第174回国会 衆議院 外務委員会 第13号 2010年04月21日
平成22年4月21日(水)
○空本委員 最後としたいんですが、核セキュリティーサミットが先日行われまして、鳩山総理は十二日、具体的な日本の提案としまして、アジア核不拡散・核セキュリティ総合支援センター、核鑑識技術の開発、IAEAと協力しての核テロ対策支援事業の実施など、貢献策を表明されております。
表明するに当たって、国内及びアジア各国などと調整はされてきたかと思うんですけれども、その前に、国内の技術の確認、準備作業、こういったものはどうであったかお聞きしたいのと、まず、核鑑識技術などは、私も実は学生時代、また企業におきまして、放射線、核というものを検出する技術の開発、また計量技術というものに携わってきたんですが、日本においては本当にすばらしい技術があると思っております。今の基礎・応用技術整備状況、どのようにお考えであるか、文部科学省の方からお願いいたします。
○中川副大臣 まさに専門的な立場から御質問をいただいたというふうに思っております。
これまで我が国は、原子力の平和利用、これを一貫して貫いてきたということ、またその信頼性というのが大きなものがある、それを核セキュリティーの技術に結びつけていきたい、あるいはまたその貢献に結びつけていきたいということであります。
ただし、今後、米国やIAEAと協力をしていくということが前提になっておりまして、特に、それぞれデータベースといいますか、それを前提にしたいわゆる核鑑識ということになっていきますので、その協力体制を前提にしていくということ。そして、技術開発そのものは、大体三年をめどに必要な技術の確立を目指していくということ、このことを前提にしていきたいというふうに思っています。
技術開発の実施主体としては、これまで核セキュリティーの向上につながる核物質の微量分析、あるいは経験と実績があります原子力研究開発機構、ここが中心になってやっていくということになっております。
さらに、これからの課題としては、必要な技術開発の中の一つは、プルトニウム等の同位体比の測定技術、これを確立していくということ、それから二番目には、核物質の粒子形状や、それから不純物分析技術というものがあるんですが、形状では試料の分離手法や検出感度に課題がありまして、核物質の起源を特定するために十分な技術には至っていない、この二つが分野としてあるということを認識しております。
いずれにしても、ぜひ御指導、御支援を専門的な立場からよろしくお願いしたいというふうに思います。この課題克服に向けて、文部科学省としても十分にその準備を進めていきたいというふうに思っています。
○空本委員 ありがとうございます。
今、その中で三年をめどということをお聞きしたんですけれども、三年はちょっと遅いかな。やはり、一年である程度めどをつけて、二年目にはもう装置ができるとか、技術開発の加速をもう少ししていただきたいと思うんです。もう既に測定技術的なものはあるし、アメリカにおいては核鑑識技術はもうある程度できていると私は思っております。
そういった点で、研究開発の加速という点をお願いできたらと思うんですが、お願いいたします。
○中川副大臣 御指摘の点、もう一度しっかり受けとめさせていただいて、今の技術のレベルというのを確認しながら、頑張っていきたいと思います。
具体的に今、私のところに来ているものは、検出感度を向上させるということであるとか、あるいは分析時間や手順というものを短縮させていく、同時に、分析機器を小型化して実質それが使えるような形に持っていくようなこと、こういう具体的な例が挙げられておりますけれども、改めて検証をして、御指摘のように一年、二年で頑張っていきたいというふうに思っています。
○空本委員 その点、よろしくお願いしたいと思います。日本はしっかりとした技術はあります。それを組み合わせ技術として装置をつくるという方向になるのではないかと思っておりますので、お願いしたいと思います。
最後に、先ほど、外交の方針といいますか、日本の国益を守る、そしてさらには日本人の生命と財産を守ることが外交の一番の柱であると。やはりそれをもう少し強く訴えていただく。それとともに、その中から、こういうカザフスタンと原子力協定を結ぶに当たって、さらに核不拡散、核兵器廃絶、さらには原子力の平和利用の推進、これを強く推し進めていただきたいと思っております。
さらに、今回の核セキュリティー関係のお話がございましたけれども、こういった観点から、日本が世界に向かってリードする。しかし、その中ではやはり各国との協調体制が重要だと思います。アメリカとの日米同盟を基軸としながら、ロシア、カザフスタン、ヨーロッパ各国、また東アジア、いえ、アジア全体、中央アジア、こういった地域地域との関係強化を密接に図っていただきまして、とにかく非核国である日本が中心となりまして、平和構築のために推進していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ありがとうございます。
表明するに当たって、国内及びアジア各国などと調整はされてきたかと思うんですけれども、その前に、国内の技術の確認、準備作業、こういったものはどうであったかお聞きしたいのと、まず、核鑑識技術などは、私も実は学生時代、また企業におきまして、放射線、核というものを検出する技術の開発、また計量技術というものに携わってきたんですが、日本においては本当にすばらしい技術があると思っております。今の基礎・応用技術整備状況、どのようにお考えであるか、文部科学省の方からお願いいたします。
○中川副大臣 まさに専門的な立場から御質問をいただいたというふうに思っております。
これまで我が国は、原子力の平和利用、これを一貫して貫いてきたということ、またその信頼性というのが大きなものがある、それを核セキュリティーの技術に結びつけていきたい、あるいはまたその貢献に結びつけていきたいということであります。
ただし、今後、米国やIAEAと協力をしていくということが前提になっておりまして、特に、それぞれデータベースといいますか、それを前提にしたいわゆる核鑑識ということになっていきますので、その協力体制を前提にしていくということ。そして、技術開発そのものは、大体三年をめどに必要な技術の確立を目指していくということ、このことを前提にしていきたいというふうに思っています。
技術開発の実施主体としては、これまで核セキュリティーの向上につながる核物質の微量分析、あるいは経験と実績があります原子力研究開発機構、ここが中心になってやっていくということになっております。
さらに、これからの課題としては、必要な技術開発の中の一つは、プルトニウム等の同位体比の測定技術、これを確立していくということ、それから二番目には、核物質の粒子形状や、それから不純物分析技術というものがあるんですが、形状では試料の分離手法や検出感度に課題がありまして、核物質の起源を特定するために十分な技術には至っていない、この二つが分野としてあるということを認識しております。
いずれにしても、ぜひ御指導、御支援を専門的な立場からよろしくお願いしたいというふうに思います。この課題克服に向けて、文部科学省としても十分にその準備を進めていきたいというふうに思っています。
○空本委員 ありがとうございます。
今、その中で三年をめどということをお聞きしたんですけれども、三年はちょっと遅いかな。やはり、一年である程度めどをつけて、二年目にはもう装置ができるとか、技術開発の加速をもう少ししていただきたいと思うんです。もう既に測定技術的なものはあるし、アメリカにおいては核鑑識技術はもうある程度できていると私は思っております。
そういった点で、研究開発の加速という点をお願いできたらと思うんですが、お願いいたします。
○中川副大臣 御指摘の点、もう一度しっかり受けとめさせていただいて、今の技術のレベルというのを確認しながら、頑張っていきたいと思います。
具体的に今、私のところに来ているものは、検出感度を向上させるということであるとか、あるいは分析時間や手順というものを短縮させていく、同時に、分析機器を小型化して実質それが使えるような形に持っていくようなこと、こういう具体的な例が挙げられておりますけれども、改めて検証をして、御指摘のように一年、二年で頑張っていきたいというふうに思っています。
○空本委員 その点、よろしくお願いしたいと思います。日本はしっかりとした技術はあります。それを組み合わせ技術として装置をつくるという方向になるのではないかと思っておりますので、お願いしたいと思います。
最後に、先ほど、外交の方針といいますか、日本の国益を守る、そしてさらには日本人の生命と財産を守ることが外交の一番の柱であると。やはりそれをもう少し強く訴えていただく。それとともに、その中から、こういうカザフスタンと原子力協定を結ぶに当たって、さらに核不拡散、核兵器廃絶、さらには原子力の平和利用の推進、これを強く推し進めていただきたいと思っております。
さらに、今回の核セキュリティー関係のお話がございましたけれども、こういった観点から、日本が世界に向かってリードする。しかし、その中ではやはり各国との協調体制が重要だと思います。アメリカとの日米同盟を基軸としながら、ロシア、カザフスタン、ヨーロッパ各国、また東アジア、いえ、アジア全体、中央アジア、こういった地域地域との関係強化を密接に図っていただきまして、とにかく非核国である日本が中心となりまして、平和構築のために推進していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ありがとうございます。