間ではやっていただいたんだと思うんです。いずれにしてもそうした専門チームを組んでいただいてこれを想定したということで、その議論の過程の中では、そうしたいろいろな可能性と類型については分析をしていただいた上で出してもらっています。
(問)専門チームの議論は知っているんですけど、それは今申し上げたようなことになっているんですよ。現在の仮定は置いていないということで言っているんですけど、現在の日本社会の状況を踏まえた上での想定の数字があったら教えていただきたいんですけど。
(答)今のところは、これしかないです。
(問)つまり、当時の仮定をそのまま当てはめたものしかないということですか。
(答)そのまま当てはめたものか、様々な分析した上でのものかは。
(問)当てはめたものなんです、それは。
(答)例えば、53万人から200万人としていて、その幅がある、大きな幅があるでしょう。
(問)それはアジア風邪とスペイン風邪という幅だけで、その真ん中というのは特にない。
(答)そこの分析というのはかなり難しい。
(問)それは分かりますけど。
(答)今の状況の中に当てはめてということができれば、そういうところの想定も出していくということは大事なことかもしれないと思います。
(問)今の段階であれば出していただきたいんですけど。
(答)私のもとにはない。これは専門家にやってもらわないとできないことだと思います。
(問)次の会見の時でも構いませんので、あれば出していただきたい。
(答)ないです。
(問)ない、分かりました。
もう一ついいですか。この法律でいろいろな措置をとることになっているんですけど、集会の制限とか医者の受診命令とか、そういう法律措置をとることによって、今おっしゃったような被害がどの程度軽減されるというふうに思われますか、その数字はありますか。
(答)そこのところは、これも私たち行政サイド、政治サイドが判断する前に、専門家のチームでそれぞれどれぐらいの毒性というか、その発生した時点で病原性というのを分析がなされるんだろうと思うんです。その分析に基づいてどれぐらいの措置をしていったらいいかということは決められる。
(問)すみません、私がお尋ねしているのは、今とる措置というのは、もう既にメニューが決まっているので、それをとった時に先程の64万人の死者だったら64万人の死者がどれぐらい減るという見込みになっているか。
(答)減るというよりも、今の想定は、ピークになっていく山をなだらかにして先送りをしながらコントロールができる範疇の中にそれを捕えていこうという考え方ということが専門家の間で議論されて、その対応をしていくということです。
(問)ピークをなだらかにして先送りすることで被害がどれぐらい減るのか。
(答)それはやってみないと分からないでしょう。
(問)数字はありませんか。
(答)ありません。
(問)研究の文献とか。
(答)それは専門家の中で議論してもらって、恐らくいろいろあったんだと思うんです。私たちは、その想定で議論をしていただいた結果をこちらへ持ってきていただいて、その結果に基づいて政治的な措置なり対応をするというような仕組みといいますか、そういう組み立てをしていきたいということなんです。
(問)すみません、その想定も併せてお願いします。私が直接聞いた範囲では出てこないので、大臣の方で言って出していただけるようなものであれば。
(答)あればね。どこですか。
(問)時事通信です。
(答)時事通信。また具体的に個々に取材に来たいということであれば来てください。
(以上)