三重県第2区 衆議院議員 中川正春 / 選挙区(鈴鹿市・亀山市・伊賀市・名張市・四日市市南部)

中川正春 NAKAGAWA MASAHARU

立憲民主党

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第171回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 2009年02月16日

平成21年2月16日(月)

○田中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川正春君。

○中川(正)委員 民主党の中川正春です。

 質疑に入る前に、委員長に少し抗議をしておきたいというふうに思います。

 野党の筆頭理事として、今回のこの委員会の持ち方、あるいは法案の審議の仕方というのは、本当に異例な形になってきております。去年の二次補正がまだ参議院で審議の過程であるということ、それにもかかわらず、今回この関連法案について、一般の関連法案について、本会議で、それこそ委員長職権ということを濫用してまず立ててしまったということ、それを受けてこの委員会がきょう開かれておるわけでありますが、これも委員長職権という形で進められております。

 こんな慣例といいますか、こうした国会の審議というのは、これは本当にとんでもない話でありまして、これまでの、与党と野党の信義の中で、それぞれお互いが信頼感を持ちながら話し合いの土俵をつくっていくという中で進めてきた国会の慣例というのを真っ向から否定して、与党の意思だけでこの審議を進めていこうということであります。このことについて、憤りを持って抗議をしたいというふうに思いますし、きょうは大臣所信に対する質疑でありますから、我々もこうした形で質疑をしていくという、渋々ですけれども、結論になっておりますが、この後、法案については、恐らく参議院から回ってきて並行でこれを審議するということになると、これは国会自体が混乱をしますし、そんな慣例をつくってはならないということだと思います。

 そのことについて、委員長、しっかり受けとめていただいて、きょうはこの審議だけで終わるということ、これをまず冒頭確認したいんですが、それでいいですね。

○田中委員長 先ほどの理事会の中でもありましたように、与党と野党の皆様方の御意見に相違がありましたので、この質疑時間中に与野党の筆頭理事間で十分協議を行っていただきたい、このように委員長として申し上げたところでございます。

○中川(正)委員 さて、きょうの質疑に入っていきたいと思うんですが、最初に、G7に出席をされた中川財務相のいわゆる酩酊記者会見、これについて質疑を進めていきたいと思います。

 私は、情けないと思うのは、この本当に経済の危機と言われておる、そしてまた、国際的に日本がしっかり主張すべきところは主張しながら、日本が貢献できる経済についての克服していく力といいますか意思というか、そういうものを今しっかりと表明していかなければいけない、そういうときであるにもかかわらず、議題としてこういう形で酩酊記者会見について質疑をしていかなければならないということ、私はこれぐらい情けないことはないというふうに思います。

 なぜ私が取り上げるかというと、実は、けさ、報道機関からさまざまな記者会見の情勢、これが流されました。これは世界に流れているわけでありますが、それを見た国民が私のところに電話をかけてくる、そしてメールでもって、一体どうなっているんだ、日本はと。あんな形で世界に日本の財務大臣の様子が報道されていくということがどれだけ恥ずかしいことか、どれだけ日本の権威というのを傷つけているか、このことに怒りを持って私のところへ向いてさまざまな意見が届いております。恐らくこれは私だけじゃなくて、それぞれ与党の皆さんのところにも、あるいはすべての国会議員のところへ向いてそうした抗議の声というのは、国民の怒りというのは今届いているんだろうというふうに思うんです。

 それで、私も、改めてあのときのウエブ上の報道を見ました。アメリカのABC放送を通じた形で世界に流されている、そういう画面でありますが、これはひどいと思った。ああいう状況の中では、大臣、それはあなた自身は出席しちゃだめですよ。

 同時に、何であそこまで酩酊して記者会見に出ていくということを、周辺も含めて、あなた自身がああいうモラルというか、基本的な部分を欠けたまま記者会見に臨むということをしたのか、そのことも含めて、あれは一体どうなって、何が起こっていたのかということ。見た限りでは、それはとんでもない、酒に酔っているな、酩酊しているな、あれは泥酔状態じゃないかということ、こういう印象を持たれて当然だと思うんです。酒を飲んでいたんですか。

○中川国務大臣 金曜日の夜から、国会の御了解をいただきましてG7に行ってまいりまして、きのうの夕方帰ってまいりました。G7では、日本の立場を主張し、そしてまた各国のいろいろな率直な意見を交換して、コミュニケを出させていただきました。

 その間、いろいろ、カクテルとか夕食とか食事会はございましたけれども、私はその間、若干風邪を引いておりまして、風邪薬をふだんよりも多目に飲んで、それからまた、出席者の中にも風邪を引いている人たちがいて、お互い風邪に気をつけようねというような会話を交わしたところでございます。

 会議自体は、私は日本の立場もきちっと主張し、そしてまた、全体としてこの金融危機を乗り切るためのいい会議だったというふうに思っております。記者会見の場面でそういう風邪薬等々の影響が出てしまって、報道的にはああいうことが出てしまったということはまことに私自身も反省をしているところでございますけれども、いずれにしても、会議の目的は十分に達したものというふうに考えております。

○中川(正)委員 もう一回はっきりしておきたいんですが、あれは酒を飲んでいたから酩酊していたのではなくて、風邪薬でああした影響が出たんだということ、そういうことなんですか、あなたのさっきの答弁というのは。

○中川国務大臣 食事会ですからワイン等々も出ましたけれども、私は、風邪薬その他をふだんよりも用心のために多目に飲んだということがあの原因だったというふうに考えております。

○中川(正)委員 朝のぶら下がり会見というのを私もテレビを通じて見ましたけれども、そのときも大臣は、あれは風邪なんだ、風邪薬を飲んだんだという弁明をされておりました。

 さっきの答弁、詳しく耳を傾けていると、いや、ワインも飲んだけれども、昼食だったからワインも飲んだけれどもと、そこのところの答弁が変わってきているんですが、ワインはどれぐらい飲んだんですか、いつ、どういうきっかけで。

○中川国務大臣 前の晩の会合でも出されたワインは飲みましたし、それから風邪薬は、医者に言われた量を少し多目に飲んでしまったということも事実でございます。

○中川(正)委員 前の晩の夕食会でワインを飲んだ、さっきワインはそう答えられましたね。

 もう一つ聞きますが、日程を見ていると、八時十五分から十三時五十分まで、これが二日目の十四日土曜日のG7会合の日程、この時間で入っていて、その後一時間ぐらい次の日ロ財務大臣会談までに時間があって、その間にホテルに戻って昼食をとった、こういう報告が来ているんですけれども、この昼食をとったときには酒は一滴も飲まなかったんですか。

○中川国務大臣 前の日、十三日のG7夕食会合、ここでは出されたワインを飲みましたけれども、次の日の十三時五十分から十四時五十分の間には私はワインを飲んでおりません。

○中川(正)委員 念のために話をしっかり広げていきたいんですが、ワインにこだわっていますけれども、今は、アルコールを飲んだのかどうかという、そこのところが問題なので、ワインも含めてそうしたアルコールを十四日の日には一切飲んでいないんですか、二日目に。

○中川国務大臣 今、ワインという御質問があったからワインを飲んでいないというふうに申し上げたんですけれども、この十三時五十分から十四時何分までの間にアルコールは一切飲んでおりません。

○中川(正)委員 あの記者会見の様子を見ていると、さっきの一滴も酒を飲んでいないという話が本当にうつろに聞こえてくるし、風邪薬だけでああした形に体がなっていくのかということは、これはだれが見ても、それはおかしいよという話になっていく。それぐらい酩酊していたんですよ、あなた。あのときの会見を自分でもう一回チェックすると、なるほどとわかってもらえると思うんですけれどもね。

 その上で、だからこそもう少ししっかり聞いていかなきゃいけないんですが、どの時点で、何時ぐらいにどれぐらいの量の何という風邪薬を飲んだんですか。

○中川国務大臣 私の友人の医師、名前を挙げてもいいと本人は言っておりますけれども、顆粒の風邪薬、これはよく私も飲む風邪薬、こういう透明のもの、顆粒の風邪薬、それと錠剤の風邪薬、これを、前の日からちょっと調子が悪かったものですから多目に、多分倍ぐらい飲んでしまったんだろうと思いますけれども、それを、二種類を多目に飲んだということでございます。

 正式にどういう風邪薬かということを御質問であれば、その風邪薬の名前を、今から聞いてもいいので、お時間をいただければお示ししたいと思います。

○中川(正)委員 それを提出していただきたいということ、これが一つ。

 それからもう一つは、恐らく随行して、医師なりあるいは医療の専門家というのがアドバイスをしながらケアをしていたんだろうと思うんですよ。そのアドバイスがどういうものだったのか、それからどういう人がその意味で同行していたのかということ、これについてもお答えをいただきたいと思います。

○中川国務大臣 医師は同行しておりません。直前に、どうも風邪ぎみで、今風邪がはやっておりますが、さっき申し上げたように、G7等に出席した何人かの私の友人たちも風邪を引いて、インフルエンザになったとかいろいろな話をしていましたので、お互い風邪に気をつけようなという話をしてパーティーをやったわけであります。

 ですから、どういう風邪薬を飲んだかについては、理事会がお出ししろということであればお出ししますけれども、それを前の日の夜、寝る前にちょっと多目に飲んだということが直接的な原因だったというふうに思っています。

○中川(正)委員 実は、河村官房長官がお昼に記者会見をやっているんです。この問題が記者から取り上げられて、こんなふうに答えています。昼食にワインが出たようでありますから、全然手つかずであったということではないと思います、こんなふうに官房長官は言っているんですね。たしなむ程度のことはあったと思うと。飲んでいると長官は言っているんですよ。これはどういうことなんですか。

○中川国務大臣 お昼に、イタリアですから、そこで、赤、白のグラスがあってワインをつがれる、それを左右の財務大臣たちと乾杯するということは、これは儀礼上あります。私が前の日飲んだというのは、飲んだんです。次の日乾杯をしたというのは、それはたしなむ程度で、その後も仕事がございましたから、ですから口をつけたということでございまして、文字どおり口にちょっと含んだということでございまして、飲んだのとたしなむのとは多分意味が違うんだろうというふうに思います。

○中川(正)委員 ここでも話がちょっと変わってきましたよね。二日目、十四日には一切アルコールは口にしなかった、飲まなかった、こういう話が、いや、たしなむ程度、飲まなかったけれどもたしなむ程度という話になってきた。

 具体的にはどれだけ飲んだんですか、あなたは。こうやって一つ一つぶれてくる、あるいは一つ一つ新しい事実が出てくると証言が変わってくるんですよね。どれだけ飲んだんですか。

○中川国務大臣 ですから、飲んだのをごっくんということであれば、ごっくんはしておりません。(中川(正)委員「意味がわからない、もうちょっとちゃんと答えてください」と呼ぶ)飲むということを、ちょっと私もその厳密な定義はよくわかりませんけれども、では、飲むとたしなむの違いを教えていただければ、どっちかということははっきりすると思います。(中川(正)委員「あなたが使ったんじゃないか、あなたが使っているんだ」と呼ぶ)だから、たしなんでいるんです。(発言する者あり)今、だれかやじでいい御質問がありました。グラス一杯飲んだか。グラス一杯飲んでおりません。

○中川(正)委員 もう一つ、これは記者情報というか、一緒に同行していた記者の面々から、この昼食時と同時に、その会見の前ですね、前の日ロ財務大臣会談とそれから記者会見の間にもやはり四十分ぐらいの時間があるんですけれども、そういう機会の中で大臣がお酒を飲んでいるのを見た、あるいは恐らく記者もそのとき一緒になって飲んでいたのかもしれない、そこのところはわからないんですが、そうした情報ももたらされております。そういうことがあったんでしょう。どうなんですか。

○中川国務大臣 ロシアのクドリン財務大臣との会合の前に若干時間がありましたけれども、これは部屋で打ち合わせをしておりました。

○中川(正)委員 いや、打ち合わせをしているしていないという話じゃなくて、その間にも飲んだんでしょうということを確認しています。

○中川国務大臣 打ち合わせというのは仕事でありますから、その間にお酒を飲むということはありません。

○中川(正)委員 こんなことを聞いていくというのは本当に情けない話なんですが、しかし、ここではっきりとしておかなきゃいけない。本当に酒で酩酊したということであれば、それで、その形の中で記者会見に臨んで、わけのわからないこと、本当にあの記者会見の中身というのはむちゃくちゃですよ。わけのわからないことを言って、世界に対してとんでもない、日本の威信を傷つけたということであれば、これは大臣の資格はない。おりてもらわなきゃいけないところだと思いますので、それだけ重要な話でもあるので、さらに確認をしていきたいと思うんです。

 白川総裁、あの画面の中で総裁は隣に座って、一体これはどうなっているんだろうという、本当にそういう姿で映されておりました。もうあの状況の中では、大臣が酔っているなというのは恐らくしっかりつかんでおっていただいたんだろうと思うんです。大臣の体に何が起こっていたか、すぐ近くにおっていただいた白川さんですから、ここで証言をする義務があるだろうというふうに思うんです。何が起こっていたんですか。

○白川参考人 お答えいたします。

 先週末のG7では、十三日の金曜日の夕方にディナーがありました後、十四日朝から本会合が開かれました。たしか、一時半ちょっと過ぎまで会議が開催されました。大臣とはその会合まで御一緒いたしましたけれども、その後記者会見までは私、御一緒ではないので、直前の御様子はもちろん私にはわかりません。

 記者会見での感じでございますけれども、慎重に言葉を選びながらお考えを述べており、少しお疲れかなという感じを受けました。

○中川(正)委員 日銀の総裁というのは、マーケットに対して時と場合によってはしらばっくれるというか、事実と違う話も含みながらやらなきゃいけないこともあるかと思うんですが、今回はちょっと話が違うと思うんです。違うと思うんですよ。これはやはり隣で、さっきのような映像というのは世界じゅうに流されているわけですから、だから私たちも見ているんですよ。それを、慎重に言葉を選ばれてというのは、これは皮肉でしかないように思います。

 あの状況から見て、大臣は酔っているというふうに我々も判断していいんですね。

○白川参考人 先ほど申し上げましたけれども、体調が少し悪いのかなというふうに感じましたけれども、酔ったというふうな感じは受けませんでした。

○中川(正)委員 そこまでかばう必要はないんじゃないかと私は思いますね。皆が見ていない閉ざされたところで証言しているんじゃなくて、もうテレビであれだけアップで映されて、世界じゅうに流れている情報なんですよ。これは、やはり独立機関として言うべきことはちゃんと言う、そういう話にしていかないとだめだと思うんです。

 本当に酔っていなかったと確信を持って証言できるんですか。

○白川参考人 中央銀行の総裁として、日本銀行の行う仕事それから私自身の発言について、これはいつも誠意を持って話をしていきたいというふうに強く念じておりまして、その点については、私は今回のこの場も含めてそういう方針で対応しております。

 それから、御質問の件でありますけれども、繰り返してまことに恐縮でございますけれども、確かに体調は少し悪いかなというふうに感じました。それは事実でございます。ただ、酔ったというその御質問については、私は先ほど申し上げたお答えをもう一回繰り返させていただきます。

○中川(正)委員 白川総裁以外にも、財務省の方から四人の随行員というのが一緒に行って、ロジも含めた周辺の段取りをしておっていただいたようです。

 財務官にここへ来ていただくように頼んだんですけれども、来ていただいていますか、委員長。

○田中委員長 委員長として申し上げますが、財務官を呼ぶことについては、理事会で決定をしておりませんので、また筆頭間で御相談でもいただければと思います。

○中川(正)委員 呼んでいただけませんか。

○田中委員長 これは理事会で決定をする必要がありますので、どうぞ筆頭間の理事で相談をしていただき、また後刻、理事会で決定した内容について委員長は決めさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

 では、ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○田中委員長 速記を起こしてください。

 中川正春君。

○中川(正)委員 これは、だれかが代表して答えるという話じゃないんですよ。財務官を含めて四人が行っているから、四人、一人一人がどのように証言するかということになるわけですから。本人がそれを見ているのか見ていないのか、ずっと大臣についていたわけですから、それはしっかり、どういうことが起こっていたかということを証言してもらわなきゃいけないんです。それをだれかが代表してというふうな話じゃないんです。それぞれ四人がということ、それを求めています。

○田中委員長 今、中川正春委員から、財務官についての、この場で答弁をしてほしいということでありましたけれども、今、与野党の代表の理事の方の協議によって、後刻理事会でこのことについては相談をいたしますけれども、前例がないことでもございますので、ぜひひとつこの点は御理解をいただきたいと思っております。理事会で後刻相談をさせていただきます。

○中川(正)委員 政策の話とかあるいは予算の話とかで、その中身についてはこれまで参考人として出てきて証言をするという前例はないということなんですが、これはそういう話じゃなくて、事実確認をしているんです。一緒に行っていたから、あなた、見ていたんでしょう、どうだったんですかというその事実確認を本人一人一人にやりたいという、中身が違うわけですから、ぜひ呼び出していただきたいというふうに思います。

○田中委員長 財務官については、今こちらで竹本筆頭理事と松野理事とのお話をさせていただき、佐々木委員もお見えになりましたけれども、実は、後刻理事会で相談をさせていただく、こういうことで御理解をいただきたいと思います。

○中川(正)委員 時間をとめてください。

○田中委員長 では、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○田中委員長 速記を起こしてください。

 中川正春君。

○中川(正)委員 まず三人聞いてください、それで足りなかったら四人ということで、これは足りませんよ。これは三人の返答によって四人目が決まるという話じゃないんですよ、全然。一人一人に確認をしたいということですから。そこのところをしっかりとらえていただきたいというふうに思います。

 では、まず玉木国際局長。先ほどのやりとりで御理解をいただいたと思うんですが、あなたが実際、G7はもちろんですが、日ロの交渉にも一緒に同席をしていたということ、そのときの酩酊ぶりというのがどんな形であったかということと、それからいつどれだけの量の酒を飲んだのかということ。さっき、お昼にはたしなむ程度というような話が出ましたけれども、たしなむがどれぐらいの程度だったのかということ、それから、それ以外にも酒を飲む機会があっただろうと思うんですが、それがどういう状況であったかということ、これを説明してください。

○玉木政府参考人 お答えいたします。

 私は財務大臣代理ではありませんのでG7会合には出席しておりませんが、この日、十三時五十分までのG7会合からホテルに戻られて、日ロ財務大臣会談そして共同記者会見に至る間、基本的には私は大臣と一緒におりました。

 G7会合の後、日ロ財務大臣会談までの間は非常に短い時間でございましたので、かなり慌ただしい昼食を大臣と一緒にとりました。それは、済みません、詳細が入りますが、ごく簡単なパスタとサラダのような、そういう飯を慌てて食べたわけですが、イタリアですので、その場にワインのグラスがあったことは私も記憶しておりますが、大臣がそれを、そういった今議論されている意味でお飲みになったという記憶はございません。

 財務大臣会談の終わりました後は、私は共同記者会見まで大臣とずっと一緒におりました。大臣がお休みをされ、そして次の共同記者会見の打ち合わせをしておりましたが、その間一切、水も含めて何もおとりになっていないと思います。

○中川(正)委員 記者会見のときもそこに同席されたと思うんですが、あのときの様子というのは、到底そんな、風邪薬であんな形になるということは考えられない状況だったと思うんですよね。あれを見られて、では、その前、例えばG7会合とかあるいは日ロの会談のときにもその兆候はあったんじゃないか、もし風邪薬であるとすれば。当然そういうことだと思うんですよ。

 G7あるいは日ロのときは、もし大臣の言われるようにそれが風邪薬であったのだとすれば、同じような兆候はありましたか。どうですか。

○玉木政府参考人 先ほど申し上げましたように、G7会合そのものには私は出ておりませんが、日ロ財務大臣会合には同席しておりました。大臣、やや体調がすぐれないという感じは否めなかったものの、クドリン財務大臣とは、日ロの例えばエネルギー協力のあり方等々について意見交換をされておられました。

 その点について、非常に体調がすぐれないなという感じはありましたけれども、お酒を飲んでいるという事実は、私がずっと見ておりましたので、この共同記者会見の前には、先ほど申し上げた昼食の際にグラスが置かれていたという以上のことはございません。

○中川(正)委員 どうも話がわからないのは、大臣、もう一回聞きたいんですが、大丈夫ですか。風邪薬は当然朝飲んだんでしょう。夜も朝も、ずっと飲んだんでしょう。

○中川国務大臣 朝昼晩、飲んでおりました。

○中川(正)委員 では、朝昼晩と飲んでいて、その風邪薬だけの影響だということであるとすれば、当然、日ロの会談のときにもやはりそうした影響は出てきていたんだろうと思うし、G7の中でもやはりそういう影響はあったんだろうと思うんです。

 そうすると、だれが一緒にG7は同席していたんですか。国際局長でないとすれば、白川さんですか。

○白川参考人 G7の本会合は、大臣、私、それから財務官、この三人が出席いたしました。

○中川(正)委員 そのG7のときの様子というのは、ああいうへべれけではなかったんでしょう。

○白川参考人 G7の本会合では、大臣は、日本経済の現状、それから日本政府として取り組んでいることについてしっかり説明された後、さらに、世界全体として次のG20に向けてしっかり取り組んでいく必要があるということについて主張を展開されておりました。

○中川(正)委員 そして、御本人も、G7はしっかりやったよ、こういうふうにさっき言っておられるわけです。それが突然記者会見になってああいう形になったというのは、これはどう考えても薬だけの話ではなくて、ということは、薬自体はもう朝昼晩、朝昼晩とこう飲んできて、量も倍飲んだよと。後でしっかりその薬の中身を出してもらって専門家に見てもらいますけれども、そういうことであるにもかかわらず、突然あの記者会見では酩酊状態になったということなんですよね、これまでの証言をずっとつなぎ合わせていくと。それは、やはり薬ではなくて、違った要素がその中に入ったと見ざるを得ないということが、だんだんこれははっきりしてきたんですが、さらにその中身について証言をしていってもらいたいと思うんです。

 中尾国際局次長は来ておっていただいていますね。あなたはどういうところで一緒に時間を過ごして、その中で何が起こっていたか、説明をしてください。

○中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 私は、財務官とともに木曜日の夜から準備のために入っておりまして、金曜日、大臣が来られてちょっと御説明に伺ったことはありますけれども、その他のときは、私のレベルのG7の会合に出ておりまして、あるいは記者会見の準備、それからステートメント、コミュニケの翻訳作業などを含めて作業室におりましたので、大臣と御一緒した機会は土曜日の日においてはございません。記者会見のときは同席いたしておりました。

○中川(正)委員 その記者会見のときには何が起こっていたんですか。見ていて、我々は、テレビの上で、これはとんでもない話だなという情景を目の当たりにしたんですけれども。

○中尾政府参考人 お答えいたします。

 私も、記者会見場で記者の席の方から、遠くから見ておりましたけれども、確かに、大臣、体調がよくないのかなという感じはいたしましたけれども、それ以上のことは何も感じておりません。

○中川(正)委員 さらにあと一人、岡村国際局国際機構課長、身近なロジをずっと担当していただいていたと思うんですが、そのことと同時に、大臣の変調が起こっているということに対して、いわゆる総括責任は財務官だったんだと思うんですが、財務官に対してちゃんと報告をして、これは記者会見には出てもらわない方がいいぞというぐらいの判断とかあるいは危機管理とか、そういうものがどのように行われていたかということも含めて報告をしてください。

○岡村政府参考人 お答えを申し上げます。

 私自身は、十四日、大臣が早朝からG7の会合に出ておりますその会場、会場には先ほどのお話にございましたように大臣、財務官、日銀総裁、お三方しか入れないわけでございますが、随行者が入れる場所まで、イタリアの経済財政省におりまして、したがって、会議が一時休憩でありますとかコーヒーブレーク、あるいは写真撮影といったときに、そのわきの部屋で打ち合わせと申しますかをしたり、大臣のお姿を拝見したりというようなことがまずございました。

 その過程では、そういったコリドールでの会話なども大臣は積極的にこなされて、それも重要な会議の公務の一部かとは存じますが、大変早朝から大変だな、激務であるなというふうに私自身は思った次第でございます。

 その後、コミュニケが採択されましたので、私自身は、大臣のおそばを離れて、一足先にホテルに戻って作業室で作業をしていたわけでございまして、その後、日ロの財務大臣の会談が終わった後、大臣と局長のところに私も途中で合流をさせていただきまして、打ち合わせをして記者会見に臨んだということでございます。

 したがって、その間に私が目にしている限りにおいて、大臣が、先ほどおっしゃられたとおり、アルコールなど一切含んでおられることはなく、公務に邁進をしておられたというのが私が見てきたすべてでございます。

○中川(正)委員 では、全く危機管理ができていなかったということじゃない。これは、財務官が恐らくその辺の判断をしていく、その責任者になっているんだろうと思うんですが、財務官は、このときの大臣の情勢、これをどう判断したか、私はぜひ聞きたいというふうに思います。

 これからもこういうことは起こり得ると思うんですよ。あれが本当にアルコールであったかどうかという真偽については、これからいろいろな形で明白になってくる。私は、これまでの大臣の行動パターンからいうと、あれはアルコールだということだと思うんですよ。それを大臣も、そういうことからいえば、これは釈明をする権利もありますし、そうじゃないんだということだったら、しっかりとそれを証明しなきゃいけないんだろうと思うので、それはそれでこれからまだ解明をされていくことですが、それと同時に、もっと大事なのは、ああいう状況の中で記者会見をさせてしまったということ自体が、これが危機管理ができていないということでもあるんですよ。

 そこのところは、やはり財務官、ここへ向いて来てもらって、財務官がどう判断していたかということについては、これはやはり発言をしてもらわなきゃいけないというふうに思うんです。呼んでください。

○田中委員長 財務官のここへの出席については、理事会で相談をさせていただきたい、このように思います。

 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○田中委員長 では、速記を起こしてください。

 中川委員の残余の質疑は後に譲ることとさせていただき、小沢鋭仁君の質問を始めたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

    ―――――――――――――

○田中委員長 この際、お諮りいたします。

 両件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君、大臣官房審議官湯元健治君、財務省大臣官房総括審議官川北力君、主計局次長木下康司君、主税局長加藤治彦君、理財局長佐々木豊成君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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