第171回国会 衆議院 本会議 第4号 2009年01月26日
平成21年1月26日(月)
○議長(河野洋平君) 中川正春君。
〔中川正春君登壇〕
○中川正春君 民主党の中川正春です。
私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました平成二十年度一般会計補正予算(第2号)及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)の両回付案について、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
アメリカでは、オバマ新大統領の就任式がありました。新しいリーダーによってアメリカが変わることをアメリカの国民は確信しています。未曾有の経済危機を克服するために、国民の団結を呼びかけるオバマ大統領の言葉にアメリカ国民が心から耳を傾けている姿が、日本の私たちの心を打ちます。
一方で、日本はどうか。総理大臣の言葉が国民に届かない。国民の気持ちとかけ離れたメッセージしか出せない総理の言葉は、決して国民の心を打つことはありません。政治空白に日本の国民は憤っています。日本の危機は、経済だけではない、政治空白の危機でもあると私たちは肝に銘じておかなければなりません。
今回、参議院から回付された法案についても、私たちは、政府から提出された二次補正すべてを否決しようというわけではないのであります。基本的には、未曾有の経済危機に速やかな危機対応をすべきだということであります。また一方で、二兆円の定額給付については、ただのばらまきでしかない、本来の景気対策からかけ離れている、危機対応に資するもっと生きた使い方を考えるべきだと我々は主張しているのであります。
これが私たちの修正案の意図するところであり、同時に、国民の声でもあります。
さらに、日本経済の置かれた現状から考えると、もっと大胆で経済回復への確たる信念がメッセージとしてしっかりと国民に伝わっていくような新しい政策が必要なのだと考えております。
しかし、残念なことに、与党は、このような私たちの譲歩も民意も一顧だにすることなく、強行採決で法案を通してしまいました。このことを予算委員会で追及されると、その答えはますます混乱し、一体何のために二兆円もの資金を使うのか、国民にも理解できない状況であります。国民の気持ちは、完全に白けているのであります。
そんな状況の中で、せめて総理自身、私も給付金を受け取ってしっかり消費するとどうして明言できなかったのか。自分で出した政策をみずから否定している矛盾に御本人はどこまで気がついておられるのか、理解できないところであります。
また、閣僚の中でも、甘利行革大臣は受け取らないと明言をいたしました。与謝野経財相、中川財務相でさえ、受け取るのか受け取らないのか明言を避けてきました。閣内でさえこの政策の目的について統一した理解がなされていないのは、これは深刻な問題であります。
このように、定額給付金については、本院審議を通しても、国民の理解を得るどころか、さらなる不信を国民にもたらしました。もう一度言います。定額給付金は、原点に戻して、その使い方について、与野党が知恵を出し合い、本当に効果のある方法を考えろ、こういうのが民意であります。
政府は先週末、所得税法等改正案を国会に提出いたしました。その附則には、消費税の引き上げについて規定をされております。総理は、当初、三年後には消費税の引き上げをお願いしたいと明言していました。とんでもない話です。
我が国は、現在、極めて苦しい状況にあります。我が国経済の大黒柱である自動車、電機などで売り上げが急速に低下し、関連の多くの中小企業が資金繰りに詰まって、倒産のがけっ縁に立っています。多くの人が政治に救いを求めているのです。その中で麻生総理御自身が、消費税を上げる上げると叫び続けているわけですから、これは、ほかにどのような経済刺激策を導入しても、みずからがその効果を否定して歩いているようなものであります。
最後に、一言申し上げたいと思います。国民の意思は、早期の解散・総選挙であります。
オバマ政権誕生で日米関係の再定義やアジアとの連携を進める国内のコンセンサスをつくるためにも、そして、今回の経済危機をてこにして、日本の社会や経済構造を再構築していくためにも、選挙によって国民の意思を確定するとき、それが今であります。麻生総理の言葉では国民の信頼は得られないことがはっきりしています。
○議長(河野洋平君) 中川君、申し合わせの時間が過ぎました。なるべく簡単に願います。
○中川正春君(続) 麻生総理一人の事情であるとか、自民党や公明党の事情だとか言っている場合ではない。総理、国民と向かい合ってもらいたい。解散・総選挙を決断するときであります。
この法案についても、改めて与党の議員各位の勇気ある賛同を御期待申し上げて、私の賛成討論を終わります。(拍手)
〔中川正春君登壇〕
○中川正春君 民主党の中川正春です。
私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました平成二十年度一般会計補正予算(第2号)及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)の両回付案について、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
アメリカでは、オバマ新大統領の就任式がありました。新しいリーダーによってアメリカが変わることをアメリカの国民は確信しています。未曾有の経済危機を克服するために、国民の団結を呼びかけるオバマ大統領の言葉にアメリカ国民が心から耳を傾けている姿が、日本の私たちの心を打ちます。
一方で、日本はどうか。総理大臣の言葉が国民に届かない。国民の気持ちとかけ離れたメッセージしか出せない総理の言葉は、決して国民の心を打つことはありません。政治空白に日本の国民は憤っています。日本の危機は、経済だけではない、政治空白の危機でもあると私たちは肝に銘じておかなければなりません。
今回、参議院から回付された法案についても、私たちは、政府から提出された二次補正すべてを否決しようというわけではないのであります。基本的には、未曾有の経済危機に速やかな危機対応をすべきだということであります。また一方で、二兆円の定額給付については、ただのばらまきでしかない、本来の景気対策からかけ離れている、危機対応に資するもっと生きた使い方を考えるべきだと我々は主張しているのであります。
これが私たちの修正案の意図するところであり、同時に、国民の声でもあります。
さらに、日本経済の置かれた現状から考えると、もっと大胆で経済回復への確たる信念がメッセージとしてしっかりと国民に伝わっていくような新しい政策が必要なのだと考えております。
しかし、残念なことに、与党は、このような私たちの譲歩も民意も一顧だにすることなく、強行採決で法案を通してしまいました。このことを予算委員会で追及されると、その答えはますます混乱し、一体何のために二兆円もの資金を使うのか、国民にも理解できない状況であります。国民の気持ちは、完全に白けているのであります。
そんな状況の中で、せめて総理自身、私も給付金を受け取ってしっかり消費するとどうして明言できなかったのか。自分で出した政策をみずから否定している矛盾に御本人はどこまで気がついておられるのか、理解できないところであります。
また、閣僚の中でも、甘利行革大臣は受け取らないと明言をいたしました。与謝野経財相、中川財務相でさえ、受け取るのか受け取らないのか明言を避けてきました。閣内でさえこの政策の目的について統一した理解がなされていないのは、これは深刻な問題であります。
このように、定額給付金については、本院審議を通しても、国民の理解を得るどころか、さらなる不信を国民にもたらしました。もう一度言います。定額給付金は、原点に戻して、その使い方について、与野党が知恵を出し合い、本当に効果のある方法を考えろ、こういうのが民意であります。
政府は先週末、所得税法等改正案を国会に提出いたしました。その附則には、消費税の引き上げについて規定をされております。総理は、当初、三年後には消費税の引き上げをお願いしたいと明言していました。とんでもない話です。
我が国は、現在、極めて苦しい状況にあります。我が国経済の大黒柱である自動車、電機などで売り上げが急速に低下し、関連の多くの中小企業が資金繰りに詰まって、倒産のがけっ縁に立っています。多くの人が政治に救いを求めているのです。その中で麻生総理御自身が、消費税を上げる上げると叫び続けているわけですから、これは、ほかにどのような経済刺激策を導入しても、みずからがその効果を否定して歩いているようなものであります。
最後に、一言申し上げたいと思います。国民の意思は、早期の解散・総選挙であります。
オバマ政権誕生で日米関係の再定義やアジアとの連携を進める国内のコンセンサスをつくるためにも、そして、今回の経済危機をてこにして、日本の社会や経済構造を再構築していくためにも、選挙によって国民の意思を確定するとき、それが今であります。麻生総理の言葉では国民の信頼は得られないことがはっきりしています。
○議長(河野洋平君) 中川君、申し合わせの時間が過ぎました。なるべく簡単に願います。
○中川正春君(続) 麻生総理一人の事情であるとか、自民党や公明党の事情だとか言っている場合ではない。総理、国民と向かい合ってもらいたい。解散・総選挙を決断するときであります。
この法案についても、改めて与党の議員各位の勇気ある賛同を御期待申し上げて、私の賛成討論を終わります。(拍手)