参議院 災害対策特別委員会 会議録(大臣所信)
平成24年3月16日(金)
第180回国会 災害対策特別委員会 第4号
平成二十四年三月十六日(金曜日)
午後零時二十分開会
─────────────
本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
(災害対策の基本施策に関する件)
(平成二十四年度防災関係予算に関する件)
─────────────
○委員長(松下新平君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
─────────────
○委員長(松下新平君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
まず、災害対策の基本施策について、防災担当大臣から所信を聴取いたします。中川防災担当大臣。
○国務大臣(中川正春君) 第百八十回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する防災大臣としての私の所信の一端を申し上げます。
まず、防災担当大臣としての基本認識を述べさせていただきます。
我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有していると認識しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強い国づくりを進めてまいる所存です。
昨年から今年にかけて、東日本大震災を始め、新潟・福島豪雨、台風第十二号や第十五号による風水害、大雪など、多くの災害が発生いたしました。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
特に、今冬期の大雪については、三月十五日時点で百二十一名の方が亡くなられ、千八百名以上の方が負傷されるなど大きな被害をもたらしており、私も二月十八日に山形県に現地調査に赴き、農業施設等の被害状況を調査したところです。二月二十一日の第二回大雪対策に関する関係閣僚会議において取りまとめられた平成二十四年大雪対策に基づき、被災地方公共団体と緊密に連携しながら、政府一丸となって引き続き対応をしてまいります。
続きまして、防災対策の主な課題と取組方針について御説明いたします。
現在の防災行政の最大の課題は、東日本大震災の対応等を徹底的に検証し、そこから得られた教訓を、今後発生が懸念される大規模災害への備えの充実につなげていくことであると考えております。とりわけ、昨年の大地震によって日本列島周辺の応力状態が大きく変化し、首都直下地震や南海トラフの巨大地震の発生の懸念や、火山噴火も活発化する可能性があることから、切迫感を持って取り組んでまいります。
まず、地震・津波対策については、昨年十二月に防災基本計画を修正し、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震、津波を想定するとともに、一定規模以上の津波に対してはハードとソフトを組み合わせて対応する減災の考え方を明らかにしたところです。本計画に基づき、市町村での具体的かつ実践的な津波避難計画の策定、津波ハザードマップの作成等を推進してまいります。
さらに、南海トラフで発生する巨大地震については、現在、南海トラフの巨大地震モデル検討会において科学的知見に基づく最大クラスの地震、津波について検討を進めており、今月中には震度分布、津波高について公表する予定です。今後、これらを踏まえて南海トラフの巨大地震対策を取りまとめていくこととしておりますが、全体の取りまとめに先立ち、本年夏ごろに当面実施すべき南海トラフの巨大地震への対策を取りまとめる予定でおります。
また、首都直下地震については、東日本大震災を踏まえ、これまでのマグニチュード七クラスの地震に加えて、相模トラフ沿いで発生するマグニチュード八クラスの地震も対象として、被害想定の見直しを進めていくこととしております。これを踏まえて、首都直下で想定される最大クラスの地震、津波に備えた対策を検討していくこととなりますが、現在、並行して首都中枢機能の継続性確保や官民連携による帰宅困難者対策について検討を進めているところであり、これらの成果も踏まえて、本年夏ごろには当面実施すべき首都直下地震への対策を取りまとめる予定です。
こうした具体の取組と併せて、防災対策全般の充実強化を図るため、中央防災会議の専門調査会として設置した防災対策推進検討会議において、東日本大震災における対応の検証及び教訓の総括を行い、関係する法制や体制、想定される大規模災害への対応の在り方などについて検討を進めているところです。本検討会議では、三月七日に中間報告をまとめ、今後、大規模な災害に見舞われても「ゆるぎない日本」の再構築を目指して、被災地を支える体制づくり、スピード感、安心感がある被災者支援、大災害を生き抜くための日ごろからの備えなど、各段階における防災対策の全体的な見直しの方向性について提言しました。今後、この提言を受けて、具体的な内容を詰められるものから順次実行に移すとともに、本年夏ごろに予定している最終報告に向けて更に検討を深めることとしております。引き続き、この会議を中心として、政府全体の防災対策の充実強化を更に進めてまいります。
次に、火山対策でありますが、霧島山・新燃岳は、昨年一月の噴火以降、降灰や空振等による被害をもたらし、現在も火山活動を続けており、併せて降雨時の土石流の懸念も払拭できないことから、引き続き厳重に観測監視体制を維持するとともに、関係府省庁がしっかりと連携して地元自治体を支援してまいります。また、桜島では、昨年一年間の爆発回数が九百九十六回と年間最多を更新し、十二日には爆発に伴う大きな噴石が昭和火口から二キロメートルを超えて到達するなど、活発な噴火活動を続けており、常に警戒が必要となっております。私も二月十九日に桜島及び新燃岳の現地調査を行い、火山の活動状況を把握するとともに、自治体関係者との意見交換を行ってまいりました。今後とも、全国の活火山に対して、火山ハザードマップや避難計画の作成に対する支援を行うなど、火山防災対策の充実強化に取り組んでまいります。
また、風水害対策につきましては、昨年の新潟・福島豪雨や、台風第十二号、第十五号などにおいて、避難勧告、避難指示の発令時期及び伝達方法、土砂災害警戒区域設定の在り方、災害時に発生する孤立集落への支援などの課題が明らかになりました。これらの課題や、特に人口減少や高齢化が進む中山間地域における防災力の向上も視野に入れつつ、風水害への対策の強化に引き続き取り組んでまいります。
さらに、これらの様々な災害対策の推進に当たっては、自助、共助、公助のいずれもが重要であると考えております。こうした認識の下に、引き続き、災害の記録及びその教訓の継承、国民の防災意識の啓発や防災ボランティア活動の環境整備、企業の事業継続計画の普及等の取組を進めてまいります。
最後に、国際防災協力についてでありますが、東日本大震災の経験や教訓を国際公共財として世界と共有することに関する我が国の貢献への期待が高まってきているところであります。こうした状況を踏まえ、野田総理大臣が昨年秋の国連総会で表明しましたとおり、二〇一五年の第三回国連防災世界会議を我が国に招致するとともに、アジア防災閣僚級会議等への参画を通じて、世界全体の防災力向上に積極的に貢献してまいる所存です。
以上に申し上げましたとおり、東日本大震災や一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現するため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。松下委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
ありがとうございました。
○委員長(松下新平君) 次に、平成二十四年度防災関係予算に関し、概要の説明を聴取いたします。後藤内閣府副大臣。
○副大臣(後藤斎君) 昨年三月十一日の東日本大震災以来、豪雨、台風による風水害、大雪等の一連の災害によりお亡くなりになられた方々と御遺族に対しまして深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
災害から国民の生命、身体、財産を守ることは国政の最重要課題の一つです。防災担当副大臣として、中川大臣を補佐し、一連の災害からの復旧復興、今後の災害対策に全力で取り組んでまいります。松下委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
では、平成二十四年度の防災関係予算案の概要につきまして、お手元の資料により御説明申し上げます。
まず、一ページの総括表について御説明申し上げます。この表は、関係省庁の施策のうち、防災関係のものとして予算額を特定できるものについて取りまとめたものです。
科学技術の研究関係が約二百九十四億円、災害予防関係が約五千三百四億円、国土保全関係が約七千九百四億円、災害復旧等関係が約二兆三千七百十三億円となっており、これらを合計いたしますと、約三兆八千六百七十八億円となります。
次に、主要なものを御説明申し上げます。
二ページからの科学技術の研究につきましては、文部科学省において海溝型地震・津波の早期検知及びメカニズムの解明に資するため、日本海溝海底地震の想定震源域や南海トラフにおいて海底地震津波観測網を整備するほか、国土交通省、気象庁などでも、地震や津波、火山、気象に関する調査研究に要する経費を計上しております。
五ページからの災害予防につきましては、内閣府において、津波対策推進事業補助金として円滑な避難に資するハザードマップの作成支援等を、消防庁において、緊急消防援助隊の活動に必要な出動経費や救助消防ヘリコプターの整備のための経費を計上しております。
また、学校施設などの建築物の耐震化を関係各省庁において促進していくほか、厚生労働省における災害医療関係、国土交通省における災害に強いまちづくり、地域づくりなどのための経費をそれぞれ計上しております。
十五ページの国土保全につきましては、農林水産省及び国土交通省において、治山事業、治水事業や海岸事業などに要する経費を計上しております。
最後に、十六ページからの災害復旧等につきましては、内閣府において被災者生活再建支援金の支給、復興庁において東日本大震災復興交付金等を計上しているほか、関係各省庁において所管施設の災害復旧事業費、厚生労働省において災害救助に要する経費を計上しております。
以上の予算案に基づき、東日本大震災からの教訓をも十分に踏まえつつ、政府一体となって総合的な災害対策を推進し、国民の皆さん方の安全、安心の確保に努めてまいる所存です。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(松下新平君) 以上で災害対策の基本施策について防災担当大臣の所信及び平成二十四年度防災関係予算に関する概要説明の聴取は終わりました。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時三十三分散会
平成二十四年三月十六日(金曜日)
午後零時二十分開会
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本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
(災害対策の基本施策に関する件)
(平成二十四年度防災関係予算に関する件)
─────────────
○委員長(松下新平君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
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○委員長(松下新平君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
まず、災害対策の基本施策について、防災担当大臣から所信を聴取いたします。中川防災担当大臣。
○国務大臣(中川正春君) 第百八十回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する防災大臣としての私の所信の一端を申し上げます。
まず、防災担当大臣としての基本認識を述べさせていただきます。
我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有していると認識しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強い国づくりを進めてまいる所存です。
昨年から今年にかけて、東日本大震災を始め、新潟・福島豪雨、台風第十二号や第十五号による風水害、大雪など、多くの災害が発生いたしました。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
特に、今冬期の大雪については、三月十五日時点で百二十一名の方が亡くなられ、千八百名以上の方が負傷されるなど大きな被害をもたらしており、私も二月十八日に山形県に現地調査に赴き、農業施設等の被害状況を調査したところです。二月二十一日の第二回大雪対策に関する関係閣僚会議において取りまとめられた平成二十四年大雪対策に基づき、被災地方公共団体と緊密に連携しながら、政府一丸となって引き続き対応をしてまいります。
続きまして、防災対策の主な課題と取組方針について御説明いたします。
現在の防災行政の最大の課題は、東日本大震災の対応等を徹底的に検証し、そこから得られた教訓を、今後発生が懸念される大規模災害への備えの充実につなげていくことであると考えております。とりわけ、昨年の大地震によって日本列島周辺の応力状態が大きく変化し、首都直下地震や南海トラフの巨大地震の発生の懸念や、火山噴火も活発化する可能性があることから、切迫感を持って取り組んでまいります。
まず、地震・津波対策については、昨年十二月に防災基本計画を修正し、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震、津波を想定するとともに、一定規模以上の津波に対してはハードとソフトを組み合わせて対応する減災の考え方を明らかにしたところです。本計画に基づき、市町村での具体的かつ実践的な津波避難計画の策定、津波ハザードマップの作成等を推進してまいります。
さらに、南海トラフで発生する巨大地震については、現在、南海トラフの巨大地震モデル検討会において科学的知見に基づく最大クラスの地震、津波について検討を進めており、今月中には震度分布、津波高について公表する予定です。今後、これらを踏まえて南海トラフの巨大地震対策を取りまとめていくこととしておりますが、全体の取りまとめに先立ち、本年夏ごろに当面実施すべき南海トラフの巨大地震への対策を取りまとめる予定でおります。
また、首都直下地震については、東日本大震災を踏まえ、これまでのマグニチュード七クラスの地震に加えて、相模トラフ沿いで発生するマグニチュード八クラスの地震も対象として、被害想定の見直しを進めていくこととしております。これを踏まえて、首都直下で想定される最大クラスの地震、津波に備えた対策を検討していくこととなりますが、現在、並行して首都中枢機能の継続性確保や官民連携による帰宅困難者対策について検討を進めているところであり、これらの成果も踏まえて、本年夏ごろには当面実施すべき首都直下地震への対策を取りまとめる予定です。
こうした具体の取組と併せて、防災対策全般の充実強化を図るため、中央防災会議の専門調査会として設置した防災対策推進検討会議において、東日本大震災における対応の検証及び教訓の総括を行い、関係する法制や体制、想定される大規模災害への対応の在り方などについて検討を進めているところです。本検討会議では、三月七日に中間報告をまとめ、今後、大規模な災害に見舞われても「ゆるぎない日本」の再構築を目指して、被災地を支える体制づくり、スピード感、安心感がある被災者支援、大災害を生き抜くための日ごろからの備えなど、各段階における防災対策の全体的な見直しの方向性について提言しました。今後、この提言を受けて、具体的な内容を詰められるものから順次実行に移すとともに、本年夏ごろに予定している最終報告に向けて更に検討を深めることとしております。引き続き、この会議を中心として、政府全体の防災対策の充実強化を更に進めてまいります。
次に、火山対策でありますが、霧島山・新燃岳は、昨年一月の噴火以降、降灰や空振等による被害をもたらし、現在も火山活動を続けており、併せて降雨時の土石流の懸念も払拭できないことから、引き続き厳重に観測監視体制を維持するとともに、関係府省庁がしっかりと連携して地元自治体を支援してまいります。また、桜島では、昨年一年間の爆発回数が九百九十六回と年間最多を更新し、十二日には爆発に伴う大きな噴石が昭和火口から二キロメートルを超えて到達するなど、活発な噴火活動を続けており、常に警戒が必要となっております。私も二月十九日に桜島及び新燃岳の現地調査を行い、火山の活動状況を把握するとともに、自治体関係者との意見交換を行ってまいりました。今後とも、全国の活火山に対して、火山ハザードマップや避難計画の作成に対する支援を行うなど、火山防災対策の充実強化に取り組んでまいります。
また、風水害対策につきましては、昨年の新潟・福島豪雨や、台風第十二号、第十五号などにおいて、避難勧告、避難指示の発令時期及び伝達方法、土砂災害警戒区域設定の在り方、災害時に発生する孤立集落への支援などの課題が明らかになりました。これらの課題や、特に人口減少や高齢化が進む中山間地域における防災力の向上も視野に入れつつ、風水害への対策の強化に引き続き取り組んでまいります。
さらに、これらの様々な災害対策の推進に当たっては、自助、共助、公助のいずれもが重要であると考えております。こうした認識の下に、引き続き、災害の記録及びその教訓の継承、国民の防災意識の啓発や防災ボランティア活動の環境整備、企業の事業継続計画の普及等の取組を進めてまいります。
最後に、国際防災協力についてでありますが、東日本大震災の経験や教訓を国際公共財として世界と共有することに関する我が国の貢献への期待が高まってきているところであります。こうした状況を踏まえ、野田総理大臣が昨年秋の国連総会で表明しましたとおり、二〇一五年の第三回国連防災世界会議を我が国に招致するとともに、アジア防災閣僚級会議等への参画を通じて、世界全体の防災力向上に積極的に貢献してまいる所存です。
以上に申し上げましたとおり、東日本大震災や一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現するため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。松下委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
ありがとうございました。
○委員長(松下新平君) 次に、平成二十四年度防災関係予算に関し、概要の説明を聴取いたします。後藤内閣府副大臣。
○副大臣(後藤斎君) 昨年三月十一日の東日本大震災以来、豪雨、台風による風水害、大雪等の一連の災害によりお亡くなりになられた方々と御遺族に対しまして深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
災害から国民の生命、身体、財産を守ることは国政の最重要課題の一つです。防災担当副大臣として、中川大臣を補佐し、一連の災害からの復旧復興、今後の災害対策に全力で取り組んでまいります。松下委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
では、平成二十四年度の防災関係予算案の概要につきまして、お手元の資料により御説明申し上げます。
まず、一ページの総括表について御説明申し上げます。この表は、関係省庁の施策のうち、防災関係のものとして予算額を特定できるものについて取りまとめたものです。
科学技術の研究関係が約二百九十四億円、災害予防関係が約五千三百四億円、国土保全関係が約七千九百四億円、災害復旧等関係が約二兆三千七百十三億円となっており、これらを合計いたしますと、約三兆八千六百七十八億円となります。
次に、主要なものを御説明申し上げます。
二ページからの科学技術の研究につきましては、文部科学省において海溝型地震・津波の早期検知及びメカニズムの解明に資するため、日本海溝海底地震の想定震源域や南海トラフにおいて海底地震津波観測網を整備するほか、国土交通省、気象庁などでも、地震や津波、火山、気象に関する調査研究に要する経費を計上しております。
五ページからの災害予防につきましては、内閣府において、津波対策推進事業補助金として円滑な避難に資するハザードマップの作成支援等を、消防庁において、緊急消防援助隊の活動に必要な出動経費や救助消防ヘリコプターの整備のための経費を計上しております。
また、学校施設などの建築物の耐震化を関係各省庁において促進していくほか、厚生労働省における災害医療関係、国土交通省における災害に強いまちづくり、地域づくりなどのための経費をそれぞれ計上しております。
十五ページの国土保全につきましては、農林水産省及び国土交通省において、治山事業、治水事業や海岸事業などに要する経費を計上しております。
最後に、十六ページからの災害復旧等につきましては、内閣府において被災者生活再建支援金の支給、復興庁において東日本大震災復興交付金等を計上しているほか、関係各省庁において所管施設の災害復旧事業費、厚生労働省において災害救助に要する経費を計上しております。
以上の予算案に基づき、東日本大震災からの教訓をも十分に踏まえつつ、政府一体となって総合的な災害対策を推進し、国民の皆さん方の安全、安心の確保に努めてまいる所存です。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(松下新平君) 以上で災害対策の基本施策について防災担当大臣の所信及び平成二十四年度防災関係予算に関する概要説明の聴取は終わりました。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時三十三分散会